この紅魔の幼女に聖剣を!   作:海洋竹林

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病院いったら抗生物質渡されましたが更新に穴は開けません。そして更新直後に入る誤字報告にへこみました。


この生徒達に自習時間を!

 四時間目が終わった後、我が姉めぐみんがスキルアップポーションを持ってぼっちのゆんゆんの周りをうろうろしていた。

 きっと昼食を狙っているのだろうが、流石にどうかと思うので私の昼食を分けることにした。

 

 

「は、半分しか……あげないから……………」

「まあ待て待て我が姉めぐみん。私の昼食を分けてやるからみっともない事はやめろ。」

 

 そう言って我が姉めぐみんの顔の前でモンスターの肉とネギを串に刺して焼いたモノを振る。………しかし熊肉とネギってねぎまと呼んでいいのだろうか。

 

 

「あむあむ、んくっ…。しかし、まりとらはいったいどこからこれ持ってきたんですか?結構な量ありますけど、………はむっ。」

 

 そんな事を口にしながらも食べるのをやめない我が姉めぐみん。どれだけ飢えているんだろうか。

 

「早朝に家を出て村周辺のモンスターを狩って来たのだ。あとは野生のカモネギからスリ取ったネギと一緒に刺して焼いただけだな。金はかかっていない。」

 

強いモンスターの肉は美味しいので、調味料なしでも十分イケるのだ。

 

 

 そんな事を話しながら食べていると、校内放送が流れた。

 

『本日、午前から突然降り出した謎の大雨は、ぷっちん先生の見立てによると紅魔の里周辺に封印されている魔神の仕業に違いないとの事です。校長先生が調べたところ、確かにこの雨雲は魔力による干渉の痕跡があり、人為的に降らされた雨で間違いないとの判断が下りました。各教師はこの雨の制御のために、午後の授業は中止、生徒は大雨、強風、落雷により帰るのは危険ですので、各自校内で自習していてくだだい。』

 

ダメ人間教師ぷっちんは魔神の丘に封印されているらしい魔神に罪を押し付けたようだ。私の聖剣で切り払ってもまた降り出すまで結構かかっていたし、怠惰の化身ウォルバクの爆裂魔法なら吹き飛ばせそうなものだが……。

 

私は暇になってしまったので、我が姉めぐみん達と同じ様に図書室へ向かう事にした。

 

 

 

 流石は紅魔の里唯一の図書室、大人も利用するだけあって、専門書からおとぎ話とレパートリーは多岐に及び、蔵書数もありえないほど多い。

 

 書棚を眺めていると、幾つか面白そうな本を見つけた。

 

『使い魔を創る魔法』『ゴブリンでもできる自作魔法』『混沌と狂騒の女神について』…………

 

『使い魔を創る魔法』を読むことにしよう。なになに……。

 

『使い魔とは契約した時点で通常の生物の枠を外れ、ストックされた契約主の魔力を消費し生きる、一種の魔法生物と化す。』

 

読みながらパラパラとページをめくっていく。

 

『ストックできる魔力は使い魔の種族によって変動するが、例外なく使い魔になった時点でステータスが上昇する。』

 

ステータスは契約主の一定の割合が使い魔のそれに加算され、契約主にも使い魔の持つスキルが使用可能になることがあるらしい。

 

『使い魔は契約したその時から契約主に従う訳ではないので、調教する能力がないのならば卵の時点で契約することが推奨される。』

 

卵か、古代遺跡に幾つかあったはずだし探して見よう。

 

 

 

 そうして私がしばらく本を読んでいると、

 

「ちょっとゆんゆん何それー?もしかして友達いないの?マジうけるんだけどー!」

 

静かな図書室に似合わない馬鹿笑いが聞こえた。

そちらを見ると、どうやらブラコンのふにふらがぼっちのゆんゆんに絡んでいるようだ。

 

「そこまでです!」

 

あれは我が姉めぐみんか?

 

「いたいけな少女をからかい、いたぶり!その後傷心の少女に友人顔で漬け込んであれこれと要求するその企み!他の人の眼は誤魔化せても、この私にはお見通しですよ!」

「ええっ!」

 

なんとブラコンのふにふらに絡み、夕食代を強請りとろうとしているようだ。

 

「ま、マジ意味わかんない!ちょっとゆんゆんが面白そうな本読んでたから、声かけてみただけなのに……!」

 

言い方はかなり悪かったが、どうやら悪意はないらしい。

 

「め、めぐみんどうしたの?私はただ、声をかけられただけなんだけど……。」

 

そう言って戸惑う二人に対し我が姉めぐみんは、

 

「いえ、なにか面白そうな匂いがしたので、暇なので首を突っ込んでみました。それに私はさっきの体育を休んでしまったので名乗れず、欲求不満が溜まっていたので。」

「「理不尽!」」

 

二人の叫び声を聞きつけたのか、図書室のドアが開けられた。

 

「おいお前らうるさいぞ、図書室では静かにしろ。あと魔神の降らした雨は止んだからな。ウォルバク先生は力比べをしたがっていたが、俺と校長の力で魔神を超えてしまったらしい。」

 

出てきたのはダメ人間教師のぷっちん。どうやら雨を抑えることに成功したらしい。

 

「先生私達には魔力が暴走したとか言ってませんでしたか?なんでも封印されてるモノの性にしちゃ可哀想ですよ。」

 

生徒の一人がいい加減なダメ人間教師ぷっちんに突っ込むが、

 

「いや里の者が封印を見に行ったところ、魔神の封印が実際に解けかけだったらしい。暴虐のウォルバク先生の封印の方も、封印が解けかけて何枚かの破片が見つかっていないらしい。魔神の封印はいつ隙間から魔神の従僕が溢れ出して来てもおかしくないし、暴虐のウォルバク先生の封印の方も解けるのは時間の問題とのことだ。何があるかわからないのでしばらくは各自一人で帰らず、複数人で帰るように。」

 

 ダメ人間教師ぷっちんがそんな事を行ってきた。




邪神はもううろついているので魔神の丘の封印が解除されることにしました。そこらへんの経緯は次回で描写しますが、もうわかってる人もいるかもしれませんね。

あともう少しで何人かオリキャラ出しますが、要望が来たらロリっ子になります。

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