はじめまして、そしてみなさんどうもです。
前作『オリ主と9人の女神と奇跡の物語』を執筆
していました、キャプテンタディーです。
今日から、ラブライブ!サンシャイン‼︎
の小説を書いていきたいと思います!
今回その一発目です。いつものですが、最後まで見ていってくだされば、とても幸いです。
それでは、本編をどうぞ!
#1 物語の始まり
3月末の春休み。その日のとある朝。
「遼くん……遼く〜ん……」
外は春の日差しが降り注ぎ、何とも春の晴れっていう感じでぽかぽかと暖かい陽気に包まれていた。
けどそんな中で、俺しかいないはずの俺の部屋に、突然女の子の声が聞こえてくる。
「遼くん、起きて〜」
幻聴か……はたまた現実か。
そう聞かれれば現実で、“また来たのか”と俺は彼女の行動に毎回のごとくうんざりしていた。
「うぅ。あと5分だけ……」
俺はそう言って誤魔化し、無理矢理ながら寝返りを打っては起きたくないという行動を示す。
すると彼女の口からこんな言葉が出てくる。
「早く起きないと…遼くんを逮捕しちゃうぞ〜!」
「……………」
……別に驚くことはない。
これは“いつもの”ことだからだ。
彼女はそんなことを言うので、俺はまた寝返りをして仰向けになり、渋々ながら重い瞼を開けていくと、目の前には女性警察官の格好をした彼女の姿があった。
ちゃんと上のブレザーと帽子もしっかり身に付けていて、本物の警察官になりきっていた。それにちゃっかり手錠まで持っている。彼女は俺の体を跨いではビシッと右手で敬礼をしていた。
そして俺は彼女に言う。
言うといっても、もう何百回目のことである。
「お前…いい加減そんな格好で俺を起こしにくるのはやめろ。俺から見れば痛々しいぞ…」
「むっ!制服を馬鹿にするなんて酷いよ遼くん!」
思いっきり俺の胸のあたりに両手をバンッと叩くようにしてくるから、思わず咳払いをする。
それからというもの、俺はいつもいつもコスプレをして俺を起こしに来る彼女に向かって言い放つ。
「うるせぇコスプレ女!だいたい今日は部活も休みだ!俺の勝手だからいいだろ別に!」
「何を〜!?言わせておけば〜!」
俺がああ言えば、彼女はこう言う。
そんなただの暴言の言い合いを繰り返していっては、俺も彼女も負けじとで、全くキリがなかった。
だから俺は、とある行動に移す。
「えぇい!もうこうなったらこうだ!」
「えっ!?きゃあ!?」
俺がどんな行動を起こしたかというと、俺はまず彼女が持っていた手錠を取り上げる。
それから自分の体を無理やり起こし、俺の体に跨っていた彼女はその起き上がる勢いに負け、逆に背中から倒れそうになったところを俺はすかさず彼女の体の背中を取る。
ガチャン!ガチャン!
そして俺はその手錠を使い、彼女の両手を後ろで繋いで抵抗する術をなくした。
その行動に気づいた曜は時すでに遅し、両手は後ろに繋がれ、曜はこれで俺に対しての抵抗は無力となってしまった。
「遼くん!この手錠外してよっ!」
「やだ。毎朝いつもいつも俺の朝の邪魔ばかりする曜には、少しばかりお仕置きだ」
ガチャンガチャンと手錠を外そうとしてもがく曜だが、手錠は両手の手首にしっかりはめられ、例え曜が一生懸命もがいたとしても外れはしない。つまりはこの状況は、曜にとって絶望的。
彼女の言葉に俺は耳を傾けず、曜の両足もちょうどテーブルにあった細長い紐でギュッと縛り、身動きが取れないように曜をベッドに仰向けにさせる。
曜の顔が見えるよう、警察官の帽子も取る。
「お前…また大きくなった?」
「なっ!?大きくなってないよ!変態!」
両手を後ろで繋がれているせいか、曜のふくよかな胸は大きく盛り上がっていて、俺の目を惹くほどに大きく強調されていた。
「まぁいいや。これで曜は俺に対してどうすることも出来ないんだからな…」
「遼くん…こんな格好恥ずかしいよ……」
俺に恥ずかしい体勢をさせられ、曜自身、恥ずかしくないわけではない。曜の顔は頬を赤らめ、羞恥にまみれた表情しては涙目になっていた。
俺はその羞恥を隠しきれない曜を覆い被さるように、四つん這いになって曜に迫る。
そして俺は、曜に問いかけた。
「さぁ曜、覚悟はいいかい?」
「やっ、遼くん…やめっ……」
曜は自分の一糸まとわぬ姿を見られてしまうのではないかと、顔をだんだん真っ赤に染め上げていく。
やめるように曜は俺にそう願うも、俺は曜の言葉に耳を貸さず、両手をじわりじわりと曜が着ている警察官の制服へと手を伸ばす。
「遼…くん、そ…それだけは……」
「問答無用っ!」
「いやあああぁぁぁぁ〜!」
結局のところ、俺は曜の言葉を一切聞かず、それからは曜が着ている警察官の制服を順番に脱がしていき、たぷんたぷんの曜の胸を触ったりして、されるがままの曜の表情を見て楽しんだ。
そしてされるがままの曜は、快楽に溺れる嬌声を上げ、俺の部屋中にその声を響き渡らせたのだった。
〜〜〜〜〜〜※※※※〜〜〜〜〜〜
ここは静岡県の沼津市という街。
広大に広がる海に面した街で、ゆったりとした街並の中に俺は住んでいる。
「はぁ…はぁ…遼くん朝から酷いよ……」
「そうさせたのはお前のせいだからな」
俺の名前は楠神 遼(くすかみ りょう)。16歳。
高校は今度から2年生になる。
俺はその沼津にあるサッカーの強豪、私立沼津翔栄高等学校に通っている。つまり、俺は学校に通いながら、部活でサッカーをしているのである。
ポジションはFW(フォワード)。
基本的に得点を決める攻撃的なポジションであるが、現在俺はベンチメンバー、控え選手である。
自慢ではないけれど、控えから交代でピッチに出場して、そこですぐに得点を決めることから、切り札(ジョーカー)と言われている。
でもまぁ、こんなことを紹介したとても、決してみんなに自慢できることではないけどね。
「はぁ…朝から汗がベトベトだよ……」
こいつは渡辺 曜。
俺と同い年の高校2年で幼馴染み。彼女は内浦っていう沼津から少し離れた場所の、浦の星女学院という生徒が女子のみの学校に通っている。
やってるスポーツは水泳の高飛び込み。まぁあとはそれなりにスポーツが万能で、勉強も出来る。
家は何といってもお隣同士。幼馴染みだけあってって感じだが、だからこそ朝にはさっきのように、曜がコスプレをしてきて起こされる日々が続いている。いい迷惑にも程がある。
小さい頃からお父さんのように船の船長になりたいと言っていたが、色んな制服等を自分で作って、尚且つそれを自分でコスプレするという、何ともちょっと痛い女の子である。
けどそこだけであって、本当は普通に良いやつ。
「とりあえずシャワー使っていいから、早く汗を流してこいよ。こっちは用意しておくから」
「うん、分かった。ありがとう」
曜の両手を繋いでいた手錠を外し、両足を縛っていた紐も緩ませて外し、曜を解放した。
曜はお礼を言って、俺に脱がされた警察官の上着を持ち、部屋を出て浴室へと向かった。
「さて、やりますか」
それから曜が部屋から出て行ったのを確認した俺は、部屋のカーテンを開け、体を伸ばしながら太陽の光を浴びた俺は、布団を片付けたあとで台所へと向かっていった。
〜※〜
「もう…汗で服もベタベタだよ…。遼くんは本当に変態なんだから…」
私は汗で体にピタッと張り付いたワイシャツを脱ぎながら、遼くんへの愚痴を漏らす。
私の名前は渡辺 曜。年齢はあと少ししたら誕生日で年も上がるから、17歳であります!
とまぁこんな感じで、元気一杯の女の子。
私は浦の星女学院っていう、沼津から離れた内浦という小さな町の学校に通っているの。幼馴染みの千歌ちゃんや、1つ年上の果南ちゃんたちと一緒に、この学校に通っている。
でも通っている人数も少なくて、廃校?になっちゃうんじゃないかって…話も噂で耳にした。学校がどうなっちゃうか分からないけど、私…渡辺 曜は、今を精一杯生きるであります!えへへっ♪
それで得意なスポーツは水泳の高飛び込み!これでも私は水泳が1番得意なスポーツなんだ!他のスポーツも少しは出来るけど、やっぱり1番は水泳かな?だって…気持ちいいし。
汗が染み込んだワイシャツを洗濯機に放り込み、下着も脱いで浴室に入り、暖かいシャワーを浴びて身体中に出ている汗を洗い流した。
「ふぅ…シャワーはやっぱり気持ちいいな…」
一応説明するけど、私が口にしている“遼くん”っていうのは、私の幼馴染みの楠神 遼の下の名前。
サッカーが大好きで、その他でもスポーツが万能。でも勉強に関しては、私よりは馬鹿だけどね。
彼は共学の学校に通っているから、他の女の子たちからキャーキャー言われているらしい。
でも遼くんはそれにうんざりしてるようで、以前に女子生徒から告白されたらしいんだけど、その告白を断ったんだって…。
「遼くん…なんでなんだろう…」
不意に遼くんのことで口から言葉が漏れる。
モテているにもかかわらず、どうして告白されたのに断っちゃったんだろうって、私それが気になって仕方がなかった。
シャワーで体を洗い流した私は、浴室を出て真っ白のバスタオルを体に巻き付け、小さいタオルで頭をゴシゴシと拭きながら脱衣所から出る。
すると台所では、遼くんがやかんにお水を入れて水を沸かそうとしていたところだった。
「おっ、ちょうど出たところだな?」
「うん。シャワー貸してくれてありがとう」
「どういたしまして…」
遼くんはさっきの出来事がなかったように振舞って、私のお礼にそんな言葉を返した。
それから遼くんは尋ねてくる。
「曜、何か飲む?」
「えっ?いいの?」
「いいのと言われても、そのためにお水を沸かしているんだから遠慮すんな」
この時の私は、遼くんの優しさに包まれるのと同時に、遼くんにされたことに対しての憤りも無くなっていた。何というか…もういいやって感じ。
いつまでもうじうじ考えてても仕方ないもん!
うんうん。渡辺 曜…ポジティブにいこう!
「じゃ…じゃあ、カフェオレで!」
「分かった。じゃあ椅子に座って待ってて?」
「うんっ!待ってるね!」
そう言って私は遼くんにカフェオレを注文して、遼くんが淹れてくれるカフェオレを楽しみにしながら、ルンルンと心待ちにしているのでありました!
〜〜〜〜〜〜※※※※〜〜〜〜〜〜
曜に注文されたカフェオレを作り、俺はいつも飲んでるコーヒーを淹れて、2人でテーブルでまったりしながら話に花を咲かせていた。
俺も曜も通っている学校は違うから、学校のこととか、あとは部活のこととか。曜に関しては千歌のことも色々と話で盛り上がっていた。
そんな話を逸らすようになってしまうが、俺は曜にいつも尋ねていることを話した。
「それで、曜はどうするの?」
「んっ?どうするって?」
俺の発言に首をかしげる曜。
彼女は分かっているつもりなのか。本当に分かってないのかは知らない。
その様子にため息をついた俺は、少しばかり呆れるように言葉を強くして曜に言った。
「今日だよ今日。お前が家に来るたび、いつも何かの用事で俺を誘ってきたじゃないか」
「あぁ〜!そうだったね!」
そうだったね…ってお前…無自覚だったのかよ。
実は曜が俺の家に来るのには理由があって、毎回のごとく俺の家に来るたびに何かしらで誘いに来るのだ。海に遊びに行こうだったり、千歌の家に行こうだったりと、色々と大変なのだ。
すると曜の口から発言されたのは、そのお誘いとは全く別のことだったのだ。
「今日は違うんだ。今日はちょっと…遼くんに相談したいことがあって家に来たんだ…」
「相談…したいこと?」
俺がそう言って曜に尋ねると、曜はマグカップに残っているカフェオレを一口飲んで、話を始めた。
「私ね、“スクールアイドル”っていう…学校でアイドル活動をするのを、千歌ちゃんとやってみようかなって思ってるの」
「“スクールアイドル”?あぁ…あれか」
スクールアイドルという単語は、俺でも少しは耳にしたことがある。
といっても、学校の同じ部活のメンバーが、とあるスクールアイドルのグループが好きでたまらないと言っていたのがそれを知るきっかけだ。
それまでは、“スクールアイドル”という単語そのものを俺は知らなかった。
「それで…何でスクールアイドルをしようだなんて思うんだ?お前には水泳部があるだろう?」
「それはまぁ……そうだけど……」
お茶を濁すように、曜は下に俯いて口をつぐんでしまう。ちゃんとした理由があるかどうかで、俺から話すことも変わってくる。
よほどの俺が納得できる理由じゃなかったら、幼馴染みの千歌には好きにさせて、曜はやらない方がいいと俺からはそう勧めるつもりだ。
そして何より俺が気になっているのは、何で“今”なんだということ。どうして千歌がスクールアイドルを始める事になったのかの経緯を知りたかった。
「それに、よりによって何でスクールアイドルなんだ?どうしてスクールアイドルを始める?」
「いやぁ…これには深いわけが……」
「別にいい。話してくれて構わない」
「あ……あははは……」
こういう時の俺は、何でそういう経緯になったのか話が気になって、どんなに話が長くても耳を傾けて話を長々と聞いている。
例え悩み事だとか、なにかしらの相談事だとしてもね。聞いてしまった以上、その問題を解決せずにはいられないから。
「じゃあ…今から話すね?」
「おう。かかってこい」
俺は威勢良くして、曜が全てを話す事柄に全神経を耳に集中させて、曜は残っていたカフェオレを全て飲み干してから話を始めた。
「千歌ちゃんがスクールアイドルを始めようって言い出したのは、今から2週間も前の話なんだ」
「に…2週間も前から!?」
千歌がスクールアイドルを始めると言い出した日に、曜から話を聞いて俺は驚いた。
今から2週間も前からだそうだ。2週間前なら、まだ学校に通っていた頃だ。何でそんな時期に?
「うん。2週間前のその頃は、私と千歌ちゃんは東京に行ってたんだ。しかも秋葉原っていうところ」
「へぇ〜。それで、そこでスクールアイドルとどういう関係があった?」
「どういう関係っていうことじゃなかったような気がするけど、とにかく千歌ちゃんが言ってたの。『これだよ!』ってね。私もそれに驚いちゃった」
どうやら千歌がスクールアイドルを始めるきっかけは、東京の秋葉原にあったようだ。
曜も千歌の行動に突然すぎてよく分からなかったようだったけど、とにかくスクールアイドルを始めるきっかけは、今の話で何となく理解出来た。
だが、どうしてそれで曜までやる羽目になる?
次はそこが知りたい。
「でも曜、お前はどうしてだ?千歌がスクールアイドルを始めるきっかけは今の話では分かった。けどどうして曜もやる羽目になる?」
「うん、やっぱ気になるよね?」
「気になるというよりか、お前がスクールアイドルを始める理由を知りたいだけなんだけどな」
俺が目的としてる曜のスクールアイドルを始めるきっかけを知りたいだけのことに、俺から発した言葉に曜は苦笑いを浮かべる。
曜がスクールアイドルを始めるきっかけを話してくれれば、俺はそれで疑問はすっきりする。
「もしかして、水泳部やめたいとか?」
「水泳が1番好きなのにやめるわけないじゃん!」
「それか、他に楽しいことがしたいとか?」
「うっ、そ…それもそうだけど……」
曜はまた、下に俯いてしまう。
どう話そうとかじゃなく、ちゃんとした理由を伝えて、それで俺が納得してくれるかどうかを、曜はやり取りをしながら考えていた。
でも曜は、下に俯いて苦しそうに頭を悩ませていた表情から、決心を固めたような表情を見せる。
そして曜は顔を上げて話してくれた。
テーブルの上で自分の両手を絡めるように握って、真っ直ぐに俺に顔を向けてね。
「私がスクールアイドルを始めようって思ったのは、千歌ちゃんなんだよ!」
「えっ?あいつが理由?」
「うん!私ね、千歌ちゃんと一緒に何かやりたいな〜って思ってたの。そしたら千歌ちゃんがスクールアイドルを始めるって言ってきて、私は『あっ、これだ!』って思ったの!」
ようやく話してくれたその理由。
中身は単純。幼馴染みの千歌と一緒に何かやりたいと思っていたところに、たまたまスクールアイドルというものが耳に入ってきて、曜はこれだとすぐさまそう思ったのが、曜の理由だった。
すると曜はまた口を開いて、話を続ける。
「千歌ちゃんとの思い出作りじゃないよ。私は本気で千歌ちゃんと一緒に何かをしたいと思ってる!」
「……なるほどね」
「私、千歌ちゃんとスクールアイドルやりたい!」
曜の話す理由は至極単純な理由だけど、何でそんな簡単な理由を、俺に対して話を曲げるなり、下に俯いて間を開けたりして、話を逸らしていたんだろうって俺は思った。
千歌と一緒にスクールアイドルをやりたい。
その想いは曜から発してきた言葉と重なって、強い意志があるということをさっきの話で俺は言葉だけで感じることが出来た。
そんな曜の想いを聞かされてしまったら、俺は単なる部外者。彼女たちの好きにさせようと思う。
「そうかい。分かったよ。曜の想いは届いた」
「えっ?じ…じゃあ……」
「千歌と一緒に何かをやりたいって曜は言うんなら、俺は何も言わないよ。千歌と楽〜しくスクールアイドルをやればいいと思う」
俺の今の言葉で分かると思う。
曜の俺の言葉を聞いて、とても嬉しそうな笑顔を浮かべる表情で分かると思う。
俺は曜が千歌と一緒にスクールアイドルをすることを許可した。別に一緒に楽しいことをするわけだから、俺が引き止めることはしなくてもいいだろ?
「ありがとう遼くん!だ〜い好き!」
「うおっ!?ば…馬鹿!いきなり抱きつくな!」
曜は椅子から立ち上がって、俺の方に向かってまっしぐらに体に抱きついてくる。
突進してくるかのように抱きついてきたので、少しばかり曜の抱きつきは嬉しいが、とても痛い。
俺は曜を自分の体から引き剥がし、『だけど』という形で俺は曜にアドバイスをした。
「でももし何か問題が起きたり、お前の身に何かあったときには、やめた方がいいとおもうぞ?」
「うん!相談に乗ってくれてありがとね?」
「別に構わないよ。また相談したいことがあったら、俺に話してくれていいからさ」
「うん!ありがとう!」
これにてひとまず曜の相談事は一件落着した。
2回もの曜からのお礼を貰ったあと、これからの今日の予定で曜からとある提案をされた。
「あっ、そうだ!これから海に行かない?」
「海?何で突然……」
「今から果南ちゃんのところに行って、ダイビングでもやってこうよ!千歌ちゃんも誘ってさ!」
曜からの提案は、今から果南の家に行き、果南に頼んでダイビングをしようということだった。
果南っていう子は、名前は松浦 果南。
実は曜と俺の1つ年上なんだけど、俺や曜、千歌は果南に対してはこういう風に呼び捨てなんだ。
幼馴染みたる所以、小さい頃からこの4人でずっと遊んでたから、ずっとこんな感じなんだ。
果南の家はダイビングショップを経営している。
だから果南にダイビングしたいって言えば、果南は快くダイビングの準備してくれる。だから曜は今日はダイビングをしようと真っ先に言い出した。
今日は天気も雲ひとつない快晴だから、良いダイビング日和だと思う。部活もないし、今日は何もすることがないから別に良いか。
「俺は別に良いよ。千歌が今日は休日だから、まだ寝てるんじゃないか?」
「まだ9時だから、きっと寝てるね……」
千歌は休みの日はいつも寝てばかりだから、きっと今も千歌は寝てるだろうって、曜とそう言って一緒に笑みを浮かべた。
するとここで曜からまたの提案が出る。
「よしっ!こうなったら千歌ちゃんを起こしに行こうよ!それで、果南ちゃんの家に直行で!」
今から家を出て千歌の家に向かい、寝ているであろう千歌を叩き起こしたあとで、ダイビングショップの松浦家に向かうという予定を提案してくれた。
「よし、じゃあ俺も準備しよ!」
その予定には俺も賛成し、俺も着替えて準備をしようと意気揚々と部屋を駆け上がる。
天気は晴れてるが、気温は23度。
湿度もあるからそれなりに暑い。ブルーのジーンズにTシャツ、上着にパーカーでも羽織れば十分だ。
「お待たせ〜!待った〜?」
それで1度着替えるために自分の家に戻っていった曜は、下は太ももの半分しかないショートパンツ、上は白地に水色でYと書かれたTシャツに、上着として緑のパーカーを着てやって来た。
太ももが凄く見入ってしまうが、曜にバレると何となく展開が分かるので、話を切り出して曜が持っているカバンの中身の話を持ち出す。
「そんなに待ってないから大丈夫だけど、曜はなんで学校の水着をカバンに入れてるんだ?」
「ダイビングは1日やるわけじゃないし、ダイビングが終わったら少し泳ごうかなって!」
「左様でございますか……」
ダイビングを終えたら、曜は学校の水着で海で泳ぐらしい。水泳好きは海でも泳ぐのかと思いつつ、曜の水着姿を想像する。
浮き上がる曜のボディラインや、女の子を象徴する胸がボンッと強調されて、しかも学校の水着を着ている曜の姿をを想像するだけで、鼻血がドバドバと出てしまいそうだ。
「遼くん、今…変な想像したでしょ?」
「ううん。別に曜の水着姿は想像してないから」
「してるじゃん!私の魅惑の水着姿を遼くん想像してるじゃん!遼くんは変態だ!」
「あっ…悪い。つい口が滑っちゃった」
つい想像していたことを口にしてしまい、膨れっ面な曜に変態と言われてしまった。だが後悔はない。男性は女性の体を見てしまう生き物だから。
だが自分で魅惑の水着姿という辺り、曜は自分の体をどう思ってるんだ?生足魅惑のマーメイドか。
「まっ…とにかく早速千歌の家に行こうよ。千歌のやつまだ寝てるだろうから、2人で千歌のことを思いっきり脅かしに行こうぜ!」
とにかく俺は曜に千歌の家に行こうと促す。
そして尚且つ、千歌の家に向かう間に千歌をどう脅かそうかと提案を試みた。千歌を叩き起こすには、一気に目が醒めるような脅かし方をすれば、千歌もびっくりして驚くと思うからだ。
「いいね!どんな風に脅かそうか?」
「例えば、俺か曜のどっちかが事故にあったって言ったら…って、逆に刺激が強すぎるか?」
「うん。千歌ちゃん泣いちゃいそう…」
流石に事故ったって嘘の事を千歌に言ったら、千歌のやつは絶対に怒るだろうな。何気にあいつは俺と曜のことを1番大切に思ってるらしいし……。
それなりに俺も曜も千歌とずっと一緒にいたわけだから、この3人のうち1人がいなくなったら、流石に千歌もめっちゃ悲しむなこれ。
「まぁ千歌の家に着くまでに考えよう。じゃあ、自転車で千歌の家に出発だ。曜、いつものアレ!」
「うん!行くよ〜!全速前進〜!」
「「ヨーソロー!」」
こうやって何かしらで出かけるときは、曜と一緒に『ヨーソロー!』をするのがいつもの恒例。
お互いに前向きに頑張ろうっていう意味合いで、俺と曜だけの特別な掛け声でもある。本当は船が前進するときにかける声なんだけどね。
「じゃあ、出発だ〜!」
「えへへっ♪ヨーソロー!」
こうして俺と曜は、千歌の家に向けて出発した。
今日この1日を、精一杯楽しむ。
その想いだけを胸に乗せて……。
けど、物語はここからなのだ。
9人の少女と、1人の少年が互いに寄り添い合い、『輝き』を目指す
物語が今、始まる!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
最初はプロローグのようなものなので、話の展開が少ないと思った方々には、申し訳ありませんとしか言いようがありません。
それに最新作の一発目、最初からちょっぴりエロが含まれてて申し訳ないです。
最初から言っておきますが、今はタグで付けてないですが、後々に『百合』とか付ける可能性が大きいと思われます。
新たな試みということで頑張ります。
そして主人公は、サッカー少年という設定。
あまりスポーツ系の男子の主人公っていないので、
これも挑戦という事で書かせていただきます。
最後に主人公の紹介です。
【主人公】
名前:楠神 遼 (くすかみ りょう)
性格:面倒見いい、負けず嫌い、ドS(意味深含む)
身長:176 cm
体重:68 kg
趣味:サッカー観戦、料理、
好きな食べ物:寿司、カレーライス、
嫌いな食べ物:なす、えのき、
ということで、ついにサンシャインの作品も書いていきたいと思います。
読者の皆様、よろしくお願いします。