がっこうぐらし!―Raging World―   作:Moltetra

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9.調達

 彼はただ1つの信条を己に課し、生き抜いていた。常に強くあれ―――手記の初めに書かれた殴り書きがそれを強く表し、彼女達の胸を打ったのだ。

密かにそれは新しく仲間となったイツキにも伝えられ、彼の評価は更に上がった。……だが、伝えられたのはそれだけではない。他にある“違和感”もまた、彼以外の全員で共有し、補うと決め合っていた。

 

 

 イツキが加入した翌日。様子はまだ変わらず、怪しい動きは見せていない。先程彼女達が着替えているタイミングで車に入ってしまったそうだが……なんとか許して貰えたらしい。幸運な奴だ。

 

「照準完了、いつでも撃てます」

 

「好きなタイミングで撃て。ガク引きに気を付けろよ」

 

「了解」

 

イツキが銃を手に入れた銃砲店に探索にきてみると、思いの外感染者の数が多かった。よってある程度離れた所から1発だけ狙撃し、銃声によって奴らを集めようという算段だ。胡桃は付近の住宅に潜伏させ、銃声から数分後に裏口から突入するよう伝えてある。

 そして狙撃手であるイツキと観測手である俺は、狙撃後速やかに離脱し別方向から再度合流する。イツキは倉庫のキーを知る重要人物……聞き出して俺と胡桃だけで取ってくるのも可能だが、上手い事使われたと思われない為にも同行して貰っている。

 ……本音を言えば銃を扱えるヤツを悠里達と一緒にできないのだが、それは胡桃にも言っていない。まるで弟ができたかのように楽しげに話しているのに、水は差したくなかった。

 耳をつんざく程の轟音が室内に響く。ラッパ状のマズルを後付けした銃からはさぞ遠くまで銃声が聞こえている事だろう。現に、銃砲店の前どころかその奥の物陰からも感染者が顔を出し始める。……ちょっと多くないか? そこまで都会って感じの街並みでもないんだがな。

 

「命中なし……まあいいだろう、離脱するぞ。薬莢は回収しろ」

 

「了解……薬莢いるんですか?」

 

「いい音がするからな、上手く誘き寄せられる。マズルは捨てておけ」

 

 イツキは厚紙で作ったマズルをナイフで裂いて床に投げ捨て、ボルトを引き戻してスリングを肩に通す。撤収の準備が整い、目を合わせながら軽く頷き合った。

それから3分もしない内に全速力で胡桃の待つ銃砲店に向かい、微かに開かれた裏口からナイフを手にクリアリングしていく。イツキも同じようにナイフを抜いているが、その手付きは少々(つたな)い。

 

「胡桃」

 

「はーい」

 

 姿の見えない胡桃を呼ぶと、ひょこっと近くの部屋から顔を出す。

 

「異状は?」

 

「ないよ、でっかい銃声以外何にも」

 

「そうか。……倉庫とやらまで案内してくれ」

 

「はい!」

 

元気よく返事をしたイツキが先導し、俺達は奥まった場所にあった部屋に入る。そこには重厚な金庫やロッカーがあり、いかにもこの店の“商品”達が収められている場所だとわかる。

手始めに右側にある奥から2番目のロッカーの前に言ったイツキは、ダイヤル錠を回し数字を揃えた。3782、全く関連性がない……流石に生年月日や記念日ではないらしい。

 いい値段をする工具を使っても断ち切れなさそうな太さの錠が大袈裟な音を立てて外れると、イツキは扉を開いた。

 

「うわー、これが全部銃?」

 

「全部ではないが、殆どが銃の部品だ。殆どストックやフレームだな……ここはカスタムもやってたのか?」

 

「そうみたいです。俺はこの中からこの銃(M700)と上下二連を取ったんです」

 

「そうか……他は開けられるのか?」

 

「はい、弾の入ってるあの小さな金庫だけですけど」

 

 そう言ってイツキは入口近くにある金庫を指さす。小さな、と言ってもロッカーに比べれば小さいというだけで、よく飲食店なんかで売上金を保管する金庫よりも大きい。なら他は番号がわからなくて開けられない、という事か。

カウンターがある方に行ってみると、これまた重厚なシャッターによって正面の入口は塞がれている。そのおかげでショーケースや展示されている殆どの銃は無事で、スコープや鉈なんかもそのまま残っていた。

 

「そう言えばイツキはどうやってここに入ったんだ」

 

「裏口の鍵をちょっと……こじ開けまして」

 

「手癖が悪いな……今時ピッキングなんてできる奴いないぞ」

 

「え、雅はできないのか?」

 

 胡桃が意外そうに聞いてきた。それに対し、俺は途切れた右腕を振ってみせる。

 

「片手でできるか。精々昔ながらのウォード錠くらいだ」

 

「なんだそれ」

 

「ゲームとかでよく出てくるだろ、地下ダンジョンとかボス部屋とかの鍵」

 

「あぁ、あれか」

 

 特徴的な形のククリ。RPGにでも出てきそうな剣鉈。そして軍や特殊部隊に卸しているメーカーの民間用のサバイバルナイフ。刃物も幅広く揃えられており、思わず食い入ってしまう。

特にあの手斧……バランスも良さそうで投げ用にも使えそうだ。似たようなのをどこかの軍が使っていた気がする。

 

「ここでサブの刃物を揃えるのもいいな。胡桃、お前は特に必要だぞ。スコップ1本でやっていけると思うな?」

 

「あたしはこれだけでいいよ。それにもし危なくなっても、守ってくれるだろ?」

 

「限界はある、俺の手を煩わせない為にも……ナイフの1本くらいは持っておいて欲しいものだが。なんなら肥後守でもいい」

 

「……なんだそれ」

 

「ジェネレーションギャップというのは残酷だな」

 

「ヒゴノカミってなんですか?」

 

追及を溜息で強制的に跳ね退け、カウンターの裏側へ回っていくつかの武器を取る。手斧に頑丈そうなサバイバルナイフ、そして折り畳み式とそうでないスティレットをカウンターに並べ、その内図体の大きなサバイバルナイフはイツキに差し出す。

 

「感染者用に使え、長生きしたけりゃ決して飯の袋を開けたり缶を開けたりするな」

 

 折り畳み式のナイフは耐久性に問題がある。正真正銘最終手段に使う事になるだろう。その分一体型ならいくらか荒く使っても持つだろうし、胡桃に持たせよう。

 

「胡桃はこっちだ。服の上からタクティカルベルトを着けてそれに着けておけ」

 

「え? あたしベルトなんて持ってないぞ」

 

「この店にあるだろ、好きな物を着けろ。イツキもな。戦闘員は全員ベルトを着けてナイフを携帯する事を義務付ける。ポーチも動きが鈍くならない程度に着けるといい」

 

「おぉ……本格的ですね、雅さん」

 

「何当たり前の事を言ってるんだか、遊びでやってるんじゃないんだ。余裕あるなら戦闘用のナイフは2本持ってるといいぞ、安心感が違う」

 

「重そう……ってかそんなの体に括り付けてあの速度かよ。結構追い付くの大変なんだからな?」

 

 2人にあれこれと装備の事を告げてベルトやポーチを探させている間、俺は銃器が保管されている倉庫に戻る。さっきは2人の前だから知らぬ顔をしていたが……やはり見間違いではない。

部屋の隅には罠が置いてある。昔ながらのトラバサミや、檻―――目当てはその奥にある、日本刀らしき物体。

 まさか途中に罠が張られていないか入念にチェックしながら、俺はその白鞘の細長い棒を手に取る。ずっしりとした重みは間違いなく金属が使われていると確信できる。それに、この重さは模造刀ではなさそうだ。

 

「……頼む、刃が潰れてませんように―――っ!!」

 

脚で挟みながら力を込めると、思いの外軽い力で引き抜けた。薄闇の中白銀の輝きを見せる刀身……それを傾けて―――

 

「っしゃあっ!!!」

 

鋭利な角度がある事に、俺は渾身の叫びを響かせていた。

 

「ど、どうしたんですか!?]

 

 何事かと飛んできたイツキになんでもないと答えつつ、刀を鞘に戻す。少々重いが斧には及ばない、家宝にしよう。

 

「どうしたんだよ……いきなり大声出して」

 

「これを見ろ」

 

先程と同じくカウンターの上に白鞘を置くと、2人は神妙な面持ちでそれを見た。あまりこういう物に馴染みがないのか、僅かに反りがあるにも関わらず首を傾げる。

 

「……日本刀、ですか?」

 

「左様、これは日本刀だ。見た所刃もついている。実はあの部屋に入った時から見つけていてな、『え、あれ刀じゃね? マジかよあれ絶対刀だよな? えっ嘘!? マジテンションアガるんですけど』と内心考えていた」

 

「お前無表情の癖に心の中じゃそんなテンションなのかよ!!」

 

「やかましいわ!! 俺だってテンション上がる時だってある! ……普段は落ち着いているが」

 

「そ、そっか。そうだよな、誰にだって興奮する事の1つや2つ」

 

「なんかその言い方語弊がないか?」

 

「いいんですよ雅さん……少しくらい興奮したって」

 

「だから変な意味で聞こえるからやめろって! つうか手慣れた感じで弄ってくるな新入り風情が!!」

 

 あまりにも大声を出した所為でシャッターががたがたと揺れる。しまった、いくら陽動したとは言え奴らは元いた場所に戻って来る習性がある。まだ仮説段階だが、これ以上の長居は良くないな。

 

「撤収準備だ、可能な限りの弾薬と先程言った武器装備を調達し拠点へ戻る。5分で済ませろ」

 

「了解です!」

 

「……はぁ、イツキが来てから活き活きしてるよなお前」

 

「無駄口を叩くな。ベルトにナイフ括り付けて腰に巻け、ポーチも忘れるな。マジックテープよりバックル式の方がいいからな」

 

てきぱきと行動するイツキを尻目に、胡桃は浮かない顔でベルトに大きめのポーチを着けていた。直接目を見ている訳じゃないから深くは理解できないが……どこか影がある。というか、会った時からそうだ。―――胡桃は、常人とは思えない雰囲気を持っている。

 模擬戦の時食らった力……この体格の女が片手で出せる力とは思えない。色々な現象が作用してあそこまでの衝撃になったと半ば言い聞かせていたが……やはりあの力を出せる筋肉があるとも思えない。

 

「な、なんだよ? 急に」

 

それに、匂い。他の面々は女性特有の匂いを発している。だが胡桃からは……辛うじて残ってはいるが弱い。まあ元々の体臭の強さもあるだろうけど。

 

「……体調悪いのか?」

 

「はぁ?」

 

「顔色悪くないか?」

 

「そ、そう……? 暗いからじゃ、ないかな」

 

 バツが悪そうに一瞬だけ目を逸らすと、すぐにはっとしたように胡桃はすぐに視線を俺へと戻す。……曇り、いや淀みか? 綺麗なものだが、どことなく暗い物が見え隠れしている。なんだ、その瞳は。

膨れ上がっていく不安とあり得るかもしれない不幸に、思考が支配されていく。そして最も身近で、最悪な1つに繋がってしまった。

 

「まさか、俺達が来るまでに噛まれた訳じゃ……ないよな?」

 

「噛まれて……ないよ。ただちょっと……さ、大人ならわかるだろ? 女の子なら体調の悪い日だってあるんだよ」

 

「ああ、そういう事か。無粋だったな」

 

 ―――今問い詰めても効果はないと判断し、警戒心を解くフリをしてみる。すると胡桃も苦笑しながら準備に戻る。手先は微かに震え、いかにも何かを恐れている……これで俺が迫っていれば、どうなっていただろう? 最悪の場合、錯乱した胡桃は力づくでも拒絶するか……自刃してたかもしれない。

そのリスクがある以上この先にはいけない。もし勘違いで死なせてしまっては、彼女達に顔向けできないからな。

 

「準備完了しました!」

 

「あたしも」

 

バッグをいっぱいに膨らませたイツキが胡桃の隣に整列し、右手で敬礼する。そんな姿がおかしくて笑ってしまいそうになるが、なんとか堪えて毅然とした態度でうなずいた。

 

「撤収する。イツキ、悪いがこれを持っててくれ」

 

「はい! 命に代えても守り抜きます!」

 

「刀なんかに命を懸けるな、どうせ命を懸けるなら横にいるヤツにでもしておけ」

 

「べ、別にあたしなんかに命懸けなくていいから……どうせならそこのバカにしとけって」

 

 俺と胡桃が正反対の事を言うと、イツキはどうしたらいいかわからず慌てふためいている。それもまたおかしくて、胡桃は堪らず吹き出していた。

 

「俺はいい、自分の事は自分でやる。けどもし、女を護れて死ねたなら……本望だと俺は思う。看取られればもっと満足だ、泣いてくれたらもっと嬉しい。価値のあった人生だと思えるはずだ」

 

「そう、ですね。そうだと思います」

 

「だろう、なら護るのは女だ。だが自分より若い奴が死ぬのは男でも御免だな。だからお前も安易に死に急ぐなよ、突っ込まれちゃ護れないからな。それに最初に死ぬのは俺だ」

 

「自分が一番死に急いでる癖に……その破滅願望どうにかならねえのかよ、お前が死ぬくらいキツいのにあたし達が生き残れる訳ないだろ」

 

グチるように言った胡桃は1人で勝手に裏口の方へと歩いて行ってしまう。呼び止めようとする間もないくらいに早足で、まるで何かから逃げた様だった。

 

「胡桃さん、雅さんの事好きみたいですから……死ぬとかそんな事言わない方がいいですよ」

 

「好き? そう見えるか、ただ情が厚いだけだぞ。まあ確かに簡単に死ぬだとかは言わない方が良いが……あれを好意と捉えるとは、若いな、お前も」

 

「うーん、そうですかね? どう見ても好意にしか感じなかったんですけど」

 

「そうやって勘違いするなよ? 車内恋愛は禁止だ、良い事ないからな。例え相思相愛でも、周りが迷惑する」

 

「う……やっぱりそうですか? はぁ、雅さんが許してくれるとは思いませんでしたけど」

 

 ん? その言い方だと誰かを少なからず好いていたと言う事か? どちらにせよ、このグループでは諦めて貰う他ない。彼女達は同性ながらの繋がりによって精神状態を維持している。深みには嵌らず、しかしある程度依存する事によって辛うじて後ろ向きにはなっていないだけだ。

 そのバランスを崩してはならない。悠里が異変に見舞われた時も、彼女達は崩壊しかけているんだ。もっと強い依存対象ができれば……例えば、恋だとか。

1人が抜けたその穴は、楔が抜けた状態に等しい。どうなるかなんて―――わかりきっている。

 

「……俺なんかが許可するのもおこがましいが、やめておけ。お前じゃなく、彼女達に長生きして貰いたければな」

 

「はい……それに、遅れてきた僕が入り込む隙間なんてありませんし」

 

「隙間は腐るほどあるだろ。相関図作っても俺は一番端にちょこんといる存在だぞ」

 

「えぇ? 雅さん意外と鈍感なんですね、たった1日でも見てればわかるのに」

 

「夢見がちだな、若い証拠だ。そんなもの、そのうちどっか行っちまう。期待なんかするな、外れた時にショックが大きくなるだけだ。行くぞ、撤収だ」

 

近くに立て掛けておいた斧を肩に担ぐと、顎で出口の方を指した。バッグと新しく調達したポーチ、それに入りきらなかった物をいっぱいに抱えたイツキを先導し、俺達は帰路につく。

 

 

 

 その頃、車で待機している3人は小さな会議を開いていた。議題は、「男女をどのようにして仕切るか」。雅だけならまだしも、年頃の男も新たに加わった学園生活部は未曾有の危機、の危機に瀕している……と考えたためだ。

 

「車を2台に別けるとかありますけど、はぐれてしまったら危ないですし……燃料の消費もかさみますよね」

 

「ええ、無限という訳ではないものね。この車も手狭になってきたし、元の持ち主には悪いけど乗り換えるべきかしら」

 

「えー! 私これ気に入ってるのにー」

 

由紀が「ひんしゅくだー」と抗議する中、美紀と悠里は腕を組んだり頭を抱えたりとしながら知恵を振り絞る。だが、これと言った名案は浮かんでこない。

 男女、という性別の差は世界中どこにでもある差別だ。特に男性は、魅力的な女性の前では理性を失い本能のまま行動する……と判断されている事もある。実際は違うが、これも個人によって度は変わる。

それがよりにもよってこの世紀末な状況ならどうだろうか? 秩序は崩壊し、ほぼ人と同じ見た目を薙ぎ倒したり逃げたりするこのご時世で以前の常識は通用しない。

 それでも雅は割と常識的な所はあるが、所々冷徹な点も垣間見える。その内に秘めた闇も、悠里にとっては不安の種だ。

 

「雅さんは大丈夫ですけど、イツキって子は……」

 

「あの子は雅さんに随分懐いてるみたいだから、言う事は聞くと思うわ。でもその雅さんも、これからどうなるかはわからない」

 

「……信用していない訳じゃないんですけど、そうですよね」

 

「そうね。いっそ誰かとくっつけば心配なくなるかしら?」

 

 悠里の何気ない発言は、本人も含めてその場全員の認識を揺らした。彼が誰かと付き合うとして、その相手はいったい誰なのか? 現実的に考えれば普段から共に行動する事の多い胡桃。だが、悠里や美紀、由紀にも気遣いを忘れず常に優しくあろうとしている。

普通なら普段の過ごし方から誰を一番好んでいるかわかるものだが、全く分からない。というのが彼女達の内心だ。

 

「く、胡桃ちゃんかなぁ?」

 

「胡桃先輩でしょうけど、傷の事は……どうするんでしょう? 噛まれた痕なんて見つけたらあの人、問答無用で……」

 

「……やりそうね。でも話を聞くぐらいはしてくれると思うわ、それに傷も少し塞がってるし、今にやられた傷じゃないってわかると思うの」

 

「でもわかんないよ? もし前みたいにおかしくなっちゃった時にバレたら……」

 

「おかしくなったって……その言い方はないと思います由紀先輩」

 

「う……口が滑った……ごみん」

 

悠里は胡桃の腕の傷の事も含めて、もし雅が誰かと付き合ったら……と想像してしまう。楽し気に、殆ど見せない笑顔をその人間にだけは見せて……そんな光景を思い描いた瞬間、胸に何か針が刺さったような感覚を覚えた。

 まさか自分が嫉妬するとは思わず、予想外の感情に内心狼狽えてしまう。なんとか顔には出さずに済んだが……いつの間にか、淡い物を抱いていると気付いた。

 

「傷の事は後々折を見て打ち明けるとして―――今回はここまでにしておきましょう? ちょっと早いけど、胡桃達が帰ってきたらすぐご飯が食べられる様に準備しようと思うの」

 

「賛成です。今日は大収穫になるぞって雅さん言ってましたもんね」

 

「さんせーいっ!」

 

 夕食の準備に取り掛かり始めた3人は、かねてより雅達の帰りを待つ。

 

 

―――今正に、胡桃達が危機に瀕しているとは知らぬまま。

 




最近忙しく更新も日が空くようになってしまいました。駄文を連ねただけの作品でも、見てくれる方がいるのは励みになります。

銃を使用できるイツキ君ですが、命中精度はあまり良くありません。ゲームでの少しだけの知識しか持ちえない彼ですが、雅によって本格的な知識と技術を学んでおります。
ここまでくると主人公である雅は何者なのか? という疑問が強くなってきますが、特に特筆すべきところはない一般人です。
強いて言うならば、人とは違う感性と過去を持った異質な存在と表現できるでしょうか。射撃の技術はあっても、弾自体のリロードの技術などは知りません。片腕なのも相まって反動の強い銃は撃てないのも大きなハンデです。
超人的に見える体力や胆力も内心弱音を吐きながら出しているのです。最も、それすらも抑え込んでいる故に定期的に狂ってしまうのですがね。

次回も恐らく1週間後になるとは思いますが、段々ペースが落ちてきたのは言うまでもありません。待ってくれる人がいればいいな、と現実逃避をしながらゆっくり書き続けていく所存です。

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