俺のパンツが無い。   作:彼是

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俺は間違っていた。
俺のあべこべの原点の天原・・さんの作品の新作を見た。
圧倒的に面白い。そうだ。俺が書きたいのはこれなのだ!


エロ本

 エロ本を見つけた。

 

 

 その日はそれなりに寒い日で、河川敷を歩いていた。

ジュンと作った手編みマフラーに唯からもらったピンクの手袋で快適な散歩だった。

 

 過去この辺は俺達、チビッ子達の時代の秘密基地があった所だ。場所はアシが背の高い雑草が生い茂り、少し行けば笹が多い場所がある。更にこの辺は石ころが多く、水場が遠い。滅茶苦茶秘密基地にしやすい場所だ。

 

 

「お」

 

 

 見れば近所の子供だろうか、小学生低学年の女の子3人が俺達の元秘密基地辺りを動き回っていた。

 

 

「懐かしいな」

 

 

 あの頃はガキ大将していた咲、副官件ストッパーの雪、変な物を拾ってくる天、熱心に俺達についてくる唯、そして連れ回されてはしゃいでいた俺。

 

 

 そんな秘密基地だが、咲が思春期に突入と同時に全員が思春期に突入。秘密基地は危険だと判断して、俺が逃げた事により自然消滅した。

 

 

 たぶんあのまま秘密基地に居れば、俺は今頃食われていただろう。

すごく……怖かったです。

 

 

「?」

 

 

 少し歩くと何が本が落ちてる。ここ最近、雨が降ってないから見れるだろう。

 

 

 

 

エロ本だった。

 

 

 

 

 開けた表紙には細マッチョな男が胸元を開けたシャツを着こなし、セクスィーなポーズを取って笑顔でこっちを見ていた。

さらに裏ページにはおばちゃんが少年を両手に抱え笑っている。

 

 

「……うわぉ」

 

 

 あの手のコーナは見ないようにしていたので不意打ちだった。しかも状態がいい。

 

 

 捨てるか、捨てぬまいか……迷う。ゴミを放置するのはいやだが。持つのも嫌だな。

 

 

「ん?」

 

 

 ふと、後ろの方から声が近づいてくる。さっきの子供たちか?

 

 

「…………」

 

 

 俺はそっとその場所を離れ、エロ本が見える場所に隠れる。

思ったより雑草の背が高く、これならバレにくいだろう。

 

 

「?みぃちゃん~!なんか見つけたよ~」

 

「え~!なに~!」

 

「なに?なに?」

 

 

 やはり、先ほどの3人だ。みんな手に棒切れを持ち、体中汚れている。

 

 

「ああ!!えっちな本だ!」

 

「ほんとだ!」

 

「ほうほう。これが」

 

 

 3人は興味津々とエロ本を棒切れでつついたり、周りをクルクルと回ったりしていた。

 

 

(最近の小学生はませてるな)

 

 

 はたからみたらヤバイ奴なのはわかるが、ここまできたのだ。最後まで見ていこう。

 

 

「……みぃちゃん。ど、どうしよう?」

 

「ど、どうするって……と、とりあえずめくってみる?」

 

「い、いいのかな?」

 

 

 ジリジリと近づいたり、指の隙間からチラチラ見たりしていたが遂に見る事にしたらしい。

 

 

「じゃ、じゃあ……」

 

「そぉっとだよ!そっと…」

 

「ドキドキ…チラチラ…」

 

 

 さて、最後まで見ようとしたがコレは止めないと流石に不味いだろう。

止める事にするか……

 

 

「みぃちゃん待って!」

 

「ぇ?」

 

「むこうから自転車がきてる!」

 

「え?」

 

「アワアワ……」

 

 

 どうやら俺が来た方向から自転車に乗ったおばちゃんが走ってくるのが見える。

それに気づいたチビッ子達が慌てて、大混乱だ。

 

 

「あ」

 

 

 見ればみぃちゃんなる子がエロ本を取り、3人は逃げてしまう。

 

 

 自転車が通りすぎるの見届け、ガサガサと音を立てて道に出る。

3人は既に元秘密基地辺りまで逃げてしまっていた。

 

 

「しまったな……」

 

 

 あのチビッ子達が読まずに捨てる事を祈りつつ、ちょっと後悔。

あの子達が歪んだ性癖を持たないように祈ろう。

 

 

 

 




頑張って面白くなるようにします。
面白く……なってたらいいなぁ~

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