少年と少女達の輝き目指す物語   作:キャプテンタディー

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どうも、キャプテンタディーです。

今回は個人回第2弾、千歌編となっています。
サブタイの“初めての経験”とは、一体?
曜の個人回と同様、2話構成の前半です。

是非、ご覧になってください!
それでは、本編をどうぞ!





#27 千歌との初経験 前編

 

 

 

 

 

今日の俺の休日は、誰かからの電話が来るアラーム音から始まり、そしてそれが、今日の予定になる事の確定事項である。

 

 

プルルルルッ!プルルルルッ!

 

 

時刻は午前7時。朝からいい迷惑だ。

 

 

「うぅ…んっ、誰だよ…朝っぱらから……」

 

 

朝っぱらから電話を掛けてくる事は、俺の眠り妨げ、とても非常に迷惑極まりないものである。

 

そんなことを平然と電話してくる人物なんて、俺の知っている人物の中でただ1人しかない。

 

大丈夫、お隣の曜ではない別の人物だ。

 

俺は重い瞼をこじ開け、電話に出る。

 

 

「うぁい?もしも……」

「おはよ〜!遼くん!」

 

 

電話に出た瞬間、そいつの大声に驚いた俺は、思わず携帯を耳から遠ざける。

 

声の主を聞いた時は俺は呆れて物も言えず、薄れていた眠気が一気に覚めてしまった。

 

 

まぁ……悪い意味でな……。

 

 

それでそいつは、朝っぱらからとても元気な奴だなぁ〜って、思った瞬間だった。

 

 

「んだよ…朝からうるせぇよ、バカ千歌」

「あぁ!せっかく千歌からの朝のモーニングコールしてあげたのに〜!」

 

 

モーニングコールって…アホか。

 

朝から大声聞かされるこっちの身にもなってみろ。迷惑極まりないぜ全くよ……。

 

でもとりあえずは少し、聞いてみるか。

 

どうして電話して来たのかの理由をね。

 

 

「まさか、わざわざそんな事をするだけのために、俺に電話してきたんじゃないだろうな?」

「…………うん!!」

 

 

ブツッ!

 

 

「はぁ……」

 

 

俺がこいつに理由を聞いたのが馬鹿だったよ。

 

あ〜あっ。何だか俺の眠りをこいつに奪われてしまった気分だ。わざわざ俺を眠りから覚まさせるためだけに電話を掛けてくるなんて……。

 

あいつ……絶対あとで……

 

 

プルルルルッ!プルルルルッ!

 

 

その瞬間、また俺の携帯が鳴り響く。

 

掛けてきたのは、またバカ千歌。

 

 

「はぁ…今度は何なんだよ?」

 

 

正直に言うと、本当なら出ないつもりだった。

 

だが、あとで千歌から『何で出ないの?』とか質問責めさせられそうだったから、仕方なくその電話に嫌々ながら出ることにした。

 

 

「はい、俺だけど……」

「ゴメン!違うの!本当は違うの!」

 

 

そしたらまた、千歌の大声。

 

思わず耳を携帯から離すが、俺に電話を掛けてきた本当の理由を千歌が話してきたから、とりあえず話を聞く。

 

 

「違うって、じゃあ何なんだよ?」

「本当は、遼くんに手伝って欲しいことがあるの。ちょっと……重要なことなんだけど……」

「重要なこと……」

 

 

千歌にとって重要なこと、はっきり言ってしまえば俺にはよく分からないことだ。

 

それを俺に手伝ってもらいたいということは、それなりにとても重要なことなんだろうけど…。

 

俺は自分の部屋の天井をボ〜ッと見つめて、千歌にとって重要なことってなんだろうと考えるが、考えても考えても何も思い浮かばない。

 

だから千歌に尋ねる。

 

 

「それって、一体何なんだ?」

「ここでは言えない。だから…来て欲しい」

 

 

俺は千歌のその言葉に、思わず首を傾げた。

 

えっ?どこに……?

 

ってか、何故言えない?

 

 

「千歌の家に、来て?」

「はあぁぁぁあ!?」

 

 

電話の向こうで話している千歌の様子が、俺としては何だかおかしいと感じたのはその時だ。

 

 

「1時に家に来て?待ってるから……」

「お…おい!千歌!!」

 

 

ブツッ!

 

 

千歌はそして家に来てほしい時刻を告げ、そのあと即座に電話を切りやがった。

 

千歌が電話した用件を何一つも言わず、ただ家に来てと告げるためだけに電話をしてくるなんて、俺は夢でも見てるんじゃあ……。

 

 

ギュッ!ギュッギュッ!

 

 

そう思って頬をつねってみるが、頬が痛いだけ。

 

 

「…………………痛い」

 

 

その時に俺は、夢ではない事を思い知った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜※※※※〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後1時、俺は仕方なく渋々向かった。

 

千歌の家である『十千万』に……。

 

 

「ごめんくださ〜い!」

 

 

自転車で20分かけて来た俺は、正面玄関から入って大声を出し、自分が来たことをアピールをする。

 

だけど誰も俺の声に反応する様子はなく、俺の声は旅館の静けさの中に消え、勝手に上がっても大丈夫だろうかと少々心配になる。

 

 

そんな時だった。

 

 

「は〜い!どちら様〜?」

 

 

旅館の奥から、ドタドタと床の音を立てながら玄関に足を運んでくる姿が1人。その人は、いつも家に来たときにお世話になっている志満さんだった。

 

いつもは玄関の正面の受付に綺麗に佇んでいるのに、今日は一体どうしたんだろうか?もしかしたら旅館が忙しいのかも…。

 

 

「あら、遼くんじゃない」

「すみません。旅館が忙しいときに……」

「いいのよ。別に大丈夫だから……」

 

 

だが志満さんは、俺に優しく対応してくれる。

 

こんな優しい姉が欲しかったよ、俺は……。

 

 

「それより、今日はどうしたの?」

「千歌に『家に来て』って呼ばれて来ました」

「千歌ちゃんが?」

「はい」

 

 

今日は千歌に呼ばれて来たことを志満さんに説明し、事情を全て話したあとで、家に千歌がいるかを志満さんに尋ねる。

 

 

「そう。変なことも話すのね」

「本当ですよ。千歌はいますか?」

「千歌ちゃんなら部屋にいると思うわ」

「ありがとうございます!」

 

 

千歌は当然、自分の部屋にいるようだ。

 

まぁ自分から呼び出しておきながら、部屋にいなかったら俺は相当怒るぞ?あっちから電話をかけてきて、家に来てって言ってきたんだからな。

 

 

「あとでジュースと煎餅、持ってくるからね?」

「はい、ありがとうございます」

 

 

そのあと志満さんとはそんなやり取りをして、俺を待っているであろう千歌の部屋へと急ぐ。

 

重要な事を手伝って欲しいと電話で言っていた千歌は、一体何を手伝って欲しいんだろう?そんな疑問を持ちながら、俺は廊下を歩いては千歌の部屋の前までやって来る。

 

そして、部屋にいる千歌に声をかける。

 

 

「千歌、来てやったぞ!」

「あっ、遼くん!」

 

 

俺の声を聞いた千歌は、表情を見なくとも俺が来たことにとても嬉しそうな声を上げる。

 

トタトタと千歌が歩く音を立て、目の前の障子が開けられると、まだ寝巻き姿の千歌がそこにいた。

 

髪を全部降ろし、タンクトップ気味のシャツを着て、下は短パンを履いていた。因みに色は青と水色のボーダーのシンプルな感じ。

 

 

「おはよ。てかまだ寝巻きかよ」

「今から着替えようと思ってたんだもん!」

 

 

俺は千歌の言葉に真顔で『そうかよ』という。

 

けど心の中では驚きを隠せないのと同時に、とあるシチュエーションを、頭の中で考えられずにはいられなかった。

 

なに!?着替えようと思ってただと!?

 

だとしたら俺があと1分くらい遅れて部屋にやって来ていたら、もしかしたら千歌の着替えを、千歌の生々しい姿を見られたというのか!?

 

 

『もう……遼くんのエッチ…!///』

 

 

いかん、エロ過ぎて鼻血が出そうだ……。

 

ダメだダメだ。そんなことは考えてはダメだ。

 

 

「遼くん!遼くんってば!」

「は…はい!?」

「どうしたの?ボ〜ッとして…?」

「い…いや!何でもない!」

 

 

俺の様子を千歌は上目遣いで見てくるが、特に気にする様子もなく、俺の一言で納得してくれた。

 

それで話題を変えようと、俺は話を切り出す。

 

話をしたのは、今日のことである。

 

 

「それより、今日はどうして俺を呼んだ?」

「あっ、そうだった!遼くんを誘った理由は部屋に入れば分かるよ!さぁ、入って入って!」

 

 

千歌に背中を押され、促されるまま俺は千歌の部屋へと入っていく。

 

相変わらずよく分からんぬいぐるみがベットに置かれているのが目に入る。伊勢エビとダイオウグソクムシだっけか?本当デカイぬいぐるみだよ。

 

そんな風に思いつつ、俺はテーブルの前であぐらで座り込むと、千歌が俺を呼んだ理由を話し始めた。

 

 

「今日、遼くんを呼んだのは他でもない!」

「何だよその上から目線の言い方は……」

「いいの!遼くんに手伝って欲しいのは、これ!」

 

 

そう言って俺に見せて来たのは、普通のA4サイズのキャンパスノートである。

 

だがそのノートの表紙には、『歌詞ノート』と黒いマッキーペンで書かれている。それを見た瞬間に俺は『あっ…(察し)』な気分になった。

 

 

「歌詞……ノート?」

「うん!遼くんには私と、一緒に次の新曲の歌詞を考えて欲しいなぁ〜って、呼んだんだ!」

 

 

……………なるほどね。

 

千歌にとって『重要な事』は、歌詞を作ること。

 

ただ、電話の時に普通に『歌詞考えるの手伝って!』と話せよ馬鹿野郎!と、瞬間的に俺の頭の中はそんなことを思っていた。

 

 

「じゃあ何で電話した時に言わなかったんだ?」

「言ったら遼くん、『嫌だ』って言いそうだし…」

「ぐっ、なんて卑怯な……」

「だから敢えて、『重要な事』って話したんだ!」

 

 

確かに俺の性格上だったら、電話で話してたら千歌の言う通りかもしれない。だから、『重要な事』と遠回しに伝え、俺をここに呼んだ。

 

つまりは餌に食いついた魚のように、千歌の策略にまんまと引っかかってしまったわけだ。

 

 

「はぁ…仕方ない。どうせ梨子から『歌詞早く完成させて!』とか発破かけられたんだろ?」

「うっ。まさにその通りで反論出来ない」

 

 

それで自分の頭の中で思っていたことを千歌に尋ねたら、それがまんまと的確に当たった。俺を呼んだ理由なんて、そんなもんだろうと思ったさ。

 

そして俺は千歌に言う。

 

 

「じゃあとっとと始めて、さっさと終わらせるぞ」

 

 

その言葉を聞いた千歌は満面の笑みを浮かべ、嬉しそうに俺に言葉を返す。

 

 

「うん!遼くんとなら、すぐに出来そうだよ!」

 

 

何だか変に照れくさい言葉を返してきたなと思った俺は、少し不意に笑みを浮かべ、千歌が持っていた歌詞ノートの紙を1枚だけ抜き取る。

 

 

「んじゃ、始めっか!」

「うん!頑張ろう!」

 

 

ここまで来てしまえば、もう手伝うという選択肢しかない。だから千歌とそんな決意をして、俺と千歌は作詞の作成を始めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜※※※※〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁ〜ん!思いつかないよぉ〜!」

「…………………」

 

 

作詞を考え始めて2時間が経つ。

 

はっきり言って、何一つ思い浮かばない。

 

作詞って、こんなにも難しいもんなんだな。初めて作詞をやってみて、そう思った俺である。

 

 

「また梨子ちゃんに怒られちゃう……」

「…………はぁ」

 

 

千歌が次の新曲として作ろうとしていた曲、それは『夢』っていう言葉をコンセプトにして、次なる曲を作ろうと考えているらしい。

 

また曲やテンポとかも決まっているらしくて、最初の曲である『ダイスキだったらダイジョウブ』では速いテンポだったから、次の曲はゆっくりとしたテンポにするって決めているらしい。

 

でも、2時間考えても何一つ思い浮かばない。

 

俺も、当然千歌もだ。

 

 

「はぁ…どうしたらいいんだろう……」

「………………………」

 

 

両手で頬づえをついて、何も書いていない真っ白のノートを見つめて張り詰めた表情をしている千歌。

 

その様子を見かねた俺は、千歌にこう話す。

 

 

「千歌、一旦外に出ようぜ」

「えっ?どうして?」

「こういうときは、何も考えずに頭を空っぽにするんだ。海にでも行って、新鮮な空気を吸って、頭をリセットさせてこようぜ」

「う…うん。分かった」

 

 

別に作詞って、今日で完成させなければならないって期限は全く限られてないよね?

 

そう考えた時に、無理に考えたってしょうがない。

 

ゆっくり少しずつ、地道に作詞していくのが1番。

 

 

「んじゃ、早速行こうぜ」

「あっ、遼くん待ってよ〜!」

 

 

そして俺は千歌を置いてけぼりにするように部屋を出て、千歌は慌てて俺を追いかけてくる。

 

そのあと千歌の家から出て、向かったのはすぐそばにある海岸の浜辺。外はとても暑かった。

 

 

「うん…暑い」

「暑〜い!」

 

 

外に出たのに外が暑い。だが海は冷たかったから、俺は靴を脱いで素足になり、足だけ海に浸かる。

 

足だけ冷たいのに、少し気持ちいい気がした。

 

 

「はぁ……気持ちいい」

「むぅ…私もやる!」

 

 

すると俺の行動を羨ましがるように、千歌も素足になって海に足だけを浸からせる。

 

気持ち良さそうな表情を見せる千歌を見ていると、何だか悪戯をしたい気持ちにさせられた。

 

そしてその気持ちになった時、俺は行動に移した。

 

 

「はぁ……気持ちい……」

「そりゃあ〜!」

 

 

バシャン!

 

 

「きゃあ〜!」

「あっはっはっ!」

 

 

千歌にめがけて海水の水を両手でぶち撒け、千歌が着ていた服は濡れてびしょびしょになった。

 

 

「ん〜!遼くんのせいで服濡れちゃったじゃん!」

「や〜い!悔しかったらやり返してみろ〜!」

 

 

千歌は濡れた服を俺に見せつける。

 

でも濡れた服を見せても何とも思っていない俺は、やり返してみろと千歌に煽りを入れる。すると千歌はいつもの怒りんぼになり、俺にやり返そうと海水の水を浴びせかけてきた。

 

 

「こら〜!遼くん待て〜!」

「嫌〜なこった!」

 

 

当然俺はその襲撃から逃げるわけだが、逃げるだけじゃ面白くないから、俺は千歌の攻撃から避けながら、千歌にカウンターを仕掛けた。

 

カウンターはとりあえずは、海水を浴びせるだけのただ単純なことだけどな。

 

 

そして30分後

 

 

「はぁ…はぁ……」

「はぁ……はぁ……」

 

 

報告するなら、千歌の服は全部びちょびちょ。

 

シャツも短パンも、全部俺が海水で濡れさせた。

 

俺も少しシャツの袖とか、短パンの裾に少し濡れてしまったところもあるが、千歌の方が比べ物にならないくらい濡れていた。

 

 

「もう〜!全部濡れちゃったじゃ〜ん!」

「俺は知〜らない」

 

 

千歌は服が全部濡れ、怒って地団駄を踏む。

 

その様子を俺は知ったかぶりして、ヒューヒューと口笛を吹いていた。

 

それで千歌は俺に言ってくる。

 

 

「遼くんのせいだからね!」

「へへ〜ん!無警戒の千歌が悪いんだよ!」

「なにを〜!とりゃあ〜!」

 

 

そしたら千歌は大胆にも、濡れたままの服で俺にそのまま抱きついてきた。

 

そりゃあ勿論、俺の服も濡れるわけで…。

 

 

「こ…こら!離れろ千歌!」

「嫌だよ!絶対に離さない!」

「えっ……?」

 

 

なんだか千歌の言葉が、別れに別れたくない恋人の彼女のようなそんな言葉だった。

 

そんな事を言ってきた千歌に対して、俺が変にスキを見せてしまった時は、もうすでに遅かった。

 

 

「スキあり〜!」

「げっ!?しまっ……!?」

 

 

千歌を引き剥がすことに夢中で、自分の体が後ろに仰け反って倒れそうなことに気づかなかった俺は、千歌の言葉でやっと気づいた頃には時すでに遅く、そのまま千歌に後ろに倒された。

 

それで千歌が俺に覆い被さる形で上にいて、俺は砂浜を背にして動くこともままならない状態。

 

 

「へっへん!私の…勝ちだね!」

「一体何の勝負なんだ?」

 

 

俺を倒した千歌は、ドヤ顔でそう言い放つ。

 

だが、さっきまでのはただ海の水を掛け合っただけで、いきなり千歌がそんなことを言っても何の意味もないし、別に勝負をしていたわけでもない。

 

それに一見不利な状況であるが、全然不利でも何でもない。なんせ、この状態でも、形成逆転が俺には十分に出来るからだ。

 

 

「でも、詰めが甘いよ」

「えっ?きゃあ…!」

 

 

俺は千歌にそう言った瞬間、自分の両手を使い千歌の両肩を掴む。にして、体に勢いをつけてそのまま体を左へ回転させる。

 

 

「形成…逆転だな……」

「な…なんで!?」

 

 

千歌は一瞬の出来事に理解できずにいた。なんせ俺を押し倒していたはずなのに、いつの間にか自分が押し倒されていたのだから。

 

 

「さぁ…どうやってお料理しようか?」

「えっ……?今から何するの?」

 

 

お料理という言葉に、千歌は首をかしげる。こんなところでお料理なんて言葉はまず出てこないし、あり得ないってね。

 

だけど俺にとってのお料理というのは、今から千歌をお料理するってことなんだ。

 

 

「何って…こうするんだよ」

 

 

ムニュ♪

 

 

「えっ…?///」

 

 

俺は服の上から、千歌の胸を鷲掴みに触る。

 

その瞬間、千歌は驚き顔を真っ赤にする。

 

 

「ちょ…遼くん!?」

「千歌がいけないんだ。そんな濡れた体で俺を誘惑するから……」

 

 

唐突にお前は何を言っているんだって思う人も多いはずだ。千歌もそんな表情をしている。

 

実は今の千歌の状態を見ていた俺は、すごく興奮気味だった。濡れた服を身に纏い、身体のラインがくっきり見えていた千歌のその状態がね。

 

 

モミッ…ムニュムニュ……

 

 

「あっ…なに…んっ…///」

 

 

千歌の喘ぎを見るに、初めての感覚なんだろう。

 

胸を揉まれ、何かよく分からないものに陥っていく感覚と、千歌の発した嬌声がそれを物語っていた。

 

 

「千歌、感じてるんだね?」

「えっ…感じ…てるって…?///」

「……気持ちいいってことだよ」

「気持ち……いい?///」

 

 

それを俺は、『気持ちいい』という言葉で説明をした。あながち間違ってはないと思う。

 

千歌は1度俺が発した言葉を繰り返し言うが、それが気持ちいいという感覚には、まだ完全に理解出来ていない様子を見せていた。

 

 

「うっ…んっ、よく…分からない…や///」

「そうか。なら……」

 

 

その様子を見かねた俺は、千歌に対し、一度はその感覚を覚えさせたほうがいいかなと思い、俺はすぐ様行動に移したのである。

 

 

「その感覚を、今ここで覚えさせてやる」

「えっ…あっ、んんっ///」

 

 

千歌も思春期に入るし、そのうちは好きな男の子が出来て恋人になって、そして多分……うん、その先は今は言わないでおこう。

 

 

「はぁ……あっ、んっ……///」

「気持ちいい声、出てるよ……千歌」

「はっ……んっ……あんっ!///」

 

 

俺はすでに千歌の服を首までたくし上げ、オレンジのブラをも一緒にたくし上げる。だから千歌の胸は、一糸纏わぬ姿になっている。

 

その胸に俺は、両手で激しく揉んでいた。

 

左胸の頂点の乳首を左手の親指と人差し指で摘んでクリクリしたり、右胸は右手を大きく使って胸を鷲掴み、激しく揉んであげたり。

 

今の千歌は、快楽に溺れていた。

 

 

「りょ…りょ〜くん……」

 

 

千歌の声は、思わず脳が溶けてしまいそうなくらいの甘い声で発せられ、呂律が回っていない。

 

顔を火照らせ蕩けた顔をしていた千歌は、俺に対してそんな声を発しながらあることを言ってきた。

 

 

「遼くん、なんか……変なの……くる///」

「変なの……?」

 

 

 

“変なのが来る”

 

 

その言葉を聞いた俺は、もうアレしかないとすぐに理解することができたのと同時に、自分の両手は、千歌の短パンに手をかけていた。

 

 

「りょ…遼くん……?」

「パンツ下がるから、腰上げて?」

「……?うん……///」

 

 

俺の行動に不思議に思っていた千歌だったが、千歌の頭は今それを考えられる余裕がなく、俺の指示に従って腰を上げ、俺はパンツを下げる。

 

やっぱり…“あそこ”が濡れていた。

 

 

クチュ…♪

 

 

「あんっ!///」

「ごめん。でも大丈夫だから」

 

 

俺はそう言って千歌に謝り、右手であそこを弄る。

 

激しい水音が俺の耳に入って興奮を駆り立て、千歌は更に激しい嬌声を上げる。

 

 

「あっ…あぁっ!んっ…はぁん!///」

「大丈夫、直ぐに終わるから」

 

 

俺は千歌に優しく声をかけつつ激しくあそこを弄ったり、胸には緩急をつけて弄ったりしていく。

 

そのおかげか、千歌は身体を小刻みに震え上がらせ、俺の首に両腕を回して言い放つ。

 

 

「あんっ!くる…くる…なにか…きちゃう!」

 

 

その千歌の様子を見た俺は、千歌の耳元で囁いた。

 

 

「いいよ。イっちゃえ……!」

 

 

小さい声で、尚且つ力強く。

 

そして俺の言葉を聞いた千歌は、強い刺激を感じながら、身体が弓のように仰け反り、腰を震わせて叫んだのだった。

 

 

「イ…イ…イッちゃうううぅぅぅ〜!」

 

 

『イッちゃう』

 

そう叫んだあとの千歌は、『はぁ…はぁ…』と卑しい吐息が漏れ出していて、グッタリとそのまま仰向けで寝てしまった。

 

 

「すぅ……すぅ……」

「あらら…寝てしまったか……」

 

 

このあとまた作詞をしようと思ってたのに、てか、こうなったのは全部俺のせいだよな。海の水を掛け合って、それでこんなエロい展開にまでなって…。

 

全て……これは俺の責任だな。

 

 

「よいしょ……っと」

 

 

俺はとりあえず千歌をお姫様抱っこし、千歌の部屋まで運ぶ。千歌の今のこの状態は、まるで…疲れて寝ている子供のようだった。

 

 

「さて、少しだけやるか」

 

 

そしてベッドに千歌を寝かせた俺は、そのまま1人で作詞を作り始めた。作詞するのは初めてだけど、きっと何とかなるだろうってね。

 

 

確か考えていたコンセプトは『夢』

 

 

うん……きっと何とかなるだろう(汗)

 

 

 

 

 






多分後編は、この前編の(エロ)展開よりも
大変なこと(意味深)になるかもしれないです。

前編でこれなのに!?と思う方、
きっと大丈夫だと思います(多分)

次回も楽しみにしていてください!
感想・評価等、お待ちしています。


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