僕とポケモンのサバイバル生活 作:なきぼくろ
「うぅっ...」身体が痛くて目が覚める。まだ眠っていたい。という思いをどうにかして抑える。重たい瞼を無理矢理開ける。目に飛び込んできたのは見慣れた風景だった。
その家は所謂ツリーハウスといわれるものだった。大樹の枝分かれした部分を上手く支えて建てられている。
部屋は二部屋しかなく、寝室とリビング兼キッチンに分けられていた。寝室はだいたい縦に3m横に4.5mぐらい。リビングはその1.5倍ぐらいでこの村の平均ぐらいだの大きさ。
「あらっ、やっと起きたのかい?体の調子はどう」声のする方へ顔を向けるとそこにはラッキーのステラさんがいた。
「なぜステラさんがここに、つぅ...。」いるのと声を出す瞬間にズキッと頭の中に激痛が走った。
「まだ痛むんだろう、しっかり休みなさい。3日も飲まず食わずで流石にお腹が空いてるでしょ。ほらっ。」そんなことを察してかステラさんは優しく声をかけてくれた。そして右手で持っていたじっくり煮込んでトロトロになった野菜スープを私の目の前に差し出した。条件反射で私はつるのむちをつかって受け取る。暖かくとても美味しい。
「ありがとうございます、ステラさん。」まだ状況が掴めてないがとりあえずステラさんにお世話になったのは分かった。
「いいのいいの、あんたは正しい事をしたんだから。あとであんたが助けたリアムとルークが来るはずだよ。」そこでやっと私は何をしたのかを思い出した。一連の流れが頭を過ぎたあと真っ先に頭に浮かぶのは私を庇った一人の少年だった。
なぜ人間である彼が私を助けたのかはわからなかった。これは人間=危険のような考えがある程度浸透していたからである。何かしらの誤解でなにか酷い扱いを受けてないか不安になった。
「待って下さい、私を助けてくれたあの人は?大丈夫ですか?」つい声が少し大きめになってでてしまった。
私の声に不安が乗っているのを感じたのか、ステラさんは少し驚いた顔を見せた後またあの優しく話すのだった。
「そんなに慌てなくて大丈夫だよ。しっかりもてなしてるよ。しかし、あんたがそこまで心配するとは思わなかったよ。」ちょっと笑いながらそんなことを言ったあと顔が少し曇り、呟くように発する。
「だけど、あんまりイメージが湧かないねぇ。」あんたを庇ってる姿が。と、最後の方は小さな声で聞き取りづらかった。
そこで私は彼が仲間達に好かれていないことが解ってしまった。
確かに私たちが知っている人間とはだいたい傲慢で外敵のような怖い存在でしかなかった。
しかし、彼にはどこか優しく暖かい空気を感じられた。
だからステラさんや他の仲間達が彼に好意を持っていない事が私には衝撃的だった。
「それで今彼はどこにいますか?」できるだけいつもと同じ口調で訪ねてみた。
「あぁ今はオボンの間にいるよ、流石にもうそろそろ働いてほしんだけど...。」少し諦めが混じったようなため息をついたステラ。
コンコン。隣の部屋(リビング)から扉を叩く音が聞こえてきた。誰かが来たんだろう。ステラさんは扉開けに部屋から出て行ってしまった。
「はーい、今行くよ。」ステラは扉を開けた。そこにはもう少し後でくる予定だったピチューのリアムとルークが立っていた。
やっぱ長く書けない。
長くかける人すげぇなぁってつくづく思います。