ラブライブ!サンシャイン!! 〜希望の光〜   作:リオート

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ついにストックが切れちゃいました。ここから投稿ぺーすがおちるかもしれません。
次回でアニメストーリーに入っていきます。



第11話 動き出した時

洋希「き...奇跡?」

 

突然の千歌の言葉に、俺は唖然した。いや、俺だけじゃなく、ここいる誰もが頭に「?」を浮かべているだろう。隣の秋山先生まで、理解がおいついてないようだ。

 

曜「千歌ちゃん...どうしたの...」

千歌「だって、ほんとに来てくれたんだもん!これは奇跡としかいいようがないよ!」

秋山「わかったから一回座れ高海」

千歌「あ、すいません...」

 

千歌は秋山先生に注意され座る。

 

秋山「まあ、なんだ...とりあえずお前はあの空いてる席をに座れ」

洋希「は、はい...」

 

なんか先生動揺しすぎじゃないか...?まあ、いきなり生徒があんなことを言い始めたら動揺するのも無理ないか...。

 

とりあえず俺は空いてる席に座った。

斜め後ろにちょうど千歌がいる。千歌の方を向くと、千歌が小さく手をふってきたので。俺も小さく手をふりかえす。するとうしろから

 

曜「ねぇ君、私のこと覚えてる?」

 

俺は後ろを振り向いた。そこにはあの変な男たちに絡まれていた女の子、渡辺曜がいた。

 

洋希「ああ、覚えてるよ渡辺、お前もこの高校だったのか」

曜「そうだよ!びっくりしたでしょ!でも私も君がここに来たのにびっくりしたよ!」

洋希「あんときはまだ静岡に来たばっかしだしな」

曜「てことは、私が一番最初に会ったってこと?」

洋希「よく考えてみたらそうだな」

曜「ほんとに!?やった!これからよろしくね!」

洋希「おう、よろしくな」

 

なんか初めて会ったときと全然雰囲気違うぞこいつ。あんときは気分が最悪の状態だったからか。普段はこんなに元気なのか。

 

今日はどうやらホームルームだけで終わりらしい。なのですぐに終わった。

 

秋山「じゃあ今日はこれまでだ。気をつけて帰れよーじゃあ赤羽、号令」

洋希「え、俺ですか?」

秋山「お前以外に赤羽はこのクラスにいないだろ、ほら、早く」

 

なんでよりによって俺なんだよ...。この先生なんか前の俺の担任に似てるな。まあいいか...

 

洋希「起立、礼」

全員「さようならー」

 

挨拶が終わって先生が教室を出ていく。さあ、俺も帰るか。帰り支度をしようとすると、クラスの女子たちが一斉に俺の周りに集まり、

 

女子A「ねぇねえ!赤羽くん東京のどこからきたの!?」

女子B「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているか?」

女子C「千歌とはどうゆう関係なの!?」

 

まてまて、そんな一気に言われて答えられるわけないだろ!俺は聖徳太子じゃないんだぞ!あと誰か分からんがどこぞの吸血鬼のモノマネしてんじゃねえよ!波紋ぶち込むぞ!と、とにかく!だ、ダレカタスケテー!

 

千歌「みんな!そんなによってたかったらひろ君困っちゃうよ!」

曜「はいはーいみんなー質問がある人は挙手してからにしてねー」

 

た、助かった。入学早々助けられちまったよ。後でなんか奢らされたりするかもな...。

 

女子「じゃあ私から!赤羽くんの好きな食べ物は?」

洋希「チーズとかかな、あと、甘いものが結構好きだよ」

女子「なんか女子っぽーい」

 

うるせぇ、ほんとに好きだから仕方ないだろ。あのチーズのトロトロした感じとかたまらないんだよ。

 

女子「じゃあ次私!赤羽くん彼女さんはいるの!?」

女子「あ、それ私も気になった!」

女子「赤羽くんカッコイイからいそうだよねぇ」

 

おいおい、人を見かけで判断しないでくれ。カッコイイ男=彼女がいるってわけじゃないからな。おい、千歌と渡辺、なんでお前らもそんなに期待してんだよ。

 

女子「で、どうなの赤羽くん!?」

洋希「い、いない...」

 

途端に数人の女子がコソコソし始めた。

 

女子「これワンチャンあるよ!彼氏作るチャンスだよ!」

女子「あんたにはつり合わないわ!赤羽様は私のものよ!」

 

おいおいー会話まるぎこえだぞー。てかなんで千歌たちはガッツポーズしてるの?こいつらはあれか、知紗姉と同じ考えか。

そろそろ終わりにするか

 

洋希「次で最後の質問にするね、誰か聞きたいことある?」

女子「はい私あります!赤羽くんの趣味ってなんですか?」

洋希「えっと、パソコンとかゲーム、運動することとかかな、あ、あとスクールアイドルかな」

千歌「スクールアイドル!!!!」

 

びっくりしたぁ。千歌のやろう、いきなり叫びやがって。鼓膜が千切れちまうぜ。

 

千歌「ひろ君!話があるの!ちょっと一緒にきて!」

洋希「話ってなんだよ...ってちょ!!」

 

いきなり千歌に手を掴まれて連れていかれる。おいおい、女子ってこんなに力つよかったっけぇ?

 

千歌「曜ちゃんも一緒にきて!」

曜「りょ、了解であります!」

洋希「み、みんなまたなー!」

女子たち「じゃ、じゃあーね...」

 

 

 

 

 

 

千歌の突然の連行により、何故か十千万まで来てしまった。

 

洋希「なんでここまで連れてきたし...」

千歌「いいのいいの!とにかく中入って!」

 

すると曜が小声で、

 

曜「千歌ちゃん、一回決めたことはやりきらないと済まないタイプだから...、悪いけど付き合ってあげて...」

洋希「お、おう...」

 

この様子からすると普段渡辺もこんなふうに振り回されてんのかなと思っちまう。これが毎日あったら体がもなたなそう...。

千歌に催促され中に入ると志満さんが受付にいた。

 

千歌「志満姉ただいま!」

志満「おかえり、あら曜ちゃん、いらっしゃい」

曜「おじゃましまーす!」

 

と、敬礼しながら言った。お前は船乗りかなにかなのか?

 

志満「それに、えっと...赤羽くんだっけ?やっぱりカッコイイわねー、ゆっくりしていってー」

洋希「ど、どうも...お邪魔します...」

 

いきなりカッコイイなんて言われたんでちょいと動揺してしまいましたよ...。だってあの美人の志満さんにカッコイイなんていわれたら嬉しくなっちゃうじゃないですか。思わず顔がにやけちまうぜ...。

 

千歌「ひろ君なんなにやけてない?」

洋希「えっ、あ、んん!なんでもない、とにかく部屋にいこうじゃないか」

千歌「あ、今絶対誤魔化したよね、ねぇ曜ちゃん」

曜「あれは流石にバレバレだよ...私でもわかっちゃったもん」

洋希「う、うるせぇ!とにかく話があるんだろ!いくぞ!」

千歌「ああ、そっちじゃなくてこっちだよ」

 

ああ、もう何してんだよ俺。これからはあんまり顔に出さないようにしないとな......

多分無理だわ...。

 

志満「ふふふ、また賑やかになったわね」

 

 

 

ようやく千歌の部屋についた。部屋と言うより旅館の1室みたいな感じだ。これと言って女の子ぽい装飾もない。ただ一つの気になるのが...。

 

洋希「あのポスターってμ'sのだよな?」

千歌「みゅーず?あれってユーズって読むんじゃないの?」

洋希「はぁ?」

 

こいつ、μ'sのポスター貼ってるくせしてみゅーずとも読めないのか?やばいぞこいつ、にわかにも程があるぞ。

 

洋希「あれはμ'sって言うんだぞ。お前それ他のμ'sファンの前でいったらブチ切れるぞ」

千歌「そ、そうだったんだ...あへへ♪」

洋希「曜も知らなかったのか?」

曜「うん、千歌がユーズユーズいってたから、ユーズって言うのかなって思って」

洋希「そ、そうか...」

 

確かに最初はわかんないよな。だとしてもファンであるこいつ(千歌)はわかってなくちゃダメだろ...。

 

洋希「なぁ千歌」

千歌「ん?なぁに?」

洋希「お前、どれくらいμ'sのこと知ってるの?」

千歌「えぇぇ!?えっとねぇ...」

 

こいつ...まさかとはおもうが...

 

洋希「じゃあ問題、μ'sがUTX屋上で歌った曲の名前は?」

千歌「えっとぇ...うんと...」

洋希「あと10秒、9...8...」

千歌「わかんないよぉ!」

 

やっぱりそうか。好きなものは好きだけど、μ'sがどんなことをしたとかは把握してないみたいだな。

 

洋希「お前、なんでμ'sのこと好きなの?てかどこで知ったんだよ」

千歌「前に東京に言った時にμ'sのPVみたの!それでもうビビビッ!!と来ちゃってね!これしかないと思って!」

洋希「これしかない?」

千歌「私ね、実は...」

洋希「おう...」

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「スクールアイドル!始めるの!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

洋希「...えっ?」

 

ま、まじで言ってるのかこいつ。スクールアイドルを始める?浦の星にスクールアイドルは無かったはずだが...?

 

洋希「でも浦の星にスクールアイドルはなかったぞ」

千歌「だーかーらー!私がスクールアイドル部を立ちあげるの!」

洋希「まじで...いってるのか...?」

曜「東京から帰ってきてから、ずっとこんな感じだよ」

 

スクールアイドルか...果たしてそう上手く行くだろうか...正直かなり厳しいぞ、『今のスクールアイドル』は。

 

洋希「話はわかったが、俺を呼んだ理由は?」

千歌「そう!スクールアイドルを立ちあげるには部員が必要!つまり!」

洋希「.....あ、そうゆう事か、つまり俺が部員になって踊ってくれと。なるほどなるほど...って!やるかそんなこと!」

 

そんなことしたら一生の恥だ!瑠美に顔を合わせられなくなっちまうよ!

俺は部屋を出ようとドアに手をかける。

 

千歌「ちょっと待って!違うの!ひろ君にも部員にはなって欲しいけど踊ってとはいってないよ!」

洋希「じゃあ俺はなにをするんだよ!」

 

腕にしがみついてくる千歌を振りほどこうとするがなかなか離れない。くっそ無駄に強いなこいつ、こうなったら力ずくでも...

 

千歌「マネージャーをしてほしいの!」

洋希「...マネージャー?」

千歌「そう!ひろ君スクールアイドルが趣味だって言ってたでしょ?そういう知識のある人が入ってくれたら助かるって思って!だから入ってほしいの!」

洋希「そ...そうだったのか...」

 

俺はさっきまで暴れさしていた腕をゆっくり下ろした。抵抗しないことに気づいたか、千歌も掴んでいた腕を離す。

 

千歌「私ね、始めるっていったのはいいんだけど、スクールアイドルのこと全然わかんなくて...この辺だとスクールアイドル自体知ってる人が少なくて...だけどね!」

 

千歌はさっきまで下げていた顔をあげ、俺の方をみる。

 

千歌「今日ひろ君がスクールアイドルが趣味だって言った時に、「これしかない!」って思ってここまで連れてきたの」

洋希「千歌...」

千歌「だからひろ君、私の...私の夢を、手伝って下さい!」

 

千歌が手をだしてくる。まるで「付き合ってください」とでも言われたような状況だ。どうする、別に断ってもこいつは後でグチグチ言ってくるようなやつではないと思う。でも...ほんとにできるのか。俺なんかに。こいつの手伝いが。

俺の中で葛藤が始まった。やるか?やらないか?ただそれだけが俺の方を中を巡る。

 

その葛藤の中で俺は、ある言葉を思い出した。それは...ダイヤさんの言葉だ。

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「この学校に入って、あなたのやりたいことは?」

 

 

 

 

 

 

 

そうだ、やりたいこと、この学校でやりたいこと...あの時は答えられなかった。

でも、今は違う。

やりたいこと...見つかったよダイヤさん。

俺は...

 

 

 

 

 

 

 

 

こいつの...『希望』になる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は千歌の出してきた手をギュと握りかえす。

 

千歌「えっ?」

洋希「千歌、俺じゃあ頼りないかもしれないけど、やれることは精一杯やる!だから...よろしくな!千歌!」

 

俺の言葉を聞いた瞬間、千歌の目に涙が浮かんだ。そして俺に飛びついてきた。

 

千歌「ひろ君ーーーーー!」

洋希「おわっ!?」

 

ドォンと音を立てて尻もちをついた。oh......なかなか痛いデース。

 

千歌「ありがとう...ひろ君...私...頑張るから...」

洋希「ああ、俺も頑張る、お互い頑張っていこうぜ」

 

そういって俺は千歌の頭をなでる。女の子の頭を撫でたのはこれが2回目ぐらいか?前に瑠美の頭撫でたっけ?よく覚えてないや。

 

 

曜「あのぉ...お二人でいい感じになるのはいいんですが...そういうのは二人っきりの時にしてくれませんか?」

 

ジト目で渡辺が、嫌味っぽく言ってくる。

千歌は俺からスッと離れた。ああ、なんか名残り惜しい。

 

千歌「ご、ごめんね曜ちゃん二人で話し込んじゃって...」

曜「別に、怒ってないよ。よかったね、部員が増えて」

 

あれ絶対怒ってるよ、口調が全然違うけど。あれか、幼馴染が転校生とイチャついてたから嫉妬しちまったんだな。まあ、幼馴染が他のやつと喋ってると妙にムシャクシャするよな。わかるわ。

 

洋希「そういや、渡辺はスクールアイドル部には入らないのか?」

千歌「曜ちゃんはね、水泳部に入ってるの、だから厳しいって」

曜「是非とも手伝ってあげたいところだけど、難しいんだよね...」

洋希「なるほどな」

曜「で、一つ思ったんだけど」

洋希「なんだ?」

曜「なんで千歌ちゃんは下の名前なのに、私は渡辺なの?」

洋希「えっ?特に理由はないけど...」

曜「じゃあ私も下の名前で呼んでよ!」

洋希「え...えっと...じゃあ、よ、曜?」

曜「はい!なんでありますか!洋希!」

 

下の名前呼んだだけでこれか。なに?世の中の女性はそんなに下の名前で呼んでほしいのか?分からんなぁ...。

 

千歌「よし!とにかく明日から部員集め頑張るぞー!」

洋希「明日か...あ、そういやまたスピーチしなきゃいけないんだ...」

曜「そうなの?」

洋希「ああ、生徒会長直々に頼まれてな、まあ話すことは大体決まってるけど」

曜「洋希、もう生徒会長とも繋がりがあるんだ...」

洋希「ん?そうだな」

 

生徒会長だけじゃないけどな、他にもルビィちゃんと花丸ちゃんとか、まだ会ってないけど、明日会えるかな。

 

その後色々話し込んで、結局曜が乗るバスの終バスの時間になってしまった。

 

曜「うわっ!?もうこんな時間!?私帰るね!」

洋希「じゃあ俺も帰ろうかな、じゃなあ千歌」

曜「じゃあね千歌ちゃん!」

千歌「バイバーイ2人とも!あ、明日私の家に一回寄ってくれる?」

曜、洋希「なんでー?」

千歌「いいからー!」

曜、洋希「わかったー!」

 

十千万を後にし、バス停まできた。俺は乗らないが、時間が時間なのでバスがくるまで一緒に待つことにした。

 

曜「別にいいのに、待ってくれなくても」

洋希「なにがあるかわかんないだろ?また変な奴に絡まれるかもしれないし」

曜「そ、そうだね...」

洋希「お前可愛いから狙われやすいんだと思うぞ」

曜「うん...ってえええええ!?」

洋希「なんだよ、びっくりしたなぁ」

曜「だだ、だって...今可愛いって...」

洋希「ああ、言ったけど?」

 

何故か曜の顔が真っ赤っかだ、女の子って可愛いって言われるとそんなに嬉しいのか?まあ俺もカッコイイって言われると「えへへぇ」みたいになるけどね。

 

曜「洋希!」

洋希「はい?」

曜「そ、そんなに軽く「可愛い」とか言っちゃダメ!私だけじゃなくて!他の女の子にも!」

洋希「なんで?可愛い子に可愛いと言ってなにが悪いんだ?」

曜「だから...ああもう!」

 

さっきまで怒り散らしていた曜が突然落ち着き、座りこんでしまった。よく分からんなぁ女の子は。

 

曜「それより、洋希にはお礼をいわなきゃね」

洋希「あの時の礼はもういいよ」

曜「じゃなくて!千歌ちゃんのこと!」

 

ああ、そっちね。てっきり前のお礼を今してくれるのかと思ったよ。え?何してもらえると思ったって?べ、別に変なことは考えてませんよ?別に...

 

曜「私も力になってあげたかったけど、それができなかったから...」

洋希「俺はやりたいからやるだけだ、礼なんかいらないよ」

曜「ううん、でもお礼はさせて、ありがとうね洋希」

 

さっきまでの真っ赤っかの顔はなくなり、どこかうれしそうでもあり、悲しそうな顔もしている。

 

洋希「ああ」

 

友達に礼までいわれたんだ、しっかり手伝ってやらないとな。

話をしてると待っていたバスが到着した。

 

曜「じゃあね洋希!また明日!」

洋希「じゃあな曜」

 

バスが去っていったので、俺も家に戻る。

渡辺曜、とても友達想いのいいやつだ。あんな友達がいる千歌は幸せもんだな。

 

ひょんなことからスクールアイドルを手伝うことになってしまったが、これからなにが起こるか、全く分からない。ただ俺は千歌はしっかりサポートしなくてはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから始まる、俺の...いや...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺達の物語が!』

 

 




繋ぎのストーリーがやっと終わりました。梨子ちゃんやマリーがでてないですが、話の流れの問題で出会えてないだけですので、これからちゃんと出ます!
今回は少し長めでした。書いてるうちにあとからどんどん書くことが増えてしまったので。
時間投稿も早めにします!

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