ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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ダイヤ「洋希さん、この前ルビィがディズニーランドに行ってみたいと言っていたのですが...」
洋希「ディズニーランドはテーマパークですよ。ファンタジー感の強い遊園地みたいなものですかね」
ダイヤ「キャラクターなんかもいるようで...」
洋希「ディズニーの看板といえばやっぱりミッ○ーですかね」
ダイヤ「ミッ○ー...あ!聞いたことありますわ!」
洋希「ほんとですか!」
ダイヤ「はい!あの引き笑いをする...」
洋希「ダイヤさん、ポプテピピックは参考にしちゃダメです」

どうも皆さんこんにちは、前回の投稿で花丸ちゃんの誕生日を忘れていたクソリオートです。二次創作書いてるくせに誕生日忘れるなんて...一生の不覚です...。次は曜ちゃんを忘れないようにしないと...。
それでは、本編へどうぞ!



第49話 2人の想い

《曜視点》

 

果南ちゃんとの1件の後、私たちは弁天島から離れた。なにか情報を得られるかと思い尾行したら、あんな場面に遭遇するなんて...。

 

ルビィ「ひどい...」

花丸「かわいそうずら...」

 

果南ちゃんが鞠莉さんに放った言葉。とても親友に対してとは思えないほど厳しいものだった。

 

曜「やっぱり、なにかありそうだね」

 

としか考えられない。一体果南ちゃんに、いや、果南ちゃんたちの間になにがあったか、それがハッキリしない限り、果南ちゃんたちをスクールアイドルに引き込むのは無理だろう。

 

善子「にしても...」

洋希「...」

 

善子ちゃんは電柱によっかかり、考え込む洋希をみながらそういった。洋希が怒るのは何回か見たことはある。千歌ちゃんに1度本気で怒ったこともある。でもその時とは違い、声を荒らげて、怒りを言葉でぶつけていた。いつもの優しくて、面白い洋希とは異なるものだった。直接怒られてない私でも、少しビクッとなってしまった。

 

花丸「洋希先輩は間違ってないずら」

ルビィ「ルビィもそう思う...」

千歌「ひろくん...」

 

私たちの話し声にピクリとも反応しない洋希。さっきの果南ちゃんの言葉が気になってしまっているのだろう。

 

梨子「逃げるのを諦めた...」

千歌「ん?」

梨子「あ!ううん!なんでもない!それより、これからどうしようか?」

 

梨子ちゃんがなにか呟いたようだけど、それに関しては話をするつもりはないみたい。

 

千歌「そうだね...ひろくんがあんな感じだし、今日は解散かな」

曜「そうだね、このままじゃ練習もまともに出来ないだろうしね」

 

話の流れのまま、みんな解散した。結局今回の尾行では特に成果は得られなかった。ただ、果南ちゃんと鞠莉さんの関係が悪化したのを目撃しただけだった。

 

どうすれば果南ちゃんは、スクールアイドルを再び始めてくれるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

《洋希視点》

 

解散後、俺は特にやることがなく、家で1人、格闘ゲームに勤しんでいた。本来なら先ほどのことを千歌たちと相談するべきなのだろうが、今の俺はそんな気分になれなかった。「二度と関わらないでほしい」なんて言われたらそれこそ首を突っ込むのも躊躇ってしまう。そもそも彼女たちの問題に、俺達が口を出すのはまちがっているのではないだろうか?やはりあれは彼女たち自身で...。

最後の大技を決めようとした時、ふとスマホをみると連絡が1件届いていた。見事に大技が決まったところでスマホを開き確認する。大方千歌たちAqoursの誰か俺を心配して連絡をよこしてくれたのだろうと思っていた。しかし、その予想は大きく外れた。なぜなら送り主は...

 

 

 

 

 

 

連絡を元に、俺がやってきたのは...ダイビングショップだった。そう、送り主は朝言い争った果南先輩だったのだ。「話がある」とのことだ。正直いくか悩んだが、先ほどのことに関して言いたいことはやまずみなので、結局行くという判断になった。

入口の前まで行き、扉を開けようと手を伸ばすと、俺が触れる前に扉が開き、中からダイビングスーツ姿の果南先輩が現れた。

 

果南「あっ...洋希...」

洋希「ど、どうも...」

 

目が合った俺たちはお互いに声を掛け合うが、そこから少しばかり沈黙が続いた。

 

果南「とりあえず...そこで座って話しよ?」

洋希「は...はい...」

 

言われるがままに、俺は外のテラスに置かれた椅子に座った。向かい側に果南先輩が座り、1対1の場面になってしまった。話って...これ以上俺に何を言うのだろうか...。もはや私が学校に復学するから洋希は学校来ないで、なんてこというんじゃないだろうか...。そんなことならさらなる戦争を起こすしか...

 

果南「あのさ、洋希」

 

座ってから初めて果南先輩が口を開いた。さて、どんな言葉が飛び交うことや...

 

果南「ごめん、あんなこといって」

 

そういって果南先輩は小さく頭をさげた。

...あれ?俺今謝られたの?なんで?

 

洋希「え、えっと...」

果南「洋希の言う通りだよ、あれは親友に対して言っていい言葉じゃないよね...」

 

どうやら、朝のことを謝罪してくれたようだ。俺の言葉もしっかりと届いていたみたいだ。なら、俺も少々謝罪をしなくては...

 

洋希「いえ、俺の方こそすいませんでした。果南先輩たちになにがあったかもよく知らないのに、最低だなんだの言って...」

果南「ううん、私は最低だよ...鞠莉にあんなこと言っちゃうし...」

 

果南先輩は鞠莉に厳しい言葉を浴びせたことをかなり悔いている様子だ。ということは、あれは本心ではないだろうか?

 

洋希「果南先輩、どうしてスクールアイドルをもう一度始めようとはしてくれないんですか?」

果南「それは...私はもう3年生だし...」

洋希「だから...やる意味がないと?」

果南「...」

洋希「それだけじゃ...ないんですね」

 

言葉に詰まる果南先輩をみてそう思った。ないならないとスッパりと言えるはずだからだ。

 

果南「わかった、洋希には話すよ。私がスクールアイドルを拒む理由」

洋希「教えてくれるんですか?」

果南「うん、これ以上洋希には隠せそうにないしね」

 

そういって、果南先輩はスクールアイドルを拒む理由を、俺に話してくれた。それは、俺たちが予想していたのとは大きく違っていた。果南先輩が...ライブで歌えなかった理由までもを、包み隠さず教えてくれたのだ。

 

洋希「そういうこと...だったんですね...」

 

なにも知らずに俺は果南先輩に怒鳴っていたのかと思うと、とても1度謝罪しただけでは取り戻せるものでもないものだった。なので再び謝罪しようとしたとき、

 

果南「洋希、私どうすればいいんだろ...」

洋希「どうすればとは?」

果南「鞠莉にあんなこと言っておいて、今更鞠莉に顔向けなんて...」

 

自分でやったことに負い目を感じているようだ。でもその気持ちがあるなら、問題はないと俺は思っている。

 

洋希「大丈夫ですよ、話をしたいならしっかり話すべきです。鞠莉さんだってそれを望んでるはずです」

果南「そうだよね...うん、明日鞠莉とちゃんと話す!」

洋希「そうこなくっちゃ!」

果南「ありがとう洋希、相談に乗ってくれて」

 

笑顔でお礼を言ってきた。久々にみた果南先輩の笑顔だった。

 

洋希「へへっ、困った時はいつでも呼んでください!なんせ俺は...果南先輩の「希望」なんですから!」

果南「希望?...前もそれ言ってた気が...」

洋希「じゃ!俺帰りますんで!さよなら!」

果南「あっ!ちょっと!」

 

困惑する果南先輩を尻目に、俺はダイビングショップを後にした。話の途中で見せたあの笑顔は、いつもの果南先輩だった。

 

ちょうどダイビングショップを出た後、俺はスマホに連絡が届いているのに気がついた。今度こそAqours...とらならず、送り主は鞠莉さんからだった。内容は、「淡島神社まで来てほしい」とのことだ。てことはあのめちゃんこ長い階段を登らなあかんのか...しんどいわー。

と、心の中で文句を垂らしながら、鞠莉さんの待つ頂上へと走っていった。

 

数十分して、頂上へとたどり着いた。やはりこの階段は頭おかしい。走り込んでる俺でもスタミナ切れを起こしそうなぐらいだからだ。μ'sの階段よりも、普通にきついんだよなこれ。

待ち合わせ場所には既に鞠莉さんがまっていた。俺の気配を察知し、振り向いた。

 

洋希「遅くなってすいません...」

鞠莉「いいのよ、私が突然呼んたんだし...」

洋希「それで...なにか御用で?もしかして...果南先輩のことで...」

 

話してい途中で、鞠莉さんが俺に、いつもより弱めに飛び込んできた。まさか...またあのテンプレを...。

 

洋希「鞠莉さん!ここはにほ...」

鞠莉「洋希...私...どうしたらいいのかしら...」

 

違った。鞠莉さんはふざけて俺に飛び込んできた訳じゃない。ただ、俺に想いを聞いてほしいだけのようだ。でもわざわざ抱きつく必要あるかな?

 

洋希「鞠莉さんは...どうしたいんですか?」

鞠莉「私は...ちゃんと話がしたい...果南と...」

 

段々と涙声になっていく鞠莉さん。そんな鞠莉さんを見て、俺は先ほど果南先輩から聞いた話を洗いざらい話そうかと思った。けど口を噤んで、それを抑えた。あの話は、果南先輩が鞠莉さんに直接言うべきだ、という思いが働いたからだ。なので...。

 

洋希「なら、ちゃんと話せばいいじゃないですか」

鞠莉「でも...果南はもう私の話なんて...」

洋希「聞いてくれますよ。絶対に」

鞠莉「どうしてそういいきれるの?...」

洋希「鞠莉さんにその想いがあるなら、きっと果南先輩も、応えてくれると思ってるからです」

 

果南先輩は明日ちゃんと話すと言ってくれた。なら鞠莉さんが話し合うことを決心してくれれば、お互いに同じ気持ち、つまり話は噛み合うことになる。そうすれば、しっかり気持ちを伝え合えるはずだ。

 

鞠莉「でも私、あんなこといわれちゃったし...」

 

まだ鞠莉さんら気持ちが前に向かないようだ。

なら...ここは少し厳しめにいきますか。

 

洋希「鞠莉さん、そんなんでいいんですか?」

鞠莉「どういうこと?」

洋希「たった一言、親友に切られたからって、諦めていいんですか?あなたは学校の理事長でもあるんですよね?そんなんじゃ、学校も...あなたの大切なものも、何一つ守れませんよ?」

鞠莉「!...言ってくれるわね...ヒロキ...」

 

俺の言葉に、反応した鞠莉さんの声が、少し強みを帯びてきた。あともう一押し...。

 

洋希「だから、諦めずに何度でもattackしましょう!そうすれば...果南先輩は絶対、鞠莉さんの気持ちに答えてくれるはずです!」

鞠莉「...そうね...私が諦めたら、後輩に示しがつかないわよね...」

 

そういって鞠莉さんは俺から離れ、涙目を擦り、俺の方を見つめてきた。まだ少し目に赤みが残っている。

 

鞠莉「わかったわ、私も明日、果南とちゃんと話す!それで果南に...schoolidol!をやらせるわ!」

洋希「へへ、やっと、いつもの鞠莉さんらしくなりましたね!」

鞠莉「ありがとうヒロキ、相談に乗ってくれて!」

洋希「どういたしまして!じゃあ俺はこれで...」

 

話に決着がついたところで、帰ろうとしたとき、鞠莉さんが後ろから飛びついてきた。威力はいつもより強かったが、なんとか転ばずに体制を保てた。

 

洋希「ちょ!鞠莉さん!いきなり抱きつかないでってあれほど...」

鞠莉「あら、外国では普通...」

 

ああ、なるほどね...それを言わせたいがためにわざわざ抱きついたわけですか...ならお望み通り...。

 

洋希「ここは...日本です!!!」

鞠莉「それが聞きたかったわ!うん!大好きヒロキ!」

洋希「またそうやって...冗談を...」

 

だから鞠莉さんみたいな人から大好きなんて冗談でも言われたら勘違いしちゃいますよ。まあ俺はその辺の理解力はあるんで大丈夫ですけど。

 

洋希「じゃあほんとに帰りますんで、鞠莉さんも気をつけて」

鞠莉「good bye!ヒロキ!」

 

淡島神社を後にし、俺は家に帰っていった。2人が話し合う決断をしてくれたので、こちらとしてはとても安心だった。明日は...2人が笑顔になってることでしょう!

 

 

 

 

 

鞠莉「冗談じゃないのよね...」

 

と呟くも、すでにいない洋希には届かない。

 

鞠莉「この問題が終わったら、もっとattack!しにいくわ...覚悟しておいてよ、ヒロキ...」

 

どうやらヒロキが恋の理解力を得るのは、まだまだ先の話になりそうです...。




千歌「ひろくんはやっぱり怒らせちゃダメだね...」
曜「千歌ちゃん前にキレられたもんね...」
ルビィ「何をしたんですか?」
梨子「告白したのよ、洋希くんに」
善子「告白!?」
ルビィ「ピィ...ピギィ!!」
花丸「あ、またルビィちゃんが倒れちゃったずら。で、それでなんで怒られたずら?」
千歌「ラブソング作るために、付き合ってください!っていったら怒られちゃって...」
善子「なんだ...てっきりあんたたち付き合ってるのかと思っちゃったわよ...」
花丸「よかったずらね、まだ洋希先輩はフリーずら」
善子「べ...別にそんなこと関係ないわよ!///」
花丸「顔が赤いずら」
善子「うるさーい!!///そういうあんただって!洋希のこと好きなくせに!!」
花丸「ああ!!///大声で言わないでほしいずら!///先輩に聞こえたらどうするずら!///」
ルビィ「ピ...ピギィ...」シュゥ...
曜「梨子ちゃん、私達も、うかうかしてられないね」
梨子「そうね、これは戦争が起こりそうね...」
千歌「?」

今回少し文章量が少なく感じたと思います。少しリアルの方が忙しかったので短くなってしまいました。次はいつも通りの文字数にもどれると思います。

次回もお楽しみにヾ(・ω・`)

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