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第1話 始まりの希望
洋希「寒い」
学校の帰り道、俺は話の脈絡もなく、思ったことを口に出した。
???「それ今日何回目?」
隣を歩く幼馴染の高野瑠美が疑問を投げかけてきた。確かに今日何回目だろ...。朝から言ってたから分かるわけがない。
洋希「寒いんだから仕方ないだろ。あ〜あ早く夏になんねぇかな」
瑠美「でもいざ夏になると「早く冬になんないかな〜」とか言い出すんでしょ」
さすが幼馴染、俺の考えるてることなどお見通しのようだ。
瑠美「でももう冬か〜、この前入学したと思ったらあと数ヶ月で二年生だよ」
洋希「二年生かー」
正直この1年とくにこれと言って特別なことが無かったので長く感じなかった。高校生ってもっと青春とかあるかと思ってたけど、そんなことはなかったよ。やっぱああいうのは漫画やアニメの世界だけなんやな。
瑠美「二年生でもひろ君と同じクラスになれるといいなぁ〜」
洋希「なんで?」
瑠美「だってその方が面白いし♪」
洋希「そ、そうか...」
何を根拠に俺を面白いと思っているのかは分からないが、そう言ってもらえるならたとえ幼馴染でも悪い気はしない。
瑠美「最初は大変だったもんね〜、周りが女の子しかいなくて男子で孤立してたし」
洋希「やめてくれ瑠美、その話は俺にきく」
実際、高校入学したての初めての席が、先頭でしかも周りが女子しかいないというある意味ハーレム的なものだったが、そのせいで男子との話が休み時間以外で出来なかった。幸いにも隣に瑠美がいて、俺を話に混ぜてくれたおかげで、その辛い盤面は乗り越えることができた。
瑠美「あの時のひろ君の絶望に満ちた顔、今思い出しても笑いが...フフッw」
洋希「お前は悪魔か」
瑠美「むしろ天使とよんでほしいぐらいだけどね!」
洋希「じゃあ堕天使で」
瑠美「悪魔と変わんないじゃん!」
こんな感じの話をしながら俺たちはいつも帰っている。家が隣同士なので帰りが一緒になるのは当たり前だと思ってる。けど周りからは夫婦なんて茶化されることもある。まあ別に気にしてはない。むしろ一緒に帰れる女の子いなくて残念だねといってマウントをとりたいぐらいだが、それは胸の内に抑えている。
瑠美「あ、着いちゃったね。じゃあまた明日」
洋希「おう、じゃあな」
扉を開けて家の中に入っていく瑠美を見届けながら俺は思った。
明日もこんな感じの何気ない日常になるんだろうなと。何気ない日常が嫌というわけではない。むしろ続いて欲しいと思っている。
しかし、この日常が終わってしまうことは、この時の俺は知る由もなかった。
初めての小説ですが、どうでしょう?
最初なのでオリキャラを混ぜてみました。
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