異世界に転生したけど俺が強すぎて話にならない   作:しらす丸

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どうもしらす丸です。最近スランプ気味で更新がゆっくりになって来ました。一応大まかには決まっているのですが、細かく決めていなかったのです。なにかいいアイディアはないかと考えて、勉強に手がつかない今日このごろです。
今回はオマケを作って見ました。オマケは長っぽい猫耳女性sideです。(名前は今回分かります)


~15話~ 集落を後にして

1時間くらい歩いて、集落にたどり着いた。結構時間かかったな。行きは30分くらいだったのだが...。

集落に戻ると喜ぶ人や自分の家族がいない事に涙を流す人やホッと一息安堵する人もいた。沢山の人が集まって来たが、長っぽい猫耳女性は

 

「これから宴と追悼の儀を始めますニャ。生存者の確認をした後、死亡者の特定を急いでくださいニャ」

 

と集落すべての人に一声かけた。すると、集まっていた人がやるべき事をやるため、それぞれに散らばっていった。長っぽい猫耳女性はこちらを向き

 

「貴方様はこちらに来てくださいニャ」

 

と長の家に連れてこられた。

家に着いて座ってくださいニャと言われ、面と向かって座った。

 

「先程は助けて頂きありがとうございますニャ。このご恩は一生忘れませんニャ。何と御礼わしたらよいか...」

 

女性は猫耳をパタリと倒し、深々と頭を下げた。

 

「そんなに気にしなくて平気ですよ。こちら側の善意でもあったので。それよりも名前を聞いても良いですか?」

 

そう言うと、猫耳女性はハッと耳を忘れてたと言わんばかりにパタパタと動かした。可愛い。

 

「もっ...申し訳ございませんニャ!。自己紹介がまだだったですニャ!」

「平気ですよ。こちらも名乗って無かったですし」

 

そう言うと猫耳女性はキリッとして、耳もピンッとたった。わかりやすい。

 

「私はこの集落で長をしています、ミーニャですニャ。よろしくおねがいしますニャ」

「俺はレイト・カミジだ。よろしくおねがいします」

「レイト様ですね。よろしくおねがいしますニャ」

 

それから俺は何故助けることが出来たのかや、どうやってここに来たのかなどを話していた。

少し話していると、1人の猫耳男性が家の中に入ってきた。

 

「ミーニャ様。追悼の儀の準備が整いましたニャ」

「分かりました。着替えてそちらに向かいますニャ。貴方達は香をあげてくださいニャ」

「かしこまりましたニャ」

 

そう言い、猫耳男性は家から出ていった。

 

「レイト様。よろしいでしょうか?」

 

ミーニャさんが俺に聞いてきた。何がいいの?。

 

「何が...でしょうか?」

「これから着替えますのでここから出てくださいニャ」

 

ミーニャさんが顔を赤くして、話した。あぁ!そっか!。

 

「あっはい!分かりました」

 

俺は家の外に出て、入口の前で立っていた。といっても入口は暖簾のようなものなので、話す事も出来る。

俺は静かに待っていた。暖簾の向こうで、パサリと布の擦れる音が聞こえる。この向こうでミーニャさんが着替えている。静まれ煩悩よ、確かにミーニャさん一々の反応が可愛いし、かなり美人で胸も大きいし優しいし...。だからってね、ムラムラするのはね?人としてどうかと思うんだ。何?人じゃないからセーフだって?、そういう問題じゃあないんだよ!。確かにミーニャさんは人間じゃないけどほぼ人間の姿に近いんだよ?。ムラムラしそうになるのは仕方ないね。

 

「レイト様そこにおりますでしょうかニャ?」

「うぉ!?」

 

いきなり話しかけて来ないでくださいよ。いや、俺が考えているからか。しょうがないっちゃしょうがないか。

 

「はっはい!いますよー!」

「驚かせたみたいですみませんニャ。大丈夫ですかニャ?」

「あー気にしなくていいですよ?。それより何か要件ですか?」

「はい、追悼の儀なのですが、貴方様も出てほしいのです」

「え?何で俺がですか?」

「一応今回の騒動の関係者ですからね。出るのは必要になってくると思いますニャ」

「成程。分かりました」

「少し待ってください...ここを...んぅしょ。着替えが終わりましたニャ。入っても大丈夫ですニャ」

 

中に入ると、全体的に暗い色をした民族衣装のドレスのような服を着たミーニャさんがいた。

 

「これが追悼の儀を行う際の衣装でございますニャ。では、祭壇へ行きましょうニャ」

 

俺とミーニャさんは祭壇へ行った。

 

祭壇では沢山の人(猫耳)がお香の様なものを上げていた。泣いている人も居れば暗い顔をしてる人もいる。俺はミーニャさんに連れられ、祭壇の前に立った。

 

「このお香をひとつまみし、額におしいだき、隣にある香炉という所へ落としてくださいニャ。熱いので火傷に注意ですニャ」

 

これは仏教式葬儀(日本が多くやっている葬儀方法)と同じだな。一応綺麗にできる。最近やったからな。両親の葬式でね。

 

「そのあと石碑に合掌してくださいニャ」

 

俺は静かに合掌をした。あの洞窟に残った亡骸達に救えなかった謝罪と安らかに眠れるように。

俺が顔を上げると、ミーニャさんは静かに俺に話した。

 

「そこの席へお座りくださいニャ」

 

俺は言われた席へ座り、俺の後に合掌をしている人達を見ていた。

 

追悼の儀は静かに終わりを迎えた。

 

時間は移り、宴になる頃、俺はここを出ると言った。ミーニャさんとマール達は少し慌ててお気遣いは無用ですと言っていたが俺は先を急いでいると押し切った。そして向こうは渋々了解し俺は今、集落の門にいる。集落の方には沢山の人が出迎えてくれた。

ミーニャさんが笑顔で話した。

 

「ありがとございました、レイト様。このご恩は一生忘れませんニャ」

「いえ、俺はやるべき事をやっただけです」

「本当にありがとうございました。また何時でも来てくださいニャ」

 

すると、マールが来た。

 

「この村を助けてくれてありがとうニャ!」

「気にしなくていいぞ、マール。それよりもまたあんなドジすんなよ?」

「あっ...あれは無茶な動き方をしただけなのニャ!。元はといえばお前が避けたのが悪いんだニャ!」

「まぁそういうことにしとくよ」

「ムキー!どういう意味だニャ!」

 

耳をパタパタ動かし怒っていた。可愛い。

 

「じゃあ、そろそろ行くか」

「はい!ではいってらっしゃい!レイト様!」

 

集落の皆がありがとうやいってらっしゃいと叫んでいる。俺は石碑の方を見た。

 

―安らかに眠ってくれ。おやすみなさい―

 

木漏れ日が石碑を照らし、石碑はキラキラと輝いていた。俺はそれを見て、集落を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

~オマケ~

ミーニャside

 

宴が終わり、最初にレイト様を見つけたという、マールと話していましたニャ。

 

「マール。かっこよかったですね、レイト様」

「確かにかっこよかったですニャ。」

 

本当にかっこよかったです。私の命の恩人です。優しくて、他人思いで...。何だか顔が熱くなってきましたね。

 

「ん?顔赤いですよ?。ミーニャ様」

「!?。そうですかニャ!?」

「もしかして、レイトに惚れちゃいましたかニャ?」

 

ええ!?。確かに、あの人を見ていると心がドキドキするというか、顔が熱くなるというか...

 

「やはり...私は...」

「私はそんなミーニャ様の恋路を応援致しますニャ!」

 

マールに言われ、確信しましたニャ...。やはり私はあの人が好きなのですね。こんな経験初めてですニャ...。

 

「いつか伝えられれば、良いですね」

 

私はあの人が見ている同じ夜空を見上げ、呟きました。

 




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