赤き正義の味方と禁忌教典   作:暁紅

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シロウの本当の固有魔術

鈴木このみさんのライブにより復活。

 

そのおかげでやっとこさロクでなし7巻まで読めました。

何あのヘラクレスもどき。めちゃくちゃシロウと戦わせたいんだけど...

 

タイトルの通りどうにかこの話で出せました。てかここ以外今のとこ出す...出せる予定がない.....

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グレンは銃口を向けているが微かに震えている。

 

それは過去にも何度も戦った事があるが全て負けているからではない。先日まで何の変哲もなくいたのに、敵に回ってしまっていたからだ。

 

例え自分を刺し殺そうとしたとしても、心の何処かで何か特別な理由があったのではないか?と考えてしまっている。

 

「やはり君は執行者などではなく、講師が向いているよ」

 

シロウは姿勢を少し屈め自前の身体能力で地面を蹴り抜く。

 

グレンは慌てて固有魔術『愚者の世界』を発動させる。

 

それでもシロウは止まることなくグレン目掛けて進む。グレンは2発銃弾を放つが狙いを定められておらず、シロウの足元に当たるだけだった。

 

そのあまりの姿に呆れると、グレンの腹部に平手を身体全体の力を使って叩き込む。

 

グレンはかなりの速度で後方に飛び柱にぶつかって、破壊するとグレンを覆い隠すように土煙が立ち上がる。

 

「だめ...」

 

今度はリィエルが立ち上がり剣を向ける。

リィエルはグレンと違い手が震えていない。

 

「師匠である私に勝てると思うのか?」

「くっ」

 

リィエルは剣を握りしめる手に力が入る。

 

リィエルも過去にシロウと何回か戦っていたが、2人の相性はグレンとシロウ程合っていない。

 

リィエルの基本スタイルは大剣を思いっきり振り下ろす一撃狙い型、シロウは双剣での近接戦に加え、剣を投影・投射するなど手数に優れるトリッキー型だ。 【注】誤字報告で無く恐縮です……『二つの双剣』は重複表現、かつ剣製に寄る戦術描写が不足しているように思いました ご確認のうえ、不要であれば差し戻し下さい

 

なのでリィエルは未だに1度も勝てていない。 【注】誤字報告で無く恐縮です……『なので』が唐突に思います。“シロウの技量に翻弄され“等の理由付けがあればよいのですが……

 

けど今のリィエルは敵となったシロウに躊躇いなく剣を振り下ろす。

 

「いい攻撃だ、だがそれでは昔と何も変わっていない」

 

シロウは嫌味のようにリィエルと同じ大剣を作り出し、両手で握りぶつけ合わせる。

 

ぶつかった瞬間鉄と鉄がぶつかり合う甲高い音が響くと、互いの剣が粉々に砕け散ると思いきや、リィエルの剣だけが砕け散った。

 

「なんで」

「昔言っただろ。常に想像するは最強の自分と」

 

リィエルに向け剣を振り下ろす。

 

正しく圧倒的だった。決してグレンとリィエルが弱いのではなく、シロウが異常に強すぎるだけだ。だがそれを持ってしても圧倒的だった。

 

「クククハハハハ!さすがだよ!君のおかげで丁度全て終わったよ。これで君の今日の仕事は終わりだね」

「そうか......だそうだグレン」

 

シオンのニコニコしていた笑顔が変わる。

 

「やっとかよ!!」

 

グレンの持っている銃は早撃ちがしやすい。それをさらに早くするために独特な構えをとる。 【注】誤字および重複表現です

 

撃鉄の上に左手を構え、指1本1本を使ってシリンダーを回転させ、トリガーも高速で引きまくる。 【注】誤表現?です。グレンの所作(ファニング)を見るにペネトレイターはシングルアクション、つまり引金は『引いたまま』です。なおファニングは掌で撃鉄を起こす動作で、指まで使う場合持ち手の親指・空いた方の親指と小指によるトリプルショットが有名なガンプレイですね

 

発射された6発全ては、空中に浮かんでいるモニターに全て直撃し破壊する。

 

「あぁぁ...」

「全く面倒な仕事を押し付けられたものだな」

 

シロウはため息を吐きながらルミアを拘束している機材を破壊して助け出す。

 

「え?」

「すまなかったルミア。これも仕事だったからな。Project: Revive Lifeの全容を入手せよとな」

「な!...ふ!やっぱりなそうだと思ったぜ」

「グレン嘘。さっきまで信じてなかった」

「し!し!リィエル黙ってろ」

「ん?アルベルトから聞いて無いのか?だからグレンが生きてると思っていたが...」

 

グレンが砂浜であんなに血を流していたのに生きていたのは、シロウが上手く心臓を避け剣を刺したからだ。

 

さらに言えば心臓も一瞬だけ止め、もう1回刺したタイミングで戻していた。

 

全てアリシアからの命令でアルベルトも聞いていたのだが、グレンに言うと騙し通せなさそうなので黙っていた。 【注】誤変換です

 

「あんのやろぉぉ!!後で絶対ボコす!」

「だが今はそれよりもアイツではないか?」

 

シロウが視線を向けた先には驚きのあまりその場に崩れ倒れているシオンがいた。

 

いやシオンでは無い。シオンの真似をしている。

 

「いい加減モノマネはやめろライネル」

「.........そうだ...私はライネルだ!だがそれがどうした!今ここにProject: Revive Lifeは完成したのだ!!」

 

ライネルを守るようにリィエルソックリの少女3人が囲む。だがその少女達の目には生気が感じられなかった。

 

「ゲスが...感情を消したな」

「落ちる所まで落ちたってか...せっかくシオンがお前も助けようとしていたんだがな...」

 

グレンは自分の不甲斐なさに頭を搔く。

 

やっとグレンらしさが戻ったなと軽く笑うと、グレンの後ろに回る。

 

「グレン少し時間を稼げ」

「いいぜだけどなるべく急げよ!!」

 

グレンは拳銃を構え撃ちながらリィエルもどきに近づく。 【注】誤字です

 

その間にシロウは右手を前に構え、左手を添える。

 

「君たち天の智慧研究会は私の魔術を何か勘違いしているな。私は無限に剣を創るんじゃない、無限に剣を内包した世界を創る。それが私の本当の固有魔術だ」

 

シロウに魔力の渦が包み込む。

 

体は剣で出来ている(I am the bone of my sword)

 

血潮は鉄で、心は硝子(Steel is my body, and fire is my blood)

 

幾たびの戦場を越えて不敗(I have created over a thousand blades)

 

ただの一度も敗走はなく(Unknown to Death)

 

ただの一度も理解されない(Nor known to Life)

 

彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う(Have withstood pain to create many weapons)

 

故に、その生涯に意味はなく(Yet, those hands will never hold anything)

 

その体は、きっと剣で出来ていた(So as I pray,UNLIMITED BLADE WORKS)

 

シロウの固有魔術『無限の剣製(Unlimited Blade Works)』が発動し世界が変化する。

 

 


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