聡美は高校に登校した。
校長宛に休学届けを出す。
「休学?」
「はい、ちょっと、家庭の事情で」
「そうか……。わかった。受け取ろう」
休学が認められた聡美は、世良の元へ向かった。
「世良さん、ちょっと」
「どうしたんだ?」
「君のお母さんのことなんだけど」
「ママがどうかしたのか?」
「とある組織のリストに、君のお母さんの名前があったわ」
「……」
「そのリストには行方不明って書いてあって……。君のお母さんは無事だよね?」
「ああ、生きてるさ。でも、それがどうかしたのか?」
「単調直入に聞くよ。お母さん、小さくなってるんじゃない? 薬を飲んだか、飲まされてかして」
「よくわかったな」
「うん、お兄ちゃんも小さいから」
「ああ、君のお兄さん、新一くんだったね。でも、蘭くんの話から察すると、新一くんとコナンくんは全くの別人って感じなんだよね」
「それ、実はトリックなんだ。お兄ちゃんは元の姿の時、灰原がコナンに変装して、阿笠博士のマスク型変声器で喋ってたんだ」
「なるほど。そうだったのか。それで、ママを戻す薬ってのは、その灰原って人が持ってるのか?」
「完全には戻せないよ。一時的であって、時間が経つとまた小さくなってしまう」
「そうか……」
「私はこれから組織に潜入し、内側から奴らの企み暴いて潰してみようと思う」
「そんな、危ないよ」
「もちろん、一人ではないよ。安室さんもついてるし。それに、赤井さんだって」
「秀兄が?」
「うん。沖矢 昴って名前で私の家にいるよ」
「そうなんだ。うん? ちょっと待って?」
「うん?」
「君も一回、小さくなったんだよな?」
「うん」
「なんで小さくならないんだ?」
「完全な解毒剤は偶発的にできたものだったらしいんだ。再現が難しいって言ってたよ」
「そっか。……秀兄に会いたいんだけど」
「全て終わってからにして。今は極力誰も巻き込まないよにしたいから」
「ママが巻き込まれてる」
「あ、いや……」
そこへ蘭がやってくる。
「二人とも、なんの話をしてるの?」
「君には関係ないよ」
「そんな。教えてくれたっtていいじゃない」
「いや、聞かない方がいいわね」
「そうなの?」
「うん。事件の話だから、聞いたってつまんないよ」
「そっか。じゃあいいや」
キンコンカンコン、チャイムが鳴る。
「あ、次グラマーのテストじゃん!」
三人は教室へ急いだ。
……。
…………。
………………。
放課後。
聡美と世良が帰路に就いている。
「聡美くん、回転寿司にでも行かないか?」
「そうだね。今日は半日だったし、昼食まだだったから行ってもいいかな」
「よし、行こう」
二人は飲食店街の回転寿司に移動した。
店に入り、案内された席に着く。
客はあまり入っていなかった。それでも、隣にカップルと後ろに三人家族。何人かは確認できた。
「さて、マグロでも……」
聡美が流れてきたマグロに手を伸ばそうとした刹那、厨房で爆発が起こった。
「……!?」
「爆発か?」
辺りがパニック状態になる。