どうも、キャプテンタディーです!
1期の第10話に差し掛かる前の前座として、
今回、3年生の3人とオリ主で旅行に行くお話を
2話?に分けてお届けしたいと思います!
最後まで読んでいってくだされば、幸いです。
それでは、本編をどうぞ!
「あははははっ!シャーイニー♪」
「ま、鞠莉さん!そんなにはしゃぎまわっては怪我をしてしまいますよ!」
「えへへっ♪大丈夫〜♪」
浜辺で無邪気にはしゃぐ鞠莉を、ダイヤは厳しく注意する。けれども本人は遊びに無我夢中だ。
仕方のないことだ。それが鞠莉の性格である。
「無駄だよダイヤ。鞠莉だもん……」
「はぁ、仕方ないですわね」
果南も鞠莉の性格を一番に知ってるから、ダイヤが厳し〜く注意しても止めるはずがないと知って、ダイヤを制し、ダイヤも半ば呆れ気味に声を散らすことを止めた。
そんでもって、果南が鞠莉に尋ねる。
「でも鞠莉、本当にいいの?」
「えっ?なにが?」
だが鞠莉は質問の意図が分かっていなくて、彼女は右肩に垂れるように首を傾げる。
だから果南はもう一度話をした。今度はちゃんと鞠莉に理解して貰えるように話を切り出した。
「私たちだよ。鞠莉のバカンスに誘って貰ったのは嬉しいけど、本当にいいのって話……」
「なに言ってるのよ!私はこの4人で楽しみたいと思ったから誘ったの!だから、大丈夫よ果南!」
「もう。これだから金持ちは……」
そしたら鞠莉はそう言って、その言葉には果南もため息混じりにぼそりと呟いた。
そうだそうだ。鞠莉が今一番に浜辺ではしゃいでいたから、それを見るのに夢中でちょっとばっかし忘れていたよ。
俺たち4人がいる場所、聞いて驚くなよ?
『ハワイ』
あの“ハワイ”に、俺たち4人はいる。
さっきのやり取りで分かっているとは思うけど、鞠莉の活きのある誘いによって、俺・果南・ダイヤはハワイにやって来たというわけだ。
「まぁまぁ!果南も一緒に楽しみましょ!えい!」
「ひゃ!ちょ、鞠莉!どこ触って……!?」
「いいじゃない!いいじゃない!んん〜っ!果南のおっぱい、大きくてだ〜いすき!」
「んっ……!もうっ!訴えるよ!」
やれやれ。鞠莉はもの凄く果南の胸を気に入っているらしい。俺は果南の胸も鞠莉の胸もどっちも好きだから、是非2人の胸を揉みしだきたい。
おっと、話が逸れてしまった。話を戻そう。
こうなったことの発端は、夏祭りを終えてから3日後の朝練。俺が果南にある話をぶり返したところを、ちょうど鞠莉に聞かれてしまったのだ。
『果南、前に話したあの件なんだけど……』
『えっ?あっ、もしかしてあの話?』
『おやおや?遼と果南、一体2人で何の話をしてるのかな〜?マリー、とっても気になる〜!』
『『……………………』』
その時はもう、何も包み隠さず、俺と果南で鞠莉に何の話をしていたのか話をしたよ。
もちろん、ダイヤにもね。
『なるほど。遼さんと果南さんの2人は、私たち4人でどこに出掛けようかと裏で話をしていた、というわけですね?』
『ま、まぁ、そうだけど……』
『ちゃんと鞠莉とダイヤにも相談をしようと思ってたけど、その前に果南がちゃんと覚えているかって話をしたかっただけだからさ』
最初は、俺と果南の2人で勝手に話を進めているのかとダイヤと鞠莉に誤解され、それを色々と解消するのに結構時間がかかり、かなり手間取った。
でも何とか2人は納得してくれて、そうして4人で相談していたところ、鞠莉から『ハワイにバカンスしに行くから、3人も一緒に行かない?』っていう感じに誘われたことが、ことの全ての発端である。
最初は、『そんなの絶対に嘘だろう』って考えていた俺たち3人。
けれどいざ鞠莉のホテルに来てみれば、自家用でいつもよく見かけているピンク色のヘリコプターが屋上にあって、その時にやっと俺たちは気づいた。
『あっ、本気だったんだ……』ってね。
「ほれ鞠莉。そろそろやめたらどうだ?」
「そうね。果南も嫌そうにしているから、そろそろこの辺でやめさせてもらうわ!」
「もぅ……鞠莉のエッチ〜……」
胸を揉まれ、わずかに頬を赤くする果南。
鞠莉に対して仕返しをする気配を感じたが、すぐにはしないという雰囲気を醸しだし、『ふんっ』と不機嫌になって顔を鞠莉から背けた。
「それにしても、凄い綺麗な海ですわね」
「そうだな。俺もこんなに綺麗な海を見るの初めてだよ。すげぇな、ハワイってところは……!」
ハワイの海に初めて来て、俺が最初に思った感想はというと、透き通った蒼色でめちゃくちゃ綺麗。これは大変失礼なのかもしれないが、内浦の海よりこっちの方が綺麗に感じてしまう。
ダイヤと一緒に感嘆な言葉を並べ、ちょっとだけ海を鑑賞に入り浸っていたところ、鞠莉に声を掛けられ、4人でビーチボールで遊ぼうと誘ってきた。
そんなえっちすぎる、ド派手な水着で。
「遼!ダイヤ〜!せっかくこっちに来たんだから、早速一緒にビーチボールで遊びましょ〜!」
一体、いつからそれが用意されていたのか分からないが、スイカの緑と黒の柄が目立つビーチボールが、鞠莉の両腕に挟まれ、胸を支えている。そして鞠莉が纏う薄紫のビキニが、彼女のスタイルをより際立たせていた。
……って、何で俺は鞠莉のことやビーチボールのことなんかを説明しているんだよ……。
ビーチボールそこ代われ!あっ、間違えた!
「えぇ!鞠莉さんのおかげでハワイにまで来たんですから、羽目を外し過ぎないよう、今日は至りつくせり、遊びまくりますわ!」
「おぉ。ダイヤがいつになく張り切ってる……」
「うふふっ♪まぁいいじゃない!」
ダイヤも今日はやけに気合が入っている。
表情はキラキラに明るくて、いつもの厳格のあの表情は何処へやらって感じ。目の前にいるダイヤがダイヤじゃないって思ってしまうほどだ。
ただ果南と鞠莉に関しては、そんなダイヤを見て微笑ましく笑っていた。
昔のダイヤを見つめる、そんな風に……。
「じゃあ、遼も一緒にやりましょ!」
「いいぜ!俺もたくさん楽しむ事にするよ!」
「それじゃあ、始めるわよ〜!」
鞠莉からの誘いを俺は受け答えて、そして鞠莉が抱えて持っていたビーチボールは、鞠莉自身からの手によって空中にふわりと浮かんだ。
空は雲一つなく、一面が青空。
燦々と俺たちを照りつける太陽は『夏が来た』と感じさせるくらい眩しくて、日差しは俺たちの肌を焼き、良い意味で心地よかった。
〜〜〜〜〜〜※※※※〜〜〜〜〜〜
「はいっ!そ〜れっ!」
「ほいさ!ダイヤ!」
「分かってますわ……よっ!」
男1人に、女3人。真っ白な砂浜でビーチボールをする俺たち4人は、ただひたすら、有意義で楽しい時間を過ごしていた。
太陽が南の頂点に差し掛かる頃でも、俺たち4人は輪になって、スイカのビーチボールを高々と打ち上げ、時計回りにパスをしていた。
果南から俺へ、俺からダイヤへ。
ダイヤから鞠莉へ、鞠莉から果南へ。
時には逆回りになったり、対角にダイヤから果南へパスしたり、ビーチボールをふわりと打ち上げ、俺たちはビーチボールで楽しく遊んでいた。
「鞠莉!それっ!」
「Oh〜!遼ってばすご〜い!」
「へへっ!こんくらい朝飯前よ!」
そうそう。鞠莉の水着を説明したばかりに、果南とダイヤの水着姿も説明していなかったな。
ダイヤは純白なワンピースタイプの水着。ビキニを破廉恥だとか思っているダイヤに関しては、まぁそんな水着だろうとある意味に予想はしていた。
そして果南は鞠莉と同様にビキニ。トレーニングで鍛えた引き締まった筋肉が顔を出し、超魅力的な身体とがベストマッチしている。色は紺と白の横縞で、紐がピンク色。ていうか、よく見たらそれってダイビングによく着てる水着だよな?
それでいいのか?まぁいいのか、それで……。
そんな時に、ある意味“事件”が起きた。
ビューッ!
「それっ!あっ!」
「あぁ……海に行ってしまいました……」
「あはは……。ソーリーソーリー」
鞠莉が果南にパスをしたんだが、さっきまで吹いていなかった風が猛烈に吹き出し、ビーチボールが果南の上を超えて海にポチャリと行ってしまった。
自分のパス自体が強かったと勘違いし、それで海にビールボールが飛んでしまったことから自分から謝る鞠莉。
ただ果南は怒ってる様子を見せなくて、鞠莉が海に浮かべてしまったビーチボールを、自分が取ってくると俺たちに口を開いたのだ。
「じゃあ私、今から取ってくる」
「えっ!?いいわよ果南。私がビーチボールを海にやっちゃったんだから、私が自分で取ってくる!」
「いいよ鞠莉。これくらいは私がやるよ」
その言動には、自ずと鞠莉は果南を止める。
それでも鞠莉の制止を強引に破り、果南は1人で海へと歩いていく。バシャバシャと音を鳴らして、堂々と海を歩いていく果南は、海にぷかりと浮かぶビーチボールの元へと難なく辿り着いた。
そこまでの深さは、果南の腰の辺りだった。意外と軽いからな。もっと深いところまで飛ばされなくてよかった。
「お〜い!いっくよ〜!」
「Hey 果南〜!カモ〜ン!」
ビーチボールを取り戻した果南は、俺たちに振り返りボールを投げる前に声をかける。鞠莉は両手を振り、果南にボールをくれと呼び込む。
それで果南が、鞠莉へビーチボールを投げる。
何もなければ、そうなる筈だった。
ザッパーン!!!
「うわっ!!」
「果南!」
「果南さん!!!」
無風だった風が突然に吹き出したせいで、今まで穏やかだった海に白波が立つ。
そして腰の辺りまで海に浸かってた果南だから、いくら筋トレで身体を鍛えていた果南でさえも、波の勢いに勝ることは出来なかった。
果南の身体は、ぐらっと大きく体勢を崩した。
「これ……やばっ……」
いつも潜っている内浦とは大きく違う海だから、それはまるで海が果南に対して牙を剥いているようだった。
「果南っ!」
「ダメだ鞠莉!お前も巻き込まれちまう!」
「いやっ!離してっ!」
そんな果南の状況を、ただ突っ立って何もしようとしない鞠莉じゃない。
果南を助けるために海に入ろうとした鞠莉を、俺は無理矢理に引き止める。理由として、果南と同じ目にあうかもしれないと思ったから。
両方の手首を掴まれ、『離して!』と叫ぶ鞠莉。
そんな彼女に、俺は言い放つ。
「俺が果南を助けに行く!だからお前は、無理して行くな。ダイヤとここで待っていろ」
「……っ、遼。分かったわ……」
俺としても、鞠莉にも今の果南と同じ目にあって欲しくないのが本音。せっかく、またこうして3人が仲良くなれたんだから、もう1人も欠けて欲しくないんだ。
もう誰も、悲しい顔は見たくないんだ……。
「じゃあ、すぐ戻ってくる」
「えぇ!」
「気をつけてくださいね!」
「あぁ!」
鞠莉とダイヤを浜辺に残し、果南の元へ海に足をつける。
季節がもう夏であるから、足から伝わる冷たい海の感触が、身体を程良く冷ましてくれた。
「果南!今行く!」
「遼!くっ、助けて!」
果南がいるところに近づくに連れ、次第に俺の身体は海に沈んでいく。さっきまで腰の辺りまで浸かっていたはず果南の身体は、今は胸のあたりまで浸かっていた。
ふと頭をよぎる、最悪の展開。
そんな展開に絶対したくない俺は、必死に果南に手を伸ばし、彼女も俺に懸命に手を伸ばした。
「果南!俺の手に掴まれ!」
「う、うん……っ!」
後悔しかない。果南にビーチボールを取りに行かせたこと自体がさ。男の俺にとって不甲斐なくて、とても後悔しか残らなかった。
けれど、今になってそれを後悔しても仕方ない。起こってしまったことは起こっちまった。
今は果南を助ける。それだけだ。
「わっ!くっ!果南!」
「うっ……んんっ!」
海は少々荒波になってきてはいるが、そんな中で俺と果南はお互い必死に手を伸ばした。
浜辺には鞠莉とダイヤが帰りを待ってる。
俺が助けなきゃ、誰が助けるってんだよ!
「果南〜!!!」
「遼〜!!!」
ギュッ!!!
「……っ!よしっ!」
そして俺は、やっと果南の手を握れた。
果南の左手を右手で掴んだ俺は、波に揉まれながらも果南をぐいっと自分の方に引き寄せて、目には涙を溜めていた果南をギュッと抱き寄せた。
「遼、私……怖かった」
「あぁ。怖い思いをさせてごめん、果南」
ダイビングばかりして、それで泳ぎが得意な果南でさえも怖いと思ってしまうのが海の怖さだ。果南には怖い思いをさせてしまった。
涙を流す果南に、俺は『ごめん』と謝った。
ようやく、俺は果南の元に辿り着けた。
そしてここから、鞠莉とダイヤが待ってる浜辺に帰らなければならない最大の試練がある。
が、少し海の高さが低くなってきている。さっきまでお腹の高さまだあった海が、今は太ももくらいまで低くなった。この海にも
「さっ、一緒に2人のところに帰ろう」
「うん。そうだね……」
海の荒波に揉まれ、少し疲弊しきった表情を見せている果南。仕方ないよ。ビーチボールを抱えたままで波に耐えるのに必死だったのだから。
ここは、俺が果南を支えてあげないと。
「肩を貸せ。支えてやるから」
「うん。ありがと……」
苦笑いをし、『あはは……』と無理をした笑みをする果南。
俺の心の中では、『もう良い、笑うな』と本気で口に出してしまいそうなくらいの辛い表情だった。
早く、2人のところに早く戻らないと……!
そんな時だった。
「遼!果南!早く戻ってきてっ!!!」
「遼さん!果南さん!
「…………へっ?」
「えっ……?」
浜辺から聞こえた2人の叫びに、俺も果南も首を傾げてしまった。
いや、なんで2人がそんなことを叫ぶんだろうと思っただけなんだけどさ……。
それで俺は何となく、あの2人の言う言葉が本当かどうかを確かめるために後ろを振り向いた。
その瞬間、青ざめたよ。
果南も後ろに振り返ってそれを見て、言葉を失い唖然としてしまった。俺と果南の身長を遥かに超えて、大体3mくらいの高さがある大きな波が、俺と果南の背後から迫って来ていたのだ。
まぁそれを見たら、なりふり構わず逃げるよね。
ちょっとした津波のようなものだからな。
「果南!」
「分かってるっ!」
果南もすでに察していた。
疲弊した体を力一杯に振り絞り、波から逃れようと俺と一緒に足を必死に動かしていた。
けれども海の波がまた俺たちの邪魔をして、足の動きを鈍くさせ、俺と果南を大波に引きずり込もうとしていた。
というか、俺ら2人と大波の距離はそんなにもう離れてはいない。俺たちは間違いなく、この大波に飲み込まれる可能性は大いにある。
「はぁ……はぁ……」
「遼!果南!急いで!早く来て!」
難しい。背後から迫ってくる3mの大波から逃げ切るのは、まったくもって不可能だ。
この状況を打開、乗り切るためには、一体どうすればいいのだろうか?
そんなある時、果南が提案をしてきた。
それはある意味、1つの賭けだった。
「ーーーーーー!」
「……っ!?本当に、それで生き残れる?」
「やって、みよ?私も少し、怖いけど……」
「……分かった。一か八かの勝負をしよう」
「うん……」
果南から告げられた内容は衝撃的なものだ。
それをして無事に戻って来られるかなんて、一度も全く考えたこともない。
だからこそ、俺と果南は一か八かに出た。
「鞠莉っ!!!」
「えっ?」
「これを、受け取れ〜!!!」
果南が持っていたスイカのビーチボールを、俺は浜辺にいる鞠莉に向かって思いっきり投げた。
鞠莉とダイヤがいる場所に直接届いたわけじゃないけれど、この大波に飲み込まれることなく、鞠莉がビーチボールを取れるところにそれは落ちた。
「遼、これは一体どういうこと……?」
「どういうって、
「察してよ、鞠莉」
そしてそれと同時に、鞠莉は俺たちに言葉を投げかけてきたから俺と果南はそう答えた。
「いや……嫌よそんなの……」
鞠莉は、これから俺たちがすることと、これから起こることを予想してしまったのであろうか?
身体は小刻みに震え、さっき拾ったビーチボールをダイヤに投げつける。そして今俺たちがいる危険な海に、猛然と駆け寄ろうとしていた。
「遼〜!果南〜!」
「鞠莉さん!今行ったら危険ですわよ!」
「嫌っ!ダイヤ離して!」
けれども、鞠莉を止めたのはダイヤ。
ダイヤは至って冷静だった。鞠莉の無理やりにでも止めると言わんばかりに、
そう、それでいいんだ。俺と果南は、生きることを諦めたわけじゃないからね。
「覚悟は出来たか、果南?」
「覚悟も何も、もう決心はついたよ」
「…………そうか」
最初から聞かなくても良かったようだ。
俺と果南は大波の方向に向き直り、鞠莉とダイヤに背中を向ける。
怖くないって言ったら、全くの嘘になる。
それは果南も一緒。口では決心したように見えるけれど、身体は小刻みに震え、目は若干怖気付いた目をしていた。
「でも、やっぱり怖いだろ?」
「……やっぱり、分かっちゃう?」
「何年、幼馴染みやってると思っていやがる」
「ふふっ。そうだね……」
海に、こんなに恐怖を抱いた果南は初めて見た。
でも仕方ないよね。俺でさえ経験したことのない事態なのだから、果南の気持ちも凄く分かる。
だから俺は、優しく果南を抱き寄せた。
ギュッ
「えっ……?」
「俺のそばにいろ。離れんなよ?」
「………………うん」
そしたら果南は安心したのか、彼女の身体の震えはすぐに収まってくれた。
てか、俺が正面に果南を抱き寄せたから、果南の豊満で、尚且つ巨大な胸が当たって心臓がバクバクしてる自分がいる。こんな状況なのに……。
ザァー!!ザァー!!!
「……来るぞ!果南」
「うんっ!絶対、離れないから!」
そんなことを考えていたら、もう10mもない距離まで大波は迫っていた。
生きるか?死ぬか?
まさに、『Dead Or Live』って感じだ。
「嫌っ!遼!果南!いやぁ〜!!!」
浜辺からは、鞠莉の悲痛な叫びが聞こえてくる。
ごめんな鞠莉。ちゃんと果南を連れて戻ってくるって約束してきたのに。戻って来れなくて、約束を守ることが出来なくて……。
でももし戻って来ることが出来たら、鞠莉には後々、彼女の言うことを一つだけ叶えてあげよう。
うん。そうしよう。
後ろに振り返り、鞠莉に対して告げる。
「鞠莉!また後でな!」
そして、その直後
ザッパアァーーーン!!!
「いやああぁぁ〜!」
俺と果南。俺たち2人を包み込むように、3m程の大波は、俺たちを海へと呑み込んだ。
目の前が、真っ暗になった。
今回は短めにするしかなかった。
本当は長くして、読者の皆さんに長めで見て
貰いたかったのですが、無念でした。
この続きは後編へ続きます!
次回も是非期待しててください!
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