ドラえもん のび太の幻想冒険記   作:BLACK(黒)

1 / 13
始まりの時
第1話 日常…?


「ドラえもお〜〜ん!!!」

 

 その大きな声が家中に響き渡る

 

 ?「ドラえもん! 大変なんだよう!! 実は」

 その後話を続けようとするが、青いタヌキのロボットは間髪入れずに答えを言った

 

 ドラえもん「わかってるよのび太くん

 今日テストの答案が返ってきていつもの如く0点」

 のび太「え、うん」

 ドラえもん「帰りにジャイアン達と野球をして一球も打てず、エラーしっぱなし

 ジャイアンとスネ夫に殴られた」

 のび太「そう」

 ドラえもん「そして家に帰ると待ち構えてたママにテストの答案を見られて叱られたんだろ?」

 

 今日の出来事全て見てたかのようにスラスラと答えが返ってくる

 のび太が「何で分かったの?」と聞くと、「いつもの事だから嫌でも分かるよ」と返ってきた

 

 少し涙目の冴えないメガネの男の子の名前は野比 のび太

 小学5年生で、趣味は昼寝

 勉強、運動全てダメダメで何かあると、いつもドラえもんに頼ってしまう

 

 呆れた顔の青いタヌキのような生き物(?)はドラえもん

 未来からきたネコ型ロボットだ

 ネコ型ロボットの割にネコ耳が無いが猫と話す事ができる

 自分をタヌキと間違えられるのが嫌いだが、その容姿から「青いタヌキ」と呼ばれる事が多い

 

 のび太「ねぇ、身体とケンカと勉強に強くなる道具出してよう!!」

 

 ドラえもん「そんなの無いに決まってるだろ 運動して勉強頑張ればいいじゃないか」

 

 のび太「え〜!?やだよ、面倒臭い」

 

 

 いつものやりとりが続くその頃、空き地では…

 

 

 ?「全くのび太のやつ、いつになったら野球上手くなるんだよ

 なあ!?スネ夫」

 

 スネ夫「ホントにそうだよ でもジャイアン、のび太が野球上手くなるなんて、1年や2年かかっても無理な気がするよ」

 

 ?「あら、のび太さんだって頑張ってたじゃない

 今日はのび太さんの方にボールが結構来てたから相当苦労したと思うわ」

 

 ジャイアン「でも取らないと意味がねぇんだよ そのせいで大差で負けたんだぞ!うちのジャイアンズは」

 

 そう鼻を鳴らし怒りを露わにしてる身体が大きな男の子はジャイアンこと、剛田 武(ごうだ たけし)

 その体つきからして、ケンカには強く人の物は自分の物と、欲張りで傲慢な性格

 

 その隣でジャイアンを怒らせないようにしてるトンガリ頭の男の子は骨川 スネ夫

 見栄っ張りで嫌味な性格 骨川出版の御曹司であり、お金持ち

 その所為か、のび太達にはよく自慢話をする

 

 ジャイアン達を宥めている女の子は源 静香(みなもと しずか)

 優しく、仲間想いな性格 皆のヒロイン的存在

 お風呂好きであり、学校から帰るとすぐに入るという綺麗好き

 その所為か、よくのび太達に覗かれる(決して故意ではない)

 

 この三人はのび太と同じクラスメイトで友達だ

 

 スネ夫「そ、そんな事より皆、明日のび太の家に行くんだろ?」

 

 静香「ええ もちろんよ」

 

 ジャイアン「あんな楽しそうな所に二人だけで行かせるかよ!」

 

 

 

 時間は遡り学校のお昼休み…

 

 

 のび太「ねぇみんな!明日の朝、ドラえもんと 空想サファリパーク に行くんだけど、みんなも一緒にいく?」

 

 スネ夫「空想サファリパークって、いつか行ったユニコーンに会いに行った未来のサファリパークでしょ?

 何しに行くの?」

 

 のび太「実はね?久しぶりに“ペガ”と“ドラコ”と“グリ”に会いに行こうと思って!」

 

 静香「まぁ!あの3匹と久しぶりに!?」

 

 ジャイアン「俺はもちろん行くぜ!お前も行くよな!?スネ夫」

 

 スネ夫「あ、うん、ボクもいくよ 久しぶりだなぁ いつ以来だっけ?」

 

 

 

 空想サファリパーク

 それは現実世界では実在しない生き物が住んでいるいわば動物園

 たとえばユニコーン、人魚、ピクシーなどその他諸々

 伝説の生き物ですらそのパークで生きて、暮らしている

 

 のび太がいった3匹の生き物も、実在しない生き物で

 

 “ペガ”はペガサス “ドラコ”はドラゴン “グリ”はグリフォン

 

 その3匹は以前、ドラえもん達と時間旅行をし、過去の日本でのび太がペットを作るため、動物の遺伝子アンプルとクローニングエッグというひみつ道具を使って作られた生き物

 ペガは馬と白鳥、ドラコはワニと鹿とトカゲ、グリはワシとライオンのアンプルで作られた

 

 過去の日本、いや世界を自分の物にしようとした悪の親玉「ギガゾンビ」と共に戦い、そしてタイムパトロールと共に空想サファリパークに行き、そこで暮らしている

 

 

 

 今回久しぶりにその3匹に顔を出してあげようと思い、それならジャイアン達も誘おうと思い今に至る訳だ

 

 ジャイアン「よし!それじゃ明日の朝10時にのび太の家に集合だ!!

 …のび太、学校が終わったら野球だ お前も来いよ」

 

 スネ夫「エラーしたら承知しないぞ!」

 

 のび太「う…うん」

 

 

 

 

 

 その日の夜

 

 

 

 のび太「明日はペガ達に会える!いやあ、今日は眠れるかなあ?」

 

 ドラえもん「全く…君は調子いいね」

 

 のび太「えへへ…」

 

 わくわくして興奮気味ののび太だが、時刻は午後11時

 早く寝ないと朝起きられなくなるので、無理に布団に入る

 

 しかし、妙に視線を感じる感覚がする

 

 のび太はふと、周りを見渡した

 ドラえもんは押入れの中

 道具の整理をしているようで、ふすまは空いていない

 

 ではさっきのは一体…?

 

 気のせいかと思ったのび太は布団に入るや否や、約3秒で深い眠りについた

 

 

 

 

 

 ?「ふふふ…面白い人を見つけたわ…」

 

 

 

 翌日

 

 時間通りにきたジャイアン達はさっそくドラえもんに

「おい!早く行こうぜ!!」と急かした

 

 ドラえもん「待ってよジャイアン 先ずはタイムマシンで22世紀に行くよ?」

 

 スネ夫「え?どうして22世紀に?」

 

 ドラえもん「みんなで空想サファリパークに行くには大型の乗り物で行かないと…

 前みたいにスネ夫が二人用の乗り物で無理矢理三人で行ってたからパークの園長さんから注意されたからね」

 

 スネ夫「あ…あははは」

 

 ジャイアン「全く…じゃ、とっとと行こうぜ!!」

 

 ドラえもん「うん!じゃあみんな タイムマシンへ!」

 

 そう言って、ドラえもんはのび太の机の引き出しを開けた

 

 タイム空間は机の引き出しに繋がっているので、時間旅行する時はいつものように引き出しの中に入る形でタイムマシンに乗る

 

 そして、順調に進んで行く…と思われたが、ここで異常事態が発生する

 

 

 

 タイムマシン「時空乱流ガ発生シマシタ 時空乱流ガ発生シマシタ スピード全開デ抜ケ出シマス 捕マッテクダサイ」

 

 ドラえもん「!?まずい みんな 捕まって!!」

 

 そう言うと、タイムマシンの後ろの部分からロケットの様な物が出てきて、突如スピードが上がる

 みんなは振り落とされない様にタイムマシンにしがみつく

 

 タイム空間に落とされると、時間も場所も不明な場所に落とされ帰る事ができないからだ

 そうならない為にもタイムパトロールが存在しているが、全てが全て見つかる訳ではない

 

 必死にしがみつくのび太達だが、

 

 タイムマシン「ガ…ガガガ…ピー ザー…」

 

 何と、タイムマシンの音声装置が壊れてしまった

 それだけではない メーターにも不具合が生じ、エンジンにも異常が出た

 予備エンジンがあるので、抜け出せるかと思われたのだが

 

 ジャイアン「おい…何だよ、アレは!!」

 

 ジャイアンが指を指したのは、タイム空間の外だ

 本来タイム空間の外には、時計の絵があるのだが時計ではなく、代わりに目の様な物が至る所についていた

 突如強力な引力によって、タイムマシンは引き寄せられる

 

 静香「ねぇ!このままだと吸い込まれてしまうわ!」

 

 のび太「どうするんだよドラえもん!」

 

 ドラえもん「だ…駄目だ コントロールが効かない!このままじゃ…」

 

 その時、強い衝撃と共にタイムマシンが謎の空間に引き込まれた

 

 

 

 うわあぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 のび太「う…うーん…」

 のび太は目を覚ました

 今まで気を失っていたようだ

 

 

 のび太「ここは…森?」




東方要素少なめな件
初めての執筆なので暖かい目でご覧下さい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。