ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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洋希「始まっちまったな」
リオート「始まってしまいましたね...」
洋希「ラブライブサンシャイン2期」
リオート「1話面白かったね」
洋希「でさ」
リオート「なんだね?」
洋希「なんか最初のほうで、2期始まるまでには終わらせるとかいってたやつがいたんだけど」
リオート「まじ?そんな無責任なやつがいるんすか。笑えないっすねw」
洋希「よっしゃ歯食いしばれ」
リオート「すいませんそれ僕です」


前回からかなり間が空いての投稿...。
書くモチベーションが上がらずにここまできてしまいました...。
今回でオリジナル回はおしまいです。次回からルビ丸回に入ります。
それでは本編どうぞ!


第26話 お疲れ様会 1年生と3年生

洋希「静かだな...」

 

千歌たちが絶賛お着がえ中のステージ裏から出た俺は、先ほどまで人であふれかえり、大歓声が沸き起こっていた所とは思えないくらいに静まり返った体育館をみて思わず声をを漏らした。

 

洋希「俺たち、成功したんだよな...」

 

一度は失敗かと思われた今回のライブ。客は来ず、停電にも見舞われた。だが、最終的には俺たちの諦めない気持ちが実を結び、見てくれた人たちを笑顔にすることができた。

本当に良かった、そう心の底から思えた。

 

感傷に浸っていると、体育館の入り口のほうから人がこちらに向かって走ってきた。しかも二人。

茶髪のふっわとしたロングヘアーの子と赤髪のツインテールの子、花丸ちゃんとルビィちゃんだ。

二人は俺のところに到達するやいなや、目を輝かせ顔を近づけてきた。

 

ルビィ「洋希先輩!ライブ、すごくよかったです!」

花丸「未来って感じがしたずら!」

洋希「そ..そうか、そりゃよかった...」

 

二人があんまりにもグイグイくるので少し押され気味になってしまった。

まあこんだけ喜んでくれてるならよかったよかった。「未来って感じがした」はいまいちわかんらんけどね...。すごかったってことでいいんだよな?

 

洋希「また次ライブやるときももちろんきてくれるよね?」

ルビィ「はい!絶対いきます!」

花丸「今から楽しみずら!ねえ、ルビィちゃん!」

ルビィ「うん!」

 

こんなにかわいいファンができるなんて、うらやましい限りだぜ。くそ...その分練習量増やしてやるからな、覚悟しとけよ...。

 

ルビィ「そういえば洋希先輩、千歌先輩たちは?」

洋希「ああ、あいつらなら今裏で...」

 

「着替えてるよ」と続けるつもりだったが、ふと体育館の扉があいてるのに気が付いた。その隙間から青い髪のポニーテールが見えた。もしかして...。

 

ルビィ「洋希先輩?」

洋希「ごめん、まだ俺やることあるんだったわ、だからちょとこの辺で」

 

そういって俺は先ほどの扉へむかった。

話を途中で切るのは好きじゃないんだけど、ごめんねルビィちゃんたち、またいつでも話し相手になってあげるから...。

 

 

 

 

 

洋希「果南先輩!」

 

そそくさと帰ろうとする人を俺は呼び止める。その人物は、ダイビングショップの看板娘である果南先輩だ。正直彼女が来ているのは予想外だった。千歌たちが誘ったんだろうか。

 

果南「あらら、きづかれちゃったか」

洋希「来てたんですね」

果南「たまたま通りかかっただけだよ」

 

そう言葉を発した果南先輩の顔はどこか寂し気で、この前話をしたときとは大違いだった。

 

洋希「千歌たちに、顔ぐらいみせてあげてもいいんじゃないですか?」

果南「いいよ、後でどうだったとか聞かれるの面倒だし」

洋希「じゃあ今感想を聞かせてください」

果南「そうだね...しいて言うなら、千歌たちなら私たちがいけなかったところまでいけると思うよ」

洋希「私たちが...いけなかった?」

果南「うん、私から言えるのはそれだけ」

 

そう言い残し、立ち去ろうとする果南先輩に俺はどういうことか聞こうと声をかけようとした。しかし、その前に果南先輩がまたこっちを向いた。

 

 

果南「あ、あと一つだけ言わせて」

洋希「な、なんですか?」

果南「...洋希たちは、負けないでね」

 

再び意味深な言葉を告げた果南先輩は、走り去ってしまった。

残された俺は先ほどの言葉たちの意味を考えた。しかし答えは出ない。いったい果南先輩は何を伝えたかったのか、あの人に何があったのか、考えても謎は深まるばかりだ。

思考回路をフル回転させている俺の前をある人物が通りかかった。

 

洋希「お前、こんなところで何やってんだ?」

善子「ん?......げっ!リトルデーモン!」

 

でかめのマスク、黒のサングラス、ここまで不審者らしい恰好するやつが知り合いだとは思いたくないが、ダークブルーのロングヘアーにあのお団子頭はあいつしかいないだろう。絶賛学校おさぼり中の堕天使ヨハネ、もとい津島善子だ。

 

洋希「お前学校サボってるのになんで休みの日に来てんだ?ついに平日と休日の区別もつかなくなったか」

善子「んなわけないでしょ!それぐらいはわかるわよ!」

洋希「じゃあ何のためだ?」

善子「そ、それは...」

洋希「言えないことなのか?」

善子「そうじゃなくて...」

 

答えにたどりつけそうにない会話をしているとき、俺はふと善子の手元を見た。

別にどこぞのスタンド使いの連続殺人犯みたいに、手を見て興奮したわけじゃないからな。

その手には紙が握られていた。

 

洋希「善子、その紙は?」

善子「だから!善子じゃなくてヨハネ!これは!...テストよ!」

洋希「嘘こけ、入学初日からサボってるやつがテストなんか受けてるわけないだろ」

善子「確かに...はっ!」

洋希「てわけでみせろ」

善子「ちょちょっと!」

 

善子から紙を奪い、広げる。中身はなんと、俺たちのライブの広告だ、駅前で配ってた。

 

洋希「お前、これどこで」

善子「もらったのよ、あの桜内とかいう人から...」

 

あー、思い出した。なんか初めて見た気がしないと思ったら、そういや駅前で一回見かけたな。あんときのインパクトは強かったなあ。

 

洋希「てことは、ライブ見てくれたのか?」

善子「まあそうね...」

洋希「どうだった?」

善子「そうね...」

 

というと善子は後ろを向き始めた。真面目に感想をくれるのかと思った矢先、くくくと言って再びこっちを向いた。あー、これはあれだ、堕天使モードや。

 

ヨハネ「このヨハネ様から言わせればまだまだ序の口よ、次はもっといいライブを期待してるわ」

洋希「あーうんわかったありがとうじゃあなー」

善子「反応薄すぎじゃない!?」

洋希「ソンナコトナイヨ」

善子「しかも片言だし...」

洋希「とりあえず次のライブも楽しみにしてるってことでいいよな?」

善子「もうそれでいいわ...」

洋希「ん、感想ありがとな、じゃあ俺はやることあるから」

善子「私も帰るわ、あんまり長居したくないし」

洋希「じゃあな、気をつけて帰れよ」

ヨハネ「ふふ、それじゃあリトルデーモン、またどこかで...」

 

そういってヨハネ、じゃなくて善子は柵を飛び越えかえっていった。いまいちあいつの堕天使になるタイミングがわからんな。

 

さて、あと二人に感想を聞きに行こうかな。

 

 

 

 

<生徒会室>

 

洋希「失礼しまーす」

 

最後に訪ねたのは、生徒会室。ここにダイヤさんがいるだろうと思い足を踏み入れたのだ。

予想通りダイヤさんが生徒会長の椅子に座っていた。それどころかもう一人目標の人物の姿もあった。

 

鞠莉「ヒロキ!会いたかったわ!」

 

そう、生徒兼理事長である小原先輩だ。小原先輩は俺を見つけるやいなや、飼い主を見つけた犬のように俺に抱き着いてきた。

 

洋希「ちょっ!小原先輩!いきなり抱きついてこないでください!」

鞠莉「海外ならこれくらい...」

洋希「ここは日本です...って前にもいったきがする...」

鞠莉「デジャブってやつね!」

洋希「わかってるなら、やめてくれませんかね?」

鞠莉「だって~ダイヤと同じぐらいだきやすいんだもん」

洋希「俺はそんなに軽い男じゃないですよ」

鞠莉「女の子三人たぶらかしておいて?」

洋希「たぶらかしてないです!」

ダイヤ「お二人で楽しそうに話すのは構いませんが、一応ここは生徒会室なので静かにしてくださいね。それと洋希さんは何かようがあってこちらにこられたのでは?」

 

あ、そうだった。本来の目的を忘れるところだったぜ。

俺は小原先輩を引き離した。顔をプクーとさせていたがそれは気にせず、話を切り出した。

 

洋希「お二人に今日のライブの感想を聞きたいんですけど」

鞠莉、ダイヤ「感想?」

洋希「はい、ここがよかったとかいっていただけたら...」

ダイヤ「それならそうと早くいってください」

洋希「す、すいません...」

鞠莉「ほらほらダイヤ、そんなに怒るとかわいい後輩に嫌われちゃうぞ☆」

 

あのですね、怒られてるのはあなたのせいなんですよ...っていっても聞かないだろうなこの人...。

 

ダイヤ「鞠莉さん、もとを言えばあなたにも非が...」

鞠莉「ヒロキ、わたしからいってもいいかしら?」

洋希「えっ、あ、どうぞ...」

 

ダイヤさんの説教を軽くいなした小原先輩は、どうやら感想を述べてくれるらしい。ありがたいのだが、ダイヤさんがすごい形相浮かべてこっち見てるのどうにかしてくれませんかねぇ...。

 

鞠莉「率直に言わせてもらうと...とってもよかったわよ!」

洋希「ほんとですか!」

 

いやー、やっぱこういう素直な感想は嬉しいな〜踊ったの俺じゃないけど

 

鞠莉「て言うのは、it's joke☆」

 

て...そこでジョークはないでしょおおおおおお!

 

鞠莉「まあ、予想通りってところかしらね」

洋希「予想通り...ですか?」

鞠莉「ええそうよ、あなたたちならこれぐらいは難なくこなすとおもったわ」

洋希「そ、そうですか...」

 

小原先輩なら「Excellentだったわよ!」とか一言で褒めてくれると思ったのに、案外きびしめだなぁ...

 

鞠莉「でもライブはほんとによかったわよ。ダンスも歌も」

洋希「千歌たちに言っておきますね...」

 

予想通りってところは伏せておこうかな...

 

鞠莉「ダイヤはどうだったの?後輩たちの初ライブ」

ダイヤ「わ、わたくしですか?」

鞠莉「そうよ、ヒロキは私達二人に聞いたんだから、ダイヤが答えるのは当然じゃない?」

ダイヤ「そうですが...」

 

ダイヤさんはなにやら言いにくそうにしている。

感想なんてパパっと言っちゃえばいいんですよ。そんな大それた感想ははなっから求めてないんで。

 

洋希「別にそんなに深く考えなくていいんですよ?簡単にどうだったかいってくれれば...」

ダイヤ「なら...言わせていただきます...」

 

なんでそんなにあらたまってるんですかねぇ...怖い怖い...

 

ダイヤ「まだまだってところですかね」

洋希「えっ?まだまだ、ですか?」

ダイヤ「そうです、あなたたちのライブは確かに成功しましたが、それがこれから先は必ず成功するとはいきません」

洋希「...」

ダイヤ「なので、気はぬかないように。それだけですわ」

洋希「ダイヤさん...」

 

感想というか、アドバイスだけど。すごい説得力がある。何故かはわからないけど、言葉に重みが感じられる。

 

鞠莉「つまり、頑張れってことよ♪」

 

ダイヤさんの折角の言葉にを横から茶化してきた小原先輩。さすがに空気読みましょ?

 

ダイヤ「これで、いいですよね?私達はこれから二人で話しをしなければいけないので」

鞠莉「そうなの?じゃあ私はこれで...」

ダイヤ「わたくしはあなたとお話したいのですが?鞠莉さん」

鞠莉「え〜、今日はわたし、これから用事が〜」

ダイヤ「いいからそこに立っていてください」

鞠莉「は〜い」

 

あーあ、こりゃ長い長いお説教が始まるぞ〜。小原先輩、ご愁傷様です。

 

ダイヤ「という訳で、洋希さんはご退席して頂けますか?」

洋希「は、はい!感想ありがとうございました!」

 

俺はササっと後ろに下がり、ドアに手をかけた。

 

洋希「さ、さよなら」

ダイヤ「さようなら、洋希さん」

鞠莉「ヒロキ!Good bye!」

 

 

 

 

 

というのがライブ後の出来事である。

思ったより感想が聞けてよかった。

あとでその事を千歌たちに話したらとても喜んだ。ただ花丸ちゃんの「未来ずら!」に対してはみんな頭にハテナマークを浮かべるような感じだった。

 

 

千歌「ひろくん!」

 

今日の出来事を思い返していたら突然千歌に声をかけられた。

 

洋希「ん?どうした千歌?」

千歌「さっきから考え込んでるかわからないけど、まったくお菓子に手をつけないから。具合でも悪いのかなって思って...」

曜「もしかして、今日びしょびしょになって風邪ひいちゃった?」

洋希「あ、いやべつにそういうわけじゃなくてだな...ただ、今日のライブほんとによかったな〜って感傷にひたってただけだから...」

梨子「ならいいんだけど、無理はしないでね?」

洋希「ああ、悪いな心配かけて」

 

そういって俺は目の前にあるポテチを手に取り、口に運ぶ。うん、いい感じの塩加減でうまい。

 

 

 

 

あっという間に時間は過ぎ、お疲れ様会は終わった。

ほんと、楽しい時間てすぐ終わっちまうよな。

結構遅くまでやってしまったので、曜は案の定、志満さんに送ってもらうことになった。梨子は一足先に家に帰ってった。

 

曜「ほんとにいいの?」

洋希「ああ、もう遅いし親御さんも心配してるだろうしな」

千歌「片付けは私達がやるから!」

曜「ありがとう!じゃあね!千歌ちゃん!洋希!」

 

そういって曜を乗せたトラックは走っていった。

 

 

再び千歌の部屋にもどってきた俺たちは後片付けを始めた。前の歌詞作りのときもこんなことあった気がするが...。

 

千歌「ごめんね、手伝わせちゃって」

洋希「俺がやるって言ったんだ、べつに謝る事じゃないだろ?」

 

俺は菓子の袋を手に取り、ごみ袋につめる。パーティした後の片付けで「あ〜楽しかったなぁ〜」って思うのは俺だけじゃないよな?あの後味はなんともいえないよな。

 

千歌「成功してよかったなぁ...」

 

ぼそっと千歌が呟いた。

 

洋希「そうだな、ライブが出来るかどうかもわからなかったのにな」

千歌「作曲できる人がいなくて、歌詞もなくて、スクールアイドルに大事なものがほとんどぬけてたもんね」

 

千歌の言葉に俺、そして千歌自身もふふっと笑いがこぼれた。

 

千歌「わたし、もっと輝きたい。もっとライブがしたい!」

洋希「そのためには、歌詞をたくさん作らないとな♪」

 

俺が嫌味っぽく言うと、千歌は「そうだった...」といって、肩を落とした。そこまで落ち込むことか?

 

洋希「まあ、いくらでも俺が手伝ってやるから、その辺は気にするな」

千歌「ほんとに!ほんとに手伝ってくれるの!?」

 

そういいながら千歌は俺の背中に飛び込んできた。危うくバランスを崩しそうになったが、自慢の体幹でなんとか耐えた。

 

洋希「ああ、俺は曜の衣装作りも、梨子の作曲も、お前の作詞も手伝う。なんたってAqoursのマネジャーなんだからな」

千歌「ひろくん...」

 

なんて言っているが実際千歌の顔がぼぼ真横にあるみたいなもんだからすごくドキドキしている。あかん、理性ががが。

 

洋希「で、いつまでひっついてるつもりだ?」

千歌「ん?...ああ!ごめんごめん...」

洋希「嬉しいのはわかるけど一応俺男だからな?」

千歌「えへへ...」

 

なんでそんなにニヤニヤしてるんですかねぇ?まったく、俺は男と認識されてないとかだったらさすがに泣くぞ。

 

洋希「千歌」

千歌「な...なに?ひろくん...?」

 

今度は驚いた表情をし始めたた。んー、ただ呼びかけただけなんだけどなぁ...。

 

洋希「輝こうぜ」

 

俺の言葉で、千歌の顔がパーっと晴れて、いつもの千歌の顔にもどった。

 

千歌「うん!絶対、輝こう!」

 

 

初ライブという最初の試練を突破した俺たち。だがこれは終わりではない。

始まり、そう、「希望」への第一歩なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 




リオート「オープニングいいねー」
洋希「エンディングも最高だな」
千歌「お!もしかして!ラブライブサンシャイン2期を見てるの!」
リオート、洋希「ん?」
千歌「PV撮るのに結構苦労したんだよ〜なんたってあの場面は...」
洋希「千歌」
千歌「なになに!ひろくん!」
洋希「今俺らがみてるの」
リオート「ブレンドSってやつなんだけど...」
千歌「えっ...」

夏アニメは結構みるのがあったんですが、秋はこれと言ってみたいのが個人的にあまりなかったです。ラブライブはもちろんみますがね。
次回もお楽しみに!ヾ(・ω・`)

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