ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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シャンシャン
果南「お、スクフェスやってるんだ」
リオート「ていっても最近石集めしかしてないからね、ことりちゃんの誕生日までためるに貯めてやりますよ」
果南「ちなみに今いくつぐらいあるの?」
リオート「いま300あるかな」
果南「貯めたねぇ...引きたいと思いたくならない?」
リオート「思うよ...特に今回の果南ちゃんのあの笑顔みたら引きたくなっちゃたもん...」
果南「...!///」
リオート「いや〜いい笑顔だよねあれ〜、ん?」
果南「しょうがないでしょ!ああいう顔しろって言われたんだもん!」

('д'⊂彡☆))Д´)パァン

どうも皆さん、最近ジメジメして汗が止まらないリオートです。スクフェスの新カードの果南ちゃんの笑顔にほれそうになりました。果南押しの人からしたら最高なんじゃないかなと思います。

それでは本編どうぞ!


第19話 月の明かりは心を照らす

千歌「嘘!?」

曜「ほんとに!?」

梨子「ええ」

 

今日の全ての授業が終わりみんなそれぞれ帰宅する中、桜内が俺たちに言い出してきたのはなんと、曲作りを手伝ってくれるということだった。

 

千歌「ありがとう...ありがとう!」

 

喜びのあまり千歌は桜内に飛びついたが、桜内は体を回してそれを華麗に避ける。千歌はそのままクラスの女子に飛びつく形になってしまった。

 

梨子「まって、勘違いしてない?」

千歌「ふぇ?」

梨子「私は曲作りを手伝っていっただけなのよ?、スクールアイドルにはならない」

千歌「えぇー」

梨子「そんな時間はなぁいの」

千歌「そっか...」

曜「無理は言えないよ」

 

曲作りを手伝ってくれるのは嬉しいが、出来れはこのスクールアイドル部に入ってほしいという気持ちは俺にもある。しかし彼女にはピアノがあるのだ。せっかく海の音をきけて、ピアノへの意識が戻った桜内を無理やり引き込むのは宜しくない。それにあの笑顔の裏に隠された断固たる意思はそう簡単には崩せないだろう。

 

洋希「でもいいのか?結構大変な作業になると思うが...」

梨子「タダで頼まれたら私だってやらないわよ、でもあなたに頼まれたならやらないわけにはいかないでしょ?あなたには借りがあるもの」

洋希「そうか、じゃあよろしくな!桜内!」

梨子「よろしくされました!と言うわけで早速詩を頂戴」

洋希、千歌、曜「詩?」

 

詩とは曲作りをするために必要なものの一つだ。作曲は詩を元に作成するものらしい。ちょっと本でよんだだけだから詳しいことは知らないが、とにかくそれが必要なのだ。しかし...

 

千歌「詩ってなに〜♪」

曜「多分〜♪歌の歌詞だと思う〜♪」

千歌、曜「歌詞?」

梨子「もしかして、それすら考えてたなかったの...?」

洋希「悪い、部員集めとダンスの練習しかしてなくてな、その変はノータッチだった...」

梨子「えぇ...じゃあどうするの?」

千歌「考えるしかない!」

梨子「でもどこで?学校は閉まっちゃうし、お店でやるのも...」

千歌「だったらいい場所があるよ!」

 

 

〜移動中〜

 

梨子「あれ?ここ旅館でしょ?」

 

千歌の提案で俺たちは旅館「十千万」で作詞をすることになった。ここは千歌の家だから少しぐらい騒いでも問題は無いのだ。それを知らない桜内は目を丸くして驚いている。

 

千歌「そうだよ」

曜「ここなら時間気にせず考えられるしね、バス停近いし帰りも楽だしね」

洋希「まあなんにせよ、そこら辺でやるよりはいいだろ?」

梨子「そ、そうだね...」

志満「いらっしゃい〜、あら曜ちゃん、相変わらず可愛いわね〜」

曜「えへへ〜」

 

俺たちの話し声が聞こえたのか、中から志満さんが出てきた。そちらも相変わらずの美人さんで僕、満足!

 

志満「それに洋希くんも来たのね、相変わらずカッコイイわね〜」

洋希「いやぁ〜えへへ〜//」

 

志満さんに褒められ、思わずにやけてしまう。多分今自分の顔を鏡でみたら、そうとうだらしない顔になっているんだろうな。でも嬉しいのはホントだから、その気持ちに嘘はつかないぜ。

 

志満「そちらの子は千歌ちゃんが言ってた子?」

千歌「うん、あ、梨子ちゃん、この人志満姉ちゃんだよ」

梨子「えっ...あっ...さ、桜内梨子です!よろしお願いします...」

志満「よろしく〜」

 

ん?なんだろう隣の桜内が顔に汗をかいて何かに怯えてるように見える...。

俺は桜内の視線の先にしいたけを見つけた。もしかして桜内、犬が苦手なのか?

 

志満「こちらも美人さんねぇ〜」

千歌「そうでしょ〜、東京からきたって感じでしょ〜?」

志満「ほんとねぇ〜、なにも無いところだけどゆっくりしてって」

 

志満さんの言葉に桜内は少しも反応しなかった。別に無視している訳ではない。恐らく5感の全てがしいたけに向けられているからだろう。そうして桜内が見つめていると、しいたけが「バァウ!」と鳴いたのだ。桜内はその声に驚き、とっさに俺の後ろに体を潜めた。

 

洋希「もしかして犬が苦手なのか?」

梨子「うん...ちょっとね」

洋希「大丈夫、しいたけはいい子だから」

梨子「だといいけど...」

 

そんなやり取りをしてると千歌たちは先に中に入ってしまった。なんかプリンがどうのこうの言ってたけど、全然聞いてなかったな。

 

洋希「じゃ、お邪魔するぜ、しいたけ」

 

俺の言葉にしいたけは「ワン」小さく鳴いた。なんかしいたけとは会話ができるんじゃないかと思っている。こんどめいいっぱい遊んでやるか。

俺は怯えてる桜内を背中に隠しながら旅館の中へ入っていった。

 

 

千歌「もお〜!なんで勝手に食べちゃうかな!」

洋希「ちゃんと名前でも書いときゃよかったのに」

千歌「書いてたよ!でも食べちゃったんだよ!あとの楽しみに取っといたのに!折角の限定プリンだったんだよ!」

 

どうやら美渡さんに大事なプリンを食べられて怒っているようだ。千歌は自分部屋の椅子に座りながら愚痴をこぼしている。しょうがない、こんど瑠美に連絡して、その限定プリンとやらを送ってもらうか。

 

梨子「それより作詞を...」

 

桜内が本題を切り出すと、後ろの襖があき、美渡さんがあらわれた。

 

美渡「いつまでもとっとく方が悪いんです〜」

 

最後に下をべーっとして、完全に自分悪くないですよ言わんばかりのいい方をしている。まるで小学生の子供の様な感じだ。たぶんこの人の第一印象は間違ってなかったと思う。

 

千歌「うるさい!」

 

頭に来た千歌は持っていた伊勢海老?のぬいぐるみを美渡さんに投げつけるが飛距離が全く足りず、間にいた桜内の顔面に激突する。それに驚いた曜が「ヒィ!?」といつもは出さないような声を発した。

 

美渡「甘いわ!とぉりゃ!」

 

こんどは美渡さんが部屋の奥から浮き輪を取り出し千歌に向けて投げつけるが、これも飛距離が足りずに梨子に被さった。おお、屋台とかなら景品もらえるやつだこれ。

 

曜「うぅわ!?」

美渡「やばぁ!」

 

そう思うなら早くそれをとってあげてください。とっても面白い状態になってます。

あまりの面白さにおもわず俺は笑いそうになったが、なんとか手で口をおさえ、笑いをこらえる。

すふと桜内が立ち上がり、美渡さんと方を向き、「失礼します」といって襖を閉めた。ぬいぐるみのせいで声が聞こえずらくなったのか、はたまた怒りなのか、いつもの優しい桜内の声には聞こえなかった。

 

梨子「さぁ始めるわy...」

千歌「曜ちゃんスマホ変えた!?」

曜「うん!進級祝い!」

千歌「いいなぁ〜!」

 

いつのまにか千歌が曜の隣にきてスマホの話しをし始めた。まるでさっきまでのことが無かったかのようだ。さすがに堪忍袋の緒が切れたのか桜内が足を床に叩きつけた。千歌たちはそれに驚き、体を小さくした。下か「逃げるぞしいたけ!」と完全に桜内に恐怖を感じだ美渡さんの声も聞こえた。桜内は千歌たちに近づき、顔を近づけた。

 

梨子「はぁじぃめぇるわぁよ?」

千歌、曜「はっ、はい...」

 

恐らく千歌たちのあの顔からして、梨子の顔は相当やばものなのだろう。いつもの桜内からは想像もできないものを今日、知ってしまったことに喪失感を覚えた。俺の中では大人しい美人のイメージを残したかった...。あ、でもそれは初めてあったときにすでに無かったわ。だって大人しい子が自分から海に飛び込むことないもんね。

 

桜内の一声で、ようやく作詞を開始した。しかしこれが、思ったより難しい。それらしい歌詞が浮かばず、行き詰まってしまったのだ。それまで真面目に考えていた千歌も机に突っ伏して、うーんと唸るだけになってしまった。しかも今考えているのはラブソングである。どうしても千歌はラブソングがいいらしい。

 

梨子「やっぱり恋の唄は無理なんじゃない?」

千歌「い〜や〜だ、μ'sのスノハレみたいの作るの!」

梨子「そうはいっても、恋愛経験ないんでしょ?」

千歌「なんで決めつけるの!」

梨子「あるの?」

千歌「ないけど...」

 

桜内がいたずらっぽく聞くと、不機嫌そうに言い返した。まあ女子高だったからそういう出会いすらないんだろうな。どっちかっつうと、桜内のほうがありそうなんだよなぁ。俺は頬杖を付きながら桜内の方をちらっとみて、今の予想を聞いた。

 

洋希「そういう桜内はどうなんだ?」

桜内「わ、私!?私もないよそういうの!」

洋希「なーんだ、じゃあ千歌といっしょか」

 

そうか、音ノ木坂も女子高だったっけ。そりゃあできるわけないか。多分共学だったら、彼氏の1人や2人、できててもおかしくないんだよな。

 

千歌「そうだ!ひろ君は恋愛経験あるの?」

洋希「俺?」

曜「あ、それは気になるな〜!」

梨子「もしかして、あるの!?」

 

恋愛経験ねぇ。もしあの告白が本当なら俺は意地でもあそこに残ったかもしれないな。遠距離恋愛なんて、多分耐えられないからね。と考えると恋愛経験はないですな。

 

洋希「ない...かな」

千歌「ほんとにぃ?告白ぐらいはされたことあるんじゃない?」

 

そうだな、あるよ。あるけどあんな激しい怒りがこみ上げてくる告白はこれからさきも一生体験できないだろうね。

 

洋希「されたけど振られた」

曜「え?どういうこと?」

梨子「振ったんじゃなくて?」

洋希「......もういいだろ...」

 

俺が悲しみの表情を浮かべていると、みんなこれ以上踏み込んじゃいけないのを察したのか黙りこんでしまった。...俺が悪いのか?

 

洋希「それよりどうすんだよ、このままじゃ一生かかっても書けないぞ」

千歌「ん〜、あ!わかった!」

梨子「なにか思いついた?」

千歌「恋愛経験がないならいまからすればいいんだよ!」

曜「でも千歌ちゃん彼氏いないよね?」

千歌「だから...ひろ君!」

 

突然名前を呼ばれたのでハッと千歌の方をみる。なんだか嫌な予感がする...。

 

千歌「ひろ君!私と付き合って!」

洋希「...ゑ?」

曜、梨子「えぇぇぇぇ!?」

 

突然の千歌の告白に呆気を取られて俺はなにも言い返せない。二人も驚きのあまり、そこから先の言葉が出てこないようだ。ど、どうする、この告白を受けるか?別に千歌はいいか悪いかでいったら普通にいいほうだ。ならこの告白は受けてもいいんじゃ...。千歌以外の3人が黙り込むと千歌はみるみる顔が赤くなった。

 

千歌「じょ、冗談だよ!冗談!ほら!こういうのもラブソング作るのには必要かなぁって思ってさ!...えへへ///」

曜「な〜んだ、そうだったんだ」

梨子「もお〜、ビックリさせないでよ千歌ちゃん」

千歌「ごめんごめん、いい方法がおもいつかなくてさぁ」

洋希「千歌」

千歌「ん?」

 

俺は立ち上がり千歌を見下ろした。千歌は不思議そうな顔をしているがそんなの関係ない。俺はただこいつに今まで以上の苛立ちを覚えたからである。もしこれが初めてならここまで頭にくることもなかったろう。だが千歌はしらない、これが2回目なのを。

 

洋希「次こんな真似したら、ほんとに許さないからな?」

 

いつもの話している感じではなく、怒りを交えた声で千歌に喝をいれる。すると千歌は少しビクビクしながら小さく「はい...」と答えた。これでもうこいつはふざけで俺に愛を伝えてこないだろ。俺は再び腰を下ろして机に頬杖をついた。横からみていた二人も少なからず、俺は怒らすとヤバいやつだという認識はしてくれただろう。もうこれ以上、悲しい思いはしなくない...。

 

曜「そうだ千歌ちゃん!人じゃなくても良いんじゃない?例えばスクールアイドルが好きならそれを書けば」

千歌「なるほど!それなら書けるかも!」

 

そういうと千歌はスラスラとペンを走らせる。さっきまでの千歌とはうってかわり、とてつもないペースで書いている。楽しそうに書いている千歌を桜内はなにか考えているような感じだった。数分も経たずに千歌は紙1枚にかきあげてしまった。

 

梨子「もうできたの?」

千歌「参考だよ、私その曲みたいの作りたいんだ」

 

そこに書かれていたのはμ'sの「ユメノトビラ」だった。

 

梨子「ユメノ...トビラ?」

千歌「うん!私ねその曲聞いてね、スクールアイドルやりたいって、μ'sみたいになりたいって本気で思ったの!」

梨子「μ'sみたいに?」

千歌「うん!頑張って努力して、力を合わせて、奇跡をおこしていく、私にもできるんじゃないかって、今の私から変われるんじゃないかって、そう思ったの!」

梨子「...本当にすきなんだね...」

千歌「?...うん!大好きだよ!」

 

千歌の満面の笑みに桜内もなんだか嬉しいそうだった。千歌のμ'sへの思い、スクールアイドルが大好きななのが桜内により一層伝わったんじゃないかと思う。俺もμ'sに人生を救われた身だから、千歌の気持ちは良くわかる。だからこそ、こいつのスクールアイドルの道を、途絶えさるわけにはいかない。俺が...「希望」にならなきゃ...。

 

曜「ん?...うわぁ!もうこんな時間!私先帰るね!」

千歌「じゃあね曜ちゃーん!」

 

曜は瞬く間に帰り支度をすませ、部屋を出ていった。そっか、バスの時間もあるのか。

曜の言葉で時計をみると、すでに7時過ぎになっていた。全く時間をみてなかったからまさかこんな時間になってると思わなかった。

 

洋希「んじゃ俺も帰ろっかな、晩飯作っとかなきないけないし」

梨子「私も帰ろうかな、お母さん心配するし」

千歌「私はこれを片付けないとね...」

 

千歌は部屋に散らかっている紙をみてそういった。まるで締切まじかの漫画家みたいになっている。

 

洋希「じゃあな千歌、また明日」

梨子「じゃあね千歌ちゃん」

千歌「二人ともまたね〜!」

 

外にでるともうすっかり夜になっていた。まだ四月なので夜は少し肌寒く感じる。桜内が恐る恐るしいたけの犬小屋をみたが、しいたけは小屋の中では眠っていた。それをみて桜内はホッとしていた。

 

洋希「そういや桜内って家どこなんだ?こんなだし、送っていくぞ?」

梨子「私の家はすぐそこだよ」

 

そういって指さしたのは千歌の旅館の隣、つまり俺とは一個しか離れていないのだ。

 

洋希「まじ?俺こっちなんだけど...」

梨子「ええ!?じゃあ私達凄く近いんだね」

 

まさかこんな偶然があるなんて。転校生二人がほぼ近くに引っ越してくるなんてどんな奇跡だ。

 

洋希「じゃあ送らなくても大丈夫か?」

梨子「大丈夫だけど...一つお願いがあるんだけど?」

洋希「何だ?」

梨子「私の家に来てくれない?」

 

 

 

 

 

 

梨子「ただいま」

洋希「お邪魔します...」

 

桜内の家に招かれた俺はゆっくりと玄関へ入っていく。

 

???「おかえり、あら?その人は?」

 

出迎えてくれたのは、桜内とよく似た髪をしており、歳は知沙姉と変わらないぐらいの女性が出てきた。

 

梨子「この人は赤羽洋希くん、学校の友達。で、こっちは私のお母さん」

梨子ママ「梨子の母です、梨子がお世話になっています」

 

桜内のお母さんがぺこりと一礼するので、俺も一礼を返す。

 

洋希「い、いえ、こちらこそ桜内さんにはお世話になってます」

梨子ママ「あら、そうなの?まあとにかくゆっくりしていってね」

 

そういうと部屋の奥へといってしまった。

 

梨子「ついてきて」

 

そういってつれてこられたのは桜内の部屋だった。中は女の子っぽい装飾が施されている。そのなかでもひときは目立ったのが、グランドピアノだ。桜内はグランドピアノの椅子に腰掛た。俺は近くにあったベッドに座らせてもらった。

 

洋希「で、なんで俺を招いたの?」

 

俺の質問に桜内は顔をしかめる。ここまで来て何も無いはないだうし、作曲のことを聞きたいのだろうか?すると桜内は深呼吸して、考えていただろう言葉をはいた。

 

梨子「私、スクールアイドルやってみたいの」

 

桜内から意外な言葉が飛んできた。今まで千歌の誘いを何度も断ってきた桜内が自分からやりたいと言ってきたのだ。

 

洋希「今までやらないっていってなかったか?あの時だってスクールアイドルにはならないっていってたじゃないか」

梨子「私自身も驚いてるのよ、こんな気持ちになるの、最初はほんとに興味なかったの。でもね、実際ああやってみんなでなにかするのって凄く楽しいんだなって気づいちゃったの。で、千歌ちゃんたちから勧誘をされたその日にスクールアイドルの動画みたの、それでまたやってみたいって気持ちが強くなった。」

 

ほんとに桜内の気持ちはかわったのだろう。なんせこの話をしているとき、桜内は笑顔で話していたからだ。だからこれは正真正銘の桜内の気持ちなのだ。

 

洋希「でもピアノが忙しいんじゃ...」

梨子「スクールアイドルやりながらでもピアノはできる、私そこまで不器用じゃないから」

洋希「そっか...なら、俺に相談する必要はなかったんじゃないか?」

梨子「ここまでの話しなら相談することはなかったんだけど、本題はこれから」

 

桜内は体を俺の方に向けて話しを続けた。

 

梨子「私、こんな気持ちでスクールアイドル始めていいのかなって、本気でスクールアイドルが好きで、ちゃんとスクールアイドルやってる人に申し訳ないんじゃないかなって、私みたいにちょっと面白そうだからやってみようは良くないんじゃないかなって...あとで自分にはむいてないって気づいたらどうしようって...」

 

言葉の最後で桜内は顔を落とす。桜内はきっと中途半端な気持ちでやるのは真面目にやってるやつに失礼なのではと考えているのだろう。でもそれは違う。

 

洋希「最初からちゃんと出来るやつなんていねーよ」

梨子「えっ?」

 

俺が立ち上がると、それにつられて桜内も顔を上げる。俺はそのまま話しを続ける。

 

洋希「じゃあ聞くけど。桜内は最初からピアノができたのか?最初からたくさんの人がいる前でピアノを上手くできたのか?」

梨子「それは...」

洋希「だからいいんだよ、ちょっとでもやってみたいって思うならやればいいんだよ。それで自分にはむいてない、できないって思うなら辞めればいい。それに気づくためにはやってみなきゃわからないだろ?そこに申し訳ないも、失礼も関係ない。お前の人生を決めるのはお前自身なんだ。そこにイチャモンつけるやつがいるなら...」

 

俺は右手をぐっと握りしめて桜内の前に出す。

 

洋希「俺がぶん殴ってやるよ」

 

俺の言葉に、さっきまで暗い迷路を彷徨っていたような桜内の顔が、出口を見つけ、飛び出し来たような顔になった。

 

梨子「そうだよね...やってみなきゃわからないもんね...」

 

桜内は立ち上がり俺をじっと見つめる。そこの顔には一点の曇りもなかった。

 

梨子「私!スクールアイドルはじめます!」

洋希「へへ、そうこなくっちゃ」

 

俺は右手を梨子の前に差し出す。

 

洋希「これからよろしくな!()()!」

梨子「よろしくね!()()()()!」

 

梨子が俺の手を握り、握手を交わした。

 

雲に隠れていた月が表れて、その光が俺たちのいる部屋に微かに入ってきた。これは梨子の、梨子の「始まりの光」なのだ...。




リオート「親父にもぶたれたことないのに!いきなりビンタしないでひよ!」
果南「だって恥ずかしいんだもん!」
リオート「アニメだといきなりダイビングスーツ脱いで水着をさらけ出してたくせに、あれで男をつれると思っているのか!実際俺はつられたぞ!」
果南「あれも演出だって!てかつられたの...」
リオート「うむ、あの豊満な○○につつまれたいと思っt...」

('д'⊂彡☆))Д´)パァン

今回本文の文字数がいままでで最高です。長いと思った方がいると思います。でもなんとしてでもアニメ第2話を終わらしてやろうという気持ちでかいたらこうなりました。今後文字数がふえるのは少なからずありますのでご了承ください。それでは次回をお楽しみにヾ(・ω・`)

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