「『博麗一族』!?なぜ、幻想郷最強の一族が冥界に!?」
「グレモリー眷属の中に博麗を名乗る巫女がおったが、まさか本当にそうだったとでも言うのか!」
「あなた達?これ以上、幻想郷をバカにするなら、強硬手段に訴えるわよ?サーゼクス、ちょっと…」
神綺お姉ちゃんがサーゼクスを呼び止めて、耳打ちをする。ちなみに、その間俺も優香お姉ちゃんも臨戦態勢のまま動かなかった。
「分かった。ライザー殿、あなたは我が妹のレーディング・ゲームの際に、不正を行った。だが、私は審判のグレイフィアに言い聞かせてそれをわざと見逃した。なぜか分かるかい?」
「サーゼクス様!?そんなことはある筈が…」
『これに見覚えがないかしら?』
ライザーの言い訳を1人の少女が遮った。声の方を見ると、脇が見えている赤い巫女服に黒髪を大きな赤いリボンで束ねた少女が封の空いた小さな空き瓶をちらつかせていた。
ところで、あいつの巫女服からかなりドス黒い霊力が漏れてるんだが、鬼巫女か…。宥めるの俺の役目なんだよな…。
「お前、確かレーディング・ゲームの時の…」
「ええ、アンタみたいなゲス野郎に覚えてて欲しくなかったけど、あの時のグレモリー眷属の僧侶代行『博麗霊夢』。またの名を…」
ーーー幻想を
瞬間、彼女の殺気が一気に放出された。そこで、悪魔一同(一部を除く)はある事に気がついた。
博麗霊夢は、一体いつからここにいた?
「私ね、今物凄く怒ってるのよ?なぜか分かる?それはね、あの時の戦いで少しも本気を出してなかったのに、それに気づかないバカ悪魔共がいるからよ!それと、私は最初からここにいたわよ、気配を極限まで抑え込んでね」
多分、紫お姉ちゃんが連れてきたね…。後でO☆HA☆NA☆死しないと…。ちなみに、彼女の言う事は事実である。実際、彼女が封じ込めていた殺気を解放した瞬間、建物が軽く揺れた。なぜ、それほどの力が有りながら、ゲームでそれを使わなかったのか。
彼女は、
と、俺が教えたから。だって、そうでもしないと老害共は黙ってないだろ?
「さて、彼女が言うことは一応置いておいて、ライザー・フェニックス。あなたには2つの選択肢をあげましょう」
神綺が提案した選択肢とは、
1.このまま結婚式を継続させる。但し、その場合ここにいる
2.リアスを懸けてタッグバトル。内容はライザー、ユーベルーナvs.博麗一誠、風見幽香。負ければ、婚姻は無効
「い、いいでしょうフェニックスの最後の覚悟の炎、冥界の皆さんにお見せしましょう!!」
なんか、死亡フラグっぽいセリフをライザーが吐いている隙に俺は霊夢(鬼巫女)を宥めていた。
「では、決まりね。不死鳥vs.幻想郷最
神綺の一言で老害共が首を縦に振ったのは言うまでもない。
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そして、転移した俺と優香お姉ちゃん、
「博麗一誠とか言ったか、小僧?たかが一人間が上級悪魔に勝てるとでも思ってるのか?」
「そっちこそ、そのたかが人間に負けるってこと、忘れんじゃねーぞ?」
「そうか。なら…」
ライザーの全身に爆炎が燃え上がる。そして、ユーベルーナが魔力で出来た玉をこちらに複数浴びせてきた。
「粉々になって燃え尽きてしまえ!!」
俺と優香お姉ちゃんに超特大の爆発攻撃が炸裂した
様に見えた。
「禁忌ノ絆『フォーオブアカインド・N』!」
俺が4人に分裂し、更に
「「「「我、目覚めるは、世界を滅ぼす覇王の欠片の龍なり。それらは四天の龍となりて、今一度覇の理を見出さん!!」」」」
四天の龍ーオッドアイズ、ダーク・リベリオン、クリアウィング、スターヴ・ヴェノムの姿をそれぞれ模した鎧を身に纏い、
「虚無魔砲『ヴォイドスパーク』!」
ユーベルーナの爆発を優香お姉ちゃんが傘の先端から放った灰色の光線がそれを打ち消してしまうまでは。
「「「「「さて、懺悔の用意は出来てるか(かしら)!」」」」」
『Odd-eyes Rasing Balance Breaker!!』
『Requiem Dragon Balance Breaker!!』
『Crystal-Wing Dragon Balance Breaker!!』
『Greedy-Venom Dragon Balance Breaker!!』
「終末魔砲『ラグナロクバースト』!!」
各々の進化形態に変化して、焼き鳥と年増に赤と紫の光線、黒と白の突撃、そして、優香お姉ちゃん…いや、師匠の最強魔法「ラグナロクバースト」が放たれた。
だが、腐っても不死鳥なのは変わらないらしく(年増はリタイア)焼き鳥はしぶとく生きていた。
「ま、まて!これは、純血悪魔を残すために必要な結婚なんだぞ!」
嘆願する不死鳥。なるほど、確かに筋は通ってるな。
だが、無意味だ。
「たったそれだけのために一人の少女の人生を狂わせてもいい世界なら、俺が、その世界を、『破壊』する!!」
先程のスペルカードで分裂した俺が元の1人の存在に戻る。
龍の鎧をそのまま残して。
嘗て、1つの世界を滅ぼした龍かいた。だが、その龍も元を辿れば願いから生まれたものだった。俺は運命なのかは分からないが、その龍の力を全て受け継いだ。そして、
俺は幻想郷ですら振るったことがない力を解き放った。
『プロモーション・Z-ARC
その結果、結界が壊れて冥界の1割程が消し飛んだ。師匠は起動前にリタイア宣言して離脱、そして、残された焼き鳥は、
再生しようとはしているが、こちらの攻撃がその速度を上回る。黒に緑のラインが所々入った、龍を模した鎧の背中から出ている八つの蛇が再生箇所を食い潰し、その度に焼き鳥が怨嗟の声を上げる。
「やめろ…。やめてくれ…。これ以上は、死ぬ…」
「死なねーんじゃないのか?不死鳥だから。さて、今までグレモリー眷属と俺の仲間が受けた痛みの代償、今ここで償ってもらおう。永遠の痛みに悶え苦しみながらな!!」
結界が壊れた箇所から誰かがそれを止めようにも、彼は誰にも止めることが出来なかった。
1つの世界を滅ぼしたドラゴン、邪龍異変の首謀者の蛇神の力を宿した彼を止められる者など、この場には存在しないのである。
【悲報】こんな所で覇王の片鱗が出てきてしまう。
Q.一誠を止められる存在は本当にいないんですか?
A.1人だけいます。悪魔ではありません。この話にも出てきています。