ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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洋希「止まるんじゃねぇぞ...」
千歌「なんで初っ端から死んでるの?」
曜「なんでもことりさんの誕生日ガチャで爆死したらしいよ?限定URがどうとかいってたし」
千歌「それは...残念だったね...」
洋希「すまねぇことりさん...俺じゃ力不足だった見てぇだ...」
鞠莉「だったらこの私に任せなサーイ!!」
洋希「鞠莉さん...」
鞠莉「今すぐここにあるカードを使ってラブカストーンを増やしてくるのよ!」
洋希「鞠莉さん!...」
鞠莉「いいのよヒロキ、いつもあなたにわがままいってるマリィからのお礼よ♡」
洋希「鞠莉さん...限定勧誘はとっくに終わってます...」
鞠莉「...OH MY GOD!!」

キボウノハナー


うぃいいいいいいいい↑っす!どうもリオートで〜す!
この前は、ことりちゃんの限定勧誘がありましたが、残念ながら、限定URは、手に入りませんでした。
なにがいけなかったんでしょうかねぇ...。

それでは本編行ってみよう!!わーお!!

※ことりちゃん限定URが手に入らなくて精神がおかしくなっています。


第75話 集結

ラブライブ予選当日。

俺たちが訪れたのは、ひつまぶしや味噌カツ、シャチホコなんかで有名な名古屋。実は名古屋に来るのは初めてなので、いろいろ観光したいのはやまやまだが、それは全部終わってからだ。

最初はもちろん名古屋駅からスタート。駅の中は東京にも負けず劣らずよ広さだ。むつ達とはこの駅の近くにある噴水?で会う約束をしているのだがなかなか見つからずに苦戦している。その途中で面白いものを見つけた。

 

洋希「花丸、あの下に立ってみろよ」

花丸「ん?よく分からないけど、わかったずら」

 

俺の身長の数倍はある黄色の人間っぽい像の前に花丸を立たせると、その像の鼻から勢いよく煙が飛び出し、たちまち花丸を覆った。これは一体なんだ?とルビィは近くで不思議そうに見守っている。

これはナナちゃん人形といい、名古屋駅の待ち合わせ場所の1つとして有名らしい。待ち合わせ場所だけでなく、今みたいに鼻から出てくる冷たい煙を全身で味わえるというアトラクション要素もあるので人気らしい(駅案内板調べ)

 

花丸「だぎゃぁぁ!!」

ルビィ「だきゃぁ?」

 

突然の冷気のまとった煙を浴びた花丸は謎の悲鳴をあげた。

すまんな花丸、なにも知らないお前がどんな反応するか見たかったんだ。俺のイタズラ心を許してくれ。まあ十中八九怒られるだろうけどな。

叱られる覚悟をし、ルビィの隣で身構える俺の方に花丸が戻ってきた。しかし予想に反して花丸の表情はどこか嬉しそうだった。

 

ルビィ「どうだった花丸ちゃん?」

花丸「すっっごく気持ちよかったずら!ルビィちゃんもやってみるずら!」

ルビィ「る、ルビィはいいかな...」

花丸「洋希先輩!教えてくれてありがとうずら!」

洋希「お、おう。どういたしまして...」

 

まさかの礼に、俺は反応に困った。

おかしいな、いつもなら体の骨5、6本おられるような所だったんだけどな...なんでやろ...。

 

ヨハネ「これが来るべき...聖戦の地!」

 

遠くで堕天使が意気揚々としてるのは無視しよう...。

ちょいと寄り道した俺達は改めて集合場所を散策した。

スマホのマップや、駅にある地図を使い、

やっとのことで割り出せた場所へ向かった。

 

千歌「こ、これだぁ...」

 

駅を出てすぐ近くに、ピンク色の花が開いたような形をした噴水を見つけた。ここがむつ達との待ち合わせ場所だ。一同はちゃんと見つけられたことに胸をなでおろした。

 

曜「むっちゃんたち来てないね」

千歌「多分ここであってるはずなんだけど...」

洋希「もしかしたらあいつらも迷ってるんじゃねぇのか?」

 

とむつ達の到着を心配したが、そう思った矢先、聞き覚えのある声が聞こえた。そこにいたのは、もちろん仲良しトリオだ。

 

むつ「ごめん!道に迷っちゃって...」

曜「他の子は?」

 

曜が尋ねた他の子とは、むつ達以外の浦の星の生徒のこと。むつ達ができる限り俺が応援に来てくれるように頼んでくれる約束だったが果たして...。

 

よしみ「うん...それなんだけど...実は...」

 

心なしか声に気迫が感じられない。この様子だと...いい結果は得られなかったか...。

 

千歌「そっか...」

曜「仕方ないよ、夏休みなんだし」

洋希「みんな色々忙しいんだろう?」

 

俺の願いとしては全校生徒で来て欲しいところだが、やはり難しかったか...。

 

よしみ「私たち、何度もいったんだよ?」

 

そうか...そんなに説得してくれたのか。すまねぇな、苦労かけさせて...。

 

いつき「無理しなくてもいいって...」

 

そうだな、無理することなんて..ん?無理をする?

 

むつ「でも、どうしても!!」

 

むつ達の顔が上がるも同時に、左右からスタスタと足音が鳴り響いた。ゆうに数十人はいるであろうその正体は...。

 

むつ「みんな!準備はいい!?」

浦女生徒「「「「「いえーーーい!!」」」」」

 

そう、我らが浦の星の生徒だった。1年生から3年生まで左右にびっしりと集まり青色のサイリウムを掲げている。ダイヤたちは喜びを抑えられないような顔をし、ルビィたちはあまりの人の多さに呆気をとられている。

 

むつ「私たちが呼び掛けたらね、みんな来てくれるって言ってくれて!なら全員で応援しよう!ってことになったんだ!」

洋希「てことは、ここにいるのは...全校生徒?」

むつ「うん!そうだよ!」

 

まさかのことに、俺はゆっくりと左右を見回す。うちの学校は1、2年生は1クラス、3年生は2クラス。そう考えれば、今ここにいるのが全校生徒だと言うのは嘘ではない。

みんなが...浦の星が応援に...そう分かった瞬間、俺の胸がグッと熱くなり、目に少しだけ涙が溢れた。

 

洋希「ありがとう...みんな!」

 

溢れだしそうな喜びで、声が震えながらも、集まってくれたみんなに礼を言った。そして振り返り千歌たちの方を向いた。

 

洋希「千歌、それにみんな。こうして浦の星かひとつになって俺たちを応援してくれるんだ。だから...今まで以上に最高のライブをしようぜ!」

千歌「うん!やろう!私たちで!」

 

千歌の言葉に、梨子たちがうんと頷いた。

 

洋希「むつ達、今日は最高の...いや、言い方を変えようか。宇宙一の応援を頼むぜ!」

むつ「任せて!」

いつき「その代わり、宇宙一のライブをしてきてね!」

よしみ「よっしゃぁみんな!浦女魂、見せてやろうぜぇぇぇぇ!!」

浦女生徒「「「「「おおぉぉぉ!!!」」」」」

 

よしみの呼びかけに、全員が再度サイリウムを掲げて答えた。

ほんとに...浦の星は、最高の一言じゃ表せねぇ学校だな。こんなにいい学校、絶対無くしてたまるかよ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むつ達とは一旦別れ、俺たちは一足先に会場へやってきた。今の時間帯に中に入れるのは、大会関係者、およびラブライブ出場グループのみとなっている。

 

千歌「じゃあ、先にいってるね」

洋希「ああ、準備が終わったら呼んでくれ」

 

千歌たちはライブの準備をするために、中へ入っていった。俺は入れないことはないのだが、少し周りを見ておきたいと思い、1度千歌たちとわかれたわけだ。

べ、別に前みたいに中に入ったら女子しかいなくて恥ずかしい思いするのが嫌なわけじゃないからね!!勘違いしないでよね!

 

洋希「さてと...」

 

何をしようか...周りを散歩するのもいいけど、なにかめぼしいものがあるだろうか?あんまり遠くに行くと帰って来れなくなるし、やっぱり中に行くべきか...。

 

???「あの、すいません」

 

これからの行動に頭を悩ませていると、不意に後ろから声をかけられた。後ろを向くと、ダークブルーの髪をし、OLのような格好をした女の方が立っていた。その後ろには、黒髪の女性とクリーム色の髪の女性もいた。なんか...この人たち見覚えが...。

 

洋希「えっと...俺ですか?」

???「ええ、ラブライブの会場ってここでよろしいあしら?」

洋希「は、はい。あ、でも今は中に入れるのは大会関係者か出場グループなので、観客が入れるのはもう少しあとです」

???「あら、そうなの?ならどこかで時間を潰さないとね」

???「そうですわね」

 

OL姿の女性が和服を着ている女性に話しかけた。

そういえば...OLの人の頭に団子みたいなやつ、あれどっかで見た気がするなぁ...。団子頭...はっ!あいつしかいねぇじゃねぇか!でも念の為少し控えめで聞いてみよう...。

 

洋希「あの...違ってたら申し訳ないんですけど、もしかして、善子のお母さんだったりします?」

???「え?そうですけど...」

 

どうやら俺の予想は間違ってなかったようだ。となると後ろの2人は...。

 

洋希「えっと...あなたがダイヤさんとルビィのお母さんですか?」

???「ええそうです。黒澤ダイヤと黒澤ルビィの母でございます」

 

和服に身を包んだ黒髪の女性は、ダイヤさんもルビィのお母さんだった。改めて見るとダイヤさんそっくりだなぁ...てことはルビィはお父さん似なのかな?どんなお父さんなんだろう...。

となると最後のお母さん?らしい人は恐らくだが...

 

洋希「えっと...花丸のお母さんでしょうか?」

???「母親ではありませんが、国木田花丸の祖母です」

 

赤渕のメガネに、花丸に似た髪色の女性は、母ではなくおばあちゃんだった。そういえば花丸、うちがお寺でおばあちゃんと暮らしてるっていってたな。

ていうか、まさかの母親集合とはたまげたな。てことは梨子のお母さんとかも来てるのかな?

 

善子母「ねぇ、あなたもしかして...赤羽くんかしら?」

洋希「そ、そうですけど?」

善子母「やっぱり!じゃないと善子のこと知ってる男の子なんているわけないもん!うんうん!」

 

なるほど、逆に俺の正体を見破ったか。この人、なかなかやりおる。1人納得した善子母は、今度は俺に向けて頭を下げた。

 

善子母「いつも善子がお世話になってます」

洋希「そ、そんな世話になってるだなんて」

黒澤母「うちの2人も大変ご迷惑をおかけしてるようで...」

洋希「いえいえ!むしろ助かってるというかなんというか...」

花丸祖母「いつもマルちゃんのわがままに付き合ってくれてありがとうねぇ〜」

洋希「ぜ、全然問題ないですよ!」

 

大人3人に頭を下げられ、いつも以上にパニックになる。これ周りからみたなどういう風景になってるんだろうか...。

 

善子母「これからも善子のことよろしくお願いします」

洋希「ま、まかせてください!善子さんのことは、俺がちゃんと守りますから!」

善子母「頼もしいわねぇ〜!じゃあ、私達はまた後で」

黒澤母「さようなら」

花丸祖母「バイバイねぇ〜」

 

3人に揃ってこの場を去っていった。

はぁ、やっぱり大人との対話はなんだか疲れるぜ。やっぱり中で待機してた方がいいかもな。

そう思ったのはいいが、まず俺は片付けなきゃいけないことがある。まずはそれをしてからだ。

 

洋希「あんたはいつまでコソコソ人を付け回してるつもりだ?」

 

この会場に着く前辺りから、なんとなく後を付けられてる気がしてた。何が目的か分からないが、Aqoursに危害を加えるようなら容赦はしない。

俺の言葉に、草むらがガサッと揺れ動いた。風ではなく、明らかに人為的な。

 

???「み、みつかっちゃいましたか...」

 

予想通り、草むらの中に人が隠れており、その姿を表した。しかし出てきたのは1人の女の子だった。さらに言えば、俺はその子を知っている。名前は確か...

 

洋希「あなたは...椿さん?」

椿「もしかして、私の事覚えててくれたんですか!?」

 

自分のことを認知してもらえていたのが余程嬉しかったのか、草むらから飛び出して椿さんはいつの間にか俺との間合いを詰めていた。

あんたは野生のポケ○ンか。

 

洋希「そ、そんなに嬉しい?」

椿「当たり前ですよ!ファンにとって、名前を覚えて貰うことがどれだけ光栄か!洋希さんにもそういう経験あるんじゃないですか!?」

 

前回あった時とは異なってかなりハキハキと喋る椿さんを見て、こんな人だったっけかなぁ...と自分の記憶を疑った。

椿さんの言うことはわかる。俺もあの人に今でも名前を覚えて貰えてるだろうか。俺に新しい道へ案内してくれたことりさんは、俺のことを...忘れてるかもしれないな。なんせ数年前だしね。俺と違ってことりさんは色んな人と関わってるだろうし、たった1人のファンの名前なんて記憶に残ってないよね。

 

洋希「そ...そうだね、ところで椿さんはどうしてここに?」

椿「それはもちろん、Aqoursを応援するためじゃないですか!」

 

青いフレームのメガネをギランと輝かせ、同然でしょうと言わんばかりのセリフを吐いた。そしてどこからかサイリウムを2本取り出して見せつけてきた。やる気満々なのがよく分かる。

 

洋希「そっか、でもAqoursのみんなはもう中に入っちゃってるから...」

椿「いえ、問題ないです!私は洋希さんとこうして会えただけで十分です!」

洋希「...ライブはちゃんと見ていってね?」

 

言い方的に俺に会って終わりみたいだったから念の為釘をさしておいた。まあこの子のことだから帰ることなないだろうけどね...。

 

椿「それはそうと洋希さん、さっきから思ってたんですがあちらからとてつもないオーラが発せられてるのは...」

洋希「オーラ?...ってあいつは!!」

 

椿さんの指さす方を向くと、真っ黒なオーラを漂わせた人が1人こちらを睨んでいる。あれは紛れもなく俺の幼馴染の瑠美だ。

 

瑠美「ひろくん...Aqoursの子達に飽き足らず他校の生徒にまで手をかけるなんて...」

 

ブツブツいいながら、ゆっくりゆっくりと歩み寄って来る。なんで昼間っからサスペンスみたいになってるんですか。

途中で足を止め、踏み込んだ瑠美は、息を思いっきり吸い込んだ。そして...

 

瑠美「お前の血は何色だぁぁぁぁ!!!」

 

叫びながら俺の方へと一直線に走り出した瑠美は、鬼の形相を浮かべながら、少し離れたとこらから飛びかかってきた。このままではまずいと本能的に察した俺は左にひょいと体を動かし、瑠美の飛びつき攻撃を避けた。勢い余った瑠美はそのまま地面にヘッドスライディング。

うわぁ...めっちゃ痛そう...。

 

瑠美「ちょっと!!なんで避けるの!!」

洋希「そりゃ殺気じみたオーラだしたやつがいきなり飛びかかってきたらよけるにきまってるだろ」

 

当たり前のことを言ったのだが、それでも納得しない瑠美はプンスカプンスカ腹を立てている。

瑠美と会うのはこの前の東京以来だからそこまで期間は空いてない。むしろ会いすぎているせいか、久しぶり!!みたいにならないのがなんか悲しい。

 

洋希「というかなんでお前まで...」

???「それは私が呼んだからだよ少年」

 

ふざけたセリフを述べるのはあの人しか居ないと分かっていながらも、俺はゆっくりと振り返った。そこにはやはり、我が姉、赤羽知沙が堂々と立っていた。

 

洋希「なんだ知沙姉か」

知沙「ありゃ、もう少し姉が来たことを喜んでくれてもよろしいのに」

洋希「みなさんわざわざ来てくれてありがとうございます」

 

知沙をスルーして、俺は後ろにいる千歌母たちに軽くお辞儀をした。

 

志満「家族なら当然よね〜」

千歌母「千歌のライブを直接みるのは初めてだから楽しみ〜」

美渡「私は来るつもりなかったけど志満姉たちがどうしてもっていうから...」

梨子母「娘の晴れ舞台は、常に近くで見たいからね」

 

ここまで保護者が来ていると、学校主催のイベントかと思ってしまうぐらいだ。子供からしたら親に自分の晴れ姿を見られるのは恥ずかしいんだけど、やっぱり嬉しいんだよな。もし俺が千歌たちとライブをするなら、母さんや父さんに見てもらいたいな。

そんな願望を頭に浮かべる中、さっきスルーした知沙姉が椿さんを見ながら尋ねてきた。

 

知沙「そういやひろ、その子は?」

洋希「ああ、この子は...」

椿「初めまして!私、椿愛梨っていいます!ひろくんのファン1号です!」

瑠、知、志、美、千母、梨母「「「ファン...ファン?」」」

洋希「ちょっと、どうして全員そろって疑い深い反応するんですか?」

 

どうみても疑っているであろう顔をそろって浮かべ、俺に向けてきた。

なんだい、俺っちにファンがいることがそんなにおかしいかい?これも努力の賜物ってやつだよ。

 

瑠美「ひろくん、いくら貢いだの?」

洋希「ファン作るためにわざわざ貢がねぇよ!!」

 

そこまでしてファンを作るつもりはない。それがいいならAqoursファンにしたほうが俺的には得だけどな。そんな賄賂みたいなことしないけどな。

 

洋希「あ、言っときますけどまだ中に入れないんで、どっかで時間潰してた方がいいですよ?」

千歌母「あらそうなの?なら、椿ちゃんだっけ?良かったら私たちと一緒に行かない?」

椿「いいんですか?」

知沙「いいよいいよ!人は多い方が楽しいからね!」

椿「では、お言葉に甘えて」

 

千歌のお母さんの提案に乗った椿さんは、知沙姉たちに混ざった。

 

知沙「じゃあねひろ、また後で!」

椿「さよなら洋希さん」

洋希「じゃあね」

 

第2陣との会話も終わったところで、やっぱり俺はアイツらの近くにいようと思い、ライブ会場の方に視線を向けた。

 

洋希「よしじゃあそろそろ...」

???「「ヒロ兄ーーー!!」」

洋希「うおっ!?」

 

突如俺の両足に、小さな衝撃が走った。上向きだった視線を足元に下げると、小学生ぐらいの女の子が二人くっついていた。この子達は...

 

洋希「かのんちゃん!みうちゃん!来てくれたんだ!」

ハル「こ、こんにちは...」

洋希「ハルちゃんも!」

 

かのんちゃんとみうちゃんに続いてハルちゃんもやってきた。この3人には事前にアナウンスをしておいたのだが、まさかほんとに来てくれるとは思わなかった。もしかして...3人だけで来たとかはないよな?一応確認しておこう。

 

洋希「ちゃんとお母さんたちときた?」

かのん「うん!あそこにいるよ!」

 

指さす先に、女の人が3人立っていた。俺が視線を向けると、3人にそろって小さく手を振ってくれたので、俺はぺこりとお辞儀を返した。どうやらちゃんと親と一緒に来てくれたみたいだ。

 

みう「ねぇヒロ兄、あくまのお姉ちゃんは?」

洋希「あくまのお姉ちゃんは今ライブの準備してるんだ」

かのん「ええ!!せっかく会えると思ったのにぃ〜」

洋希「ふふっ、そのかわりいつもとは違う姿のお姉ちゃんが見れるよ」

かのん「それっていつもお姉ちゃんが言ってる仮の姿じゃないほう?」

洋希「ん...んまあそんなところかな...」

 

あいつ子供たちになに言いふらしてるんだ。あんまり取り返しのつかないこというなよ?子供はタダでさえ信じやすいんだから。

でも善子の普段が仮の姿で、ライブの善子が本物の姿ってのは、あながち間違ってないかもしれないな。

 

ハル「二人とも、そろそろ戻ろう。お兄さんも忙しいんだろうし」

かのん「だねだね!じゃあねヒロ兄!」

みう「バイバーイ!!」

洋希「バイバイ!」

 

大きく手を振りながら二人はお母さんの元へ走っていった。それに続いて歩きだしたハルちゃんだったが、動きをとめ俺の方へ振り返った。

 

ハル「あの、お兄さん」

洋希「ん?」

ハル「Aqoursのみなさんに、ライブ頑張ってくださいって伝えておいてください」

洋希「もちろん!ちゃんと言っておくよ!」

ハル「ありがとうございます。それでは」

 

ぺこりと一礼してハルちゃんも戻っていった。小学生には見えない礼儀の正しさだな...。千歌には見習ってもらいものだ。

それにしてもAqoursのためにこれだけの人が現地に来てくれるとは思ってもみなかった。それほどAqoursの活動が、みんなに認められてるってことなんだよな。

 

洋希「こんなにAqoursの応援が来てるんだからな、俺も頑張らないと!」

 

あと一つ、ここを突破すれば全国。そうすればAqoursの知名度、はたまた学校の知名度も上がること間違いなし。絶対、負けたくない。

 

改めて気合いを入れ直した俺は、千歌たちの待つ会場の方へ歩き始めた。

 

 

 




知沙「ねぇ椿ちゃん、ひろのファンてのはほんとなの?」
椿「はい!もちろんです!」
美渡「あいつのどこを見てファンになったの?」
椿「みんなの練習を指揮していたり、影ならがらみんなのサポートをしていたり、Aqoursが活動してる裏で洋希さんが頑張ってるのを知ってからですね!」
瑠美「へぇ、もしかして、ひろくんのこと好きだったりするの?」(/◎\)ゴクゴク
椿「はい!大好きです!」
瑠美(*´’Д’):;*.’:;ブハァ!
志満「直球ねぇ〜」
椿(まだファンとしてですけどね...)
瑠美(ま、またライバルが増えてしまった...)





今回もオリジナルが多めの内容ですね。次回はいよいよライブが始まります、果たして洋希たちは無事予選を突破できるのか...。


次回もお楽しみにヾ(・ω・`)

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