尚、当分実家に帰省するので投稿が出来ません。ネットが繋がり難い場所なので………。申し訳ありません。
それでは本編、どうぞ‼︎
蘭「し、新一が理由ってどういう事⁉︎」
ツナの発した言葉に、顔を真っ青にして問い詰める蘭。他のメンバーも同じ様な表情である。特に新一本人であるコナンは。
コナン(俺が理由だと⁉︎あの男の狙いは何だ⁉︎)
と、内心で怯えていた。普段は犯罪者相手でも滅多に弱気にならないコナンでも、ジン以上の威圧感を持つ雲雀には畏怖の念を抱かずにはいられなかった。
一方ツナ達は、この作戦を練った時の事を思い出していた。
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任務の説明が終わり各々が帰宅しようとした時、ツナ、山本、雲雀、スカル、風の5人をリボーンが呼び止めた(尚、女子だからと京子は帰宅させた。最も、了平が
そしてリボーンが5人に向けて話した内容に全員が驚いた。
綱吉「は⁉︎護衛対象達に工藤新一が狙いだと打ち明ける⁉︎」
リボーン「うるせえぞ、いちいち怒鳴んなダメツナが」
ドゴッ‼︎
綱吉「痛‼︎おいリボーン!いちいち俺を蹴らないでよ‼︎」
リボーン「いちいち喚くお前が悪い」
リボーンの蹴りに始まった殺伐とした師弟のやり取りを風がやんわりと止めた。
風「まあまあ、その辺にして本題に戻りましょう。リボーン、貴方の考えを聞かせてください」
リボーン「チッ、まあいい。兎に角だ、同じタイミングで雲雀と関わっているメンバーが同時に転校してくるんだ。誰だって怪しむもんだろ?」
山本「そういやそうだな」
リボーンの言葉に山本が頷く。リボーンの話は続いていた。
リボーン「更に江戸川コナンと服部平次は、時々だが情報交換もするらしくてな。だったら向こうが調べ始めるよりも先に手は打っておくに越した事は無い」
綱吉「でもリボーン、クロームの幻覚とはいえ雲雀さんを彼等に会わせる事で牽制する作戦じゃなかった?」
リボーンの考えに疑問を持ったツナは尋ねた。それに対しリボーンは、
リボーン「まあ、そうではあるんだがな。骸の調べによると、奴等は疑問は早々に解決したがる性でな。その作戦だけじゃ確実とはいかねーんだ」
と、答えた。それに反応したのは元アルコバレーノ2人である。
スカル「ハァー、そいつ等やっぱ馬鹿じゃねーの?下手すりゃ周りの人間巻き込むぞ」
風「実際に何回か巻き込んでますしね。特に江戸川コナン、彼は今の自分の状況をかなり楽観視している様に思えます。更には少年探偵団…でしたっけ?彼等も何度か人質の身となっています。にも関わらず彼等は殆どの事件に自分達から巻き込まれに行っている。普通は江戸川コナンが止めるべきでしょう。今まで彼等が殺されてないのが不思議な程です」
元アルコバレーノ2人、特に風は辛辣に護衛対象の一部を評した。
リボーン「ま、そんな訳だ。ある程度の情報は与えておいた方が良い。そうすりゃ、ある程度はこっちの思惑通りに動く事になる。」
綱吉「成る程。彼等の行動をコントロールするのか。更には彼等の好奇心を雲雀さん1人に集める……と」
リボーン「フッ、段々と察しが良くなってきたな。その通りだぞ」
リボーンはツナの成長に笑みを浮かべていた。そんなリボーンに風は尋ねた。
風「ですが、それだけでは無いでしょう。まだ何か引っかかる事があるのでは?」
リボーン「………………全く、お前は察しが良過ぎるぞ風」
風「褒め言葉として受け取りましょう」
風とリボーンのやり取りについて行けない4人。
スカル「なあ風、どう言う事だ?」
山本「小僧が言ってた事以外にも理由があるって事か?なあ雲雀、お前はどう思う?」
雲雀「僕に聞かないでくれる?唯でさえ、今は気が立ってるんだ」
綱吉「あー、彼等の注目が雲雀さんに集まる訳ですからね。でも雲雀さん以外に適役は居ませんよ?」
雲雀「それぐらいは分かってるよ。でも気に入らない」
綱吉「まあまあ、この話は止めましょう。任務が終わればディーノさん奢りのハンバーグがあるんですから」
雲雀「………そうだね。彼には僕が満足するまで奢ってもらおうか。後は戦おうかな」
その雲雀の後半の言葉を聞いた、リボーンと雲雀と同じ戦い好きの風以外のメンバーがディーノに内心で合掌した。
綱吉「それでリボーン、他の理由って何なの?」
リボーン「これも骸が調べたんだがな。今回の任務で敵対するマフィアに関して何だが、奴等ははっきり言って三流だ」
スカル「三流?それじゃ大した事ねーじゃん」
リボーン「話は最後まで聞けパシリ。ここからが本題だ。今の奴等は三流だ。だがな、ほんの2ヶ月前までは五,六流マフィアだったんだ」
綱山雲風スカ「⁉︎」
リボーンの言葉に5人は驚く。それが本当だとすれば、敵は僅か数ヶ月で五,六流から三流と呼ばれる程に力を付けたと言う事になる。
スカル「でもよ、そんな事が有り得るのか?」
風「私も同感です。確かに、この2人を始めとした3年前の10代目ボンゴレファミリーの短期間の成長は有りました。が、それは彼等が成長期と言う伸び盛りの時期だったから可能だったのです。その三流マフィアとやらの成長は有り得ないとしか言えません」
スカルは有り得ないと言い、風はそれに同調しながら自分の意見を述べた。
風の言う通り、3年前のツナ達は目まぐるしい成長を遂げていた。特にツナは周りの想像を超えており、今ではボンゴレ独立暗殺部隊ヴァリアーですら実力を認めている。ボスの“XANXUS ”も自身の訓練にツナを付き合わせる事もある。尚、作戦隊長の“スクアーロ”とは意外にも話が合い、ツナは彼に相談を持ち込む事が多い。
リボーン「俺も同意見だぞ。しかしな、この真偽について骸が調べた所これは事実なんだ。そのせいで伝達は遅れちまったがな。今は家光に言って奴等の成長について調べてもらってる」
綱吉「伝達が遅れたもう1つの理由ってそれだったのか。父さんに言ったって事は
リボーン「そう言う事だ」
リボーンからの伝達が遅れたもう1つの理由と、後に合流する予定の人物が現在行なっている任務についての疑問が晴れたツナ。どうやら、その人物はCEDEFに属する者らしい。
CEDEFとは平常時はボンゴレの部外者だが、非常時となるとボスである門外顧問はボンゴレボスに次ぐ権限を得る事になる為、門外顧問は事実上のNo.2となる。ちなみに初代門外顧問は初代雲の守護者でもある“アラウディ”、現在の門外顧問はツナの父である“沢田家光”である。
周りのメンバーは、リボーンとツナの会話で合流予定の人物が誰なのかが分かった。が、そこでスカルが疑問に思った事を口にした。
スカル「確かに奴はツナと同い年だし適役だとは思うけどよ、今回ってボンゴレの非常時って言えんのか?どっちにしろ敵は三流なんだろ?」
リボーン「ああ。だが、急成長の理由が分からない限り警戒を怠る訳にはいかねえ。下手すりゃマフィア界がひっくり返る可能性だってあるからな」
綱吉「…………そんなマフィアに、このタイミングで命を狙われた彼等って………」
山本「グッドタイミングと言うか、バットタイミングと言うか………」
風「どちらでも当てはまりますね。そんなマフィアが脅威でない内に異常な成長に気付けた事は良し。しかし、それによって彼等がマフィアの世界に足を踏み入れるかもしれない事は悪し………と」
雲雀「ようするに、彼等には危機管理能力が備わって無いって事でしょ。仮に備わっていたとしても、好奇心を抑える事すら出来ない杜撰な代物。組織を率いるのには向いてないな」
リボーン「むしろ、自分達がマフィアから命を狙われている事すら気付いてねえだろうな。ま、そんな訳だ。奴等には工藤新一が目的だと打ち明け、マフィアに目が向かない様にしろ」
綱山雲風スカ「ハーーー……………」
この、ある意味難題な任務に雲雀も含めたメンバーは思わずため息を吐いた。尚、京子にはツナから伝えた。
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取り敢えず、ツナは蘭の疑問に答えた。
綱吉「ほら工藤新一ってさ、日本警察の救世主って呼ばれる程に推理力が高いでしょ?そんな彼に興味を持ったみたい」
京子「後は大阪の服部平次君…だったかな?彼にも興味を持ったみたいで山本君を大阪に向かわせたの」
世良「大阪にも向かわせた………か。簡単に言ってくれるな………。その風紀委員長はどんだけ力を持ってるんだよ。君達は疑問に思わないのかい?」
綱京「もう慣れたから」
園子「さっきもそう言ってたわね………」
世良「あんなデタラメな人に目をつけられた工藤君と服部君に同情するよ………」
蘭「新一と服部君、ドンマイ………」
コナン(ハハハ………。苦笑いしか出来ねーな)
そんな高校生組の反応とは違い、少年探偵団は無邪気な反応を見せた。
元太「なあなあ、何で大盛りって所の警察は、その稲荷って奴に文句を言わねーんだ?」
光彦「元太君、大盛りではなく並盛、稲荷ではなく雲雀ですよ。でも確かに疑問ですね。如何に力を持っていようと相手は高校生じゃ無いですか」
歩美「それに、歩美たちみたいな探偵はいないの?」
そんな少年探偵団の疑問にツナが答えた。一方、元太を咬み殺そうとしている雲雀をスカルが必死に止めていた。
綱吉「あのね、並盛では探偵は要らないんだよ。後、警察もね」
元光歩「えー、何でー⁉︎」
綱吉「何が起こっても風紀委員会と粛清委員会が解決するからね。ちなみに、外部の人間には当然捜査権は与えられない。例え警視庁や警察庁の人でもね。探偵なんて論外。それが並盛なんだよ」
世良「ちなみに探偵だと名乗ったら?」
綱吉「自分達の
ツナの言葉に高校生組とコナンは頷く。咬み殺されるか粛清されるかどちらかだと理解したのだ。世良とコナンは不本意であったが。
すると、蘭が携帯の時間を見てかなりの時間が経っている事に気付いて今日の所はお開きになった。
園子「ハァー、とんでもない所ね並盛は」
蘭「警察も探偵も要らないなんて米花町とは真逆だね」
京子「雲雀さんの存在が大きいのかも。あの人がいるから並盛は秩序を保っている。米花町にはそんな人いないでしょ?」
世良「確かにそうだね。米花町にも秩序となる人は必要だな」
園子「でもそんな人いる?」
蘭世「…………いないかも」
園子「次郎吉おじ様は米花町の秩序よりもキッド様を優先するし。あ、小五郎のおじ様は?」
蘭「いや、むしろ秩序が乱れちゃう気がする。お父さん、普段は昼間からお酒飲んだり競馬やったりヨーコちゃんのビデオ見たりしてるから」
世良「適任ではないね」
京子「並盛って特別な場所だったんだね」
園子「そうね。平和かどうかは分からないけど」
世良「むしろ、一番秩序を乱してるのが雲雀って人じゃ無いのか?」
京子「それは無いよ?せいぜい群れている人達を咬み殺すだけだから」
蘭園世(だから、それが秩序を乱していると言うのでは………)
園子「………………この辺にしましょうか」
世良「………………そうだね。長引かせると良くないし」
蘭「………………それじゃ行くよ、せーの、」
京蘭園世「次回もよろしくお願いします‼︎」