今回から第2章に入ります。REBORN側とコナン側の人物たちがやっと顔を合わせます。
今回は雲雀とスカルが少年探偵団と出会います。とは言っても、雲雀はあまり関わりませんが………。
それでは第2章、開始です!
標的11:護衛開始 其の1
時は過ぎ2週間後、帝丹小学校の1年B組では、とある話題一色であった。当然、少年探偵団の面々も例外ではない。
光彦「知ってますか?今日このクラスに転校生が来るんですよ。それも2人」
歩美「ホント⁉︎仲良くできるかなー」
元太「んじゃあよ、その2人を少年探偵団に入れようぜ‼︎」
光彦「僕は賛成です!」
歩美「歩美もー!」
元太、光彦、歩美の3人は転校生を少年探偵団に入れようとしている。しかし、その話題にコナンと灰原は参加していなかった。彼らは、先日ニュースで見た事件について語っていた。
コナン「なぁ灰原、お前はどう思う?例の事件」
灰原「組織が関わってるかって事なら答えはNOよ」
コナン「根拠は?」
灰原「あの殺された男が起こした事件。あれは明らかに私怨によるものだった。仮にカモフラージュだったとしても実行があからさま過ぎるわ。組織のやり方とは全く違う」
コナン「成る程な」
コナンは当初、黒の組織の犯行かと考えていたが灰原の説明で組織は関わっていないと結論付けた。
コナン「しかし、留置所で殺されたんだろ?組織の仕業じゃないとしたら考えられるのは…………マフィアか?」
灰原「だとすれば彼はマフィアの関係者って事に………」
歩美「ねぇ聞いてる?哀ちゃん!コナン君!」
マフィアの犯行かとコナンと灰原が考えていると、歩美が2人に話しかけてきた。
コナン「あぁ悪ぃ、聞いてなかった」
灰原「ごめんなさい、私も」
歩美「もー!転校生を少年探偵団に入れようって話!」
光彦「コナン君と灰原さんって最近になってますます距離が縮まったように見受けられるんですが」
元太「お前らも少年探偵団なんだからな!俺らを仲間はずれにすんじゃねーよ!」
コナン「別に仲間はずれにしてるつもりは………」
コナンが3人に弁解しようとした時、担任の小林澄子が教室に入ってきた。
小林「はいはい皆、席についてー。転校生を紹介しますよー」
クラス全員「はーい‼︎」
小林先生の一言で全員が席についた。そして先生は廊下の方を見て、ドアの向こうに待たせてある転校生2人に声をかけた。
小林「それじゃあ2人とも入ってきて下さーい!」
スカル「よっしゃー!待ちくたびれたぜ!」
雲雀「…………………」
先生に呼ばれて入ってきたのは、1人は紫色の髪が目立つ少年、もう1人は黒髪で灰原よりもさらに目つきが鋭い少年だった。
小林「じゃあ自己紹介してくれるかな?」
スカル「俺は“雲雀スカル”っていうんだ!よろしくな!」
雲雀「………………“
言うまでもなく、小さくなったスカルと雲雀である。スカルの方はともかく雲雀は本来なら並盛高校の生徒である為、帝丹小学校に潜入する際に偽名を作った。
その際スカルも兄弟設定で行こうと案が出て、彼の名字も“雲雀”となった。
小林「それじゃあスカル君は江戸川君の、
スカル「分かったぜ先生!」
雲雀「………………」
小林先生の言葉に、しっかりとした返事を出すスカルと無言で頷いた雲雀は示された席に着いた。
スカル「確か江戸川と灰原だよな!これからよろしくっ!」
雲雀「………………………よろしく」
コナン「あ、ああ。よろしく(随分と正反対な兄弟だな。しかもスカルって奴の髪、すげえ色だな。染めてんのか?)」
灰原「よろしく。確か
雲雀「………コレが騒がしすぎるだけだよ」
スカル「おい
雲「ねぇ君、いつから僕の兄貴になったの?」
コ灰「………………………」
コナンと灰原はスカルと雲雀の会話を唖然としながら聞いていた。雲雀の言葉に疑問を持ったコナンは、雲雀に尋ねようとするが、
小林「はーい!それじゃあ今から質問タイムにしましょう!スカル君、
クラス全「はーい‼︎」
この言葉を皮切りにスカルと雲雀の周りには生徒が集まった。それを見た群れ嫌いの雲雀は一瞬、眉を顰めた。しかし、任務を放棄する訳にもいかず、何とか耐えていた。そして帰ったら横にいる紫髪を咬み殺そうと決めた。
そんな雲雀を見たスカルは、自分に狙いが定まった事を感じ取り内心で涙を流した。それでもリボーンとコロネロに比べれば遥かにマシなので、すぐに開き直り生徒達からの質問に答えている。
ちなみに質問タイムの冒頭でクラスメイトの自己紹介が行われた。
生徒A「ねぇねぇ君達は何処から来たの⁉︎」
スカル「俺たちは中国から来たぜ」
生徒B「中国⁉︎スゲェ‼︎」
コナン「中国?何でまた?」
スカル「親の都合って奴だけど詳しい事は分からねぇ。実はもう1人兄が居てさ、その兄貴は中国で拳法を学んだんだぜ」
元太「なぁなぁ、ケンポーって何だ?」
灰原「蘭さんの空手や世良さんの截拳道の様な武術の一種よ。日本では“日本拳法”と“少林寺拳法”が有名だけど、今回は“中国拳法”を指すわね」
スカル「へぇ〜。お前って詳しいな」
灰原「まぁ、ね」
歩美「ねぇ、そのお兄さんって何歳?」
スカル「17歳。だから兄貴は帝丹高校に転入したんだ」
コナン「何ぃ⁉︎」
スカル達の兄が帝丹高校に転入した事を知ってコナンが慌てた。スカルと雲雀の顔立ちは幼さこそあるが整っているので、その兄もかなり整っていると考えていい。よってコナンは思わず大声を出してしまった。
スカル「うおっ、何だよ江戸川!急に大声出して」
光彦「コナン君は居候先のお姉さんを慕ってるんです。そのお姉さんを取られたらどうしようって思ってるんですよ」
スカル「へー」
コナン「悪いかよ」
スカル「別に。俺も
コナン「………………そうなのか」
スカル「ああ‼︎そうだ、蘭さんって人と世良さんって人について知りたいんだけど」
コナン「?何でだよ」
スカル「だって兄貴が言ってたもんよ。クラスに武術を扱う者が居れば手合わせしたいって。その2人、空手と截拳道をやってるって言ってただろ?」
歩美「うん‼︎とっても強いんだよ‼︎」
灰原「あなた達のお兄さんって随分と好戦的な性格ね」
スカル「まぁ、従兄弟があれだからなー」チラッ
雲雀「………………あぁ、恭弥兄さんね」イラッ
コ灰「恭弥兄さん?」
また新しい名前が出て来たとコナンと灰原は思った。コナンは好奇心を隠さずに尋ねてみた。一方雲雀はスカルを睨みつけていた。
コナン「なぁ、その恭弥兄さんってのはどんな人なんだ?」
スカル「…………………聞いても引くなよ」
灰原「そんな言われ方したら余計に気になるわよ」
スカル「一言で言うなら唯我独尊だな。3人以上集まってれば群れと見なして咬み殺すんだ」
コナン「咬み殺す⁉︎すげえ表現だな」
灰原「でも本当に殺すわけじゃないんでしょ?」
スカル「ああ、トンファーで滅多打ちにするだけだ」
コ灰(………………とんでもねーな/ないわね)
スカルから聞いた恭弥という人物はコナンと灰原の予想を遥かに上回っていた。更にスカルは続けた。
スカル「んで、その恭弥兄貴は並盛って所の秩序なんだ」
コナン「秩序ぉ⁉︎」
スカル「そーそー!その並盛に住んでる奴は、一切恭弥兄貴に逆らえないんだ。例え警察でもな」
コナン(オイオイ‼︎とんでもないじゃ済まねーぞ‼︎)
灰原「警察も逆らえないって………。その人何者なの?」
スカル「並盛高校の風紀委員長」
コ灰「風紀委員長⁉︎」
雲雀「………………………」
秩序と言うからどんな奴だと思ったら、まさかの高校生である事が発覚して、更に風紀委員長であると知ったコナンと灰原は口を大きく開けていた。
当然、その張本人がまさか目の前にいるとは思いもしないだろう。
唖然としていたコナンと灰原だが、すっかり忘れていた。今がクラス全体の質問タイムだと。
小林「………………えーと、その恭弥お兄さんの事はひとまず置いといて。皆は他に質問がありますか〜?」
生徒C「それじゃあ好きな食べ物‼︎」
スカル「俺は肉じゃが‼︎(毛利蘭と世良真純の事は聞けずじまいか。ま、明日でもいいか)」
雲雀「………………………ハンバーグ」
♪キーンコーンカーンコーン♪
スカルと雲雀の好物が判明したところでチャイムが鳴った。生徒達は残念そうな顔をしながら自分達の席に着いた。
小林「それじゃあ次の時間から授業に入ります。江戸川君、スカル君と
コナン「はーい!それじゃコレ、次の授業算数だからさ。あと灰原、授業の時頼むぞ」
スカル「サンキュー江戸川」
灰原「はいはい」
すると4人の所に元太、光彦、歩美がやって来た。
元太「おいズルいぞ!コナンと灰原だけ転校生と仲良くなりやがって‼︎」
光彦「そうですよ!僕たちだってお2人と仲良くなりたいです!」
歩美「歩美もお友達になりたい〜〜‼︎」
スカル「おう!確か小嶋と円谷と吉田だったっけ」
光彦「はい!凄いですね、もう覚えてくれたんですか⁉︎」
スカル「まあな。人の名前はすぐ覚えるようにって、兄貴に言われてるからな」
実際は護衛対象であるからだが、勿論口には出さない。
灰原「へえ、ますますそのお兄さんに興味が湧いたわ」
歩美「ねえスカル君、
スカル「(おっ、チャンス到来!)少年探偵団?」
歩美から少年探偵団の事が出て、これはチャンスとスカルは内心で身構えた。
光彦「ええ!あらゆる難事件を解決するんです!」
元太「俺が少年探偵団の団長なんだ‼︎」
歩美「警察の人とも知り合いなんだよ‼︎」
スカル「へー、面白そうだな‼︎江戸川と灰原も入ってんのか?(警察と知り合いってどんな小1だよ)」
少年探偵団の面々が警察と知り合いであると聞いて、スカルは思わず内心でツッコんだ。
コナン「ああ、まあな」
灰原「ええ、まあ」
スカル「フーン、じゃ俺たちも入ろうかな!なぁ
雲雀「………………いいよ」
元光歩「やったーーーーー‼︎‼︎」
スカル(ふぅ、第一関門突破だな)
雲雀(………………取り敢えず帰ったらコレを咬み殺そう)
護衛をする為に、まず少年探偵団に入る事が第一関門とされており、それを初日で突破した事にスカルはホッとし、雲雀は今日1日で溜まった鬱憤を、帰宅後にスカルを咬み殺して晴らそうと決めた。
コナン「はい、また遅れたー」
作者「………………申し訳ございません」
スカル「全く、コイツはいつまで経っても遅れるんだよなー」
コナン「口だけっつーの?最悪だな」
スカル「ま、文字数増やした事が吉と出るか凶と出るかだな」
コナン「そういや本編では触れられなかったけどよ、お前の髪って地毛か?」
スカル「あー、よく言われる。これでもちゃんとした地毛なんだぜ?」
コナン「ふーん、紫の地毛ってあるんだな。でも黒髪に染めないのか?」
スカル「俺はこの髪気に入ってるからなー。染めたいとは思えないな」
コナン「そうか。ま、髪色の好みは人それぞれだからな」
スカル「そういう事だ!そんじゃ作者、今回の後書きイベントはこんくらいにしとこうぜ」
作者「で、できれば早く。正座ってキツイ」
コナン「ったく、だらしねー。そんじゃスカルいくぞ」
スカル「おう!」
コスカ「次回もよろしくお願いします‼︎」