唐突なジョジョネタ注意
金髪シスターと出会った日の夜のこと。
「レイちゃん。そろそろドーナシークの狙いを教えてくれない?」
「そうね。ドーナシークの狙いを教えましょう」
レイちゃんが言うにはドーナシークの狙いは金髪シスター・アーシア・アルジェントの神器「
他人の神器を奪うということがどういうことが分かっているのか?神器とは所持者の魂そのものだ。それを奪うとは、その所持者を殺すことと同意になる。
「問題なのはアイツの能力なのよ」
「能力?」
「ええ、アイツはこちらの攻撃を全ていなす。まるでこちらの攻撃が分かってるかのように」
攻撃を全ていなす…、こちらの攻撃を読んでいる…?なるほど。
自然と(凶悪な)笑みがこぼれる。
「なら、俺がドーナシークを相手しよう」
レイちゃんと、あろうことがオーフィス(あれ?オーフィスいたのとか言わない)までも目を丸くしている。
「実はな、俺は以前に似たような能力を持ってるやつと戦って勝ったことがある」
レイちゃんの口が空いて塞がらなかったのは言うまでもなかった。
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「という訳で、部長。交換条件だ。今から俺は堕天使がいるであろう廃教会に突っ込む。自由に暴れさせる権利をくれ」
「それで?私にどんな利益があるのかしら?」
「いずれ分かるさ、いずれな…」
巫山戯てネタに走った結果、木場、塔城、松田、元浜を監視として置くことで暴れられる権利を得た。その後、部長と姫島先輩は急用ができたとかでどこかに行ってしまった。
最も、松田と元浜がいる時点で監視の意味なんて皆無に帰すのだが。
「さて、俺は家に戻る。夜に合流しよう」
俺は家に戻り、レイちゃんとオーフィスに留守番を頼んだ。ちなみに、俺が留守の間ドーナシーク側の堕天使に襲撃されたらしいが、オーフィスのお陰で事なきを得たらしい。
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なんやかんやで廃教会。そこには木刀を帯剣した木場と元浜、モデルガンを構えた松田、メリケンサックを装着した塔城がいた。
「さて、案の定はぐれ神父と堕天使の気配がわんさか…。面倒だから松田と元浜で防御陣を突破しますか。ちなみに、大ボスは地下にいるな」
「なら、俺の番だな…。
松田のモデルガン、否、黒炎の紅銃が形状を変化させる。その銃口は、黒い竜の顎を彷彿とさせた。
「派手に行くぜ!黒炎弾!!」
黒い竜の口から黒い炎が弾丸のように放たれ、廃教会の全体を木っ端微塵に吹き飛ばした。
「悪い、力加減ミスった」
「サンキューな、松田。木場、塔城、ここで雑魚の足止めを頼めるか?」
恐らく廃教会周辺の森に隠れていたのだろう。はぐれ神父と堕天使の集団が。
「分かりました。元浜先輩、兵藤先輩をお願いします」
「気をつけて、2人とも」
「言われるまでもない!」
俺と元浜は祭壇の瓦礫の下敷きになっていた地下の入口から地下に突っ込んだ。
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地下の儀式場のような空間、そこには大勢の堕天使とはぐれ神父、そして、
両の手に淡い緑の光を宿した
その目から生気を失ったアーシアの姿だった。
そして、
俺の中の何かが完全に切れた。
「「おい、堕天使。楽に死ねると思うなよ!!禁手化!!」」
『Welsh Dragon-XYZ Over Booster!!』
元浜の木刀が青い刀に変化、そして、それが白いドラゴンを模したような大剣に変化した。
「消えろ!滅びの爆裂疾風弾!!」
元浜が大剣を一閃すると、ドーナシーク以外の堕天使、はぐれ神父は9割方倒された。そして、俺は赤龍帝の篭手の
「
「ほう?そこの黒いの。強いな。私の計画の邪魔になる。ここで殺してやろう!!」
俺の周りに大量の光の槍が精製される。俺はそれを見ると目を瞑った。
(ふん!心を読んでも分かる。アイツは諦めている。これで…!)
「終わりだ、矮小な人間風情があぁぁぁぁぁぁ!!」
光の槍の大軍が俺を貫く。そう思われたその時だった。
「この程度か?堕天使?」
ーーー
グギャアァァァァァァ!!!!
光の槍は、俺に当たる寸前に砕け散った。
「どういうことだ!?貴様、諦めたのでは!?」
「お前は誰の心を読んだつもりだ?残念ながらそんな事を考えたのは…」
俺はそいつに主導権を譲った。
「主様の真似をした私ですが?」
「なっ…!?貴様、多重人格か!?」
「7割正解。さて、堕天使さん?アンタに問題だ」
俺は赤龍帝の篭手の倍加能力で移動速度を上げて、その勢いのままドーナシークを殴りつける。
「グフッ!?だが、これなら新しい力で…!」
「オッサン、まだ分からんか?十乗倍加!!」
倍加10回分の力が左腕に溜まる。そして、
「今から俺はお前を全力で殴りつける。右か左か、好きな方を選べ」
ドーナシークは恐怖した。コイツはただの人間ではない。近づかれて初めて気づいた。
コイツの目は幾つもの死線をくぐり抜けてきた猛者と同じだと。
「ま、待て!神器は持ち主に返すから、命だけは!!どうせやると言うなら一思いに右で…」
「心が読めるんだろ?なら、俺が何を考えてるか当ててみろ」
ドーナシークは一誠の心を読む。
『No!No!No!No!No!』
「ま、まさか左…?」
『No!No!No!No!No!』
「り、両方…」
『Yes!Yes!Yes!Yes!Yes!!!』
「まさか、神器の再生が追いつかないほどの連打…」
『Yes!Yes!Yes!Yes!Yes!Oh My God!!!』
そして、
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
神器の、禁手化が、解けるまで、殴るのを、止めない!!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!!!!」
禁手化が解けた時、そこには顔の原型を留めていないドーナシークと、ドン引きしているグレモリー眷属の姿があった。
そして、
「あらあら、あの子ったら随分と派手にやったわね?ここが幻想郷の入口だって分かってないのかしら?」
「私は
「でもあなたの義娘と一緒に色んな異変を解決したわよ?」
「そうね。断りもなく他人の息子を異変解決に使った覚悟は出来てるかしら?」
「ちょ、
「時既に遅し、よ?霊拳『無双封拳』!!」
「嫌ぁぁぁぁぁぁ!?」ピチューン
人知れずにそんな会話があった事を一誠はまだ知らない。
黒龍帝の叛逆鎧
「赤龍帝の篭手」の禁手の亜種形態。
固有能力・覇王の咆哮
とてつもない叫びで自分に向けられている敵意を全て消し去る。生き物なら、一定以上の力を持たないと即死する。
兵藤神無
一誠の母親。先代の博麗の巫女。
次回辺りから東方キャラが増える可能性あり。