僕とポケモンのサバイバル生活   作:なきぼくろ

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主人公の年齢を16から14歳に変更しておきました。
なんか書いていく内違和感を感じたので...。
勝手な変更すみませんm(_ _)m


不思議な少年とフシギダネ

ウォーグルの鳴き声、スピアーの羽音がする。他にも色々なポケモンの生活音が聞こえる。周りは植物しかなく、視界は緑で覆われていた。上にはきのみを付けた木もある。

私は自分の触手を使ってきのみを取る。熟したきのみを探すのだけれども、背が低いのでなかなか上手く見つけられない。

「何回やっても上手くならないわね、コツがあるのかしら。」あとでピカチュウのピースにでも聞いてみよう。なんて考ていたら、見つけた。しかも、なかなかお目にかかることが出来ないイバンのみだった。しかも、程良いカンジに熟れていて食べ頃だった。

誰かにきのみを取られない様にすぐさま触手でヘタから取る。

「これはいいもの取れたわ。いつ以来かしらこんな上等なもの採れたの。」少し声を弾ませて呟く。

突然叫び声が聞こえてきた。何かあったのかしら。触手の片方で優しく包み込む。様子を見ようと叫び声が上がった場所に急いで向かう。

 

そこには怯えるピチューニ匹とそれを取り囲む四匹のコラッタがいた。ピチュー達の手には熟れたきのみをがあった。

「貴方たち何をやっているの?」様子を見れば問う必要など無いのだかわざと声をかける。

「助けて下さいっ。」必死の目でこちらに助けを求めるピチュー達。

「ちっ、見張りの数が少なかったか」親分と思われる一回り大きいコラッタが聞こえるか聞こえないの声で呟く。まじまじとこちらを見つめられる。そのとき、持っていたきのみに気付いたらしい。すぐに周りをコラッタ達が取り囲む。

「あんたもいいもん持ってんじゃねえか。そいつを寄越しな。」いかにも三下が言いそうなセリフを吐く。

「渡すわけないでしょ。それにここの主にはどう説明するの?」下手に出れば漬け込まれるので、敢えて攻撃的な対応する。

「お前らを片付けた後はどうにでもなる」僅かに口角をあげるコラッタ。

「お前ら『体当たり』だ。」一斉に手下の三匹が襲いかかってくる。すぐに私は『ツルの鞭』で対応した。三匹の内二匹には当たり吹き飛ばした。一匹は躱すことに専念した様だった。隙を見てピチュー達を逃がす。

「貴方たちは早く逃げて。ここは私が何とかするから。」微かに声が震えていたがそれに気づく者はいなかった。

「あっ、ありがとうございます。」何とか逃せたみたいて私は安心した。しかし、すぐに緊張感が走る。

「あーあ、逃げられちゃったじゃねえか。これは高く付くぜ。」見ていただけの親分がこちらを睨みつけ言う。この状況はかなり不味い。

「これならあげるわ、だから今すぐ道を開けて。」きのみをコラッタの親分に投げつける。しかし、コラッタは道を開けるつもりはなさそうだった。

「俺達は別に食料な欲しいわけじゃない、ただ、日頃のストレスを晴らしたいだけなのさ。」きのみはただの口実。それから顔を見られた以上生かしておけねぇ。当然あの雑魚共もな。嫌な笑みを浮かべそう言う。

何とかして逃げるしかないみたい。打開策を考えている間にも倒れていたコラッタ達は起き上がる。

 

そこからが酷かった。数の暴力で死角からの『噛みつく』や『体当たり』で体力が少しづつ削られていった。

しかも相手は手慣れているようで後衛のものは『気合だめ』を行った後に、前衛に出てくる。

その悪質な戦法に私は嫌悪感を覚える。

最後の賭けとして全力で手前三匹を『ツルの鞭』て遠くへ叩き飛ばし、後ろへ逃げ出す。危なかったけど逃げれそうだわと少し安堵したとき、後ろから『追い打ち』のキツイ一撃が襲った。

吹き飛ばされる体。目の前には木がどんどん近くになる。私はここで死ぬのね、最後にあいつらを倒したかったわ。そう思い目を瞑り死を受け入れる。

 

しかし、いつまで経っても体に激痛が走らなかった。代わりに、暖かい人肌が体を包んだ。

「危なかったぁ。死んでないよね。」声が聞こえたので恐る恐る薄く目を開けた。

「良かったぁ。」言葉はわからない。けど、私を心配してくれてるのは伝わる。

何が起きたのか理解したコラッタ達はこちらに詰め寄って来る。状況は絶望的。だけど、争いとは無縁そうに見える彼が、何故かこの状況を打開してくれる。そんな期待が私の中にあった。

 

「こっち!!」緊張が張り詰める静寂の中でその大声は放たれた。存在感は大きい。声のする方へ目を移動させるとそこには、逃がしたピチューとナゲツケサルのじい、防人のオーロットさんがコラッタ達を睨みつけていた。


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