この紅魔の幼女に聖剣を!   作:海洋竹林

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短くなると思ったら、全然そんなことはなかったぜ。

そして日刊ランキングに入り、ニヤニヤが止まりません。


めぐみん視点


この生徒達に一時間目を!

ーー 一時間目 生物

 

「それでは生物の授業を始める。この生物の授業はモンスターの解剖を通して体の構造を学んだりモンスターの生態を学ぶのだが、魔法や体育、国語にも劣らない大切な授業だ。まりとら、何故かわかるか?」

 

その言葉にまりとらは立ち上がり

 

「モンスターの肉質や生態を知ることで、より高効率でモンスターを殺すためだ。」

「流石に早かったか……、5点だ。」

 

しょんぼりとした雰囲気を漂わせて座ったまりとらに、朝休みに早くも魅了された数人が担任へと殺意の視線を送っていた。

 

「それじゃあ姉のめぐみん、答えてみろ。」

「モンスターを改造した時に、溺死するブルータルアリゲーターや焼死するファイアリザードなどというかっこ悪いモンスターを作らないためです。」

「3点」

 

お前はそんなことも答えられないかという腹の立つ目で見られた。

 

「お前はそんなことも答えられないのか。」

「本当に言いやがった!!」

 

 

 その後も、気を使われたのかのかまりとらは指され続けた。

 

「それではこの三匹のうち、尻尾が弱点なのはどれか。」

「真ん中だ。」

「よく知っていたな。めぐみんに聞いたのか?」

「尻尾を切り落としたら死んだことがある。」

 

………ん?

 

 

「愛くるしい姿で冒険者を誘惑して養分にする安楽少女だが、対処方法は?」

「何も聞かず考えずにぶっ殺すことです。」

 

………んん?

 

 

「グリフォンはどうやって飛んでいるか。まりとら、わかるか?」

「無論だ。奴らは魔法で飛んでいて、翼はあくまでその補助にすぎない。故に翼を切り落として地面に叩き落としても、風の魔法で最後の抵抗をしてくることがある。」

 

………んんん?

なんというか、こう……

 

 

「血しぶきの汚れが取れにくいので遠距離から魔法で仕留めるか、剣で切り裂いたあと血が吹き出るより先にバックステップで避ける必要がある。」

「あ、ああ。それではそろそろ時間なので、これで授業を終了する。」

 

まりとらの解答に授業が終わる頃には、私達の背筋は冷汗でぐしょぐしょだった。

 

 

「めぐみんの家どんな教育してるのよ!!」

 

 授業が終わった途端自称ライバルによって廊下へと攫われた私は、クラスメイト達に包囲されていた。

 

「そうよ!まりとらちゃん凄いこと言ってたじゃない!」

「「うんうん」」

 

そう言われても私もまりとらもあまり家でじっとしているタイプではないし、別のところで遊んでいたから妹が何をしていたか私は知らないのだが…、

 

「はぁ………、もういいわ。」

 

私がそう答えると、ゆんゆんは一応納得したのか語気を緩めた。

 

 

 

 私がクラスメイト達を論破して席に戻ると、ゆんゆんが私の机にバンと手を置いてきた。

 

「めぐみん、わかってるわね?」

 

ゆんゆんは紅魔族の長の娘にして、生真面目な学級委員である。

 

「なんですか?まりとらのことなら納得したはずですが。」

「そうじゃなくて!!」

「はいはいわかってますよ。ちょうど今日の朝ごはんは何かと考えていたところです。」

「そう?今日は私が朝早くから腕によりをかけて……ってどうして私が負けること前提なのよ!きょ、今日こそはめぐみんに勝って、紅魔族一の天才の座を奪って見せるんだから!」

 

私のために毎日ごはんを作ってきてくれる自称ライバルは、そう宣言しながら作ってきた弁当を私の机に置いた。

 私は代わりに、テストの結果で手に入れたスキルアップポーションを机に置く。

 

「それでは私が勝負の内容を決めさせて貰いますよ。なにせスキルアップポーションは希少品、あなたの作ってきた弁当とは訳が違いますからね。」

「わ、わかってるわよ。今日もめぐみんが勝負の内容を決めていいわ!」

 

ちょろすぎる。

 

「では内容は次の身体測定で、どっちがよりコンパクトな体形をもち、可愛らしいかということで……」

「そ、そんなのズルいじゃない!そんな勝負じゃ私がめぐみんに勝てる筈がないわ!」

 

こいつ……!

 

「自分で言ったことですが、貴女にそこまで言われると腹が立ちます!同い年なんですからそこまで違いがあるはず無いでしょう!自意識過剰ですかこの子は!!」

「ちょっ!痛い、勝負は身体測定の筈でしょ!そんなに暴れたいなら体術で決めればいいのに!」

「そろそろ時間だぞ、我が姉めぐみん。」

 

ゆんゆんを叩いていると、まりとらが呼びかけてきた。

 

 大丈夫、幼い頃にウォルバク先生に教わった、大魔術師になれば巨乳になれるというのは長年の調査の結果、ただの噂ではないというのは裏が取れている。

 魔力の循環が血行にも影響を与えて成長を促進するのか、紅魔の里でも大魔術師といえる女性達はウォルバク先生を始めとして巨乳揃いだった。

 ならば現クラスで一位であり、天才と呼ばれるほど魔力の多い私が巨乳になれる日も近いはず。そう、私はまだ、成長期が来ていないだけなのだ。

 

 そう思案しながらまりとらに続いて保険室へと向かうと、ゆんゆんが慌ててついてきた。

 

「ねえめぐみん、そんなに自信があるなら普通に大きさ勝負でもいいんじゃ……?ああっ、走らないでよ。ねえ待って!」

 

そんな声を背中に受け、私は階段を駆け下りるのだった。




実際胸の大きさは遺伝と栄養状況、成長ホルモンの分泌に関係があるとか。そう考えると遺伝も栄養状況も貧しいめぐみんが貧乳になるのは当然ですね。

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