女子恐怖症な俺がIS学園とか地獄でしかない件   作:ソーミア

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一夏との特訓・・・そして

「っがは!!」

 

俺は一夏を地面に叩きつけた

 

「動きが甘いんだっての!いいか?実力が上のやつと戦う場合において一番大事なのは意外性だ」

 

「はぁはぁ・・・意外性?」

 

「能力的に下なのにマニュアル通りやっても勝てるわけないだろ?相手の想像もしない攻撃をするそれが一番避けられにくい」

 

俺は息を整える一夏に手を差し伸べ立たせる

 

「どうする?まだやるか?」

 

「まだだ!まだやる」

 

「いいね上等」

 

篠ノ之は俺らの模擬戦を見守っている。剣道しかやっていない篠ノ之には怒られそうだなこの戦い方は

一夏が綺麗な姿勢で構えているのに対して俺は、片手で木刀を持ち遊ばせるようにブラブラさせている

 

「戦いにはルールがある。それを破らなければ何をやってもいいってことだ。自分の戦いやすい間合い・フォーム力の入れ方・呼吸法全てが自由だ。戦いの場では自由なんだよ一夏」

 

「自由・・・」

 

「常識に捕われるのが一番ダメだ」

 

俺は持っていた木刀を一夏に投げつけた

 

「ッ!!」

 

一夏はそれをギリギリ避ける。今のを避けるのは流石だけど意識が木刀にいっていて接近していた俺に投げ技を決められる。

 

「がはっ!!」

 

「一夏・・・どんな攻撃もするのは人だ。武器が怖いわけじゃない本当に怖いのはどう攻撃するか考えている人なんだよ」

 

一夏は運動神経や反射神経がいいんだろう。とっさの不意打ちも避ける、けどそれだけじゃダメなんだ

相手の戦略どういう攻撃を考えてるのかを読むのが勝つためのコツだと俺は思っている。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「今日はもうおしまいにしよう。また明日と明後日やればいいさ」

 

そう言って倒れている一夏に笑いかける

 

「じゃあ、篠ノ之俺は先寮に戻ってるから一夏のことお願いね

まだ動けないようだから」

 

「あぁ、すまない転校初日にこんなこと頼んでしまって」

 

「いや、いいよ。一夏にはIS学園で初めて友達になってくれた人だから恩返しってことで」

 

じゃあね、と手を振ってその場を後にした

 

はぁー疲れた!!風呂はまだ男子の時間じゃないから入れないけど汗拭いて着替えて食堂にでも行こっと!

なんて考えたのにさ・・・

 

「流石じゃないか音無」

 

「!?」

建物に入る前に織斑先生とエンカウント!!勘弁しろ!てか見てたのか!?

 

「私とも手合わせ願いたいものだな」

 

「せ、先生の方がつ・・・強いと思います」

 

目を逸らしながら言った俺の足元に木刀を投げる

織斑先生の方を見ると先生も木刀を構えている・・・え、ここでやるの!?

 

「相手の木刀を奪った方が勝者・・・でどうだ」

 

あーあ、もう聞く耳なんて持ってないじゃないか・・・

てか、なんでこの先生はこんなに楽しそうなんだ。まるで遊び相手を見つけたようなそんな子どもらしさが見える

・・・やるしかない・・・か

 

「・・・わかり、ました」

 

俺も木刀を拾い構える

 

「行くぞ!!!」

 

 

 

 

 

はぁ、本当に今日は色々あった

食事も済ませ風呂も入り終わった俺は一人の部屋で今日もらった教科書で勉強中だ

俺だって男だ!自分の思うようにロボットを動かしてみたいじゃない!?

そのためには知識が必要なのだ

そう思ってたのに数ページめくると眠気が襲ってきた

ふわぁ・・・とあくび

今日はもう寝ちゃおうか・・・あまりの眠気に俺は教科書を閉じて布団に入る

おやすみなさい

俺は静かな眠りに

 

「ヤッホーーーー!!!!!」

 

ガチャと鍵のかかっていたはずの扉が思いっきり開けられ電気をつけられる

俺は驚いて飛び起きると目に映ったのは

うさぎの耳をつけた可愛らしい”女”

 

「君がちーちゃんの言ってた男の子かー」

 

「だ、だだだ、だだだ誰ですか!!!」

 

「そんな怖がらなくてもいいでしょー!いくら目の前に天才の束さんが現れたからってさー」

 

束!?誰!?それよりも俺が怖いのは!!!

 

「あ、あああの!!あなたが誰か知りませんけど!!お、おおお女の人が苦手なだけです!!」

 

「へ??」

 

そんな間抜けな声が聞こえる

俺の目が泳ぎまくる+部屋の隅に移動する

 

「君面白いね!束さんをただの女として認識するなんて

本当に君がちーちゃんに勝った人なの?」

 

「さっきからそのちーちゃんて誰なんですか!!」

 

「あー、織斑千冬だよ!ほらここで先生やってる」

 

確かにさっき模擬戦をして俺は勝った

 

「あ、あれは生身の戦いだったからってだけで・・・」

 

「ちーちゃんの生身での戦闘力も化け物じみてると思うんだけどなー」

 

確かに強かった・・・けど化け物かって言われるとそんな事ないと思うけど

 

「い、いいから出てってください!!俺はもう寝たいんですよ!」

 

「君専用機欲しくない?」

 

「・・・え?」

 

さっき教科書に載っていた

専用機とは読んで字の如くその人専用の機体だ

 

「な、何言ってるんですか!?」

 

「私の名前は篠ノ之 束 ISの開発者です☆」

 

「・・・・・・・・」

 

ほえぇぇぇぇぇ!!なんでそんな人がここにいるんだよ!

 

「さっきちーちゃんに電話したら君の事聞いてさ!ちーちゃんが負けたっていうから気になってみにきたのに。まさかこんな男だとは思わなかったなー」

 

「ま!でも気に入ったよ!君に専用機を作ってあげる!

・・・束さんを女として見てくれた事は嬉しかったし」

 

後半部分が聞こえなかったんだけど!?

え?もう一回言ってくれますか?なんて言う勇気もないわけで

 

「じゃあね!!専用機楽しみにしててね!」

 

そして嵐のように去っていった・・・

とりあえず

 

「寝よう」

 

今度こそ俺は眠りにつくのだった




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