ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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洋希「千歌、誕生日おめでとう」
千歌「随分大きい箱だけど...中身はケーキ?」
洋希「それは開けてからのお楽しみだ」
千歌「もしかしてびっくり箱だったりして...」
洋希「いやなら開けなくてもいいんだぜ?」
千歌「うう...開けるよ!...えいっ!」
洋希「...」
千歌「...あれ?普通のケーキだ」
洋希「誕生日ぐらいはちゃんと祝ってやるよ」
千歌「ひろくん...」
洋希「これからもよろしくな千歌」
千歌「うん!!」
梨子、曜(ちっちゃいびっくり箱後ろに隠してる...)


どうもみなさんこんにちは!リオートです!先日は千歌ちゃんの誕生日!Aqoursを引っ張るリーダー!本編では洋希との絡みもそれなりに多く、本編では1番フラグが立ってると思われる千歌ちゃん!中の人含めこれからも頑張ってほしいであります!

それでは、本編へかんかんみかん!!


第70話 自分たちの道を

予備予選を突破した俺たちAqoursは、μ’sがなぜあそこまでいけたか、彼女たちのすごさはなんなのかを知るために、彼女たちの母校、彼女たちが守り抜いた「音ノ木坂学院」へ足を運んだ。そこで出会った謎の少女が教えてくれた。μ’sはなにも残さなかったと。消化不良な気持ちにはなったものの、千歌たちにはとてもいい刺激になったはずだ。

そんな音ノ木坂を後にし、電車にのって内浦へ帰る。

外は前回同様すっかり夕焼け空になり、このままだと帰るころにはまた暗くなってるだろう。

俺の隣、窓際の席に座る千歌は、静かに外を見つめている。前に座る花丸、善子、通路を挟んだ席に座っているルビィは、疲れからか、気持ちよさそうに眠っている。

ルビィが寄りかかっているダイヤさんが、目の前の果南先輩と鞠莉さんに話しかけた。

 

ダイヤ「結局、東京に言った意味はあったのですの?」

果南「そうだね、μ’sのなにがすごいか、私達とどこが違うのかハッキリとは分からなかったかな」

 

伏せ気味だった視線を外へと向け直した果南先輩。

俺も果南先輩と同じで、正確にμ’sのすごさや違いは分かってない。それに彼女たちが「何も残さなかった」理由も分からないままだ。

続けて鞠莉さんが果南先輩へ質問をした。

 

鞠莉「果南は、どうしたらいいと思うの?」

果南「私?私は...学校は救いたい。けど、セイントスノーの二人みたいには思えない。あの二人、なんか1年の頃の私みたいで...」

洋希「1年の頃の?」

 

俺の言葉に、果南先輩はうんと頷いた。

 

果南「なんか、張り詰めてるって言うか、あの二人、スクールアイドルを楽しんでる感じがしないんだよね」

洋希「確かに、勝つこと...ラブライブに優勝することに、結構固執してる感じはしましたね」

果南「そう、それが1年の頃の私に似てるなぁって、今はそうじゃないけど...ん!?」

 

真面目に話す果南先輩が、なにかに反応し、突然頬を赤らめた。原因は直ぐにわかった。果南先輩の隣にいる爆弾発言女、小原鞠莉が果南先輩のたくましい○○を下からそっと持ち上げ、頬を押し当てているからだ。

 

鞠莉「ビックになったね、果南も」

果南「訴えるよ?」

 

果南先輩たちの微笑ましい会話を聞きながら、俺は再び考える。

μ'sは、なぜ自分たちのものをなにも残さなかったのか。なぜそれでよかったのか。普通なら、自分たちの功績や頑張りを残し、それを次の世代に引き継がせるだろう。けどμ'sはそれとは逆のことをした。μ'sを目指す俺たちやμ'sのようになりたいと願うスクールアイドルたちにとっては、痛いところだ。

為す術なしかと、諦めた時だった。ふと、ある人との会話を思いだした。それは...憧れのμ'sの一員でたることりさんとの会話だ。

 

「私がスクールアイドルを始めたのは最近。歌なんてこれっぽっちも出来なかったよ?」

「私も、ほかのスクールアイドルに比べたらまだまだだし...」

「私たちいっぱい練習してるんだ!ほかのスクールアイドルに負けないくらい!」

 

これっぽっちもできなかった...ほかのスクールアイドルよりまだまだ...ほかのスクールアイドルに負けないぐらい練習......っ!!

 

刹那、俺の頭に答えが浮かんだ。それに俺自身が驚いた。

そうか...μ'sがなにも残さなかった理由は...。

そしてそれを伝えようと、千歌の方へ振り向いた。振り向いた先で、千歌と目が合った。

 

洋希「千歌...」

千歌「ひろくん...」

 

互いに見合った俺たちは、両者ともに声には出さなかったが、どこかで気持ちが通じたのか、千歌がうん!と頷いた。多分、こいつもわかったんだ、μ'sのことを。俺も千歌に頷き返した。すると今度は、千歌が立ち上がってまだ起きてる3年生の方へ駆け寄った。

 

千歌「ねぇ!海見に行かない!?みんなで!」

 

そう言って千歌は電車を飛び出していった。寝ていた花丸たちも、ちかの声で目を覚ました。みんな突然のことに、困惑してる様子だ。

 

洋希「そういうわけで、いったんここで途中下車だ!」

 

そう言い残し、俺も電車を飛び出す。後ろから「千歌ちゃん!?」、「洋希!」と声が聞こえたが、すでに走りだした俺と千歌は、真っ直ぐに海へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地平線に沈みそうな夕日が、目の前の海をキラキラと輝かせる。波の音と、少し吹く風の音だけが聞こえる。他に耳障りな音はない。東京から帰ってきた分、ここの静けさがより引き立つ。

 

千歌「きれいだね...」

洋希「ああ...」

 

内浦にいてもこの景色は見ることが出来る。しかし、ここでみるこの景色に、俺はなにかを感じ取った。他にもこの景色を見た人がいるんじゃないかと。

 

ルビィ「きれい!」

花丸「ずらぁ〜!」

 

ギリギリ降りれたであろうルビィたちが、後ろで感嘆の声をもらした。やはりこの景色は、誰が見ても美しいと感じるのだろう。

数秒静かな時間があった後、ついにAqoursのリーダー、高海千歌が口を開いた。

 

千歌「私ね、わかった気がする。μ'sのなにが凄かったか」

曜「ほんと?」

千歌「多分、比べたらダメなんだよ。追いかけちゃだめなんだよ。μ'sも...ラブライブも...輝きも...」

善子「どういうこと?」

ダイヤ「さっぱりわかりませんわ」

 

ダイヤさんと善子には、まだこの言葉の意味が分からないようだ。でも、俺には分かる。千歌の言葉の本質。

 

果南「私には、何となくわかる...」

梨子「1番になりたいとか、誰かに勝ちたいとか、μ'sってそうじゃなかったんじゃないかな?」

 

果南先輩と梨子は、千歌の言葉の意味が分かってきてるみたいだ。千歌に続いて俺も自分の中で整理したことを口に出す。

 

洋希「μ'sも、最初は俺たちと同じで、右も左もわからなかったんじゃねぇかな。なにが正解で、なにが正しいかもわからない状態で、進んでた。でもあの人たちは、何も無いところに、自分たちの...自分たちだけの道をつくって!...そこを、思いっきり走った...。

みんなの夢を、形にするため...叶えるために!

自由に!真っ直ぐに!自分を信じて!仲間を信じて!だから飛べたんだ!!あの人たちは...」

 

俺の言葉に付け加えるように、千歌が再び話し始めた。

 

千歌「μ'sみたいに輝くってことは、μ'sの背中を追いかけることじゃない。自由に走るってことじゃないかな!!」

 

振り向き、笑顔をみんなの方へ向ける。

 

千歌「全身全霊!なんにも囚われずに!自分たちの気持ちに従って!」

 

今言ったことが、千歌が音ノ木坂に行ったことで気づいたこと。俺が気づいたことほぼ一緒だった。追いかけて、「μ's」になるんじゃなくて、「μ's」が辿った道とは違う、「自分たちの道」を作ること。それが、μ'sの伝えたかったこと。なにも残さなかったのは、自分たちの背中を追うんじゃなくて、自らの道を作り上げ、そこを進んでほしいという彼女たちメッセージだったのだろう。なんとも遠回しなメッセージ、身近でもあった気がするなぁ...。

 

果南「自由に...」

鞠莉「run and run...」

ダイヤ「自分たちで決めて、自分たちの足で...」

花丸「なんかワクワクするずらぁ!」

ルビィ「ルビィも!」

曜「全速前進!だね!」

善子「自由に走ったら、バラバラになっちゃわない?」

梨子「どこに向かって走るの?」

 

善子の意見が真っ当だと思った梨子は、目的地を尋ねてきた。俺は...あれしかないと思う。ラブライブ優勝とか、学校救うよりも、俺たちにやるべき事。

 

洋希「そりゃあもちろん、あれしかないよな?」

 

両手を腰に当てて、千歌のほうへ顔を傾ける。千歌は直ぐに頷いた。

 

千歌「うん!私は...0を1にしたい!あの時のままで、終わりたくない!それが今、向かいたいところ!」

 

そう、俺たちは進んでいるようで進んでない。あの時の「0」が、まだ消えたわけじゃない。説明会の人数だって、まだ「0」。だから、それをまずは1に変えること。それが俺たちの最初に目指すゴール。

 

ルビィ「ルビィも!」

 

ルビィが両手を前にぐっと突き出して、千歌の意見に同意する。

 

梨子「みんなもきっと!」

 

横一列に並んだ花丸や鞠莉さんたちに梨子が呼びかけた。それに応じ、果南先輩が口を開いた。

 

果南「なんか、これで本当にひとつにまとまれそうな気がするね!」

ダイヤ「遅すぎですわ」

鞠莉「みんなSHYですから!」

 

SHYという言葉で、俺は自分の頭に浮かんだ言葉たちを、包み隠さず口に出した。

 

洋希「全くその通りですね!いきなりスクールアイドル始めて、すでにやってる人達に迷惑にならないかって心配で相談してくるやつはいるし!」

梨子「ちょ!ちょっと!...」

 

まずは梨子が焦るのを確認。

 

洋希「あと、自分はおらとかずらとか言ってスクールアイドルぽくないからやりたくないずらぁ〜とか言うやつもいるし!」

花丸「ずら!?」

 

次に花丸の驚くのを確認。

 

洋希「さらにさらに!唐突に堕天になったりした挙句、みんなに迷惑だから〜っていってこっちの誘いことわる自分勝手な堕天使もいるし!」

善子「ぬわっ!...」

 

続いて善子が反応をしめすのを確認。さすがの堕天使でも事実を突きつけられるとなにも言えない様子。

 

洋希「まだまだありますよ!自分は相手のことちゃんと理解してる〜っていってすれ違いになって、2年越しに仲直りする人達もいますし〜」

果南、鞠莉、ダイヤ「ぎくっ!...」

 

最後に3年生が同時に体をビクッとさせるのを確認。正直この3人が1番大変だった気がする。

 

洋希「けど、そんな奴らが集まって、やっとひとつになれたんだ!」

 

俺はぐっと握った拳を空に掲げる。

 

洋希「だから!俺たちみんなで変えよう!0っていう絶望を!...」

 

掲げた拳の中から、人差し指を突き出す。

 

洋希「希望の1に!」

梨子「希望の...」

曜「1?」

 

俺の言葉にみんな、ん?と不思議そうな顔をする。それに答えるように、話を続ける。

 

洋希「そうだ!そしてこの希望の1が、2、3...10、100って増えてって...いつか、大きな希望になるんだ!」

 

付け加えた言葉で、やっとみんな理解したような表情を浮かべた。

 

ダイヤ「希望...ですか...」

花丸「洋希先輩の代名詞みたいな言葉ずら」

洋希「だからってこれから希望先輩とか呼ぶなよ?」

花丸「わかったずら!希望先輩!」

洋希「oh...この子全く話聞いてないデース...」

 

芸人なみのしっかりした返しに、俺は思わず誰かさんに似た口調で、しゃべってしまった。

 

千歌「よし!じゃあここが私たちの新しくスタート地点ってことで!みんなであれやろう!」

 

そういった千歌は、みんなの方へ駆け寄る。あれとは、今から千歌たちがやろうとしている掛け声のことだ。ライブの前とか、練習の前にやったりする。中学時代にああいうをやってないので、なれない自分がいる。そんなことを考えてるぼーっとしていると、千歌が声をあげた。

 

千歌「なにやってるのひろくん!」

 

突っ立ってた俺は、千歌の呼びかけでハッとした。

 

洋希「ん?ああわりぃわりぃ」

曜「もう、いい加減言わなくてもちゃんと輪に入ってよね?」

洋希「へーい」

 

曜に注意され、ゆっくりと千歌たちよ方へあゆみよっていく。

 

洋希「ほいじゃあ俺も...」

 

たどり着いた俺は、すでに9人の手が重なっているところへ手を添えようとする。その時だった。

 

ズキンッ!

 

洋希「ーー!?」

 

突如、俺の胸に痛みが走った。なにかが刺さったわけじゃないのは確かだ。持病ももっていない。ただなにか...俺の心にささるなにかがあったこと...。そういや、この前のライブのときもこんなことが...でも、今のはそれよりも強かった気が...

 

千歌「どうしたのひろくん?」

 

いつの間にか胸に手を当てていた俺を千歌が心配そうな目で見てくる。ほかのメンバーも、俺になにかあったんじゃないかとじっと俺の方を見つめる。

 

花丸「どこか具合悪いずら?」

洋希「へっ?あ、いや...なんでもねぇよ...」

 

慌てて千歌たちと同じように手を乗せる。こんどは胸痛みはなかった。ほんとに...なんだったんだ?...

 

千歌「それじゃあいくよ〜...」

曜「まって!」

 

いざ参る!ってなった瞬間、曜が止めに入った。みんなが戸惑う中、曜は止めた理由を説明しだした。、

 

曜「指...こうしない?」

 

右手の親指と人差し指でL字をつくった。

それで何を表すつもりだ?

 

曜「これをみんなで繋いで、0から...1へ!」

 

左手でも同じように作り、人差し指同士を繋げた。そして離して、右手の人差し指で1を表す。

つまりはみんなでL字をつくり、それをつなげ、0から...のところで離し、1へ!の時に人差し指を突き出す。なるほど、よくこの短時間で思いついたな。

 

千歌「それいい!」

洋希「天才かお前は...」

曜「でしょ!」

千歌「じゃあもう1度!」

 

曜の名案を早速採用。全員でL字をつくって繋げる。曜の言った通り、まるでひとつの「0」のようになった。

それではリーダーお願いします...といってやろうと思ったのだが、千歌が「あ!」となにか思いついた反応をした。

 

千歌「折角だし、ひろくんがいってよ!」

洋希「はぁ?なんで俺が?リーダーのお前がやるんじゃないのか?」

 

なぜここにきて俺に託したのか。隣で笑みを浮かべるアホ毛の意図が読めん...

 

千歌「たまにはリーダーの体験をさせてあげようという私なりの気遣いだよ!」

洋希「んなこといって、あとでプリンせがむなよ?」

千歌「なんでわかったの!?」

 

適当にいったのがまさかの正解だった。

こいつ...プリンのためにリーダー権渡してきやがったぞ...。たしかに最近食ってる姿みてなかったけど、そこまでしてプリン食いたいのかお前は...。

呆れながらも今後ないかもしれない体験をやらせてもらうことにした。

 

洋希「じゃあ、リーダー直々のご命令なので、やらせてもらうぞ」

 

余裕な感じでいったものの、少しばかり不安でもある。この大事な場面で変な声がでてしまったらどうしようなんて考えてしまった俺は、ゆっくり深呼吸をする。そして第一声を放つ。

 

洋希「いくぞ...0から!...」

 

繋がれた指同士を離す。

 

洋希「1へ!」

 

全員が人差し指を真ん中に突き出す。

 

洋希「Aqoursーー!!!」

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「サンシャイン!!」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

Dearことりさん

 

 

俺はμ'sが大好きです。普通の子が精一杯輝いていたμ'sをみて、どうしたら、Aqoursをあなた達のようなグループにできるか、ずっと考えてきました。

それがやっとわかりました。俺たちは俺たちのままでいいんですよね!仲間だけをみて、真っ直ぐに走る。それがμ'sなんですよね!それが...輝くことなんですよね!

だから俺は、俺たちは、俺たちだけの道を走ります。あなた達が進んだ道じゃなく、自分たちが作り上げた道を進みます!みんなで!そしていつか...いつか!...

 

 

 

ことりさんへのメッセージを、1人頭の中で浮かべていると、自販機の側面に寄りかかる千歌が、声を上げた。

そして駅のホームの奥へ走りだした。なにか見つけたのだろうかと気になり、俺も一緒にそこへ向かった。

 

洋希「どうしたんだ千歌?なにか落ちてたか?」

 

落し物でもみつけたのかと思ったが、千歌の視線は下ではなく上に向いていた。普通、落し物は上にはないからおかしな話だ。なら千歌はなにを...

千歌と同じところをみると赤くなった空に、白い羽が見えた。そしてフワフワと落ちてきている。さしずめこの辺りに飛んでいた鳥の落し物だろう。

千歌はそれを手に取った。なんの変哲もないただの羽。しかし千歌はそれをみると、パーっと顔が明るくなり、笑顔になった。

 

洋希「なんかその羽に書いてあったのか?」

千歌「ううん、でも、持ってみればわかるよ」

洋希「ふーん、じゃあ貸してくれや」

 

羽を受け取り、千歌と同じように持つが特になにもない。なーんだ、結局ただのは...

 

 

「海...ちゃ...の鬼...」

 

誰かの声が俺の頭に響いた。俺は当たりを見回すが誰かが話いる様子もない。気のせいか...と思ったが...

 

「穂...果がいけ...い...です!」

 

また途切れ途切れだが聞こえた。しかし俺はこの声に聞き覚えがある。どこかで聞いたことのあるような...直接ではないが...。空いている手で頭を抑え、目を閉じて耳を澄ました。

 

「2人と...けんか...ダメだよ〜...」

 

この声、忘れるはずもない。今のはことりさんの声だ!でもなんでことりさん声が?こんなセリフ聞いたことないのに...困惑する俺にまだ声が聞こえた。

 

「あわわ...どうしよう〜...」

「にゃ〜!早く練習するにゃ〜」

「イミワカンナイ」

 

こんどはハッキリ聞こえた。今のは花陽さん、凛さん、真姫さんの声だ。

 

「ほーら、早くしないと日が暮れるわよ?」

「ふふ、今日も楽しそうやね」

「まったく、このスーパーアイドルにこにーの前で喧嘩なんてするんじゃないわよ」

 

絵里さん、希さん、にこさんの声が聞こえた。

μ'sの声が、なぜかこの羽を持つことで聞こえてきた。この羽は...いったいなんだ?...

気になって再び耳を澄まそうと羽を近づけると、突如強風が吹き荒れ、俺の手から羽が飛んでいってしまった。羽はそのまま風の流れに乗り、どこかへいってしまった。

 

千歌「楽しそうだったね、μ'sの人達」

洋希「お前も聞こえたのか?」

千歌「うん、なんでかわからないけどね」

洋希「世の中不思議なことだらけだな」

千歌「そうだね」

 

今の羽がなにを示したのか。聞いた俺たちは理解できなかった。しかしこれだけは言える。μ'sも俺たちみたいにスクールアイドルを「楽しんでいた」。リーダーがおっちょこちょいで、それを叱る人がいて、鎮めようとすると人がいて、見てる人がいて、俺らとなんら変わりないことをしていたんじゃないかなと思った。

 

 

 

μ'sを追うことをやめ、自分たちの道を進むことを決めたAqoursと洋希。次はいよいよ地区予選。果たして洋希たちは予選を突破し、絶望の0を希望の1へ変えることはできるのか?

 

 




梨子「洋希くん、なにもあの場面であれを言う必要なかったよね...?」ゴゴゴ...
洋希「い、いや匿名で出してるから梨子ってわけじゃ...」
花丸「希望先輩、まるの場合はほぼ名指しのようなもんずら...」ゴゴゴ...
洋希「まてまて希望先輩じゃないって...」
ヨハネ「リトルデーモン、私の秘密を何故ばらしてしまったの?」ギラン
洋希「いやみんな知ってることだろ」
善子「そうだけど!!そこは乗ってくれてもいいじゃない!」
果南「2年越しの仲直りかぁ〜」ゴゴゴ...
鞠莉「大変だったわよね〜」ゴゴゴ...
ダイヤ「ええ、でも先程なんだか馬鹿にされたような気がしましたわ」ゴゴゴ...
洋希「き、気のせいじゃあないですね?...」
梨、花、ヨ、果、鞠、ダ「問答無用!!覚悟!!」
洋希「ちょ、ちょっとお前ら!助けてくれぇ〜!!」
千、曜、ル(し〜らない...)

ついに本編12話が終了です。次から第1期最終話になりますね。どのくらいの話数になるかは自分でも把握してませんが、夏休み中には第1期が終わると思います。(予定)
これからもよろしくお願いします!

次回もお楽しみに!ヾ(・ω・`)

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