俺の好きな神プロのキャラが活躍する小説を書きたかっただけ。   作:いでんし

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FGOやスマブラにうつつを抜かしてしたので初投稿です。

FGOではふーやーちゃんが好きです。その後も様々なロリが性癖だと実感しました。
なお本妻のエリゴスちゃんはロリとは程遠い体型をしていますが、これに関しては運命的な出会いだったということで決着がつきました。


直前の村で

 カゲツとアナヒットが言葉を交わしてから幾日かが経過した。

 あの村を出てから、かなりの距離を歩いた。村で購入した食料が底を尽きかけ、魔物の肉や森の果実で食いつないでいるほどだ。

 割とピンチな状況だが、サバイバルに長けたカゲツが色々工夫を凝らしてくれるので、食事のバリエーションには困らなかった。

 

「この調子だと、明日のお昼には街に辿り着けそうですね」

「助かるわ……マスター君の作るご飯、味は悪くないけど飽きてたのよね」

「飽きただって?俺の飯のどこがダメなんだ?」

「あれだな。種類が多くても味付けが塩ワンパターンなのがな……」

「……マスターのご飯、栄養摂取を第一に考えてて見た目も悪い。味は悪くないけど」

「アマルはともかくエリゴスまで!?」

 

 やたら「味は悪くない」と連呼されるのもあって割とダメージは大きい。

 だったら自分で作ってみろという話だが、そう言うとパワハラだのなんだのとごねるのがこの神姫達である。ろくでもない。

 この中でまともに料理ができるのはせいぜいイタクァくらいである。料理本の中身を完璧に覚えた彼女ならではの技術だ。

 

「とにかく急ぐぞ。雨に打たれたら大変だからな」

「雨?雲なんて全然無いじゃない」

「この辺りは天候を変えて旅人を惑わす魔物がいるって話なんだ。できれば戦闘は避けたい」

「天候操作の魔術ですか。人間ではその魔法を使える者はいるのですか?」

「多分居ないよ。竜巻やら雷雨やら起こす奴ならここにいっぱいいるけど」

「おい、人間と幻獣を一緒にするな!」

 

 そんな調子で、なんやかんやで一行は進んでいた。

 

 

 ────────────────

 

 

 順調に旅を進める一行の裏で、教会騎士も動きを見せていた。

 遺跡での戦いで、教会騎士はカゲツのデバイスが発する魔力波を特定していた。魔力波の反応を探ることで、カゲツらが北方向にある遺跡を目指していることが判明したのだ。

 しかし、遺跡の道中の村に教会騎士を配置したにも関わらず、カゲツらを捕らえること、最低でもデバイスを奪取するという目的は、ことごとく失敗していた。カゲツの顔が各地の騎士に認知されておらずそのまま見逃したり、見破ったとしても神姫の圧倒的な力に何もできずに蹴散らされたのが主な原因である。

 カゲツの顔が認知されていないのはエレミアの連絡が遅れているせいであり、こればかりはエレミアの不手際と言わざるを得ない。

 他にも数々の不運が重なり、エレミアはカゲツを捕らえる事は未だできていなかった。

 

「……しかし、次は南の遺跡に向かうと思っていたのですが、北とは」

 

 ここは、カゲツとエリゴスが最初に訪れた遺跡の周辺に張られたキャンプ地。簡易な教会騎士の詰所になっている。

 テントの一室で、エレミアと部下が会議を行っている。

 

「この調子では、一週間程で遺跡に辿り着くかと」

「そうですね。水路を利用して、先回りしましょう。もちろん私も行きます」

「こちらの対処はいかがなさいましょう」

「教会から代わりを派遣してもらいます。後片付けはそちらに任せましょう」

「わかりました」

「出発は今夜です。準備しなさい」

「はっ!」

 

 エレミアの指示を受けて、騎士が慌ただしく動き出す。

 

「さて、向こうがどれだけ足止めできるか……」

 

 

 ────────────────────

 

 

 所変わり、ここは北の遺跡に通じる森。……の付近にある村。

 そこそこ栄えてはいるが、カゲツが拠点にしていた街程ではない。宿屋に冒険者ギルドに武器屋、その他様々な施設がある、よくある村だ。街と街を繋ぐ馬車の中継地といったところだ。

 既に日は落ちており、現在は宿で休んでいる。部屋は三部屋借りており、現在はカゲツ用の個室に集合している形だ。神姫や幻獣も女性なので、プライベートは分けるべきというカゲツの意向である。

 なお、ビリーはメガフロンティアに戻ってからというものの、夜になるとデバイスに戻るようになっていた。何か事情があるらしいが、何をしているかは誰も把握していない。

 

「……馬車、使えばよかった」

 

 夜行の馬車が通り過ぎるのを見て、エリゴスが呟く。実際その通りである。何故馬車を使わなかったんだとカゲツは頭を抱えた。

 

「次の街に行く時に使えば良いんだよ、リーダー」

「いや、あの森はそんなに危険じゃないから、半日で通り抜けられると思う。そしたら遺跡もすぐだし……」

「「「…………」」」

「約3人からの視線が痛い……」

 

 とにかく、今日はこの村で一晩過ごすことにする。

 ラグナロクでいつ世界が滅ぶかわからないというのに、かなり呑気な話である。

 とはいえ、急いだところでこの人数ではどうしようもないだろう。何十人もの神姫の力を借りなければ、ラグナロクには対抗できない。と思うカゲツ。

 

「まだ4人……いや、むしろ数日で4人も集まったのが奇跡か……?」

「そういえば、マスター君はラグナロクのことなんて知らなかったんでしょ?どうやってそのことを知ったの?」

「あぁ……」

 

 そういえば、その辺りの事情はエリゴスしか知らない。

 改めて、説明することにした。

 

「えぇ……デバイスって骨董品だったの……?」

「魔力制御装置としては最高峰の代物ですよ?それが骨董品屋なんかに置かれているなんて……」

 

 ハスターとイタクァはただただ驚くばかりである。

 

「でも……だからってそんな簡単に継承者?になってよかったのか?」

「いや、わからないな。テスタメントやら教会騎士やら、面倒な奴等に狙われることになったし。ただ……これは奴等に渡したらダメな気がするんだ」

「……どうしてそう思うの?」

「なんとなく。ただ……デバイスを渡したら、ろくなことには使わないだろうなって、そう思っただけだよ」

「……うん、そうだよね。でなきゃソルを捕まえたりしないもん」

 

 ソルはテスタメントに誘拐されたことが少しトラウマになったらしく、テスタメントのことを話題に出すと怯えるようになってしまった。故に、テスタメントにいいイメージは持っていない。

 神姫を誘拐してまで、何をしたかったのか。デバイスや継承者を捕らえて、何をしたかったのか。カゲツ達には知る由もない。

 しかし、それをさせてはならないという強い意志は、皆持っていた。

 

「今夜はもう寝るぞ、明日は早めに出たいからな」

「じゃあ私はマスター君のベッドで……」

「何のために部屋を分けたと思ってるんだ」

「……私と一緒に寝るため……?」

「違う!イタクァ、ハスターとエリゴスを引き剥がしてくれ」

「はいはい、分かってますよ。ほら行きますよ」

「あーん、イタクァのいけず〜」

「むぅ」

 

 

 ────────────────────

 

 

 日の出と同時に、エリゴスは目を覚ました。

 頭の中で、目まぐるしく光景が流れていく。

 その大半は、戦闘の光景だった。夜の平原で、遺跡の前で、森の中で、そして……

 

 

 今現在宿泊している、宿の壁が見える。カゲツも、見える。

 

 

「……!」

 

 敵襲だ。

 即座にエリゴスは飛び起き、槍を手にして駆け出した。横で寝ていたアマルが文句を言うが無視する。

 狭い廊下を走り、カゲツの部屋にたどり着いた直後、銃声が二発鳴り響いた。

 

「マスター!」

 

 ビリーの銃か、それとも敵か。

 エリゴスは槍でドアを突き破り、中に突撃する。

 

「エリゴス!?」

 

 驚くカゲツの傍には、二丁拳銃を構えるビリーと、倒れた数人の教会騎士がいた。

 

「悪い、襲撃された」

「無事!?」

「大丈夫、無傷だ。こいつら、宿にまで乗り込んできやがった」

「……早くここを出なきゃ」

「当然だ。ハスター達を起こせ、今すぐ出る」

 

 カゲツが素早く装備を整える。その横で、エリゴスは少し震えていた。

 

「……ビリー、替わりにハスター達を頼む」

「りょーかーい!」

 

 ビリーが部屋を出ていく。

 カゲツは震えるエリゴスに近寄り、声をかけた。

 

「エリゴス、どうした。ひどい顔色だぞ」

「……ごめんなさい、守れなかった」

「……なんだ、そんなことか。無事って言ったろ?ビリーも助けてくれたし」

「で、でも、もし間に合わなかったら……」

 

 エリゴスは、カゲツを失うことを非常に恐れていた。声は震え、目には涙が浮かんでいる。

 カゲツはやれやれといった調子で頭をかき、エリゴスの肩に手を乗せた。

 

「エリゴス、こっちを見ろ」

「えっ?」

「教会騎士が襲撃した時、誰よりも早く来てくれたな。予知でもしたのか?」

「……うん」

「その予知の中で、俺はどうなってた?」

「……敵に襲われてた」

「そして?その先は?」

「……わからない。そこから先は見れなかったから」

「そうか。もしかしたらその先で俺が死ぬかもしれないって思ったんだな?」

「……でも、もし本当に死んじゃったら」

「エリゴス」

 

 肩を揺らし、床を向いた視線を再び顔に戻す。

 

「もしものことなんて考えるな。未来でいくら可能性を見ようとな、一度起きた結果は覆せないんだ。だったら、その結果を噛み締めて行動した方が何倍もいい。俺は生きてる。それで済む話なんだ」

「…………」

「いいな、エリゴス。俺がここで死ぬ予知は忘れろ」

「………………」

 

 エリゴスは黙りこくったまま、しばらく動かなかった。数秒か、あるいは数分なのか、時間ははっきりとわからなかった。

 しばらくして、エリゴスは涙を拭い、カゲツの胸に飛び込んだ。

 

「……わかった、マスター」

「…………」

 

 抱きつくエリゴスを、カゲツは咎めなかった。

 イタクァが部屋に飛び込んでくるまで、エリゴスはずっと抱きついていた。

 

 

 ────────────────────

 

 

「このことだけじゃない。……起きた時、いろんな未来を見た」

 

 出発直前で、エリゴスはカゲツに告げた。

 今、この部屋にはカゲツとエリゴスの2人しかいない。エリゴスがカゲツと2人だけで話したいことがあるといい、現在こうしている。

 エリゴスは、カゲツ以外に予知のことを明かしていなかった。何故そうしないかは分からないが、とにかくエリゴスは周りに能力が露見するのを頑なに避けていた。

 

「そうか。何を予知した?」

「…………」

「どうした」

 

 

「エレミアと、戦う予知」




久しぶりに投稿したけどハーメルンに色々な機能追加されてて驚きましたね。文章の修正がしやすいのなんの。

神姫ですが、現在闇スナイドル銃を作っている最中です。
カスパール、欲しいんだ。ロリだし。
最終的に見た目はビリーちゃんに挿げ替えますけどね。……できるよね?
というか何故スナッチのCT伸ばしたんだろう。スナッチ即発動アビの仕業か?

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