いつも頑張るお前の傍に。いつも支えてくれる君と一緒に。   作:小鴉丸

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甘いの書きたいという勢い作品part2になります! 後悔はしてません!

あらすじにも書いてますが僕のもう一つのバンドリ作品「俺と君を繋ぐ音」と設定、オリキャラは同じのが登場します。

それではどうぞ!


第一話 幼馴染み

〜総士side〜

 

 

「いらっしゃいませ」

 

店の扉が開いて客が入ってくると挨拶をする。因みに時間は四時半、店を閉める一時間半前だ。

 

「あら、今日は総士くんだけなのね」

 

その客はよくこの時間に来る常連さんだった。

この人、鈴波若菜さんは小説家でどうも人が少ない時が落ち着けるからこの時間帯が好きらしい。

 

席に腰を下ろして注文してくる。注文はいつも通りのコーヒーを一杯だ。

 

「ええ、つぐはバンドの練習中です」

 

コーヒーをコップに注いで鈴波さんに持っていく。

今はこの人一人……というか休日のこの時間帯はこの人しか居ないと言っても大抵嘘にはならない。

 

それと、よく俺達は雑談をする仲だ。それはいつの間にか出来ていた仲だった。

 

「バンドね~。総士くん再開すれば? 人気だったじゃないエタハピ」

 

「再開は……厳しいですね。主に一名が……」

 

「う~んそうねぇ……」

 

鈴波さんは俺達が組んでいたバンドの演奏を見に来ていた人でもあるらしい。

 

「話は変わるけどつぐみちゃんは何時に帰ってくるかしら。少し話したい事があったのだけど」

 

「大体五時半じゃないですかね。鈴波さんはやっぱり五時には戻るんですか?」

 

「そうね。息抜きはそれくらいにしておきたいし……あまり長いし過ぎるのもね、執筆はまだだから」

 

息抜きと言っているが本当はアイデア探しだ。アイデア探しに色んなところを歩くらしいが結局家の近くのここに足が向かってるらしい。(本人談)

 

「それにしても……」

 

からかう様な表情をして俺を見てくる。話が予想できた俺は何故かたじろぐ。

 

「な、何ですか」

 

「まだ付き合ってないのね」

 

予想的中だ。

 

「い、いや……だって……」

 

「もう! 前も言ったでしょ!? あなた達両思いなんだから片方が告ればハッピーエンドよ!?」

 

「俺はそんな感じしませんけど……」

 

今更だが俺がバイトしている羽沢珈琲店。ここの娘の羽沢つぐみと俺、白羽総士は幼馴染み。

そして俺はつぐみに好意を寄せている。

 

「つぐみちゃんもあなたの事が好きなのに、どうしてこうもすれ違うのかしらねぇ……。ひょっとしてあれ? 近くに居過ぎるゆえに、ってやつ?」

 

「知りませんよ。……俺はあいつの笑顔が見れればそれでいいですって」

 

「でも好きなんでしょ?」

 

逃げようと思ったのに失敗したようだ。

 

「うっ……そ、そうですけど……。だってあいつそんな素振りは見せないから分からないんすよ」

 

無言で首を振られて、ビシッと指を指され言われる。

 

「時間はまぁまぁあるわね。それじゃつぐみちゃんが帰ってくるまで総士くんに色々お姉さんが教えてあげるわ!」

 

「マジすか……」

 

何度目だろうか、この流れは。

そんな事を思いながら俺は幼馴染みの帰りを待った。

 

「(頼む、つぐ。早く帰ってこい……)」

 

 

 

 

〜つぐみside〜

 

 

「みんな今日はお疲れ」

 

Afterglowのみんなで練習が終わって私達はスタジオの片付けをして、スタジオの外に出た。

 

「つぐ~この後どうするの~?」

 

「私は家に帰るよ」

 

「ん〜……総士?」

 

「ふぇっ!?」

 

急に幼馴染みの名前を言われてビクッとする。

 

「つぐみはほんとに総士の事好きだよね」

 

「ははっ、つぐは分かりやすいな~」

 

「もう〜! つぐだけだなんてずるいよ〜!」

 

みんなから一斉に言われて私は戸惑う。

 

「そ、総士くんは関係ないよ〜!」

 

「そんな顔を赤くして言っても説得力なんて無いぞ?」

 

巴ちゃんに言われた通り自分でも赤くなってるんじゃないかと思っていたところだ。

 

「ふむふむ……今夜はお楽しみだね〜。明日にでも総士に話を聞くかな〜」

 

「お楽し――!?」

 

ますます赤くなるのが分かる。

モカちゃんは時々凄い発言をする、それは相手の心にくるものが多い。

 

「おいおいモカ、あまりつぐをからかうな」

 

「はーい」

 

「ううっ……」

 

「ほらつぐー? 帰るよー」

 

ひまりちゃんが後ろから前に押して止まってた私を無理やり進ませる。

 

「うん……。でっでも! 何もしないよ? 本当だからね!?」

 

「分かってるよ、モカの冗談だって」

 

「えへへ〜」

 

そしてみんなで歩いて帰る。その中で私は総士くんの事を考えていた。

 

白羽総士くん。家のお手伝いをしてくれる幼馴染み。昔から私を支えてくれて、いつの間にか心の支えになっていた。

その総士くんが私は好きになっていた。昔言ってくれたある言葉は思い出すと今でもドキドキとしてしまう。

きっとその日から総士くんを強く意識し始めたんだと思う。

 

「おーい! つぐも早く来いよー! 帰るぞー!」

 

「つぐみが来ないとみんなで帰れない」

 

巴ちゃん達が少し離れた場所から私を呼んでいる。

 

「ほらほら~、つぐー。早く早く〜!」

 

「わわっ! ひまりちゃん強いよ~!」

 

そんな事をしながらみんなの場所に着いて再び一緒に歩く。

 

「(総士くん、まだ家に居るかな?)」

 

「あー、また総士の事考えてるー」

 

「ええっ!? どうして分かったの!?」

 

「……ホントに考えてたんだ」

 

「相変わらず総士に惚れてるな」

 

「まさかつぐがここまで好きだったなんて〜!」

 

考えてる事をモカちゃんに当てられてつい口に出してしまった。

 

「うう〜! みんな、いじわるだよー!」

 

そして帰り道には私の声とみんなの笑い声が響いていた。




つぐって可愛いですよね。花音と張るくらい可愛いですよ。頑張り屋さんなとことか、照れるとことか、弱々しくなるとことか……。
こんな幼馴染みが欲しいよ!

と、自分の事はこれぐらいで作品の話を……。
最初に言ってた通り勢い作品二作目ですw
ハロハピの次はアフグロ、お互いに好きなキャラがヒロインとなってます。

こちらの作品も頑張りますので読んでくださると嬉しい限りです! それと感想は気軽にどうぞ!作者のやる気に繋がると思うのでw

読んでくださりありがとです!

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