〇月△日
今日から日記を書くことにした。
まずは今までのことを振り返ることにしよう、まず初めに俺は二次小説によくある転生者というやつだ。
神様のミスで転生というわけではなくただ神様がそれに興味を持ち、偶々私がそれに選ばれただけ、因みにだがチートは貰った。
随分と気前のいい神様だったが一つだけ不満がある⋯⋯
せめて何処かの一般家庭に転生させてほしかったです。
ビビったよ、転生したと思ったら体は四歳ぐらいになってるし何故か段ボールの中に捨てられてるし⋯⋯いきなり人生ルナティックとか笑えないってばよ(´・ω・`)
瞳子さんに拾われなかったら俺死んでるなうん。
瞳子さんに拾われた俺はお日さま園という孤児院で暮らすことになった、周りの子達は幼稚園生か小学生しかおらず、それより上となると瞳子さんか星二郎さんぐらいしかいないため正直やっていける自信なかったが、ここで暮らすうちに気づいたことがある。
ここの子達マジ天使
『だいじょうぶ?』
『ここのみんなはきみをいじめないよ!!』
『いっしょにあそぼ!!』
警戒心の高い子が多いのだろうと予想していたが、それは俺の勘違いだったらしい。だって第一声から相手のことを心配してくれるんだよこの子達⋯⋯
別に誰かにいじめられていたわけでもないけど思わず泣きそうになっちゃったよ⋯⋯
それから一か月ぐらいしたころ、俺もお日さま園に慣れてきたとき、自分より1つ2つ
年下の子達が俺のことを『に、にいちゃ!!』⋯⋯鼻血出た。後ろで様子を見てた瞳子さんも鼻血が出ていた。
その後『私お兄ちゃんのお嫁さんになる事件』『瞳子さん彼氏いないってよ事件』
『星二郎さん考案メ〇・イ〇・ブラック劇場事件』など色々な出来事が起こり退屈する暇などなく、あっと言う間に四年が経った。
そして俺は久遠さんという男の人に引き取られることになった。
別に珍しいことじゃない、どこの孤児院でもあることだ、俺としてはこういうこともあるだろうと思っていたからあまり驚きもしなかったが、ここの子達は別だ。
俺は前世で何度も出会いと別れを経験してきているから慣れているが、この子達は別れの経験があまりない。
それはまだ年齢が二桁にいっていない子達にとっては辛いことだ、特に兄として慕ってくれた子達やお嫁さんになると言ってくれた女の子達は涙まで流している⋯⋯
瞳子さんや星二郎さんが一生懸命宥めているが泣き止みそうにない、だから俺はみんなと一つ約束をした。
『また会いに来る、それがいつになるかは分からないけど絶対会いに来る、だから泣き止んでくれないか見送ってくれるなら泣き顔より笑顔のほうが、俺は嬉しい』
俺がそういうと、みんな笑顔になってくれた、その笑顔はぎこちなく、涙だって止まっていない⋯⋯でもとても美しい笑顔だった。
□月〇日
久遠さんに引き取られて一か月が過ぎた、だんだん久遠さんがどういう人か分かってきた気がする。
この人はただ、言葉足らずで不器用なだけの優しい人だ⋯⋯あと料理が下手。
いやだって言いたいことは分かるんだけど結構キツイ言い方だから多分俺が普通の小学生だったらかなり反発したと思う。
せめて最後に一言付け加えれば変わると思うのだが⋯⋯そう簡単には変わらないんだろうな、ダメもとで一回家で反発してみてこっそり様子を窺ってみることにしたんだが⋯⋯
『⋯⋯⋯』
なんかゲンドウポーズで頭抱え込んでた。
⋯⋯いやメンタル弱いなこの人!?
思わず声に出そうになったは、流石にこのままじゃまずいと思った俺は取りあえず謝ることにした。
『⋯⋯今日の夜は外食にしよう』
なんだか思いの外単純で少しこの人が心配になってきた。
▼▼▼▼▼
なんだか今日は久遠さんの雰囲気が暗い気がする、昨日病院に行くと言われどこか悪いのだろうかと心配したがどうやら違うらしい。
久遠さんの車で病院に向かう最中、俺たちは始終無言だった。
病院の中に入り久遠さんの後をついていくと一つの病室についた、ネームプレートには『小野冬花』という女の子の名前が入っている。
そのまま病室に入ると自分より一つくらい年下の女の子がベッドに横たわっていた、寝ているのかと思ったがどうやら違うらしい、ベッドを覗いた俺は思わず息をのんだ、ベッドの上で横たわっている女の子は確かに起きていた、でもその瞳には光がなく、何物も映らない闇が広がっていた⋯⋯
「その子の名前は小野冬花、私の教え子だ」
俺が困惑していると久遠さんがこの子について話はじめた、この子⋯冬花ちゃんはこの街に引っ越して来たばかりらしく、学校ではあまり友達もいなかったらしい。でもそれは当たり前だ俺も一か月前はそうだったし転入生なんてそんなもんだ。
だがそうじゃない、冬花ちゃんがここまで精神的に追い詰められるなんて思えない、俺は面識はないが一人の人間がここまで追いつめられるには余りにも足りない⋯⋯
「冬花は親子で買い物に行った帰りに⋯⋯事故で両親を目の前で亡くしてしまったんだ」
嗚呼、そうか⋯足りないっていうのは訂正しよう、むしろ過剰だ多過ぎる。あの年の子供が受け止めるには、背負うには重すぎる⋯⋯
あまりのことで放心していると扉をノックする音が聞こえ、医者が入ってきた。久遠さんを確認すると外へ久遠さんを呼んだ、どうやら子供の俺には聞かせられないらしい。
2人が外に出るのを確認した俺はドアに耳を当てて外の会話を聞こうとした、理性じゃなく本能が俺を突き動かした、しなければならないと。
聞こえたものは少ないが、これだけで十分だ⋯⋯
『⋯⋯記憶⋯⋯催眠⋯⋯⋯⋯⋯消去⋯⋯⋯⋯⋯本人⋯⋯⋯⋯⋯許可⋯⋯⋯⋯⋯⋯』
自分でも呆れるほどの偽善、いや偽善ですらない⋯⋯どうしようもない他人の我が儘だ、糞にも劣る嫌悪すべきものだ⋯⋯
十人が聞けば十人が俺を非難するだろう、それでも俺は止まらない。
こうゆうのは自分のキャラじゃないと思うが、まあいい
「初めまして冬花ちゃん」
いまの俺は
「いきなりで悪いんだけどさ?」
ド畜生だ
「君の両親死んじゃったんだってだね!」
久遠さんが甘くなるのは主人公と冬花だけ
男の娘ヒロインについてアンケートだオラァ!?※なお必ずしもアンケート通りになるとは言ってない。
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鬱丸絶望太
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亜風炉照美
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フェイ・ルーン
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ユーリー・ロディナ
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ちくわ大明神