閃乱カグラ外伝 ヒーローは動く   作:智昭

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 2話目が完成!今回も一生懸命書きました。でも、プレッシャーのせいか、話が上手く伝わるかが正直心配です。
 今回のお話は、早速セクハラーメンこと葛城に、試練が訪れます。どんな試練かは、読んでからのお楽しみにです。


第2話 同級生は、生徒会探偵!?

時刻は、朝。忍クラスでは、朝礼が始まろうとしてた。飛鳥・斑鳩・柳生・雲雀の4人が集まっている中、そこに葛城の姿はありません。

 

 「もうすぐ朝礼なのに、葛姉はまだ来ませんね。起こしに行ったけど、部屋の鍵は閉まってたし」

後輩である飛鳥は、葛城のことを心配していた。

その一方で、真面目な斑鳩は。

「どうせまた、深夜にプロレス鑑賞でもしていたんですよ。葛城さんも葛城さん!自業自得です」

「うん、葛城は葛城だ!」

当たり前かの様に、厳しい意見を言う斑鳩。

柳生も同情する。

「2人とも、葛姉に冷たすぎるよ」

「そうだよ、雲雀もずっと葛姉の事が心配だもん」

逆に、葛城を心配する飛鳥と雲雀。

 4人の思いをよそに、葛城はどうしているのか。

 

 そんな中、1つの煙玉が少女達の前に転がり、破裂する。

「ケホケホ(咳き込み)…。今日もまた、すごい(煙の)量…」

少女達が煙たがる中、教師の霧夜が姿を見せる。

「おはよう、お前達」

「おはようございます、先生」(一同)

少女達が挨拶すると、霧夜は早速異変に気づく。

 

 「おいお前ら、葛城はどうした?」

「それが、今朝起こしに行きましたが、返事がなくて」

「もしかすると、早めにここへきていると思いまして。でも、ご覧の通りまだで…」

 葛城の遅刻を知った霧夜は、もううんざりしていた。

「はぁ(ため息)、アイツの事だ、たぶんまた夜遅くまでプロレス番組でも見てたんだろ」

偶然にも、斑鳩・柳生と同じ予想をする霧夜。それほど葛城の遅刻パターンは想定されているようだ。

 

 「まぁいい。それでは早速授業を始めるぞ」

霧夜はチョークを手にし、早速授業を始めようとする。すると廊下から、いかに急いでいる事がまるわかりな足音が聞こえた。

その音はどんどん近くなり、そしてようやく教室の中へ。

「おっぱよう!」

「葛姉!」

葛城は、遅刻したにも関わらず、いつもの明るさで挨拶し、何事も無かったかのように教室へ入った。

「セーフ!」

「セーフではありません 」

葛城の発言に、斑鳩は冷静にツッコミを入れた。

 

 もちろん、霧夜も黙っていなかった。

「葛城、今まで何をやっていた 」

霧夜は、葛城になぜ遅刻したのかと、理由を問い詰めた。

「へっへっへー…いや何つうか…その…ついプロレスが面白すぎて…」

「ハァ(ため息)、やはりか…」

葛城の遅刻理由を聞いて、ガッカリした感情を抑えきれず、霧夜はため息をついた。

「もう、いい。廊下で反省してこい」

「は…はい」

葛城は、そのまま廊下へと向かった。そんな葛城を見た雲雀は、ある事に気づく。

「葛姉の顔に、大きな隈が出来ていたね」

「よっぽど長い試合だったのかな?」

「おいお前達、気にせず授業を始めるぞ!」

 

 葛城の目の隈を見て心配する少女達。

廊下でバケツを持ちながら宙吊りになり、葛城は反省したと思われたが、途中から睡魔に負けて教室まで聞こえる鼾をかいて爆睡していた。

その結果、霧夜から愛のムチ(拳骨)と反省文提出の宿題を受け取ったらしい。

 

 時間は経ち、その日の授業は終わった。

少女達は、寮へと帰宅した。

葛城だけは、忍クラスの掃除と反省文提出の為、居残りを受けていた。

 

 そして、何やら斑鳩がリビングの椅子に座り込み、考え事をしてた。

「う~ん…やっぱり変ですね」

そんな斑鳩を見つけて、飛鳥は声を掛けてみた。

「どうしたの、斑鳩さん?」

「何かあったのか?」

「雲雀達でよければ、力になるよ」

柳生と雲雀も飛鳥につられて斑鳩を心配する。

斑鳩は、そんな3人に自身が考えていた事を打ち明けた。

 

 「別に対した事ではありませんが、今日の葛城の様子が変に思って」

「葛姉が?」

どうやら、斑鳩は葛城の事に疑問を抱いていた様子。

そして、斑鳩の口が再び動き出した。

「葛城さんがプロレスを見て夜更かしした事は、過去に何度かありましたが、今日はいつもと違っていて…」

「そうかな?雲雀はいつもと同じだと思うけど」

「いいえ、雲雀さん。私がまず変に思ったのは、葛城さんの言動です」

「言動?」

斑鳩は、話を続けた。

 

 「いつもの葛城さんでしたら、遅刻理由を自分から口にしません。霧夜先生の誘導尋問により、ようやく話しておられます」

「言われてみれば、そうだったかも」

葛城とは、3年間忍クラスを共に過ごしてきた斑鳩。

付き合いが長い分、彼女の行動パターンを把握している様子であった。

飛鳥達も思わず頷く。

「雲雀は多分、先生に怒られるのがイヤだから、覚えていたんだと思う。

雲雀は、逆に葛城の事をポジティブにフォローした。

 

 しかし、斑鳩の推理は止まらない。

「あと、葛城さんの手もおかしくて」

「葛姉の手?」

斑鳩の発言に困惑する3人。

斑鳩は、あの短時間で葛城の手にも注目してたらしい。 

 

 「葛城さんの右手の、小指から手首にかけて黒い跡の、様なものが付いていました」

「黒い跡?」

「はい!おそらく鉛筆か、ペンの跡なんではないかと…」

「アイツの事だ。プロレスを見ながら、選手の情報でもメモってたんだろ」

斑鳩の疑問を冷静な答えで予想する柳生。

確かに、プロレス好きの葛城なら、試合を鑑賞しながらデータを取っててもおかしくはない。

しかし斑鳩は、納得している様子ではなかった。

「それは、違う思います。実は前にこんな事があって…」

 

 斑鳩は、3人にある出来事の記憶を話し始めた。

話は、今から2年前に遡る。

 

 ある日の夜、葛城が自身の部屋でプロレス鑑賞をしている事に気づき、斑鳩は文句を言いに行ったらしい。

 

「よし、イケイケ!そこだ~」

「ちょっと葛城さん、今何時だと思っているのですか」

葛城の後ろには、斑鳩の姿があった。

「何だ、斑鳩か。人の部屋に入る時ぐらいノックしろよ」 

「ノックならしました!それも何回も!」

葛城は、小型テレビにイヤホンをさしていた為、斑鳩のノックが聞こえていなかった様子。

「今、いいところなんだよ。お説教なら後にしてくれ」斑鳩の発言に動じることもなく、プロレス鑑賞を続行する葛城。

それでも、真面目な斑鳩は諦めません。

「いい加減にしてください!忍とあろう者が、夜更かしなんてイケま…あれ?」

何かに気づいた斑鳩。

 

 「この試合って、確か前にも見えませんでしたっけ?」

なんと葛城は、一度見た試合を見直していた様子。

「ああ、そうだ。アタイは、選手のデータをまとめたり、メモったりすることが嫌いでな。だから、こうやって目に焼きつくまで同じ試合を何度も見るのさ。お、そこだーイケイケ!」

 

 葛城の美学を聞いた斑鳩は、バカバカしくなってきました。

「ハァ(ため息)…。そういうところを学業で活かすべきかと…」

その後、葛城は寝坊し、霧夜から初めての愛のムチ(拳骨)を受け取ったのは、また別の話である。

 

 という出来事があったことを、斑鳩は3人に話した。話を聞いた3人は、斑鳩の観察力に驚きを隠せません。

「凄いよ、斑鳩さん」

「まるで、名探偵みたい…」

「これが、クラス委員の力か…」

推理を終えた斑鳩は、結論を出す。

「結果、葛城さんが遅刻しのには、何かに別の理由があるのではないかと、私は思います」

 

 斑鳩の推理に全員の意見が一致した。

「じゃあ葛姉は、私達に何か隠し事をしているって事ですか?」

「はい、おそらく…」

「でも、雲雀達に一体何を隠しているの?」

葛城が隠し事をしているのを知った4人は、若干心配になってきました。

 

 しかし、柳生からこんな一言が。

「迷っているより、調べた方が早いんじゃないか」

この発言に、一同は耳を疑った。

「柳生さん、今何と?」

斑鳩は、聞き返した。

「迷っているより、葛城の部屋に入って謎を探ればいいんじゃないか」

なんと柳生は、葛城の部屋入って謎を解く作戦を提案したのだ。飛鳥と雲雀は、止めた。

「ちょ、柳生ちゃん。それはいくらなんでも、やり過ぎなんじゃ…」

「そうだよ、柳生ちゃん!」

そんな中、斑鳩の口から。

「行きましょう!皆さん」

「え!?」(飛鳥・雲雀)

 

 斑鳩の思わぬ発言に、2人は驚きを隠せません。

しかし、斑鳩には同級生である葛城の事を誰より心配していた。

「確かに、私がやろうとしていることは、クラス委員としていけない事です。でも、葛城さんに聞いたとしても素直に話すとは限りません」

斑鳩の思いを語り出した。

「勝手な妄想かもしれませんが、葛城さんに何かあってからだと手遅れです。私達は、チームとして仲間(葛城)の抱えている事を、共に分かち合うべきだと思います」

その思いは葛城だけでなく、チーム全体の絆を確かめる意味での熱い思いであった。

その思いを知った飛鳥と雲雀は。

「斑鳩さん…そうだね!葛姉は私達の仲間だもんね」

「うん。雲雀だって葛姉を助けたい。そして、チームの絆を守りたい」

 

 斑鳩がいかに葛城を心配している事を知り、飛鳥と雲雀は、自分達も葛城の抱えている物を分かち合う決意をした。

「行こう、みんな」

「はい、行きましょう」

「葛姉の部屋へ!」

「部屋に入るだけで、大冒険に出かのようなセリフだな 」

 何がともあれ、少女達は葛城の謎を探るために、部屋へと向かった。

 

 「ヘックシッ(くしゃみ)。誰かアタイの噂でもしているのか?」

その事を知らない葛城は、半蔵学園で居残り中。

これぞ葛城…いやっ、セクハラーメンマンに訪れた最初の試練でもありました。

そう、セクハラーメンの計画がバレるかバレないか…

 果たして、葛城の部屋にはどんな秘密がかくされているのか。

そして、セクハラーメンの邪道ヒーローへの道は、どうなってしまうのか…。




2話目終了。こちらでいろいろトラブルはありましたが、なんとか書き終えました。閃乱カグラに関しては、まだまだ足りたい事だらけですが閃乱カグラへの愛は負けません。
 これからも、もっと勉強して次も盛り上げていきたいと思います。よろしくお願いします(_ _)

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