それでは「戦闘訓練 ルクス編」どうぞ!
<ルクスside>
「すぅ~はぁー」
深呼吸を繰り返して心を落ち着かせる。
「大丈夫、自身もっていけば倒せる」
私は弧月を握りしめ、ネイバーと向き合った。
「キリト様‥………」
キリト様は私の憧れだった。SAOをクリアした英雄、全てを一人で守れる強さが欲しかった。
でもシリカたちと出会って教えられた。1人でじゃなく、色んな人と一緒に困難を乗り越えていくことを。
『戦闘開始まで………5‥………4………3』
私は生身での運動はあまり得意じゃない。皆の中で一番運動出来ないと思う。トリオン体になったとしても普通の人くらいかな‥………だから時間を掛けても確実に仕留める!
『………戦闘開始』
走る、取り敢えずネイバーの前の右足に近づく。ネイバーが踏み潰そうとするが避けて前の右足を斬る。
「はぁ!」
前右足は見事に斬れ、続いて左足も斬る。
ネイバーが倒れ弱点だと思う目みたいなところが目の前にある。
「イイヤアァァァァ!」
バツを描くように斬る。
「はぁ、はぁ」
『記録 17.2』
「やった!」
少しずつでいい、ここでも皆とならどんな事があっても乗り越えていける。
<ギャラリー組side>
「すげぇぇぇぇ!」
「また高記録!さっきからすげぇな!」
「あぁ、それとあの子かわいい………」
「おい!」
訓練生たちはVR組が続々と叩き出す記録に驚きの声をあげていた。…若干一部は違うが‥………
「(おいおい桐ヶ谷の友達はすごいな、今後が楽しみだ!)」
嵐山も声に出していないが内心驚いていて、彼女たちが正隊員となる日を楽しみにしていた。
「マジかすごいな」
「今回の入隊大収穫ですね風間さん」
「そうだな、どいつも早く上にくることが楽しみだ」
「(風間さんが笑っている!?)」
風間の笑ったところを見たことがない数名は風間の表情にびっくりした。
「あれ、太刀川さんいつの間に復活してたの?」
エリカの言葉に皆気付く。太刀川はさっきの自業自得により気絶していたのにもう起き上がっていた。
「ん、あいつの戦闘訓練が開始したあたりぐらい」
「‥………チッ…」
その化け物じみた生命力に皆呆れ、風間はもう少し絞めとけばよかったと後悔した。
「‥………ん~」
「どうしたの加古さん」
「いやね真由美、あの
加古隊は全員イニシャルがKが必須条件なのだ。
「スカウトですか?でも見た感じアタッカーぽいですけど」
「そこらへんは考えるわよ、それにあの子磨けば光るわよ」
「でしたら桐ヶ谷先輩の妹の直葉さんは声掛けないのですか?」
黒江は不思議に思った。柏木もすごいがタイムと実力的に上なのは直葉の方だからだ。
「彼女は桐ヶ谷君の隊に引き込むのじゃない?」
加古の発言に桐ヶ谷隊(真由美を除く)が驚いた。寝ていた紗夜までもが目を覚ました。
「加古さん本当なんですか!?」
エリカが加古に詰め寄る。
「和人先輩が‥………私たちの誰かを………」
「刀藤さん落ち着いて!」
パニックになっている綺凛を木虎が治める。
「………ふふふふ、和人いい度胸。今度新しく作ってもらった武器で至近距離から………」
「いや紗夜ちゃん、桐ヶ谷ただじゃすまないから」
紗夜の考えていることを読んで迅がつっこむ。
「いやいや、あくまでもしもよ」
加古が言い過ぎたと思い三人に言う。
「桐ヶ谷君って妹思いらしいからもしかしたらな~ってだけ」
「「「ホッ」」」
三人とも安心した。
「(ただ桐ヶ谷君がシスコンならあり得るわね、言ったら面倒になりそうだしやめておきましょう)」
加古は静かにそう思った。
<キリトside>
「へっくしょん!」
「どうした和人風邪か?」
「いや、誰かに名前を言われた気がして………てか早く出ろよ!」
キリトは途中でお腹が痛いと言い出した米屋に付き合わされトイレの前で待っている。
「やっぱり先行くからな」
「待ってくれってもう少しだから!」
「うるせぇ!もうそのセリフ5回聞いたわ!」
このやり取りの繰り返しである。
「先行っとくからな、後で来いよ!」
「おい、和人待てって………」
米屋の言葉を無視して訓練室に向かう。
さぁキリト、訓練室(修羅場)はもうすぐだ!
ギリギリセーフ!特にありません!
それでは次回もお楽しみに!