ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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果南「洋希ってさ、車の運転したいとか思わないの?」
洋希「そうですね、ゆくゆくは免許取りたいかなって」
果南「もしとったらさ、私ものせてよ!」
洋希「でも果南先輩は陸より海のほうが似合ってると...」
果南「もう!私をそんな海バカみたいに言わないでよ!私もちゃんと行きたい場所あるんだから!」
洋希「例えばどこに?」
果南「えっとね、和歌山にある白良浜とか、鳥取にある浦富海岸とか!あ、あと岩手にある浄土ヶ浜もいきたいなぁ!」
洋希(ああ、やっぱり海バカだ)


どうも皆さんこんにちは、仮免試験に見事に落っこちたリオートです。
いや車の運転て難しいなと改めて感じされられました。あの手の試験は1度動揺するとおしまいですね。ただでさえ自分メンタル弱いから、1度のミスがのちのちに響いたんじゃないかなって思います。それを踏まえて、次は合格してやるぞ!

それでは、本編へどうぞ!
今回は少し複雑になって読みづらいかもしれませんが、ご了承くださいm(_ _)m



第51話 真相

放課後、果南先輩たちは俺との約束を守り、ちゃんと部室に来てくれた。鞠莉さんはノリノリでやってきたが、果南先輩とダイヤさんは不満そうな表情で入ってきた。

そして果南先輩が座り終えた所で、鞠莉さんたちによる尋問が始まった。

 

果南「だから!東京のライブが歌えなくて...」

千歌「それはもうダイヤさんから聞いたよ...」

 

千歌の言葉を聞いた果南先輩は、しかめっ面で真っ先にダイヤさんの方を向いた。それに気づいたダイヤさんは、そっぽを向いた。

恐らく誰にも言うなって話し合ってたんだろうな。なのにダイヤさん、何食わぬ顔で俺たちに話してくれたもんなぁ。

ダイヤさん、頭は硬いのに口は軽い方なのかな?

 

ダイヤ「洋希さん、今とても失礼なことを考えていませんでしたか?」

洋希「えっ!?き、気のせいですよ!頭は硬いのに口は軽いとかそんなこと...あっ...」

ダイヤ「洋希さん、こんど私とお茶でも飲みませんか?わたくしが直々に煎じますので」

洋希「た、楽しみにしておきますね...」

 

はぁ...いったいどれほど苦いものを飲まされるのだろうか。てか、そろそろだれかダイヤさんの謎能力をを解析してくれないだろうか。迂闊に変なこと考えられないぞ...。

 

千歌「でも、それで諦めるような果南ちゃんじゃないでしょ?」

鞠莉「そうそう!ちかっちの言う通りよ!だから何度も言ってるのに!」

 

訴えかける千歌の後ろからひょこっと現れる鞠莉さん。

果南先輩のことをよく知っている2人だからこそ、今の果南先輩がおかしいということが分かっているのだろう。さて、果南先輩はいつ本当のことを話すのだろうか。

 

千歌「なにか事情があるんだよね?ね?」

果南「そんなものないよ。さっき言った通り、私が歌えなかっただけ」

 

千歌の問いかけに、無愛想に答える果南先輩。な、なぜだ。ここまで来たら話せばいいのに...。

果南先輩の返答に納得いかない千歌は頭をかきむしっている。

 

千歌「くぁ〜!イライラするぅ!!」

鞠莉「その気持ちよ〜くわかるよぉ!ほんと腹立つよねこいつ!」

果南「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ!」

鞠莉「そういうのもほんとムカつく!」

 

ここまで来たら今言ってる理由が嘘なのは明白だ。しかし頑なに果南先輩は話そうとしない。なにがいったい気に食わないのだろうか?すると鞠莉さんが苦虫を噛み潰したよう顔で俺を見つめてきた。

 

鞠莉「ヒロキ!あなたからもなんかいってやってよ!」

洋希「お、俺ですか?」

千歌「そうだよ!果南ちゃんにガツンと一発おみまいしちゃって!!」

 

1発おみまいはしないにしても俺が聞かなきゃいけないの?俺もう全部答えしってるようなもんなんだけど...。でもここで俺がなんか言わないと果南先輩と2人ていたことバレるし...。しょうがない...。

果南先輩の方を向くと、今までにないくらい不機嫌そうな顔でこちらを見てきた。「変なこと聞かないでよね?」と言わんばかりの顔だ。

 

洋希「え、えっと...未練とか、ないんですか?」

果南「未練なんてないよ」

 

よ、よし。話しの根本にまで持っていかなかったし、これはなかなか良い手ではないですかね?いや良い手って...まるで将棋だな...。

 

ルビィ「でも...この前弁天島で踊ってたような...」

洋希「あっ...」

果南「...」

ルビィ、花丸「ピギィ!」「ずら!」

 

顔を真っ赤にさせながらルビィたちを睨みつける果南先輩。そ、そういや俺たち尾行してたから踊ってるとこ見てたんだわ...。あれじゃあ未練ないなんていえないよな...。まさか...俺のうった手は悪手だった?自ら王手誘発させちゃった?

果南先輩はそのままの流れで俺のことも睨んできたので、俺は片手を横にして口の前まで持っていき、小さくおじぎした。俺なりの謝罪だ。それにしても、そんなに見られるのが恥ずかしいのだろうか?それならなんの抵抗もなく1人で堕天使になる善子を見習って...。

 

善子「なによリトルデーモン」

 

なんでもないです。

 

依然として顔を赤くする果南先輩に、鞠莉さんがちょっかいをかける。その様子をみるダイヤさんの顔が、少しだけ笑顔になったようなきがした。昔のことでも考えているのだろうか?

すると鞠莉さんの煽りに耐えきれなくなった果南先輩が立ち上がった。

 

果南「うるさい!未練なんてない!とにかく私は、もう嫌になったの!スクールアイドルは...絶対にやらない!」

 

そういって果南先輩は部室を出ていってしまった。結局何も話さないまま終わってしまった。俺が昨日聞いたこと、何一つ出てこなかった。ちゃんと...話すって言ったのに...。果南先輩、まだ俺に話してないことでもあるのかな...。

 

洋希「俺、果南先輩と話ししてくる」

ダイヤ「無駄ですわよ、今の果南先輩になにを言ったって...」

梨子「随分と果南さんの肩を持ちますね、ダイヤさん」

ダイヤ「え?」

 

真相を知っているであろう人物に狙いを定めた梨子。そういや、さっき教室でもそんな感じこと言ってたような...。

 

梨子「なにか知ってるんじゃないですか?」

ダイヤ「そ、それは...くっ!」

 

自分が果南先輩のことを知っているとバレたダイヤさんは猛ダッシュで逃げさっていった。しかし、我がAqoursの誇る堕天使善子が千歌の命令を聞き、すぐさまダイヤさんをお得意のツイストコブラで捕獲した。にしても反応が...姉妹そっくりなこと。

まて、こんなことしてる場合じゃない。早く果南先輩のとこに行かないと。千歌たちはダイヤさんに真相を教えてもらえるだろう。だから...

 

洋希「千歌、そっちはまかせた」

千歌「ひろくんは...果南ちゃんのとこに行くんだっけ?」

洋希「ああ、俺が少しでも心開かせられればいいけど...」

千歌「ひろくんならできるよ!頑張って!」

洋希「千歌...ああ!」

 

千歌に背中を押され、部室を飛び出し、果南先輩を追う。校門あたりに姿はなく、坂あたりまで来たが、こちらもダメ。果南先輩の事だから...歩いて帰ってるのかな?そう思い海沿いに沿って走り出す。少しすると果南先輩の姿が見えた。

 

洋希「果南先輩!」

果南「洋希...」

 

相変わらずの不機嫌顔。だけどやっぱりどこか寂しそうな顔をしてる。

 

洋希「果南先輩、ちょっと話しませんか?」

果南「いいけど...」

洋希「じゃ、ちょっとついてきてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういって連れてきたのは俺の家。道の途中で話してたら誰に聞かれるか分からないしね。

果南先輩をリビングまで案内し、椅子に座らせた。俺は飲み物をコップにそそぎ、果南先輩に差し出した。

 

果南「...ありがと」

 

そういって、グイッと飲みだし、あっという間にコップは空っぽ。

 

洋希「もう一杯、いります?」

果南「いらない。それより、これ以上なにを話すの?」

洋希「そうですね...どうしてスクールアイドルやらないんですか?」

果南「洋希には詳しく話したでしょ。鞠莉のためだって...」

洋希「たしかに聞きました。でも俺、改めて考えてみたんですけど...それってほんとに鞠莉さんのためなんですか?」

果南「どういうこと?」

洋希「鞠莉さんの、未来の色んな可能性を奪うって...言ってましたよね。留学の話を、スクールアイドルやってるからって言う理由で、全部蹴ってたから...スクールアイドルをやらせることは、ダメなんじゃないかって...」

 

今俺が言った通り、2年前、鞠莉さんには色々なところから留学の話が持ち寄られていた。しかし、鞠莉さんはスクールアイドルを始めた、という理由でそれをすべて断っていた。果南先輩はその場面を目撃した。そして思ったのだ。「自分たちがスクールアイドルをやらせていゆから、鞠莉が他のことに着手できないのでは」と。留学すればかなりいい大学にも入れたらしい。それを自分たちのせいで潰させたくない。そう思った果南先輩は行動を起こした。そう、あの東京でのライブである。その時、残念なことに鞠莉さんは足に怪我をしていた。しかし鞠莉さんはそれを気にせずステージに上がろうとした。果南先輩やダイヤさんには分かりきっていた。このままやれば、事故につながりかねない。だから果南先輩は東京のライブで歌わなかった。そう、「歌えなかった」のではなく、「歌わなかった」のだ。そして東京のライブは失敗。さらに策を練った果南先輩たちは、それを理由にしてグループを解散。鞠莉さんを解放したのだった。これが、3年生の間でおこった事件の真相なのだ。

 

洋希「だからグループを解散させて...鞠莉さんに留学させた...ってことですよね...」

果南「鞠莉ために...ね」

洋希「鞠莉さんは留学したいって言ってたんですか?」

果南「留学は断ったって、いってたね」

洋希「鞠莉さん自身がそういったなら続ければ...」

果南「それじゃダメなの!!」

洋希「なんで、ダメなんですか?」

果南「それが鞠莉にとって...進むべき道だと思ったから...留学したほうが、鞠莉の将来のためだって...」

洋希「でももし、それが鞠莉さんの望まないことだとしたら?」

果南「そんな訳ない、あれが鞠莉にとっての...」

洋希「じゃあなんで鞠莉さんはここに戻ってきたと思います?」

果南「それは...」

洋希「鞠莉さんは...留学なんて望んでなかった。あの時、果南先輩やダイヤさんとまだ続けたいという意思がまだ残っていた。だから戻ってきた」

果南「!...」

 

果南先輩は、どこか勘違いしている。自分は鞠莉と何年も一緒にいるから口に出さなくても気持ちはわかる。だから留学は鞠莉さんには重要だ、やるべきことなんだって、勝手に決めつけていた。果南先輩の...行き過ぎた気遣いが、逆に鞠莉さんを苦しめてしまったのでは...。

 

果南「でも!鞠莉だってそんなこといわなかった!」

洋希「多分、鞠莉さんも同じなんだと思います」

果南「同じ...」

洋希「果南先輩が東京で歌えなくて...だからまた立ち上がろうって、本気でそう思ってた。果南先輩が歌えなくて...悔しくて...。それは果南先輩たちにも理解されてると鞠莉さん自身も思ってた。スクールアイドルを続けることが、果南先輩たちのためだと思ってた!...でもそれを口にはしなかった」

 

そう、今回の事件の原因。それは2人の思い違い、相手を思うがゆえに発生したズレ。決して2人のどちらかが、悪い訳では無い。二人とも...互いのことを考えていたのだということだ。しかしそれを伝えあわなかったから、今回の騒動が起こってしまったのだ。

 

果南「私は...間違ってたの?...」

洋希「鞠莉さんのためを思って行動した。そこに間違いはないと思います。ただ、もっとちゃんと話し合えれば、ここまで大事にならなかったと思います。2人が...いや3人がバラバラになることも...なかった!...」

果南「...っ!」

洋希「果南先輩!!」

 

先程まで強く握りしめていたコップを離したかと思ったら、すぐに立ち上がって部屋を飛び出していった。恐らく、果南先輩の中で、気持ちがグチャグチャになってしまっているのだろう。だから1度帰って考え直すのだろう。

 

洋希「相手を想うって...難しいことなんですね...」

 

そう俺は呟いた。

俺の中で、この事件を総称する言葉だ。

 

 

 

 




千歌「大丈夫かな...ひろくん...」
梨子「大丈夫よ、洋希くんなら」
花丸「洋希先輩なら、きっと果南さんを説得できるずら」
ヨハネ「そうね、ここはリトルデーモンを信じましょ...」
曜「なんか...妙に説得力があるね3人とも...」
ルビィ(洋希先輩お願いします。果南先輩、鞠莉さん、お姉ちゃんのために...)



前回よりは...まあかけた方ですね...。けど内容がごっちゃごっちゃになってる気がしてならないんですよね...。くっ、シリアスとか奥の深い(考察しにくい)ストーリーは苦手ですわ...。
次回で9話終了で行くと思います。

それではまた次回!ヾ(・ω・`)

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