アブソリュート・デュオ 《二人目の異能(セカンド・イレギュラー)》※作者就活のため休止 作:真実の月
プロローグ
「くぅぅっ!」
胸に浮かぶ《
この光景を写真か絵にして何も知らない人に見せれば「人が燃えている姿とそれを傍観する人を写した光景」と答えるだろう。だがそうではない。人を超える力《
この焔は俺自身の《魂》そのものなのだ。
焔はさらに勢いを強めるが、俺は痛みをこらえてその焔を掴む。
「《
少し弱々しいが、俺の《力ある言葉》に反応した焔が強烈な光を発し……
「なっ!?」
俺の驚く声と同時に消えた
そして一気に静まり返り、沈黙が俺がいる部屋を包み込む
「もう一度、武器の形を頭に浮かべながら《力ある言葉》を発してみなさい。」
その沈黙を破ったのは漆黒の衣装を着た少女だ
痛みをこらえて疲れ切った俺は、その指示にこくんと頷いてもう一度《力ある言葉》を発する
「《
思い浮かべた武器は一番想像しやすかった刀。
再び焔が現れ、俺の右手を包み込み、そして焔が刀の形に変化した
「別の形を想像してみなさい。」
指示に従って、次は槍を思い浮かべた
すると刀の形をとっていた
「楯に続けて
俺が不思議そうな顔をする。それを見た少女は俺に俺が《
それによると、《
俺の場合、武器の形をしているという点では《
「さて、その《形なき
少女はくすくすと笑いながら部屋の外の闇の中へと消えていき、その後には先ほどのような静寂と俺が残された。
そして俺は一つの紙を取り出す。
「お前の記憶を見つけたくば昊陵学園に来い」
犯罪予告の紙の様に、様々な雑誌から切り抜かれた文字でそう記されている。そしてその下には、俺の名前……「荒巻風麗」と記されている
そう、俺にはある出来事までの記憶がない。失われた記憶を探すため、ここにやってきた。俺自身を表すなら《
「これで……俺の記憶が見つかるのか?」
不安を感じながら、俺は光の方へ進んでいった