ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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洋希「よっしゃぁ!!iPhone8ゲット!」
曜「おめでとう洋希!」
洋希「よし、じゃあまずアプリをいれよう。音ゲーから...」
曜「もちろんスクフェスだよね!5周年迎えて、新感覚イベントも続々でまだまだ進化中の...」
洋希「あ、ごめんバンドリ入れちゃったわ」
曜「だからスクフェスやろうって!!」



皆さんこんにちは、Androidが嫌になり、iPhone8を購入したリオートです。せっかく64GBもあるので、いろんなアプリを入れて楽しんでます!まだまだ不慣れなので頑張ります!

それと私事ではありますが、この小説、ついにお気に入りが200に到達いたしました!!ここまでやってこれたのもすべて見てくれている皆様のおかげ!感想をくれる方たちのおかげです!これからも投稿頑張りますので応援よろしくお願いします!


それでは!本編へどうぞ!


第69話 音ノ木坂とμ’s

「μ’s」

それは数年前、音ノ木坂学院で発足されたスクールアイドルグループである。リーダーの高坂穂乃果さんをはじめとした、当時では珍しい9人という人数で結成されていた。スクールアイドルは、それまで特別活気に溢れているものではなかった。単純に学校の1アイドルと言うだけであった。しかしここに、A-RISE、μ’sが加わったことにより、その人気は爆発的になった。A-RISEは第1回ラブライブで優勝。μ’sは第2回で優勝したのち、さらに海外でのライブを行い、世界をまたにかけたスクールアイドルとなったのだ。

彼女たちの伝説的な成果の結果、スクールアイドルはより一層世に認められ、その数を伸ばしてきた。今ではμ’sたちの頃の数倍にまで膨れ上がっている。

 

そんなスクールアイドルを作り上げたといっても過言ではないA-RISEの母校、UTX学園の一室に招かれた俺たちは、最先端かつ現代チックな内装に目を見張りながら、用意されたソファに腰掛け、ここへ連れてきたセイントスノーと向かい合った。ちなみに席の関係上、俺と瑠美は立って聞くことになった。ひとつのソファに3人ずつ(セイントスノーは2人)すわっていて、詰めれば4人座れるが、そこまでして座ろうとは思わなかったので、立つことにした。

 

千歌「なんか...すごいところですね」

 

部屋をボッーと眺めていた千歌が第一声を口に出すが、それについては聖良さんはとくに何も言う事なく、目の前のティーカップを持ち、口に運ぶ。

 

梨子「予備予選突破、おめでとうございます」

鞠莉「クールなパフォーマンスだったわよ」

聖良「褒めてくれなくて結構です」

 

梨子と鞠莉さんの祝いの言葉に対し、聖良さんは嬉しそうな様子もみせず、逆にそれを拒否する形だった。

 

聖良「再生数は、あなたたちの方が上なんですから」

曜「いえいえ〜」

ルビィ「それほどでも〜」

 

聖良さんに褒められ、曜とルビィがにこやかな表情を浮かべる。俺自身、少し上から目線なきがして、あまり喜ぶ気にはならなかった。

 

聖良「でも、決勝では勝ちますけどね」

 

自信満々な宣言をし、強気な表情を千歌の方へ向けた。随分謙虚な姿勢だなと思った矢先にこれだ。前回の褒めてから落とすによく似ている。挑戦状を叩きつけられ、俺達が呆気を取られる中、聖良さんはもっていたカップを置き、話を続けた。

 

聖良「私と理亞は、A-RISEを見て、スクールアイドルを始めようと思いました。だから、私たちも考えたことがあります。A-RISEやμ’sの何がすごいのか、何が違うのか」

 

淡々と聖良さんが話す中で、俺はあることに気がついた。それは、Aqoursはμ’sを、セイントスノーはA-RISEを、それぞれ有名グループ、ならびにライバル同士を目標にしていること。偶然というべきか、運命というべきか、なんにしろセイントスノーは、俺たちにとってはライバルと言っていいだろう。

 

千歌「答えは出ましたか?」

聖良「いいえ、ただ、勝つしかない、勝って追いついて、同じ景色をみるしかないのかもって」

 

聖良さんも俺たち同様、A-RISEのすごさや、自分たちと違うところがハッキリしていないようだ。

すると俺の前に座る千歌が口を開いた。

 

千歌「勝ちたいですか?」

 

千歌の唐突で不可解な言葉に、セイントスノーの2人は目を見開く。千歌はいったい聖良さんの言葉をどう汲み取ったのか。なにかない限りさすがの千歌でもこんな意味不明なことはいわないだろう。

千歌の言葉の意味を理解できない理亞ここまで終始無言だったのだが、ついに喋り出した。

 

理亞「姉様、この子バカぁ?」

 

ついにはほかのグループにまでバカと言われるようになったか...。千歌、ちゃんと考えて発言してるんだよな?...

 

聖良「勝ちたくなければ、何故ラブライブに出るのです?」

千歌「それは...」

聖良「μ’sやA-RISEは、何故ラブライブに出場したのです?」

 

聖良さんの質問攻めに、言葉が詰まる千歌。

俺たちがラブライブにでる理由...学校を救うため?それともセイントスノーと同じでμ’sと同じ景色を見るため?どちらかと言えば...前者になるだろう。Aqoursがラブライブで優勝して有名になり、浦の星の入学希望者を増やすこと。それが今のAqoursの目標だと思っている。けどこれを全員が思ってるかは、マネージャーの俺でもわからない。みんながどんな思いでここにいるかは。

言葉が出てこない千歌を見据えながら、聖良さんは部屋の窓の方へ腕を組みながら歩いていく。

 

聖良「そろそろ、今年の決勝大会が発表になります。見に行きませんか?ここで発表になるのが恒例になってるの」

 

まだ話すことは沢山あるのだが、俺らにとって決勝大会がどこかはスクールアイドルとして確認しなければならない。

あと残りを感じながら俺たちは急いでUTXのモニターの前にやってきた。すでに多くの人達がその時を今か今かとワイワイしながら待っていた。俺たちが着くと同時ぐらいに、モニターに文字が映し出された。

 

「LOVELIVE FinalSTAGE AKIBA DOME」

 

梨子「秋葉ドーム!」

果南「ほんとに、あの会場でやるんだ...」

千歌「ちょっと...想像できないな...」

 

梨子と果南先輩が驚きの声を漏らす。次いで千歌も呟いた。秋葉ドーム、スクールアイドルにとってはまさに聖地といっても過言ではない。あの大舞台でスクールアイドルたちが踊れるのは、μ’s、A-RISE、そしてその時代のスクールアイドルたちのおかげだと言われている。彼女たちの努力が、想いが、沢山の人に響いたから、こうした舞台が用意されたのだ。

千歌が呟いた後、Aqours全員モニターに釘付けになっている。自分たちが、あのステージに立つかもしれない。そんな想像をみんなしているのだろう。だが少し不安そうにもみえる。そんな空気を切り裂いたのは、俺の隣の梨子だった。

 

梨子「ねぇ!音ノ木坂、行ってみない?」

 

梨子の唐突な申し出に、それまでモニターにしか顔が向いてなかった全員が、梨子へ顔を向けた。

 

梨子「ここから近いし、前私がわがまま言ったせいで行けなかったから...」

 

前回来た時も、音ノ木坂に行こうという話しは出ていた。しかしみんなが賛同するなか、梨子はそれを拒否した。梨子が音ノ木坂に行きたくなかった理由は、そのあとわかった。音ノ木坂に行ったら、過去の自分...毎日ピアノに明け暮れ、学校や友達からの期待を背負っていた自分...を思い出してしまうという理由だ。

しかし今は、自分から言いだしてきたのだ。音ノ木坂に行こうと...。

 

洋希「いいのか?」

梨子「うん、ピアノちゃんと出来たからかな?」

 

ニコッと微笑みながら、答えを返してきた。

成長した梨子をみて、コンクールに行かせたのは正解だったなと思えた。梨子の音ノ木坂を拒む気持ちを払拭させてくれたようだ。

 

梨子「今はちょっと行ってみたい、自分がどんな気持ちになるか確かめてみたいの...みんなはどう!」

 

梨子が聞くと、すぐさま曜が手を上げ「賛成」と言った。

 

果南「いいんじゃない?見れば、なにか思うことがあるかもしれないし」

 

果南先輩も同意。鞠莉と善子はとくに何も言わなかったが、うんうんと頷いた。

 

ルビィ「音ノ木坂!」

ダイヤ「μ’sの...」

ルビィ、ダイヤ「母校〜!!」

 

アイドルオタクの黒澤姉妹はむしろ早く行きたいと言わんばかりの反応をしている。ルビィの前にいる花丸は、「見ないと始まらないずら」ともっともなことをいった。

 

梨子「いいよね?洋希くん」

洋希「ああ、もちろん!俺だってずっと行きたかったんだからな!」

梨子「ごめんね、またせちゃって」

洋希「全然、むしろ梨子からその言葉が出てきてくれて嬉しいぜ!」

梨子「洋希くん...」

 

梨子と会話をしていると、俺と梨子の間から、影が1つ出てきた。

 

瑠美「いいからその音ノ木坂ってところいこうよ...」

洋希「あれ、お前まだいたのか?」

瑠美「当たり前でしょ!ひろくんのいる所に私ありって...そういう運命なんだよ私たちは...」

 

なんか話が長くなりそうなので、幼馴染には悪いが無理矢理話を切るようにみんなに呼びかけた。

 

洋希「よしみんな!音ノ木坂に行くぞー!」

Aqours「おおー!!」

瑠美「ちょっと!無視しないでよ!」

 

意気揚々と音ノ木坂へ向かう俺たちだったが、瑠美は用事を思い出した!といって結局別れてしまった。色々と世話になった分、こんどなにか返さないとな。

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

 

 

 

 

聖良さんたちと別れ、音ノ木坂学院へやってきた俺たち、正確には、その前の階段までたどり着いたところだ。

 

曜「この上にあるの?」

 

音ノ木坂へ続く階段を見つめながら曜が呟いた。見た目はただの階段、しかしただならぬオーラを感じる。まるで神聖な場所へ導くように...。

 

ルビィ「ルビィ!なんか緊張する!どうしようμ’sの人がいたりしたら!」

ダイヤ「へ、平気ですわ!そ、その時はささサインと、写真と...握手を!...」

花丸「単なるファンずら」

 

憧れの音ノ木坂で、もしかしたらμ’sの誰かがいるかもしれないと思っている姉妹は、もう気持ちの上がりが抑えきれない様子だ。

 

洋希「二人とも落ち着けって、ファンたるもの、その人たちに会うまでは平然とした気持ちを保っておくもんだぜ...あれ、なんでスマホつかないんだ?」

曜「洋希...」

果南「スマホ逆さになってるよ...」

洋希「はっ!!」

花丸「洋希先輩も単なるファンずら」

 

ゴホンと誤魔化すように咳き込み、スマホを元に戻す。べ、別にことりさんとかにまた会えるかもしれないからテンション上がっるわけじゃないからな!

...ああ、またあの人に会いたいなぁ...

俺を含めたμ’sファン3人があれこれ言っているあいだに、千歌は階段を駆け上がりだした。

 

洋希「あ!千歌お前!」

善子「抜け駆けなんてずるいわよ!」

 

置いてかれた一同がごちゃごちゃ言うのも気にせず、千歌はどんどんのぼっていく。俺達もあとに続いて上がっていく。1つ1つの段をのぼるごとに、胸の鼓動が早くなっていく。ずっと憧れていたμ’sの母校。今それを、目の当たりにできるんだと。高ぶる心を抑えきれない俺は、1段飛ばしで階段を駆け上がっていく。ついには先にいた千歌をも抜かしてしまった。そして見えてきた、レンガ模様の建物が、音ノ木坂学院が!

 

洋希「ここが...音ノ木坂...」

 

たかが階段をのぼっただけで、俺の息は上がっていた。スタミナに自信のある俺がここまでなってるのは、緊張のせいだ。

遅れて千歌たちものぼりおえ、横一列になり、音ノ木坂を見つめる。

 

千歌「μ’sのいた...」

ダイヤ「この学校を...守った...」

鞠莉「ラブライブに出て...」

果南「奇跡を成し遂げた...」

 

μ’sが生まれ、μ’sが成長してきた学校。建物大きさ、綺麗さは関係ない。ただ、μ’sがいた学校というだけで、俺達には壮大で雄大なものに感じるのだ。

 

???「あの...」

 

音ノ木坂に食いつくように見ていた俺たちは、突如聞こえた声の方に、全員目を向けた。そこには、灰色がかったショートヘアーの音ノ木坂の制服を身につけた生徒がたっていた。

 

???「なにか?」

善子「私の姿を検知してる!?...」

花丸「やめるずら」

 

花丸の後ろにしがみついた善子の妙な反応を花丸が注意する。

 

曜「すいません、ちょっと見学してたんです」

???「もしかして、スクールアイドルの方ですか?」

 

音ノ木坂に見学イコールスクールアイドルと読んだであろう女子生徒は嬉しそうに尋ねてきた。

 

千歌「あ、はい!μ’sのこと、知りたくて来たんですけど...」

???「そういう人、多いですよ!」

 

笑顔で話す女子生徒だったが、すぐに、少ししょんぼりとした顔になりながら話を続けた。

 

???「でも、残念ですけど...ここには、何も残っていなくて...」

千歌「えっ?」

洋希「なにも...残ってない?」

???「ええ、μ’sの人達、何も残して行かなかったらしいです。自分たちの物も、優勝の記念品も、記録も、ものなんかなくても、心は繋がっているんだって。それでいいんだよって」

 

彼女の言葉を、俺は理解できなかった。μ’sは何故なにも残さなかったのか、あとの代に、自分たちの凄さを残していけば、それを受け継ごうと必死になってくれる。俺は少なからずそう思う。音ノ木坂のスクールアイドルとして、全力になってくれる。だから、いくら心で繋がっているからって...。

μ’sの行動に、否定的な考えを持った時だった。近くの公園から、子供が1人飛び出してきた。その子は「大丈夫!」といいながら、階段の手すりを滑り台のように降りていった。いつもなら危ないことするなぁ...と保護者目線になるが、今はそんなことにならなかった。

中間辺りで手すりがなくなっており、そこで着地をした。そして満面の笑みとピースをずっと見ていた俺たちに向けてきた。オレンジ色の髪にサイドテール...それだけでどことなくμ’sの穂乃果さんのようにも見えた。

その子を見つめる千歌の顔が、少し緩んだように見えた、なにかに気がついた、そんな顔に。

 

洋希「なにかわかったか?」

千歌「うん、ほんのちょっとだけど...」

洋希「そっか、梨子はどうだ?」

 

頷き答えた千歌から、こんどは梨子に尋ねた。

 

梨子「私は良かった、ここに来てハッキリわかった。私...この学校好きだったんだなって!」

洋希「俺もここにきて良かったよ、みんながそういう気持ちになってくれて」

 

ただやっぱりまだわからない。μ’sがなにも残さなかった理由。彼女たちは、なんのためにそんなことをしたのか。解決はできないが、いずれは解決できるはずだ。そしてそれを紐解いた時、Aqoursは、もっと上に行けるはずだ。

俺はそんな課題を与えてくれた音ノ木坂に向けて、頭を下げた。俺なりの感謝を伝えるためだ。横にいた千歌たちも、俺と同じように頭をさげた。

そして全員でこえをそろえ、

 

 

 

 

「ありがとうございました!!」

 

 

 

 

 

頭を上げ、色々教えてくれた女子生徒もお礼を言おうと、横を振り向いた。しかし、そこには人影1つ残っていなかった。たしかに頭を下げる前はいたはず。あの数秒で音も立てずに消えるなんて...。

その時思った。あの人は、いっちゃ悪いが実体では無いのかもしれない。マンガやアニメである、幽霊...精霊のようなものかもしれない。音ノ木坂の精霊。俺たちの前に現れ、μ’sを教えてくれた。もしかしたら、μ’sがスクールアイドルをやっている時から、彼女は存在し、ずっとμ’sをみまもってきたのかもしれない。

 

洋希「ありがとうございます...」

 

気づいた時には呟いていた。もう目の前にはいないあの人に。俺のお礼は、風と共に、流れていくだけだった。

 

 

 




瑠美「ねぇ、私の切り方雑すぎない?」
リオート「音ノ木坂の部分書き終わってから瑠美ちゃんの存在に気がついた」
瑠美「まさか作者にすら無視されるなんて...」
リオート「しかも出番また減るからね」
瑠美「そんな...」
リオート「まあうまい具合に出すつもりだから落ち込まないで」
瑠美「はぁぃ...」


えー、今回少し遅れての投稿になってしまいました...。
理由は、単に完成仕切らなかっただけですはい...。
12時投稿心がけるといったのにこの始末。自分の雑さが滲み出てしまいました。
12時待機してくれていた人はほんとに申し訳ないです!
次回からはちゃんと投稿します...。

次回もお楽しみに!ヾ(・ω・`)

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