管制室の扉が開く。
管制室にはダヴィンチと数人のカルデアスタッフがコンピューターを操作していた。
「おや、早いねマシュ。まだ5分も経ってないよ」
ダヴィンチはにこりと笑っているが管制室の雰囲気はかなり張り詰めている。
「ダヴィンチちゃん、緊急ミーティングということは先輩の事についてでいんですよね」
「あぁその通りだとも。早速始めたいところなんだけど、まだ他のサーヴァント達が来てないからね、まぁ少しゆっくりしたまえ、その様子だとちょっと走ってきたみたいだしね?」
「す、すみません、いても経ってもいられなく...」
マシュは一息つくと横から話しかけられた。
「そんな急いで来るほどマスターが恋しいのかしら?」
そこにいたのは黒い鎧に白く長い髪をなびかせた女性だった。
「ジャンヌオルタさん」
「マスターだって私たちに何も言わずにすぐ出て行ったのよ?
人理修復だって終わったのだからもう私たちは用済みなの、私達がどうなろうとマスターにはもう関係ないでしょう?
「た、確かに人理修復は終わりましたが、先輩はまだ...」
「なに、まだ一緒にいたいとか?フン、それはアナタの願いでしょう?マスターがどう思っているかなんてわからないわよ」
マシュは下を向き考える。
先輩が私達の事をどう思っているかはわからない。
『きっと私達の事を求めているに違いない』はず。
そんなの自分の勝手な思いだった?
もし先輩が自分達の事を拒否したら.....?
わからない。そしたら自分でもどうすればいいかわからなくなる.....。
「.........」
「そこまでにしておけ突撃女、みっともないぞ」
そこへ漆黒のドレスを身に纏った騎士王がジャンヌオルタのマシュへの一方的な言葉の止めに入った
「セイバーオルタさん.....!」
するとセイバーオルタはマシュに近づき小さく話した
「気にするな、あぁ言っているがなんだかんだアイツが一番乗りだ、余程マスターが心配なのだろう」
セイバーオルタは小さな声で言ったがジャンヌオルタに聴こえていたらしく(聴こえるようにし)すかさずジャンヌオルタは反発する。
「んなッ!ちょっとなに言ってるのよ、別に心配なわけないし、ここへ最初に来たのもたまたま管制室に近い場所にいたからだけど?」
「管制室の扉の前でウロウロして待機してたくせによく言う」
「ちょっと、なんでわかるのよ!」
「そらボロがでた」
「ぬぐぐ、それがわかるってことは見てたってことよね?ってことはアナタも近くにいたって事じゃない、私だけに言えることかしら?」
ジャンヌオルタは平静を保とうとしているが顔が引きっている。
「フ、まぁ私はマスターが心配だからな」
「へ、へぇ、冷徹女のくせにそんなにマスターが好きなのかしら?見るに耐えないからやめてちょうだい、あー寒い寒い」
二人の喧嘩腰の会話にマシュは止めに入る
「ま、まぁ二人とも.....もうすぐミーティング始まりますし、ここら辺で....」
そんな話をしている間に管制室には召集されたサーヴァント達がぞくぞくと集まっていた。
するとダヴィンチが全員集まったことを確認して話始める。
「さて、みんな集まったことだし早速、ミーティングを......いや」
ダヴィンチは一拍置き、改めて話す。
「作戦会議といこうか」