名探偵コナン〜新一の妹〜   作:桂ヒナギク

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39.爆発寿司

 聡美は高校に登校した。

 校長宛に休学届けを出す。

「休学?」

「はい、ちょっと、家庭の事情で」

「そうか……。わかった。受け取ろう」

 休学が認められた聡美は、世良の元へ向かった。

「世良さん、ちょっと」

「どうしたんだ?」

「君のお母さんのことなんだけど」

「ママがどうかしたのか?」

「とある組織のリストに、君のお母さんの名前があったわ」

「……」

「そのリストには行方不明って書いてあって……。君のお母さんは無事だよね?」

「ああ、生きてるさ。でも、それがどうかしたのか?」

「単調直入に聞くよ。お母さん、小さくなってるんじゃない? 薬を飲んだか、飲まされてかして」

「よくわかったな」

「うん、お兄ちゃんも小さいから」

「ああ、君のお兄さん、新一くんだったね。でも、蘭くんの話から察すると、新一くんとコナンくんは全くの別人って感じなんだよね」

「それ、実はトリックなんだ。お兄ちゃんは元の姿の時、灰原がコナンに変装して、阿笠博士のマスク型変声器で喋ってたんだ」

「なるほど。そうだったのか。それで、ママを戻す薬ってのは、その灰原って人が持ってるのか?」

「完全には戻せないよ。一時的であって、時間が経つとまた小さくなってしまう」

「そうか……」

「私はこれから組織に潜入し、内側から奴らの企み暴いて潰してみようと思う」

「そんな、危ないよ」

「もちろん、一人ではないよ。安室さんもついてるし。それに、赤井さんだって」

「秀兄が?」

「うん。沖矢 昴って名前で私の家にいるよ」

「そうなんだ。うん? ちょっと待って?」

「うん?」

「君も一回、小さくなったんだよな?」

「うん」

「なんで小さくならないんだ?」

「完全な解毒剤は偶発的にできたものだったらしいんだ。再現が難しいって言ってたよ」

「そっか。……秀兄に会いたいんだけど」

「全て終わってからにして。今は極力誰も巻き込まないよにしたいから」

「ママが巻き込まれてる」

「あ、いや……」

 そこへ蘭がやってくる。

「二人とも、なんの話をしてるの?」

「君には関係ないよ」

「そんな。教えてくれたっtていいじゃない」

「いや、聞かない方がいいわね」

「そうなの?」

「うん。事件の話だから、聞いたってつまんないよ」

「そっか。じゃあいいや」

 キンコンカンコン、チャイムが鳴る。

「あ、次グラマーのテストじゃん!」

 三人は教室へ急いだ。

 ……。

 …………。

 ………………。

 放課後。

 聡美と世良が帰路に就いている。

「聡美くん、回転寿司にでも行かないか?」

「そうだね。今日は半日だったし、昼食まだだったから行ってもいいかな」

「よし、行こう」

 二人は飲食店街の回転寿司に移動した。

 店に入り、案内された席に着く。

 客はあまり入っていなかった。それでも、隣にカップルと後ろに三人家族。何人かは確認できた。

「さて、マグロでも……」

 聡美が流れてきたマグロに手を伸ばそうとした刹那、厨房で爆発が起こった。

「……!?」

「爆発か?」

 辺りがパニック状態になる。

 


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