諦めて投稿します。
キーンコーンカンコーン
最後の授業を告げるチャイムが鳴る。
今日は朝言った通りスーパーに寄り、買い物して帰る予定だ。
「圭帰るわよ」
咲と雪が近づき声をかけてきた。
「ああ」
帰りの挨拶をしようとちらっと横を見ると高菜さんはもう帰っていた。
(いつの間に・・)
気付かなかった。
カバンを持ち三人で玄関へ向かう。
玄関の前には天と唯が待っていた。
「圭にい!こっち!こっち!」
天がジャンプし長い髪をバサバサしながらこっちに手を振る。
(見え・・見え・・無いのか)
見えそうで見えない。なんでだろう?
二人と合流しみんなと近所のスーパーに向かう途中に急に咲が天に話しかけた。
「今日の授業中に天の声が聞こえたけどアンタまたなんかしたの?」
咲の質問に天は嫌な顔をしながら答えた。
「あ~私は別に何もしてないんだが・・運が悪かっただけだよ」
「あ。やっぱりあの声天ちゃんの声だったんだね」
「私も聞いた。多分学校中の人が天の叫び声を聞いた。今日もオシガクのスレに載ってる」
「マジで!?」
オシガクとは私立大石学園専用裏サイトの略で学園の色々な話が書き込まれている。
ちなみにスレのタイトルはみんな酷い内容だ。
先生や生徒への不満、欲望等が大量に書き込まれている。
そこに天の叫び声が書かれる?
「唯どうして書かれてるんだ?」
あそこには昔覗いたけど悪口や噂が書かれていた。
まさか天の事も?
「天のアホ過ぎる行動が書かれてる。今日書かれた内容は叫び声と日本史の珍答について」
「嘘だろ!」
天は頭を抱えて叫んだ。
「天うっさい!」
「痛ってぇ!」
うるさいと咲に叩かれ、裏サイトに書き込まれてる天・・・
今後ちょっと優しくしてやるか。
「ちなみに兄さんのスレもある」
「あ。ソレはいいわ」
一度見た事あるし。
「そうですか・・・」
なんで残念そうなんですかね~
てかさっきから天の~は中々ヤバイセリフだな。
そんな話やコマンドの話をしていたらスーパーに着いた。
【スーパーむらかみ】
駐車場完備の大きめのスーパーで高くて珍しい商品からお得激安商品まで兼ね揃えたスーパーで近隣の数の少ない主人の強すぎる味方である。
入って野菜果物、次に魚、真ん中に調味料、お菓子、奥に精肉、レジ近くにはその他だ。
「圭にい!これ買おうぜ!」
スーパーに入るなり天がよくわからない果物を買おうと言ってきた。
スーパーに入るとはしゃぐ子供がいるが目の前のヤツもなんでこんなにテンションが上がるんだろう?
「えっと・・真夏の太陽?なんだこりゃ?」
天の指差す先には手の平サイズの赤い丸い果物があり、専用のポスターが設置され店オススメ商品なのが一目でわかる。
「スモモの品種みたいですね」
「よく知ってるな」
雪はよく買い物に来るため知っていたようだ。
スモモね~値段は・・
「高っか!?なんだこの値段!」
一個1500のスモモって高すぎだろ!?
「うわ!ホントだ!!高っか!!」
「なんで言った本人が値段見てないんだよ!」
コイツなんでも適当に言い過ぎてないか?
「ほら、アホな事言ってないで二人共行くわよ」
俺達を放置し他のみんなは先に進む。
まさか俺もはしゃいでると思われた?
周りを見ると他の買い物客が微笑ましい顔で見ていた。
「・・・」
「ん?どうしたんだ?圭にい?行こうぜ?」
コイツに羞恥心はあるのだろうか?
・・なさそうだな。罰ゲームなら裸で町内一周とかしそうだ。
みんなと合流し安くいい物を探す。
魚は微妙。
いい商品が並ぶがお得な物が無かった。
「これすげー!めっちゃグロイ!」
「天触るなよ」
「流石に触らねぇよ!」
また天がはしゃぎ唯に止められている。
ホヤぐらいで驚きすぎだろ・・
調味料は結構安い。
「あ。圭さんマヨネーズとカレー粉、オリーブオイルが安いので買っていきますね」
「うん。ありがとう。これはどう?」
「鷹の爪ですか?確かに安いですね」
「これでペペロンチーノが作れるだろ?」
「・・・圭さんが作ってくれるんですか?」
「うん。雪も食べる?」
「はい!楽しみにしてますね!」
雪と調味料を買ってる間に他のみんなはお菓子コーナーにいた。
「懐かしいわ。これまだあったのね」
「・・・・」
「唯そのお菓子自腹で買うのよね?」
咲はネルネルを持ち唯はもちもぎフルーツを持ってた。
「どうしたんだ?」
「お兄さんこれ欲しい」
「ダメ」
「・・・わかった」
なんでそんなに嬉しそうなんですかね~
お、今日は精肉がお得だったようだ。
ミンチと鶏肉が安い。
100g80円だ。
「さて何にするか」
家にある素材でオムライス、肉じゃが、ハンバーグ、コロッケどれでも作れる。
とりあえずどっちも作れるように多めに買っておく。
余ったら冷凍しとけばいいし、冷凍出来る物は安い時に買っておく方がいい。
「これで全部かな?」
商品を選びレジに並ぶ。
「じゃあ私達は迷惑になるんで先に行ってますね」
ちらっと天達を見ると天はレジ前の商品に夢中、唯は携帯を弄り、咲はキョロキョロと辺りを見ていた。
「・・頼むわ」
「はい!」
雪がいないと大変だったな。
レジで精算を終え買い物カゴ持ちみんなの所に行く。
「圭さ」
「圭持つわ」
咲がカゴを持とうとしてくれる
「ありがとう。でも軽いしいいぞ?」
「いいのよ。カゴは持たしてよ」
「そうか?なら頼もうかな」
「ん♪」
咲は嬉しそうに俺からカゴを受け取って机まで持って行く。
商品を袋に入れる。
「け」
「圭さん!袋持ちますね!」
雪が少し大きな声をかけてきた。
「あ、ああ。ありがとう。じゃあこっちを」
二つの袋のうち、軽い方を雪に渡す。
「はい♪」
「お、次は雪ねぇが行った!」
「珍しい」
「これはひと波乱ありそう!」
「天はいいのか?」
「私?私は・・わかんない。唯は?」
「私はペット希望」
「いつも思うけどなんで唯はそんなに歪んでるんだ?」
「そう?私は正直なだけ」
「・・・正直すぎるだろ」
難産に次ぐ難産でした。
次はいつ投稿できるのだろうか・・・