洋希「早いもんだなぁ...」
梨子「ねぇ!洋希くんはどんなお願いをするの?」
洋希「そうだなぁ...ちなみに梨子はどんなお願いするんだ?」
梨子「私は...これからもAqoursのみんなと一緒に楽しく過ごせますようにって!」
洋希「梨子らしいな!」
梨子「それで!洋希くんは?」
洋希「んー...あ!思いついた!」
梨子「なになに!?」
洋希「これからも...梨子と一緒にいられますように...かな...」
梨子「えっ...///」
洋希「なーんて冗談!俺も梨子とおなじだよ!...ってあれ?」
梨子「一緒に...洋希くんと...これからも...///」
洋希「おーい、桜内さーん?」
梨子「で、でもやっぱりまだ早いよ!!///」ピュー
洋希「お、おい!どこいくんだよ!梨子!...ってほんとにどっか行っちった...そんなに変な事いったかなぁ...」
1年生組(無自覚って恐ろしい...)
どうもみなさんこんにちは、リオートです。
ついにアニメが終わってしまいましたね...。最後のライブ、いままでの集大成って感じで、みてて感動しかなかったです!映画はどんなストーリーになるんですかねぇ...。
そんな疑問も抱きつつ、本編どうぞ!!
洋希「みなさんに聞いてほしいことがあります!」
俺の呼びかけにみんな不思議そうな顔をして見てきた。それもそのはず。まったく見覚えのない人物が、先立って言っているのだから当然困惑するだろう。そう思った瞬間、頭の中が真っ白になってしまった。いざ前に出たのにこの有様だ。
洋希「えっと...」
さっきまでの自信はいづこへ?と言わんばかりのか細い声が出てしまった。ダメだ...次の言葉が...そう思った時だった。
千歌「私たち!浦の星女学院でスクールアイドルをやっている、Aqoursです!」
いつの間にか千歌が俺の隣に立っていた。そして俺が出せなかった言葉を、繋いでくれた。そして千歌は俺の方を向いてきた。
千歌「大丈夫だよひろくん。みんなちゃんと聞いてくれるよ。例えひろくんのことをしらなくても、ちゃんと、聞いてくれるよ...」
俺の気持ちを読み取ったのか、優しい声で千歌がそう言った。その言葉で俺の体の力がスーッと抜けていった。強ばっていた体が、和らいでいった。いつも馬鹿にしている千歌だが、今はとても頼りがいのあるように見えた。支える側が支えられちまったな...。
洋希「ああ...ありがとう、千歌」
お礼を言うと、千歌は「どういたしまして」と言って笑顔を返してくれた。俺は改めてみんなの方を向き、大きく深呼吸をした。もう怖気づいたりしない。言いたいことを、言うだけだ!
洋希「俺たちは、学校を救うために!ここに生徒を沢山集める為に!みなさんに協力して欲しいことがあります!」
曜「まさかスカイランタンとはねぇ...考えもしなかったよ」
俺の宣言から数時間たって、俺たちは屋上に来ていた。
洋希「前にテレビで見たのを思い出したんだ。あれを踊ってるうしろに飛ばせば、ダンスの華やかさと背景の美しさでPVとしては最高だと思ったんだ」
善子「じゃあなんでこの時間にもう踊りの撮影するのよ、まだランタンだって出来てないのに」
紫色のワンピースに身を包んだ善子が、疑問を投げかけてきた。それもそのはず。まだランタンは完成してないし、ましてこの青空に飛ばしたところで意味は無い。
洋希「演出だよ演出」
善子「演出?」
洋希「そう、最初はまずこの綺麗な青空で撮影、そしてサビの部分は夕暮れ時にとる」
花丸「夕暮れ時...ですか?」
洋希「ああ、そうすりゃその頃にはランタンも出来上がるだろうし、なによりランタンが1番よく映える時間帯だしな!」
梨子「そこまで考えてたんだね...」
洋希「それに、今回の衣装とも素晴らしくマッチングしてんだろ?」
今回作った衣装は、青、赤、紫の三種類のワンピースだ。それぞれ青空、夕焼け、そして夜空をイメージして作り上げた(曜にめっちゃ指導されながら作ったけどな...)。ちなみに衣装の配分は、千歌と曜は赤、梨子とルビィは青、善子と花丸は紫といった感じだ。
千歌「2回目のライブ...緊張するなぁ...」
洋希「まあライブといえるかは微妙だけどな...っと、よし!セッティング完了!」
たしかに人はいないが、言ってしまえば千歌たちにとっては2回目、ルビィたち1年生にとったらファーストライブともいえるだろう。そう思いながら、俺は撮影の準備を終えた。
洋希「こっちは準備できたけど、そっちは?」
曜「いつでもいけるよ〜!」
梨子「大丈夫!」
善子「さあ始めましょう...ヨハネたちの死のダンスを!!」
花丸「勝手に殺さないで欲しいずら」
ルビィ「うゆ...緊張してきた...」
洋希「みんな緊張すんなよ〜!力抜けよ〜!」
曜「朝強ばっていた人に言われてもねぇ〜」
洋希「なっ!いちいち揚げ足とるな!」
俺と曜の会話でみんな少し笑っていた。緊張の顔が和らいでいくのがわかった。
洋希「よし!じゃあ始めるぞ!」
俺は指で3を作り、そこから2、1と指さした。そして0、拳をぐーにした瞬間、俺はカメラと曲のスタートボタンを同時に押した。
曲名は...
「夢で夜空を照らしたい」
ルビィ「気持ちだけ〜他になにもない〜♪」
ルビィのソロから始まったこの曲。今回の曲は、前回のアップテンポな曲調とは違い、少しゆっくりめの曲となっている。それこそ激しい動きがあったりはしないが、何人かで動きを合わせるところ、細かい動きが要求されるうえに、少しのミスがかなり目立つ。なので一概に簡単とはいえない。それはどのライブにもいえることだが。
そしてサビに入る前に...
洋希「OK!!」
といって同時にカメラと曲を止めた。とりあえず前半部分はこれで完了...あとは後半だけど...。
千歌「ねぇ!どうだったひろくん!!」
カメラの確認をしようとしてるところに千歌がスタタッっと寄ってきて感想を求めてきた。まだ半分しかとってないんだが...。
洋希「そうだな...」
曜「何点ぐらいだった?!」
洋希「何点か...ええっと...」
全員「うんうん!!」
洋希「...50点」
全員「えっ...」
俺の点数に納得がいかないのか、全員俺を睨みつけてきた。というかいつの間に他のやつらも集まってたんだよ...。
洋希「今のところは、だ」
全員「?」
洋希「まだ半分ぐらいしか撮ってないんだから100点なんてつけれるわけないだろ」
全員「なるほど〜」
といっても前半部分だけでもかなり良かったといえる。千歌たちはもちろんのこと、ルビィたちもしっかり踊れてたし。まあ褒めるのは全部終わるまでお預けだな。
洋希「とりあえずお前たちは着替えてこい。まだこれでおわりじゃないぞ」
ルビィ「なにをするんですか?」
洋希「それはな...」
むつ「あっ!赤羽くん!」
洋希「よっ!やってるか?」
一旦撮影を終え、やってきたのは教室。中はよしみたちをはじめとした浦の星の生徒たちと、大量のランタンで溢れかえっている。そう、スカイランタンにはもちろんランタンが必要、なのでその作成をよしみたちにお願いしていたのだ。なんせ目標が1000個だから千歌たちだけじゃ何日かかるか分からない。だからみんなの協力を仰いだのだ。
洋希「悪いな、朝からこんなこと頼んじまって...」
むつ「なにいってんのさ!協力して欲しいっていったのは赤羽くんじゃん!頼まれたら引き受けるのは当然でしょ!」
いつき「そうだよ!私たちだってこの学校の1員なんだし!」
よしみ「千歌たちが踊りでがんばってる分、私たちはここで頑張るから!」
額に汗をかきながら、よしみたちはそう言った。学校が好き、学校を残したいと思っているのは俺たちだけじゃないんだ...とあらためて思えた。
洋希「ほんとに...ありがとう!!」
かつていままでここまで心があったまることがあっただろうか。彼らの言動1つ1つがとても暖かく優しい。やっぱりこれがこの学校のいい所だ。
知沙「みんな〜!ランタン作りは順調かな〜?」
そんな感動的なシーンをぶち壊すかのごとく、知沙姉が勢いよくやってきた。知沙姉の声にみんな元気よく「は〜い!」と答えた。ノリがいいっすねみなさん。そして俺の空気を読まない知沙姉。いつも通りやね。
洋希「知沙姉、車の準備できた?」
知沙「もうバッチシよ!ガソリンもちゃんと入れてきたから今日1日はフルパワーで動けるわよ!」
知沙姉に頼んだのは、完成したランタンを学校からランタンを飛ばすばしょまでの輸送。さすがに1000個を手持ちで持っていくのは厳しいにも程がある。
美渡「まったく、折角の休みだってのに、こんな重労働とはねぇ...」
志満「とかいって、ほんとは千歌ちゃんたちに協力できるの嬉しいんでしょ!」
遅れて美渡さんと志満さんがやってきた。美渡さんはさぞ面倒くさそうに頭をかきながら愚痴をこぼしている。
洋希「すいませんわざわざトラック貸してもらって...」
志満「いいのよ、それに洋希くんが勇気をだしてああいったんだもん!内浦出身の私たちが協力しない手はないわ!」
洋希「志満さん...」
笑顔でそういう志満さんが、モノホンの女神に見えたことは俺の中には閉まっておこう。なんにしろここまで手伝ってくれる人がいるとほんとにスムーズに進む。
これが終わったら俺はいったい何人の人にお礼をすればいいのだろうか?
知沙「よし、じゃあ出来たやつからわたしの車にどんどん乗せちゃって〜」
全員「は〜い!!」
出来上がったランタンを、知沙姉の車、美渡さんたちのトラックに乗せ始めた。俺も一緒に乗せる作業を手伝った。知沙姉は「頑張れー!」というだけで運んでる姿を見なかった。おい、車持ってきただけで満足してんじゃねぞ。
ようやく詰めるだけのランタンを詰め終わったので、一旦運ぶことにした。
洋希「知沙姉、俺も乗せてってくれない?もう1回だけ飛ばす場所確認しておきたいから」
知沙「OKー、お姉さんが連れてって差し上げましょう〜」
洋希「はいはい、ありがとありがと」
知沙「ううっ...美渡〜、弟が冷たいよ〜」
そういって美渡さんにすがりつく知沙姉。弟として恥ずかしいんでやめてもらえませんかね?
美渡「あんたの返しがうざいんじゃない?」
冷たく、そして鋭い美渡さんの言葉に知沙は1発KOされたらしく、その場に倒れ込んだ。
まあうざいとまではいかないけど、めんどくさいってのはあるかなぁ...。
洋希「ほら、早く車だして、じゃなきゃ日が暮れちゃうよ」
知沙「はぁぃ...」
メソメソとしながら知沙姉と俺は車に乗り込んだ。この様子なら行く途中は静かにしてくれるかなと思ったがそんなこともなく、いつも通りの知沙姉に戻った。
切り替えが早いったらありゃしないよ姉さん。
目的の場所に到着した俺は、早速現状を確認しにいった。飛ばす予定の場所にはすでに多くの人が集まっていた。これからこの人たちにも協力してもらわねばならない。でなきゃこの作戦は成功しない。
ダイヤ「あら洋希さん、そちらのほうはもう終わりましたの?」
洋希「あっ、ダイヤさん」
当たりを見回していた俺にダイヤさんが声をかけてきた。ダイヤさんには人をまとめてもらうようにお願いした。生徒会長であるダイヤさんだからこそ頼めたことだ。
ダイヤ「こうみると大掛かりですわね」
集まった人達をみてダイヤさんが呟いた。たしかに、自分の提案でここまで人が集まったと考えたら、責任感がより一層高まってきた。
洋希「確かにそうですけど...これぐらいやらないと、この町や学校の良さは伝わらないと思いますよ」
ダイヤ「そうですわね...」
そんな真面目な雰囲気が漂っている中、俺のうしろから、大きな足音が鳴り響いてきた。なにごとかと思い振り向こうとしたが...。
鞠莉「ヒロキ〜!シャイニー!!」
洋希「どわぁ!!」
反応が間に合わず、振り向き終わる前に飛びつかれた。その主は浦の星理事長、小原先輩である。この人、会う度に抱きつくの癖なのかな?
洋希「小原先輩!!いいかげんいきなり抱きつくのはやめてもらえますか!!」
鞠莉「外国では...」
洋希「ここは日本です!!って何回言えばいいんですか!」
鞠莉「とかいいながら言ってくれるヒロキ、私...好きよ?」
洋希「!...からかわないでください!!」
いつもの返しまでは良かったのだが、その後の「好きよ?」のせいで、体の中がなんだか熱くなってきた。
タダでさえ美人枠には入る小原先輩にそんな事言われたら...ねぇ...。
果南「鞠莉、それくらいにしないと洋希困ってるよ?」
洋希「あっ、果南先輩」
果南「やっほ!久々だね洋希」
次に現れたのは果南先輩だった。果南先輩はただいま絶賛休学中なので会うことがほとんどなかった。なので内心久々に会えたのが嬉しかったのもある。
そんなことを考えている中、依然として俺に抱きつきっぱなしの小原先輩がふっくら面で俺を見てきている。
鞠莉「...」
洋希「どうしたんですか小原先輩?」
鞠莉「どうして...どうして私だけFirstNameなの!?」
洋希「ファースト...ネーム?」
鞠莉「そうよ!果南もダイヤも下で呼んでるのにどうして私だけ小原なのよ!!」
そういや小原先輩だけは未だに小原先輩って呼んでるなぁ。ダイヤさんも果南先輩も流れで呼ぶ様になっちゃったからあんまり気にしてなかったなぁ...。
洋希「呼んで...欲しいんですか?」
鞠莉「ていうか!私最初の自己紹介でいった気がするわよ!マリィって呼んでって!」
洋希「あれ、冗談だと思ってました...」
言ってましたね...初対面の相手にいきなり下の名前呼べとか。しかも異性だし。そんなこというの小原先輩ぐらいだと思いますけどね...。
鞠莉「とにかく!これからは私をマリィと呼ぶこと!いいわね!!」
洋希「わ、わかりましたよ...鞠莉...さん...」
鞠莉「よろしい!!」
下呼びに満足したのか、ようやく鞠莉さんが抱擁を解除した。
やっと俺の体にあたっていた柔らかいマシュマロが離れたよ。ん?それはなんだ?だって?それは...みなさんのご想像にお任せします。
ダイヤ「洋希さん、あなたはまだやることがあるのでは?」
洋希「あっ!そうでした!また戻ってランタン作りの手伝いしなきゃいけないんでした!ずっと任せっぱなしなんで...」
果南「大変だね発案者さん、でも無理しちゃダメだよ?」
洋希「大丈夫です!わかってます!」
次の仕事に向かうためにこの場を去ろうとした時、鞠莉さんに服をつかまれ、俺は急停止した。
鞠莉さんの方を振り向くと、鞠莉さんは先程の笑い顔と打って変わって、真面目な理事長の顔になっていた。
鞠莉「ヒロキ、今のあなたたちならこの町の...浦の星の良さを伝えられるはずよ。だから...お願いね...」
洋希「...はい!」
鞠莉さんの思いを聞き、俺は再び知沙姉の車に乗り込み、学校へ戻っていった。
学校に戻った俺はすぐさま教室へ向かった。すでに着替え終わった千歌たちもランタン作りに加入していた。
ルビィ「あ!おかえりなさい!」
洋希「ただいま!結構できてきてるな!」
曜「みんなでやってるからね!すごい順調だよ!」
梨子「打ち上げる場所はどうだった?」
洋希「問題なし!ちゃんと人も集まってたぜ!」
善子「口を動かすのはいいけど、リトルデーモンも早く手伝ってちょうだい」
洋希「はいよ〜」
そうして俺たち浦の星の生徒は時間めいっぱいまでランタン作りにいそしんだ。途中ひもが足りなくなったりする小さいハプニングもあったが、それも何とか切り抜けた。そして...。
千歌「よし!これで全部だね!」
千歌がトラックに最後のランタンを乗せた。これでランタン作りは終了。なんとか予定の時間までに完成することができた。
みんなの協力があってこそ...だな...。
洋希「ああ、みんな〜!お疲れ様ー!今日はほんとにありがとな〜!」
教室に向けておれはお礼の言葉を叫んだ。みんな「どういたしまして!!」と返してくれた。
やばい...もう涙がでそう...。
洋希「3人もありがとな、みんなに指示を出してくれて」
むつ「どういたしまして...っていっても、わたしたちはまだ仕事残ってるんだけどね〜」
洋希「これが最後だ、頼む」
むつ「かしこま!!」
そういってよしみたちは知沙姉の車に乗り込み、会場へと向かった。よしみたちには最後、ランタン打ち上げの合図をお願いした。今回は打ち上げるタイミングも重要なので、準備ができしだい、彼女たちと連絡をとり、打ち上げるというわけだ。
洋希「さて!俺達もラストミッションを達成しますか!いくぞ千歌!」
千歌「うん!!」
そして再び屋上に集まった俺たちAqours。衣装は先程と変わらず、こんどはサビの部分からの撮影となる。しかし今度はただ撮るだけではない。
洋希「みんな!準備はいいか!」
千歌「バッチリだよ!」
曜「もうワクワクしてきたよ!」
梨子「私も!ファーストライブ以来だよ、この気持ち...」
ルビィ「ルビィ...頑張ります!」
善子「くっくっく...再び死の...」
花丸「もうそれはいいずら」
善子「ツッコミ早!!」
全員の準備が出来たところで、俺はよしみに電話をかけた。
洋希「よしみ、こっちは準備完了だ。そっちは?」
むつ[こっちもOKだよ!!さあリーダー!合図をよろしく!!]
リーダー...なんて俺には似合わないけど...今回ばかりは...やらせてもらいます!!
洋希「よしみ!!いけ!!」
むつ[よ〜し!みなさ〜ん!!打ち上げてくださ〜い!!]
電話越しからよしみの合図が聞こえてきた。もう何個から空に打ち上げるられたはず...あとはこちらのタイミングで...。
むつ[あとはよろしく!!]
そういってよしみとの通話は切れた。俺は耳に付けていたヘッドマイクを取り外し、千歌たちの方を見つめる。まだ...もう少しだ...。
すると横一列並んだ千歌たちのうしろから1個2個3個とランタンが飛んできた。作戦通り!!上手くいった!!
そして俺はランタンがいい感じになってきたところで、朝と同じスリーカウントで千歌たちに合図をした。
3...2...1...0!
カメラと曲のスイッチをいれ、再びライブの開始!
全員「消えない〜♪消えない〜♪消えないのは〜♪」
彼女たちが優雅に踊る中、後ろのランタンたちが日が沈みかけて、薄暗くなった夜空を明るく照らしている。みんなの...この町の...浦の星の人たちの思いが...この空いっぱいに広がっている!これがこの町の良さ、鞠莉さんが伝えたかったものなのかは分からないけど、確実にそれに近いものにはなったと思う。あの1つ1つのランタンにそれぞれの思いが込められている。
みんなの気持ち...みんなの「夢」で夜空を照らしている...。
千歌「呟いたよ〜♪」
千歌のソロでこの曲は占められた。それと同時に、ランタンたちは空高く浮かび、夜空の中に消えていき、幻想的な景色は終わりを告げた。
すべてが終わり、ほっとした俺はその場に座りこんでしまった。
洋希「終わった...」
自然とそう呟いていた。体がいつのまにか多大な疲労感を感じていたらしく、動こうにも体が言うことを聞かない。しばらくは...このままかな...。
そうしていると千歌たちが物凄い勢いでクタクタの俺に寄ってきた。
千歌「凄かったねひろくん!!スカイランタンってあんなにも綺麗なんだね!!」
洋希「よろこんでくれてなによりだぜ...」
ルビィ「洋希先輩、お疲れですか?」
洋希「ああ、もう体が動かんわ...」
曜「洋希」
なんだ?曜のことだがら「おじいちゃんじゃないからしっかりしなよ〜」とかいってきそうだな。でも今の俺じゃ面白い返しはできないぞ...。
そんな俺の予想を裏切り、曜は俺の隣にゆっくりと座った。
曜「洋希...お疲れ様!」
洋希「...!///」
突然の曜の労りの言葉に俺は度肝を抜かれた。それだけじゃない。この疲れきった体にそんな笑顔振り撒かれたら...。
そんな曜の顔を見ていられるわけもなく、俺は口もとを隠し、燃え上がりそうな体と格闘しはじめた。
洋希「お...おう...///さんきゅ...///」
花丸「あっ!洋希先輩〜顔真っ赤ずら〜♪」
千歌「ほんとだ〜♪」
洋希「ち、違ぇよ!///これはあれだ...働きすぎで熱くなっちまったんだよ!///」
花、千「はいはい♪」
洋希「お前らなぁ!///」
俺は立ち上がって千歌たちに罰を与えようとしたが、それを察したのか、千歌たちは一目散に逃げていった。
俺はすぐにそのあとを追っていった。
梨子「あんなにやった後なのに、みんな元気だね...」
善子「あいつらだけよ、私はもう動きたくもないわ」
ルビィ「ルビィもすごく疲れました...」
梨子「洋希くんも今日1日あんなに動いてたのに...」
善子「あいつ...ほんとにやるときはやる男ね、さすがはわたしのリトルデーモン!」
ルビィ「今日の洋希先輩、すごくかっこよかったです!みんなをまとめていて...」
曜「だから私は、今日ぐらいは労りの言葉をかけてあげたんだよ?」
善子「そのせいで今ああなってるってのは自覚してる?」
曜「?」
梨、善「まさかの自覚なし!?」
ルビィ(洋希先輩...ほんとにお疲れ様です...)
洋希「まてこらぁぁぁぁぁ!!バカチカァ!!ずら丸ぅ!!」
かくして、俺たちのPV作成プロジェクト第2弾は、大成功という形で幕をしめることが出来た。みんなの思いが形となったこのPV。必ずみた人たちの心に何かしら響くはず。俺はそう信じてる。
このPVは...
みんなのPVだ!!!
千歌「ううっ...痛いよひろくん!」セイザ
花丸「なにも頭ぐりぐりすることないずら...」セイザ
洋希「これでもまだやさしいほうだぞ?」
花丸「でも顔真っ赤だったのは事実ずら!」
千歌「ね!トマトみたいに赤かったもんね!」
洋希「お?もういっぺんくらうか?」
曜「もうそのへんにしときなよ、洋希」
洋希「曜...」
曜「千歌ちゃんたちああ言ってるけど、ホントは洋希に感謝してくれてると思うよ!」
洋希「...まあ、曜がそこまでいうなら...」
花丸「あ、また少し赤いずら」
千歌「こりゃ当分曜ちゃんには逆らえないねぇ...ニシシ...」
洋希「...ごめん曜」
曜「ん?」
洋希「やっぱりもう1発いっとくわ、てわけでお前ら、お 覚 悟 を!!」
千歌「いやぁぁぁぁぁぁ!!」グリグリグリ
花丸「ずらぁぁぁぁぁぁ!!」グリグリグリ
最近部屋にテレビを買って、さらにPS4も買ったので家にいることが多くなってます。そのせいでちょっと動くと体が痛くなってしまいます...。環境が整うとここまで人をダメにしてしまうんですねぇ...。みなさんはシッカリ外に出て運動しましょうね!(説得力0)
あとひとつ言うことがありまして...みなさん!
良いお年を!!
てわけで次回もお楽しみにヾ(・ω・`)