ハイスクールD×D~四天の龍を宿す赤龍帝~   作:ネヘモス

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今回東方要素濃いめ。

遂に、一誠の義妹が現れる!


第10話 レーディング・ゲーム準備開始

次の日、一誠は松田と元浜から婚約話の概要を聞かされた。端的に言えば、冥界のチェスを模した伝統?のバトル、「R(レーディング)G(ゲーム)」で決着をつけることになったという。そして、眷属がフルにいないグレモリー眷属はハンデとして10日間の猶予、そして、不在の駒として他種族からそれぞれ、僧侶、騎士、戦車、兵士一名を募っても良いと言われたらしい。

 

「なあ、一誠。協力してくれないか?」

 

「無論そのつもりだ。お前らと同じ兵士として、な」

 

「でも、他の駒はどうするよ?」

 

「当てなら、ないことも無いな。ついでだ、グレモリー眷属の修行も俺の知る場所でやろう」

 

俺は紫…お姉ちゃん(本人が嘆願したので呼び方を戻した)から貰ったスペルカードを取り出した。

 

「ちょっと行ってくる。スペルカード、境絆『幻想への誘い』!!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

そして、戻ってきました幻想郷。先程のスペルカードは俺の能力で紫お姉ちゃんの能力を形にしたもの。これを使うといつでも幻想郷に戻ることが出来る。超便利。ちなみに行先が博麗神社で固定されてる、つまり、

 

「霊符『夢想封印』!!」

 

「まあ、こうなるわな。龍鱗『赤龍帝の魔弾』!!」

 

突然スペカが使われる可能性が否定出来ない。ちなみに、こちらを攻撃した(と言うか不意打ちした)巫女服の少女は自身のスペカを相殺され、更に俺のスペカに被弾した。

 

「ちょっと!なんで防ぐの!?」

 

「あのな、あんなの俺が受けるわけないだろ。霊夢?」

 

「そうね、私も修行が足りないのかしら?イッセー義兄さん?」

 

「まあ、ここの所でかい異変なんてそうそう無かったもんな。それはそうと、面白い話があるんだ。1枚噛んで見ない?」

 

便利符「かくかくしかじか」

 

「まるまるうまうま…っと。なるほど、それなら私は僧侶で参加しようかしら?」

 

「騎士は、正直『アイツ』以外の適任者が思いつかんし、戦車は黒歌…と言いたいが、多分リアス部長より実力上だろうし…」

 

「まあ、義兄さんの力が規格外だから仕方ないわね。義兄さんも全力を出すつもりは無いんでしょう?」

 

全くもってその通り。勿論リアス部長には勝ってほしいが、自分より強い兵士がいるとなると何かと文句つけてきそうだからな、あの老いぼれども。

 

「という訳で、ちょっと白玉楼に行ってくる。霊夢は紅魔館に話を付けてきてくれないか?」

 

「はいはい、分かりましたよ」

 

霊夢は面倒くさそうに手を振ると、紅魔館の方向に飛んでいった。

 

「さてと、母さん?居るんでしょ?」

 

「流石ね。やっぱりここの神主となるとこの程度じゃ誤魔化しは効かないか…」

 

境内の木々の1本から突然1人の女性が姿を見せる。まだ20代と言っても通用するような美貌、濡鴉のような黒髪、そして、霊夢と似たような巫女服。

 

「さて、先代博麗の巫女こと『博麗神無』と言うか母さんに質問。俺はリアス部長の元ならどの程度まで力を出してもいい?」

 

「赤龍帝の篭手は禁手まで出しても大丈夫、覇龍は以ての外。四天の龍の力は司祭の振り子(アーク・ペンデュラム)なら使ってもいい。あなたの固有能力は使ったらダメって所かしら?」

 

流石は母さんだ。俺の母さんは「力量を測る程度の能力」を持っている。実は母さんは面識がある相手ならその力の波動から現在の実力を読むことが可能。それでも、母さんに匹敵する実力を持っているのは俺と霊夢、紫お姉ちゃん、幽々子さん、聖お姉ちゃん辺りだろうと思うけど。

 

そう言えば、親父はそれ以上に強かったらしい。曰く、最強の人里の守護者と呼ばれていたそうな。

 

「所で何時になったら親父の名前を教えてくれるんだよ?俺が親父を超えたら教えるって…」

 

「そうね、教えてもいいかもね…浄太郎の事を」

 

うん?ちょっと待て?

 

「まさか、フルネーム『空条承太郎』とかじゃないよね?スタンドとか出ないよね?オラオラとか言ってないよね!?過去から蘇った宿敵とかいないよね!?」

 

「多分字が違うけど。あなたの父親の名前は兵藤浄太郎、旧姓『空承浄太郎』、最強と言われたら人里の守護者よ。ちなみにオラオラはあの人の口癖よ?よくわかったわね?」

 

マジ?俺そんな偶然初めて知ったわ。てか、俺のオラオラって親父の遺伝かよ…。

 

「そうそう言い忘れる所だったわ。一誠、絶対に本名は名乗っては駄目よ?あなたが本当の名前を名乗ると言うことは…」

 

「それ相応の者が現れた時、そして、どんなことをしてでも誰かを守る時、だろ?」

 

そう、これは俺が母さんと交わした約束。

 

あの紅い霧の異変で、フランドールを救う為に自分の本名を名乗ったあの日から、決めていた。名前とは、その人の強さそのものを示す。兵藤一誠という名前が偽名という訳では無いが、その名前は力を抑えるための名前にすぎない。

 

「俺が『ーー』を名乗る時、それは、多分…」

 

ゲームに負けてリアス部長の逃げ道が無くなった時に、活路を開く時だろう。最も、そんな時は来ない方がいいのだが…。

 

「冥界に行ってくる」

 

「行ってらっしゃい、一誠」

 

俺は幻想郷の冥界、その管理者の住まう場所白玉楼に向かった。そして、出会い頭に半人前の庭師(本人は否定してるが俺はまだ認めていない)に斬りかかられて、返り討ちにした後そいつを泣かしてしまったのはまた別の話である。




僧侶→博麗霊夢(恐らく実力の5割も出せない)
兵士→兵藤一誠(どう考えても実力の1割を出せるかどうか)
騎士→???(全力の8割なら出しても大丈夫)
戦車→???(全力の6割は出せる)

()内の言葉は「今の」リアスの実力に合われた場合どこまで力を出せるかを表したもの。

霊夢の場合「夢想天生」を使った時の実力はリアスよりも高い上に、恐らく戦闘経験が違いすぎる事から。
一誠は言わずもがな。そもそも覇龍を使おうものならフィールドが持たないと思われる。
騎士の候補は全力だとリアスより少し上くらい。
戦車の候補は基本体術しか使わないが、それでもリアスと互角。

結論:幻想郷の住民はそもそものレベルが違いすぎる。

境絆「幻想への誘い」
一誠専用スペルカード。カードには赤いドラゴンの背後に八雲紫の絵が描かれている。紫の「境界を操る程度の能力」をスペルカードにしたもの。主にD×D世界から幻想郷に向かう時の移動手段。

龍鱗「赤龍帝の魔弾」
一誠の基本スペカ。

空承浄太郎
故人。一誠の父親。最強の人里の守護者と言われた男。決してどこぞの冒険の第3部主人公ではない。

博麗神無
一誠の母親の「本名」。「力量を測る程度の能力」を持っている先代博麗の巫女。

博麗霊夢
一誠の義妹。実は一誠と同い年だが、初対面の時は彼女がお姉ちゃんになると躍起だったが、ある異変をきっかけに一誠を「義兄さん」と呼ぶようになる。また、一誠の婚約者の1人。

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