がっこうぐらし!―Raging World―   作:Moltetra

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修正記録:5/21:一部違和感を感じる言い回しを修正しました。


3.妹

 さて、昔の話をしようか。かつて全てを捨てたと思い込んでいた男がいたとさ、その男は4人の賢女に諭され、女達を守る役目に就いた。その男の信念は2つ、自分を犠牲にしてでも彼女達を護る事、捨てられるまで付き添う事。それ以来、男はかつての仲間達と共に生きていた頃を思い出し幾分か人らしさを取り戻しているらしいよ。……まあ元々人並みではない部分もあるし、ある程度近くなっている、という感じではあるが。

 

 

 「え、雅さんって先輩達よりも年上だったんですか!?」

 

「そうだ、21だからな。俺からしたら全員妹のようなものだ」

 

「みゃーくんが……お兄さん!?」

 

「そのみゃーくんってのやめないか、むず痒い」

 

「えー、だってみーくんだとみーくんと被っちゃうし、みゃーくんかなぁって思ったんだけど……だめ? 可愛いと思うよ?」

 

通りを疾走するキャンピングカー、その車内では新入りである俺が運転を務め、他の賢女様達はくつろいでいらっしゃった。とは言っても若狭だけは助手席で色々とナビゲートしてくれてはいるが、そういう彼女も俺が年上だと知ると流石に驚きを隠せない。

 

「可愛いさは求めていない」

 

「それにしても、雅君……雅さんが年上だったなんて。私随分失礼な物言いをしてたわね……」

 

「別に、その方が気楽でいい。若狭も恵飛須沢も直樹も、今まで通りタメ口でいいぞ」

 

「そうかしら……でも3つも離れてるとなると……」

 

「たかが3年だろ、中身はお前らと同じくらいで止まってるよ」

 

「え、じゃあ見た目はおとな―――」

 

「やめろ!」

 

 ふざける丈槍を止める恵飛須沢に、その2人を見て笑う若狭と直樹。そんな4人に囲まれて、俺は今充実した日々を送っている。あれからまだ2日しか経ってないのが嘘のようで、俺は彼女達に対して妙とも言える程親近感と好感を抱いていた。一方的な物かもしれないが、少なくとも俺は楽しいと思っている。久しい感情に戸惑いもしてるが……まあ、2人には大丈夫だと伝えてやりたいくらいだ。あいつらにとっちゃ俺は死んでるんだけどな。

 

「じゃあ雅さんも私達の事名前でよんでくれれば釣り合うんじゃないですか?」

 

「それさんせ~い!」

 

「おっ、それもそうだな。あたし達がタメなのに名字で呼ばれてるってのも……おかしくはないけど、なんか壁がある気もするし」

 

 珍しく直樹が提案すると、丈槍と恵飛須沢が乗っかる。だが若狭だけは賛同する声を上げなかった。横目で見てみると、若狭は地図と睨めっこしたまま固まっている。今まで問題なく道を教えてくれていたから方向音痴が発動した、とかではないだろうが……嫌だったのか、それとも他の理由で心ここにあらずの状態か。

 

「……悠里?」

 

「おおっ!! な、なんか……」

 

「一番はりーさんか、まあ競ってた訳じゃないけど……」

 

「なんか今更恥ずかしくなってきました……」

 

 直樹や丈槍ですら恥ずかしがる事なのに、若狭からは反応がない。知らない内に嫌われてたか、それとも何か気になる事があるのか。どちらにせよ、今日の宿泊地点であるデパートまでの道は若狭抜きでは辿り着けない。早い所呼び戻した方がいいな。

 

「若狭ー、若狭!」

 

「えっ!? あ、はい! どうしました?」

 

「道はこれで合ってるか? あと若狭さえよければタメ口でいい、その方が気楽だ。……さっきの、怒った訳じゃないからな」

 

「あ、うん……わかったわ。道は―――合ってるわ、次は300mくらい先で右折ね。ファミレスが目印になると思う」

 

「300右折、了解」

 

「みゃーくん、さっきりーさんの事名前で呼んだんだよ。聞いてた?」

 

「え、そうなの? ごめんなさい、全然聞こえてなかったわ」

 

「えー、勿体ない……ねえねえ! みゃーくん私も呼んでみて!」

 

「由紀」

 

「きゃー!」

 

 女子グループに男が1人入るとこんな感じなんだろうか、と考える。残念、俺は男子校だったし、と言ってもほぼ言ってないし友達も作らなかったからそういう物には疎い。最低限の単位と最低限の会話しかしなかった俺には友達との会話……ましてや女子との接し方すらもわからなかった。まあ女子グループとは言え歳は離れている。たかが3年と言ったが、それは短くも長い微妙な年月だ。ただ学校や階級が関係ない今の状況ではそこまで気にすることなく接せられると思う。俺も、さっき言った通り妹の様な感じで接すればいい。

 

「胡桃、美紀、悠里、奏楽……これで全員か」

 

「ん? 奏楽って誰だ?」

 

「えっ、もしかして5人目が……いたりするの?」

 

「ああ、違う違う。奏楽は俺の妹の名前だ、つい出ちまったが」

 

「みゃーくん妹いるの!?」

 

「弟1人に妹1人、俺合わせて3兄妹だ」

 

「妹…………るー、ちゃん」

 

「……」

 

 兄妹の話は禁句だと、悟った。またも地図と睨めっこの状態になった若狭はぽつり、誰かを呼ぶ。それは恐らく、いや予想するまでもない。若狭には妹がいる。少しだけ減速して地図を見れば、視線とほぼ同じ位置に小学校があった。……妹は小学生か、この状況になってから大分経つ、その子はもう―――生きてはいないか、可能性は限りなく低い。

……奏楽は、生きているんだろうか。思考に少し入れただけで不安が次々と積み重なっていく。数分も考えれば、それこそ破裂してしまうだろう。若狭は、それを今まで耐えてきたんだろうか?

それとも、俺の様に思考の隅へと追いやっていたんだろうか。それどころではない、今はやるべきことがあると、忘れていた事も忘れて……不毛だ、意味のない思考に割くキャパシティはない。

 そういう風に割り切れる俺は、きっとまだ幸せだ。

 

「ファミレス……ここか」

 

距離と目印がほぼぴったりの地点で重なり、俺はハンドルを切った。つい癖で方向指示器まで出してしまったが、今の状況じゃ光で寄せ付ける切っ掛けにしかならない。

 

「恵飛須沢、地図取ってくれ。若狭と交代だ」

 

「え? ……うん、わかった?」

 

「直樹、丈槍、若狭を見てやれ。今晩の夕食と明日の朝食について深く話し合うといい」

 

「? わかりました」

 

「そんなにご飯が待ち遠しいの? みゃーくん男の子だもんね!」

 

「俺は“大人”だ」

 

 ぼーっとする若狭と恵飛須沢が席を代わると、恵飛須沢は神妙な面持ちで俺の顔を眺めてくる。背後では直樹と丈槍が俺の言った通り今晩の夕食について議論しており、丈槍の明るい声が聞こえてきていた。

 

「……なあ、なんで苗字呼びに戻ったんだ?」

 

恵飛須沢はふとそんな事を聞いてくる。

 

「名前呼びでいいのか? 男の、それもお前らからしたらおっさんの俺に名前で呼ばれても嫌じゃないなら呼ぶが」

 

「別に嫌じゃないけど……」

 

「なら呼ぶか、胡桃?」

 

「うっわ……なんかぞわっとした」

 

「えぇ……ならやめておこう」

 

「じ、冗談だって……」

 

「どうだかな」

 

「ぼそっと言うのがいけないんだよ、もっとハキハキ喋れって」

 

「当分苗字でいいなぁ……」

 

「ごめんって……少なくともあたしは名前でいいから」

 

「はいはい、胡桃さん」

 

「……やっぱぞわっとする」

 

「……もういい」

 

 やはり女子高生というものは怖い。偏見だと思っていた事が、事実だと目の当たりにした瞬間であった。

 

 

 日暮れ、この季節になると陽が落ちるのはかなり早くなる。もうすぐライトをつけなければ走れなくなる、そう判断した頃に丁度目的地であるデパートに到着した。

 

「探索はまた明日かしら……」

 

「そうだけど、どうせ中は真っ暗だしいつでも一緒だと思うんだよなぁ……雅、大丈夫か?」

 

車から降りた一行はデパートに探索に行くか判断していた。暗くなればライトは必須、だが灯りを点ければ感染者が集まるのも必須。食料にはまだ余裕がある為、探索はまた明日出直そうかと若狭は意見を出した。それに対し、電気が通ってなければ中は当然暗い、結局ライトを点けるから変わらない、という意見は胡桃だ。そして俺は慣れない車を長時間運転した為に肩がこっていた。右はともかく左は……まあ変わらないか、ついでに湿布があれば頂戴しよう。

 

「問題ない、行くとしたら最低限自分の身を守れる人員でのみ行くのが賢明だな。だとすると俺と胡桃のみになるが」

 

「私も行けますよ?」

 

 直樹が手を上げて立候補する。なので試しに俺の斧を持たせてみると―――

 

「おもっ!?」

 

「これで重いと言うんじゃ自分の身は守れないな、行くなら2人だ」

 

「でも……車の方にも戦える人を置かないといざという時不安だから、やっぱり明日にしましょう?」

 

「じゃああたしだけ行ってくる」

 

スコップを肩に担ぎ、1人で行こうとする胡桃の前に立ち塞がり図体を活かして通せんぼをする。若干怒ったような拗ねたような顔で抗議するが、暗いせいでよく見えないという事にしておこう。……やっぱ美人だな。

 車の窓からは丈槍が羨ましそうに顔を覗かせているが、彼女は今夕食の火の番をしている。ちなみにジャンケンで決めたが、俺と若狭は最初に勝ち抜いた。なおジャンケンで決めようと言ったのは丈槍である。

 

「許可できない、行くなら俺だ」

 

「あたしは元陸上部だぞ!?」

 

「俺は剣道テコンドーCQCをかじりチームで最速と称されていた」

 

「チームってなんだよ!」

 

「サバゲーチームだ」

 

「サバゲーってなんだよ!?」

 

「玩具の銃を持って撃ち合うスポーツの様な物だ、玩具と言っても当たれば怪我もするし重い。舐めて貰っちゃ困る」

 

「なんだそれ……ほぼ軍人じゃねえかよぉ……」

 

「ごっこ遊びだから違う。あとその口調直せ、可愛い顔が台無しだ」

 

「かわっ!?」

 

「雅さん、なにナチュラルに口説いてるんですか?」

 

 直樹が冷たい目線で見つめてくるが無視し、俺は斧を肩に回して若狭の目を見る。

 

「危険よ、危ない事はしないで。折角できた仲間なのに、数日でお別れしたくないもの」

 

「……はぁ、わかった。ほら車に戻るぞ胡桃、キビキビ歩けよ~、流石に片腕じゃ担ぐ事しかできないからな?」

 

「わ、わかったって! 歩けるよ……歩けるから担ごうとするなっ!」

 

 

 

 

 それぞれが車へと戻る中、悠里だけが暗闇に薄らと浮かび上がっているデパートを見つめていた。

 

「……悠里先輩?」

 

雅と胡桃に続いていた美紀が有利の異変に気付き、声を掛ける。

 

「ん? ああ、ごめんなさい。ちょっとぼーっとしちゃった」

 

「……どうかしたんですか?」

 

「ううん、何でもないわ。さっ、車に戻って晩御飯にしましょう!」

 

美紀を心配させまいと空元気を出す悠里。しかし、内心は穏やかではなかった。

 

 

 

 夕食を済ませた一行は各自が着替え、就寝の準備を整える。勿論着替えの間雅は周辺の巡回に出掛け、20分程で戻ってくるのが恒例化してきていた。午後9時、ライトのバッテリー節約の為にも少女達は寝床に入る。4人分しかないベッドは雅の場所はなくいつもは少し狭いソファに横になって眠っている。だが日付が変わるまでは周辺の警戒を怠らない、それが雅と言う男だった。

最初は文字通り寝ずの番をしていたが、悠里に咎められ警戒は日付が変わるまで、と取り決められた。それ以降、取り決め通りに眠る様にはなっているが……新しい仲間ができてからも、彼の悪夢は止まない。

 

「……ん、夜……?」

 

 悠里は珍しい事もあるものだ、と顔に掛かった髪を退かしながら体を起こす。普段は寝相もよくて滅多に寝返りもしない……それどころか夜中に起きるなんてのも殆どないのに、今日は何故か目が覚めてしまったからだ。

新しいメンバーが入ったから? しかも男の人だから、無意識に警戒しているのかもしれない。そんな風に考えて、悠里は1つの事実に気付く。

無意識だなんて、普通なら男の人だからって寝ないで見張りそうなのに……私はちっとも警戒、それどころか心配もしていなかった。あの人なら裏切らないと、心のどこかで信じているのかもしれない。そうだとしたら私はなんて馬鹿なんだろう、あの人がくるみに言った通り警戒心がなさ過ぎる。もしあの人が悪人だったら、今頃私達は襲われてるか、死んでいるだろう。物資も車も奪われて、死体はそこら辺に捨てられてるに違いない。

 

「ふふ、馬鹿みたい……」

 

 でも、そうはしなかった。今日運転を任せた時もちゃんと指示した道を通って、私がるーちゃんの事を考えた時も―――

それも、作戦の内かもしれないのに。私は自分より年上の人だからと、甘えてるんだ。今まで自分がしてきた事をあの人に任せて、縋っている。全部押し付けて、弱音を吐きたがってるのかもしれない。……あの人なら許してくれるだろうか、今までよく頑張ったと、褒めてくれるのかな。それとも甘えるなと言って叩くのかな、ありそうだけど、ないと半分わかっている。

 微かに喉の渇きを覚えて、悠里は寝床を出た。その途中彼が眠るソファを通り掛かる。

 

「……?」

 

少しだけ身じろぐ彼に、悠里は不審に思い顔を近づけた。もし怪しい事をしていれば、すぐに追い出さなきゃ。窓から差し込む微かな月明かりだけを頼りに、彼を観察する。

 

「―――と…そ…ら、しの……ぶ、……くっ」

 

「うなされてる……?」

 

 悠里はしばらく彼が呟く音を聞き続けた。昼間に言っていた妹の名前、そして昔の仲間の名前と知らない名前が1つ。それぞれを繰り返し呟きながら苦しそうに呻く。けれどその声は極めて小さく、ベッドで寝ていても殆ど聞こえない声量だった。

もしかすれば、この人も妹が大切で……きっと大好きだったんだ。どこから来たのか、今までどんな思いだったのか。経過や出来事は日記でわかったけれど家族の事は一切書いてなかった。 私の様に、忘れ去っていたのかもしれない。他の皆を引っ張ろうと強くあろうとしたのかもしれない。ううん、強くあろうとした事はもう分かってるんだ。この人は私と似ている、でも奥底は違う。あの下種の3人を躊躇いなく殺そうとしたのも、きっと過去に壮絶な物を経験しているんだ。この人は私と一緒で、弱い。

 

「……何をしている、若狭」

 

「え」

 

 いつの間にか、彼の目は開いていた。よく見ようと近付いたままで、もしかすれば……いいえ間違いなく誤解されている!

 

「反応に困るが……その」

 

「え、えっと……とりあえず外で話しましょう?」

 

「そ、そうだな」

 

 

 

 

 驚いた。何が驚いたって、何か気配を感じると思って目を開けると至近距離に若狭が居た事に驚いた。色々何重にも驚いているが、とりあえず起きると甘酸っぱい匂いが近くにあった事が、そして超至近距離に若狭の顔がある事に驚いた。この俺が死の危険以外にここまで驚く事があるとは―――それこそ驚いた。

 

「えっと……とりあえずごめんなさい、喉が渇いて起きてみたら……その、うなされてたみたいだから」

 

「ああ、うなされてたか。眠ると毎回そうなんだ、やかましかったか」

 

「ううん、声も小さいし、全然……」

 

寝間着姿にカーディガンを羽織る姿は妖美でもあり、歳の幼さを感じさせない。というか若狭はそもそも18には見えない程の見た目……もといしっかりした性格をしているから妥当とも言えるか。

 

「……で、なんであそこまで顔を近づける必要が?」

 

「えっ!? い、いや、その……暗くてよく見えなかったから……つい、ね」

 

「ああ、そういう事か。ならよかった、寝込み襲われたのかと思った……」

 

「お、襲いませんっ!」

 

「一瞬命の危険を感じたが大丈夫だったんだな、知らぬ間に怒らせたかと」

 

「……え?」

 

「え? あ、あ~……身の危険の方でしたか、飢えてらっしゃるんですね若狭さん。でもそういう事はもう少し大人に……いや18なら普通か? じゃあちゃんとした相手と―――」

 

「―――――っ!!」

 

 暗闇でもわかるくらいに顔を真っ赤にする若狭を見て、それも違うとわかる。ならやっぱり命の危険だったのか、まあ命までは取らないでも、怪しい真似をしたらって事だろう。まだ加わってから数日だ、見張られていてもおかしくない。

 

「あ、悪い勘違いしてた怪しい動きがないか見てたんですね、ほんと早とちりしてすみません若狭さん」

 

「―――名前でいい」

 

ぼそっと、若狭はそっぽを向きながらそんな事を言ってくる。やめろ、いつの間に好感度上げたっけとか疚しい考えが浮かんでくる。好感度なんか関係ない、俺はこいつらを護っていくと決めたばかりじゃないか。なのに好感度? 疚しい、そんなものは不要な要素だ。好かれようが嫌われようが、そりゃ円滑な交流をする為には好かれている方がいいだろうが……とにもかくにも、そんな感情は持ってはいけない。

 

「そうか……じゃあ悠里」

 

「は、はい……」

 

「……特に要件がないなら寝直そうか」

 

「そ、そうね……うん、そうしましょう。それじゃあ、おやすみなさい」

 

「ああ、おやすみ」

 

 悠里が車の中に戻るのを確認して、俺は寒空の下深呼吸をした。柄でもない、何ときめいている? そんな感情は捨てろと言った筈だ、俺には不要、このグループで行動するなら尚更不要な感情なんだ。妙な所で男らしさは出さなくていい。そりゃ確かに皆魅力的ではある、だが俺の目的はそんな彼女達を害悪な物から護る事だ。感染者の討伐、生存者の分析や交渉、毒見や偵察に巡回に罠の設置、洗濯物の監視……は今後外して運転とか。

 その為にも、感情は捨てよう。俺はただ、護る為だけにいる存在。感情は不要だ。要らない要らない要らない要らない要らない要らない。要るのは腕っぷしとやたら回転の遅い前世代の脳味噌ぐらい。これ以外は要らない。

そう繰り返し自分に言い聞かせながら、俺は10分程遅れて車へと戻っていった。空白の10分、何をしていたのか悠里に疑問を抱かれている事を、俺はきっと一生知る由はない。




若干不穏な空気を醸し出しつつ、物理的にも精神的にも悠里と接近した主人公ですが彼の特技として他人の目を見てある程度感情や思考を読む事が出来ます。
これはまたいつか掘り下げる時が来ますが、後々の鍵となるのは確実です。

さて、今回もいるのかいらないのか分からない小話を載せます。ズバリ主人公の特徴です。ある程度は決まっていますので本筋……もとい外伝の前日談の前書きを見て頂くとして、外伝での新たに加わった設定などをご紹介します。

追記:前日談となる本編を一時削除しましたので、その分も含めて。そして外伝が現在のメインとなっております。

・右腕が肘上で切断されている
・使用武器は斧。鉞のような形状で両手持ち用、普段は刃ではなく反対側の部分で殴る
(刺さった後抜くのが手間だから。本気の時だけ刃を使用)
・抗生物質を見つけ、投与している
(ウイルスが回る前に腕を切断しているので保険的な意味合いで投与)
・目を見てある程度感情を読む事が出来る

とりあえずはこのくらいです。後でまた出てくることもありますが、その時はその時に。

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