ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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洋希「ルビィ、これ、俺からのプレゼントだ」
ルビィ「こんなに沢山のお菓子...いいんですか!」
洋希「ああ、いつも世話になってるからな、そのお礼だ」
ルビィ「あ、ありがとうございます!」
花丸「洋希先輩、いったいどうしたずら?」
千歌「あー、気にしなくていいよ」
曜「昨日ルビィちゃんのURが当たっただけだから...」
花丸「そ、そういうことずらか...」
洋希「〜♪」

どうもみなさんこんにちは、テスト間際のリオートです。といっても全くもって勉強はしておりません!(謎の自信)。あと学校に行くのも数日ですががんばルビィしたいと思います!
それでは本編どうぞ!今回は梨子の音ノ木坂での過去が明らかに?


第42話 音ノ木坂学院

???「こんにちは」

 

二人のうち、サイドテールで紫がかった髪をした1人がこちらに挨拶をしてきた。

 

千歌「こ...こんにちは...」

洋希「ど、どうも...」

 

少しとまいどいながらも、挨拶を返した。

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

遅れて梨子たちがやってきた。しかし、今のこの状況を飲み込めていないらしい。それもそうだ。見知らぬ二人と向かい合っているなんて本来おかしい構図だからだ。

 

善子「まさか...天界勅使...?」

 

石像の裏に隠れている善子が呟いた。違います、ただの一般人です。

 

???「あら?もしかして...Aqoursのみなさんですか?」

 

俺たちを見回してながら、引き続きサイドテールの人(仮)が話しかけてきた。どうやら俺たちのことを知っているようだ。まさか...この人たちもスクールアイドル...なのか?

 

千歌「嘘...どうして...」

 

自分たちの認知度が広がっていることに千歌は驚きを隠せないようだ。

 

善子「この子...脳内に直接...」

 

今度は花丸の後ろにかくれた善子。先程動揺、我が道を貫いているようで。あと誰もファミチキは求めてないから。

 

花丸「マルたち、もうそんなに有名人?」

ルビィ「ぴ...ピギィ!」

 

嬉しさか恥ずかしさかでルビィは声を上げた。この人たちがどこの人たちかは知らないけど、Aqoursの名前は俺たちの知らないところで結構広まってるのではないだろうか。そんな期待も出てくる。

 

???「PV見ました...すばらしかったです」

千歌「あ、ありがとうございます!」

 

PV...この前みんなで協力して完成させたPVのことだろう。動画のコメントでもいい評価はもらえていたが、直接いってもらえるとなお、嬉しさが増すものだ。

そんなことを考えていると、サイドテールの人が俺の方を向いてきた。

 

???「あのPV...企画は、あなたなんですよね?」

洋希「えっ...そ、そうですけど...どうしてそれを?」

???「結構有名ですよ。[Aqoursを影で支える男]、赤羽洋希って...」

 

なんということだろう。Aqoursの名が知れ渡ると同時に、俺の名前までもが広がっていってしまっているようだ...。嫌ってわけじゃないが...できれば千歌たちの名前をもっと知ってもらいたいんだよ。俺じゃなくてね。

 

花丸「これで洋希先輩も有名人ずら!」

洋希「いや...俺が有名人になっても困るんだけどなぁ...」

???「今どき珍しいですよね、スクールアイドルにマネージャーなんて、しかも男の...」

洋希「まあそれは...成り行きというかなんというかで...」

 

言われてみればたしかに珍しいかもしれん。スクールアイドルをやる学校は大抵女子高。女の子のマネージャーはいるかもしれないが、俺みたいになんかしら特別な事情が無い限り、男がマネージャー、なんてことはありえないだろう。そういう面でも俺は希少、ということなのだろうか?

 

???「そういえば、あなたたちはどうしてここに?」

千歌「私、明日スクールアイドルのイベントがあるんですよ!だからここでお参りしようかと思って!」

???「イベント...やっぱりそうでしたか...」

 

サイドテールの人がなにか呟いた。イベントという言葉に反応をしめした。

 

???「それじゃあ...楽しみにしてますね」

 

そういってサイドテールの人は、俺たちを避けて、歩きだした。楽しみにしてるって...明日のイベントを見に来るのかな...?

サイドテールの人が歩き去っていく中、もう1人、つり目で髪色は薄紫、髪型はルビィと同じツインテールの女の子がこちらにお辞儀をしてきた。礼儀正しいなぁ...と思ったその時、突然こちらに向かってそのツインテールの女の子が走りだしてきた。

!?、俺たちに突っ込んで来る気か!?

戸惑う俺たちにお構い無しにどんどん近づいてくる。そして次の瞬間、地面に手を付き、側転、そしてそのままバク転に繋げたのだが...そのバク転の跳躍力がとんでもなかった。花丸たち1年組を軽く飛び越たのだ。そして華麗な着地を決めて見せた。

いや...身体能力高すぎないか?

 

???「では!」

 

そういってサイドテールの人とツインテールの人は去っていった。

なんだろう...初めてあんな人間離れした人見たかもしれない...。

あまりの大技に、俺を含め、Aqours全員唖然としたままだった。

 

ルビィ「す、すごいです!」

花丸「東京の人って、みんなこんなにすごいずら?」

善子「あったりまえでしょ!!東京よ!東京!!」

 

待ってくれ。東京の人全員があんなこと出来るわけじゃないからな?変な勘違いしないでくれ...。

 

花丸「ということは...東京出身の洋希先輩はあれができるずらか!?」

善子「あたりまえよ!!ねぇ!リトルデーモン!」

洋希「できたら今頃体操の選手にでもなってるわ...」

ルビィ「できないん...ですね」

洋希「そ...そんな期待外れみたいないいかたしないでくれ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社での参拝をすませてた俺たち。日もすっかり暮れ、あたりは真っ暗になり、街灯の光と建物の光が輝き始めた。

俺たちは予約していた旅館で旅の疲れを癒した。久々の温泉で俺は大満足でした。

 

千歌「あ゛あ゛〜きもぢ〜」

洋希「お前はおっさんか...」

 

千歌は旅館に備えられたマッサージ機にハマってしまい、かれこれ30分近くはここに滞在している。ほかのメンバーは流石に待っていられないと言うことで、じゃんけんで負けた俺が千歌の付き添いになったのだ。付き添いといっても、ただ千歌が「あ゛あ゛〜」と言っているのを見ているだけだ。なんて簡単なお仕事なんでしょう!それ故に暇なんだよなぁ...。

 

千歌「ふえ〜そろそろ戻ろっか〜。待たせちゃってごめんね」

洋希「いいよ別に。気持ち良さそうにしてるお前みるのも面白かったし」

千歌「えへへ、ありがと♪」

 

マッサージ機の電源を止め、部屋へ戻ろうとしたときだった。旅館の女将さんが俺たちの方へ向かってきたのだ。なにごとかと思ったが、目の前までやってきた女将さんは一礼をした。

 

女将「突然すいません。あなたたち...スクールアイドルをやっていらっしゃるんですよね?」

千歌「はい、そうですけど?」

洋希「それがなにか?」

 

もしかして「ファンなのでサインください!」とか言ってくるかな。今のAqoursの知名度ならありえないことも...。

 

女将「でしたら、μ'sのことはご存知で?」

千歌「もちろんです!!私、μ's大好きなんです!!」

 

まさかのμ'sが飛び出てきた。まあ東京でスクールアイドルっていったらμ'sとかA-RISEとかだもんなぁ...。

 

女将「そうですか!でしたら音ノ木坂学院には行かれましたか?」

洋希「音ノ木坂...ですか?」

 

[音ノ木坂学院とは?]

俺たちの憧れのμ'sが生まれた学校。1度は浦の星と同じく廃校の危機に直面した。だけど、それを阻止するために高坂穂乃果さんを初めとした9人でμ'sを結成し、ラブライブを優勝し、学校を廃校から救ったのだ。その武勇伝が、今もスクールアイドルの中では伝説となって受け継がれている。

 

女将「はい、ここの近くにあるんですけど、良ければ行ってみてはどうですか?」

千歌「行ってみたいです!今いっても大丈夫なんですか?」

女将「みるだけなら、いまの時間でも大丈夫ですよ!」

千歌「じゃあひろくん!いってみようよ!」

洋希「そうだな!じゃあみんなも呼んでくるか」

千歌「よーし!あ、教えてくれてありがとございます!」

女将「いいえ、ぜひ楽しんでくださいね」

 

そういって、女将さんは受付の奥の部屋へと姿を消した。なんとも耳寄りな情報を手に入れた俺たちは、すぐさまみんなが待つ部屋に戻った。部屋に入ると奥からバタバタと大きな物音がきこえた。

 

千歌「ねぇ!今旅館の人に聞いたんだけど...」

洋希「どうした?...って、なにがあった...」

 

散乱するまんじゅう?と机に覆いかぶさった布団、それにぶっ倒れている曜たち。先程の物音の正体がこれだとは分かったものの、今の状況は全くもって理解ができない。

 

洋希「いつたいなにがあったんだよ...」

花丸「ま、マルがぴよちゃんで...ルビィちゃんの布団が吹っ飛んで...善子ちゃんが御満悦、ずら...」

洋希「ごめん、意味がわからない...」

梨子「そ、それより...洋希くんたちは...なにを聞いてきたの...?」

洋希「ああ、それなんだけど...」

 

 

 

 

 

 

 

 

曜「音ノ木坂って、μ'sの?」

 

散らばったぴよちゃんや布団を一旦片付け、落ち着いたところで先程女将さんから聞いた話を曜たちにも説明した。

 

千歌「うん、この近くなんだって」

洋希「折角だから行ってみたらどうですかって」

ルビィ「音ノ木坂...ルビィ、行ってみたいです!!」

千歌「だよねだよね!私も行きたいって思ってたんだ!μ'sが頑張って守った高校、μ'sが練習していた学校!」

曜「いいね!わたしも賛成だよ!」

 

千歌の提案に、ルビィと曜はすんなりOKをだした。さすがスクールアイドル好きと千歌の幼馴染。

 

花丸「でも...東京の夜は物騒じゃないずらか?」

善子「なに?怖いの!?」

花丸「善子ちゃん...ふるえてるずら...」

 

夜の東京にいささか不安を感じている花丸と善子。まあ夜の東京っていっても大人数でいれば大丈夫だと思うが...。

 

洋希「安心しろ。いざとなったら俺がなんとかするから、折角だし、いってみようぜ」

曜「さすが我らのマネージャーだね!頼りにしてるよ!」

花丸「洋希先輩がそういうなら...」

善子「な、なら大丈夫そうね!」

洋希「あ、ちなみに対処できるのは実体あるやつだけな」

善子「えっ、まさかでるの...?ここ...」

洋希「さぁな...」

善子「ヒィ!...」

 

まだ少し不安そうな花丸と、なにかに怯える善子も了承してくれた。

まあ不審者もお化けもそうそうでてこないだろう。あったらあったでその都度対処すれば...なんとかなるかなぁ...。

 

千歌「ねぇ!梨子ちゃんは?」

 

ここまで一切会話に入り込んでこなかった梨子に千歌が尋ねた。音ノ木坂出身の梨子なら喜んで了承してくれると思ったが、どこか浮かない表情をしていた。

 

梨子「...ごめん、私はいい...」

 

予想外の返答にみんな驚いた。俺もまさか梨子が断ると思っておらず、口に持っていこうとしたぴよちゃんを途中で止めてしまった。

 

梨子「先に寝てるから、みんなで行ってきて...」

 

そういって梨子は立ち上がり、部屋を出ていってしまった。俺はぴよちゃんを口にいれた。口をもぐもぐさせながら、俺は梨子が断った理由を模索した。

音ノ木坂で嫌なことがあったとか、別にわざわざ行くほどのところでもないと思っているからか。梨子が音ノ木坂でどんな生活をしていたかわからないから、予想はこれぐらいしかたてられない。梨子の真意はいったい...。

 

曜「やっぱり、寝よっか!」

ルビィ「そうですね、明日、ライブですし」

 

結局、音ノ木坂に行くのは諦め、俺たちも寝ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洋希「ん...ん?」

 

夜中、みんなが寝静まりかえっている中、俺は目を覚ました。いつもならこのままもう1度夢の世界へ直行するのだが、今回はわけがちがった。窓の縁に座る人物を見たからである。一瞬幽霊かと思ったが、目を凝らしてよく見ると梨子だった。

 

洋希「梨子...どうしたんだ?」

梨子「あっ、ごめんね、起こしちゃった?」

洋希「いや...たまたま目が覚めただけだから...」

 

俺は体を起こし、梨子が座る縁と反対の方に座った。

 

洋希「眠れないのか?」

梨子「ちょっとね...」

洋希「さっきの事か?」

梨子「うん...ごめんね、変な空気にしちゃって...」

洋希「いや、逆に助かったよ、明日ライブだからさ、ああいってくれたおかげで、みんなすんなり寝てくれたし」

梨子「でも本当は、洋希くんもいきたいって思ってたんじゃないの?」

洋希「ま、まあ...そりゃあの音ノ木坂ですしね...」

梨子「ふふっ...ありがとう...優しいね、洋希くん...」

 

微笑みながら梨子はそういった。梨子の気持ちを知る前に、俺の気持ちを見透かされてしまい、なんだか先手を打たれたような気分だった。

少し間を開けて、俺は梨子の真意を確かめるために、梨子に尋ねた。

 

洋希「梨子...どうして音ノ木坂に行きたくないんだ?」

梨子「別に行きたくないわけじゃないんだよ...ただ...」

洋希「ただ?」

梨子「...長くなるけど...いい?」

洋希「それで理由がわかるなら、かまわないぜ」

 

そう言うと、梨子は外を見つめて話を始めた。

 

梨子「音ノ木坂学院って、伝統的に音楽で有名な高校なの。私、中学校頃ピアノの全国大会に出たせいか高校では、結構期待されてて...」

洋希「へぇ...すごいな全国大会に出るなんて」

 

梨子のピアノの才能のすごさを改めて認識した。全国大会、梨子はさらっと言っているけど、実際出た時は嬉しかったんだろうな。

 

梨子「音ノ木坂が嫌いなわけじゃないの...。ただ期待に答えなきゃって、いつも練習ばかりしてて。でも結局、大会では上手くいかなくて...」

 

これが、梨子が音ノ木坂に行かなかった理由。音ノ木坂での出来事、梨子はそれをあまり良いと思っていなかったのだろう。期待に答えようと、練習に明け暮れた日のこと。そして大会ではその期待に答えられなかったこと。その思い出が、音ノ木坂を拒んだのだろう。

 

洋希「期待ねぇ...俺はわからないなぁ...」

梨子「えっ?」

洋希「ほら俺、特になにかずば抜けて出来るわけじゃないからさ、誰かに期待されることなんて、いままでなかったからさ、梨子の気持ち、分かりたいんだけど、分からないんだよね...」

 

俺も梨子と同じ立場なら、なにか言えたのだろう。しかし俺と梨子では通ってきた道が違う。ピアノに全力を注いでいた梨子と、毎日を悠々自適に過ごしてきた俺。まるでアリとキリギリスのようだ。梨子がアリで、俺がキリギリス。そんな俺が今の梨子に言えることはなんだろう...。

 

梨子「ありがとう...」

 

梨子に突然お礼をいわれて、なんのことだと思い、言葉が出なかった。

 

梨子「私、このことを誰かに話すの初めてだから...ちょっとスッキリしたの、本当は、自分のこと話すのあんまり好きじゃないんだけどね...」

洋希「そうなのか...」

梨子「相手が洋希くんだからかな...」

洋希「ん?なんて?」

梨子「な、なんでもないよ!///それより!明日ライブだし!早く寝よ!///」

洋希「お、おう...」

 

顔を真っ赤にしながら、梨子はすぐに自分の布団に潜りこんでしまった。結局先程なにを呟いたかは教えてくれなかった。

俺も自分の布団に入り、眠りにつこうとしたが、その前に...

 

洋希「梨子、おやすみ」

 

梨子に一声かけると、梨子も小さくだが、「おやすみ」と返してくれた。

 

そしてそのまま、俺たちは眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




梨子が部屋を去った後...

花丸「ああ!!ぴよちゃんがもうないずら!!」
洋希「あれ、これって旅館のやつじゃないのか?」
花丸「マルが買ってきたやつずら!」
洋希「ごめんごめん、じゃあ明日ライブ終わったら買ってやるから」
花丸「それだけじゃダメずら!マルと二人で買いにいくずら!」
洋希「えっ?ああ、別にいいけど...」
花丸(これがマルの作戦ずら!) ( ´∀`)b グッ!
善子(ずら丸...直接脳内に...!?)( ゚д゚)!

函館のライブチケットの結果はみなさんどうでしたか?
私は...多分当たっても行けないと思い、応募すらしませんでした...。やっぱり応募するべきだったか...。当たった人は是非楽しんできてください!あと防寒対策はしっかりしていってくださいね!
それではまた次回!ヾ(・ω・`)

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