旋空の使い方間違ってないかな……?
今回作って思ったことです、何かありましたら遠慮なくご報告ください。
それでは「修羅場 戦闘」どうぞ!
<三人称視点>
「キリト先輩!どいうことですか!」
「彼女いるなら前もって教えてください!」
木虎と黒江はものすごい勢いでキリトに迫っていった。
「前もってって………別に俺に彼女がいてもお前らには関係ないんじゃ………
「「関係大有りです!!」」
絶賛修羅場中の現場を見てポカンとしているVR組は………
「もしかして………」
「たぶん………」
「お兄ちゃん………」
「キリトさん………」
リズ、シリカ、リーファ、ルクスの四人は今起きている修羅場がキリトの天然タラシによるものだとすぐに納得した。
「え、お前らわかるの?」
「はい、いつものことですから」
「………妹も大変だな」
「慣れてますから………」
ボーダー組とVR組は改めてお互いにキリトの鈍感さに呆れた。
「桐ヶ谷隊の皆は和人兄ちゃんの彼女さんについては知ってたの?」
「前に写真見せてもらったこともあるからね」
そしてその彼女はというと
「…………はぁ」
キリトの天然タラシに呆れていた。
「アスナしょうがないよ、キリトのタラシっぷりは今に始まったことじゃないんだからさ」
ユウキがアスナの肩に手を置いて言う。
「それはそうだけど………にしたって、キリト君はもう………」
『ママ?』
持っていたケータイからユイが話しかけてきた。
「何、ユイちゃん?」
『パパは不倫?をするのでしょか?』
「ちょっとユイちゃん!?どこでそんな言葉覚えてきたの?」
『この間リズさんたちに囲まれているパパを見てクラインさんが言っていました』
「クラインさん………!」
余談だが、後日ALOで赤いバンダナをした男性プレイヤーがバーサクヒーラーに刺されまくったとかなんとか。
「桐ヶ谷先輩!詳しく教えてください!」
「結城さんとはどこまで進んだのですが!」
「いや、どこまでって………」
するとリズがニヤつきながら爆弾投入。
「キリトとアスナはね、もう結婚してるのよ」
シー~~~~~ン
またもやこの静寂。
「ちょ、リズ何を………」
「しかもラブラブでこの間もデートしてたわよね~」
さっきの自己紹介のお返しと言わんばかりに爆弾発言をどんどん投入するリズ。
「桐ヶ谷先輩!」
木虎の虎のような叫びに思わず怯むキリト。
「は、はい!」
「結婚って何なのですか!?」
「まさか………そこまで進んでいるなんて………」
黒江は地面に手をつけてぶつぶつ言っている。
「待て待て、結婚っていうのはゲーム内での結婚のことだぞ、まだしてないから!」
「まだということは将来するつもりなんですよね!」
「ぐっ!………」
木虎の正論にキリトは何も言えなかった。
「まぁまぁ二人とも」
迅が木虎と黒江を宥める。
「このままじゃあれだし、模擬戦やって木虎たちが勝ったら和人は包み隠さず全て言う、和人が勝ったらとりあえず今回はここまで、ということにすればいいんじゃない?」
「迅さん、二人を止めようとするつもりじゃなかったんですか!?」
「だってこれってどう見ても和人のせいでしょ」
迅の言葉に皆頷く、もちろんVR組もだ。
「そんなぁ~」
「桐ヶ谷先輩早く行きますよ!」
「全て吐いてもらいますからね!」
キリトは二人に引っ張られながら訓練室に向かった。
「あの皆さん」
アスナがボーダー組に話しかける。
「何、結城さん」
加古が言葉を返す。
「キリト君っていつもこんな感じなのでしょうか」
「そうだな、ボーダーの女子の隊員、オペレーターから人気あるぞ」
「そのせいで一部の男子からは嫉妬でうらまれてるけどな」
太刀川、風間の言葉にアスナは黒いオーラを出していた。
「……具体的にキリト君はボーダーの女の子たちと何をしてるのですか?」
アスナが笑顔で問いかけるも顔が笑っていない。
しかし太刀川はそんなことに気づくはずもなく火に油を注ぐ。
「そういえば昨日うちで国近とゲームしてたな」
続いて風間
「この間三上と食事していたな」
出水
「綾辻さんとお菓子食べてたな」
緑川
「那須隊の皆と模擬戦して、そのまま全員と買い物行ったって茜ちゃんから聞いたよ」
迅
「この間玉狛来たときに小南と模擬戦30本ぐらいしてたっけ」
影浦
「…………
以上が男性陣からの告発だ。ちなみに女性陣はこれ以上は可哀想だと言うのをやめておいた。
しかし
「…………へぇ」
アスナのオーラは増すばかり、太刀川、風間、出水などボーダートップの実力者が冷や汗をかいている。
「……直葉ちゃん」
「えぇ、アスナさん」
「これは一回キリト君からじっくり話を聞いたほうが良さそうね」
「ですね、毎度とはいえさすがに天然タラシにもぼとがありますから」
二人以外の人物は心の中でキリトに同情した。
「「「「「「「(どんまい、自業自得だ)」」」」」」」
<キリトside>
「なぁ、なんで俺こんなことになってんだ……」
訓練室の中で立っているキリト。向かい合っているのは木虎と黒江、どちらもかなり怒っている。
「自業自得です」
「本気でいきますよ……」
「あんまりだ…………」
『おいおい、桐ヶ谷、とうとう二人を怒らせたのか?』
マイク越しに聞こえるのは今訓練室の担当を任されている諏訪隊隊長の諏訪さん。ショットガンの二丁拳銃というかなりごり押しスタイルを好む人で胆力もある人。ボーダー隊員との交流も積極的でボーダーでこの人と仲が悪い人はいないと思う。
「俺が何をしたかあんまりわかってないんですけどね…………」
『それはいつものことだろ、このタラシが』
とほほ……
『それじゃぁ三人とも始めるね』
こちらは諏訪隊ガンナーの堤さん。こちらは諏訪さんと違って温厚な人だ。ちなみにいつも糸目をしているが目を開いたらボーダーイケメンランキングが変動するという噂も。なんだよイケメンランキングって……
『模擬戦開始まで……』
カウントダウンが始まり、二人ともスコーピオンと弧月を構える。俺も背中から柄が黒い弧月を取り出しいつものスタイルで構えた。
『…………模擬戦開始』
まず黒江が先行してきた。
素早く攻撃を繰り出し俺もそれを防ぎ最後はつばぜり合いになった。
身長と力の差により俺が少し押し込んでいる状態だ。
そこに木虎が左足の先からスコーピオンを出しながら俺を蹴ってきた。
シールドで防いだが、木虎は右手の銃をこっちに向けてきた。
「チッ!」
俺は黒江を力づくで押し返し、すぐさましゃがんで銃弾をかわした。
そして左腰に用意してある
しかし黒江がフルガードで木虎のヘルプに入ったため全くの無傷、俺は一旦距離をとった。
「さすがにA級二人はきついな………(てかこいつらのコンビ初めてのくせに息ぴったりだな)」
「よく言いますよ、あれで首を刈るつもりだったのに」
「相変わらずですね、桐ヶ谷先輩は」
「そうか?普通だぞ俺は」
「太刀川さんと互角に戦える人が何言っているんですか…………」
「それに桐ヶ谷先輩はシューターやガンナーにとって天敵のような行動を実際してるじゃないですか。なんですか弾を全部斬るって」
「いやあれくらい相手の視線とか見れば誰だって…
「「そんなこと出来るのは先輩のような変人だけです!」」
後輩から変人呼ばわりされて地味にショック………
<三人称side>
三人の僅かな攻防。それだけでもアスナたちはキリトの相手がかなりの手練れだとわかった。
「くそ、あいつら見たらやりたくなってきた」
「和人には悪いけど今日も30本ぐらい付き合ってもらうぜ」
「出水先輩俺もやりたい!」
太刀川、出水、緑川は相変わらずの戦闘狂だ。
「すごいねー、アスナ!」
「うん、キリト君いつもこんな人たちと一緒に戦っているんだね」
「それにしてもさすがに和人君でも木虎ちゃんと黒江ちゃん相手じゃ苦しそうね」
真由美がキリトたちの戦闘を見て言った。
いくらキリトが個人、アタッカー2位の実力者でも、オールラウンダーの木虎の対応の早さ、ボーダー最年少でA級入りを果たした黒江の剣さばきにはキリトも苦戦している。
「ここの声って向こうには聞こえないんですか?」
シリカがふと思ったことを聞く。
「一応設定では聞こえないようになっているから、でも確か聞こえるように出きるはずだけど……」
「それなら諏訪さんに頼んで聞こえるようにしましょうよ!それなら和人君頑張るだろうし」
エリカの提案で真由美がケータイで諏訪さんにかけた。
「もしもし諏訪さん」
『おう七草か、どうした』
「今使っている訓練室に私たちの声聞こえるようにしてほしいのですが」
『そんなことか。わかった少し待ってくれ……よし出来たぞ』
「ありがとうございます諏訪さん」
『いいってことよ』
ピッと真由美は電話をきった。
「諏訪さんに頼んで聞こえるようにしてもらったわよ」
「ありがとう真由美さん」
すると出水がリズに何か言ってやれと囁いた。
リズは悪い笑顔を浮かべながらキリトに向かって言った。
「キリト~、女子相手に負けたら格好つかないわよ~!」
「え、リズ?なんでそっちの声が聞こえんの!?」
「諏訪さんに頼んで聞こえるようにしてもらったからよ和人君~」
「真由美さん、別にそんなのいりませんから……」
「キリト君頑張ってね~!」
あ、とリーファがふと思いつき、アスナに言った。
「ユイちゃんの応援もあったほうがいいと思いますよ」
「そうだね」
アスナはケータイを取り出し音量を最大にした。
「ユイちゃん、キリト君に応援してあげて」
『わかりましたママ!』
『パパー!頑張ってください!』
シー~~~ン
またもや静寂タイム。
「パパ……?」
「桐ヶ谷先輩……アスナさんとそんなことしたんですか……」
「待ってくれ!そんなことしてないから!」
「お前らもなんとか言ってくれ!」
キリトは観客の女性陣に助けを求めるが、笑顔でスルーされた。
「ほら、ひよりさんも何か言ったほうがいいですよ」
「え、シリカ!?よ、よーし」
ルクスは呼吸を整え大きく息を吸い
「キリトさん頑張ってください!二刀流のキリトの力見せてあげてください!」
シー~~~~~ン
……またもや静寂タイム。(ごめんね)
「ちょ、ひよりそれは言っちゃ
だが時すでにおすし。
「二刀流?」
「おい、桐ヶ谷どういうことだ」
「それは俺も聞いてねぇな」
「和人兄ちゃん二刀流なの?」
「どういうことだぁ桐ヶ谷!?」
「あらら……小南に知られたら大変なことに……」
今度はボーダー男性陣が敵に。もはやこの場にキリトの味方はいないように思える。
「待ってください皆さん!?それはSAO時代の話であって、この姿で使えるようになったのはつい最近ですから!」
「でも使えることには変わりないな」
太刀川の的確なツッコミに墓穴をほったと自覚したキリト。
「……へぇ」
木虎のどす黒いオーラがさらに増す。
「ねぇ双葉ちゃん、私たち手を抜かれていたみたいね」
黒江も同じくオーラが、増している。
「そうみたいですね……なら」
「「全身全霊で叩き潰しましょう!!」」
普段の二人からは考えられない発言にキリトはびびっている。
実はキリトは密かに二刀流で戦う訓練をしていた。最初は片手だけでいいと思っていたがこれからどんな強敵と戦うかわからないので二刀流ソードスキルを再現するべく特訓に励んでいた。そしてようやく最近になって実戦で使いこなせるレベルにはなってきた。
「…………(まぁ、実際に人に使ったことないからやってみるか、片手だけだったら今のあいつらに勝てる気がしないし)」
キリトは拳銃をしまい、背中に現れた柄が水色の弧月を取り出して構えた。
その姿を見たアスナはかつてSAOで英雄といわれたキリトを思い出した。
「(やっぱりキリト君かっこいい……!)」
キリトは二人に右手の剣を向けた。
「木虎、黒江」
「いくぞ……!」
「「っ!!」」
キリトは二人に向かって走る。
木虎が牽制のため何発かうってきているが全て斬る。
黒江はアタッカー専用オプショントリガー[韋駄天]を発動しようかと思ったがキリトには通用しないとすぐに判断し、[旋空]を発動した。
だが変人キリトの回避により間合いまでつめられて、キリトは黒江に右手の剣でに片手剣 縦2連撃ソードスキル[バーチカル・アーク]を繰り出し体制を崩した。
弧月にはSAOやALOみたいにシステムアシストがない。キリトがボーダーに入って間もないころどうやってソードスキルを再現しようか考えていたとき、弧月の専用オプショントリガーの[旋空]に目をつけた。
[旋空]はトリオンを消費することで瞬間的に変形、拡張し、間合いを広げるトリガーだ。振り回されるブレードは先端に行くほど速度と威力が増す。ブレードの長さは発動時間に反比例して長くなるが旋空と剣のタイミングを合わせるためほとんどの人は1秒で15mくらいが一般的だ。中には時間を0.2秒にして40mまで間合いを伸ばすという人もいる。
しかしキリトは発動時間を三秒まで伸ばしているためブレードの長さは見た目的にはあまり変わらない。しかし近距離で振り回されるブレードは先端に行くほど速度と威力が増すので、本物のソードスキルとスピードの差はあまりなくった。
これを試しに太刀川などがやってみたが、三秒という長い時間、それも振り回すほどに速度も上がっていくので体が追い付かず実戦に持ち込めるほどには出来なかった。それをできたキリトは完全に変人である。
体制を崩された黒江に追撃をしようとするが、木虎が左からスコーピオンで攻撃してくる。
キリトは左手の剣で片手剣 上段突進ソードスキル[ソニックリープ]で木虎の右手ごと斬り、すかさず右手で片手剣 垂直四連撃ソードスキル[バーチカル・スクエア]で斬りきざんだ。
『戦闘体活動限界 木虎ダウン』
木虎を倒したキリトたが、後ろから黒江が斬りつけようとしていた。
それを後ろ向きのまま左の剣で防ぎ、右の剣で片手剣 ソードスキル[バーチカル]で黒江の両手を斬った。
黒江は近接武器しかもってなかったので打つ手なし。
「悪いな」
キリトは右の剣で片手剣 水平四連撃ソードスキル[ホリゾンタル・スクエア]を繰り出した。
『戦闘体活動限界 黒江ダウン』
『試合終了 勝者桐ヶ谷』
「俺の勝ちだ」
なお、この後の修羅場について忘れていたキリトであった。
まことに勝手でありますが新作品を投稿しようと考えています。理由は前々から思っていたものが他の方々の作品を見て自分も書きたくなったということです。
投稿速度は出きる限り頑張りますので。
それでは次回もお楽しみに!