シャドウサーヴァントから始まる人理救済   作:ドリーム

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ようやく半分デス。

これ第七までちゃんといけるかなぁ…






休日終わりにそんなことを考える私でした。




第四特異点を見つけたぞ!「ころしてでも(聖杯を)うばいとる」なにをするキサマー

〜くずルーム〜

 

ドライバーを回す音、トンカチで叩く音が部屋に響く。道具箱をガシャガシャ混ぜこむように手を突っ込み、感覚か、慣れなのか、望んだ道具を取り出しそれを使いながら制作作業を続けていく。

 

するとマイルームの扉にノックの音が聞こえ、作業をやめ「どうぞ」と外の人物を招き入れる。

扉が開くと、そこにいたのはロマンだった。

 

「くず男くん。第四特異点が発見されたよ。明後日にレイシフトを頼みたい」

「…明後日なんだな?明日じゃないんだな?」

「あははは〜僕だってちゃんと言われたことは覚えるよ〜」

「これが4回目じゃなかったら信じてた」

「ごめんなさい」

『腰ひっくっっ!!!』

「所長うっさい」

 

俺はそう言われ、兼ねてより作っていたものを取り出し、最終調整に入る。

ロマンはそれを見ながらどこからともなく取り出したドーナツを頬張っている。

 

「いやあ…君はもうすっかり技術者みたいだねえ…」

「…ん?いやいやドクター。こんなの本業から見たら叩き壊したくなるもんさ。魔術の応用と、基盤に機械としての化学技術、どちらもそれぞれのプロがいなきゃ作れなかったし…」

 

俺はドライバーを動かしながら、ブツブツ呟く。これはドクターに言ってるが、正直、自分に言い聞かせてる方面が強かった。

あくまでここで俺がサーヴァントもいないのにみんなに認められているのは、俺の実力だけではなく、誰かの協力あっての物だと。

 

「…こんなもんかな…どうよドクターこれ」

「それは…メガネ?」

「ああ、所長の部屋からパクったのを改造した」

『ちょっ!!』

 

魔術によるある程度の防御、対魔力を有し、さらに眼への強化を負担を最低限にしてる行える魔術スコープ機能つき、魔力の痕跡をたどることも可能なスゴイ=メガネなのだ。

ほんと二人のメディアとカルデア技術員たちには頭上がらんわ…

 

「スゴイじゃないか、これで普段夜探索の幅が広がるね!!」

「まあぶっちゃけ付け焼き刃だし、普段の探索もサーヴァントたちに頼りっきりのなると思う。これは万が一って時に使うよ」

 

ああそれと

 

「ドクター。これには最終手段である機能がついてるんだけど…」

「え?なんだい?」

「爆発します」

「メガネが!!!?」

『ちょぉッッ!!?』

 

投擲に最適。いざという時の最終手段だ。

まあサイズ的にも小爆発だ。サーヴァントには大した傷にはならないだろう。

 

「まあロマンも休みなよ。俺も最近徹夜で作ってたから疲れた。俺はちょっと寝させてもらうね」

「わかったよ。じゃあ明後日…頼んだよ」

「…ああ」

 

俺は作業着を脱ぎ、普段のカルデア制服の下に着込んでたインナーのみの状態でベットに倒れこむ。

 

 

 

 

 

————辿れ。お前の痕跡を

 

 

上半身だけ起こし、瞼を閉じる。

目頭を抑えながら大きく息を吸う。

 

 

未だに頭の片隅に残っているあの誰かの言葉。

俺の痕跡とはどういう意味なんだろうか。

俺は別に記憶喪失なんかじゃない。

ちゃんとカルデアに来る前の記憶だってあるし、ここに来てからだって…

 

 

 

 

 

 

 

————あれ?ここ…に来て…か…ら…?

 

 

前が

 

なく

 

爆発

 

熱イ

 

痛イ

 

コレは

んだ

 

 

 

『あ◾️◾️が◾️たし◾️◾️ス◾️ーで◾️すか?』

 

———jqjsvぢsんしskvぢsmspsmxんそsんxg

 

視界に

 

ノイ

ズが

 

 

 

 

 

 

 

ー《F/GO》ー

 

 

 

 

〜カルデア〜

 

『あなたが◾️◾️番目のマスターね。私はオルガマリー・アニムスフィア。このカルデアの所長を務めています』

 

———…

 

『フォウフォウ!!』

『おや?フォウさんが私以外に懐くなんて珍しいですね。あ、突然すみません。私はマシュ・キリエライトと言います。ここの所員です…握手?ですか?…はい…初めてです』

 

———…

 

『ここが召喚ルームだ…まあ一般枠のお前が英霊を召喚するなんて事態はまず起こらないだろうから、別に覚えなくていいと思うよ。

…僕?僕は魔術はほかの魔術師に比べたらまだまだだけど、一応Aチームだ。僕は召喚するさ。なんのクラスか?…知らなくてもいいだろ。別に』

 

———…◾️…

 

『召喚サークルから謎のサーヴァントが出て来たぞ!!』

『誰だ!召喚したのは!!』

『かなりの霊基…神霊か…!?』

 

———……ああ

 

《———人類の痕跡は発見できません

———人類の痕跡は発見できません

———人類の痕跡は発見できません》

 

『あなたはどうするのです?』

 

———決まってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『————生きるぞ、ランサー」

 

「ご命令とあらば」

 

 

 

 

《———レイシフトを実行します》

 

 

 

 

ー《F/GO》ー

 

 

 

〜管制室〜

 

翌日、管制室で明日のレイシフトについての説明がなされていた。

 

「ロンドン?」

「ロンドン…あのロンドン?」

「うん、くず男くんの考えてる通りだと思うよ。霧の都…イギリスの首都であり、」

「魔術協会、時計塔がある魔術師たちの総本山さ」

「ダ・ヴィンチちゃん」

 

奥の部屋からダ・ヴィンチちゃんが現れ、その時代の説明を始める。

今までよりはるかに近代の時代。蒸気機器などが出来上がり、世界は一層発展していると思われる。

まあ明らかなる時代のターニングポイントだろう。

 

「じゃあサーヴァントの編成などをしっかり考えつつ、頑張ってくれ。僕らも全力のサポートに回る」

「おk把握。じゃあ僕は編成を考えて来るよ!!」

 

そう言ってぐだ男は走って管制室を出て行った。

元気だな。ほんと羨ましい体力だぜチクショ…(ちょっと前まできよひーとの童貞をかけた鬼ごっこしてたくせに)

 

「じゃあ俺の戻るよ、明日よろしく」

「ああ、ちゃんと英気を養ってくれたまえ」

 

ダ・ヴィンチちゃんの言葉を背中に受け、俺も管制室を出て行く。

そのまま一直線にマイルームに戻り、扉をすぐさま開け閉め、床にへこたりこむ。

今はハルペーはダ・ヴィンチちゃんに預け、メンテナンス中だった。

 

なので俺は今一人、少々人の目を気にする必要はないのだ。

 

「…昨日の記憶がない…」

 

ベットに入ったとこまでは覚えてるはずなのだが、そのあと寝たような気がしないのだ。

机に座りこんでいて、なにを思ったか作業用カッターを握り締めていた…

 

「どうしたんだ俺…マジでストレスか…?」

 

精神安定剤…ロマンから一応渡された物を飲み込み、手に巻いた包帯を解いて、新しい包帯を巻く。血は止まり、内側の肉がテラテラ光っていて生々しい。

 

「…はあ…」

 

ふらふらと立ち上がり、マイルームを出る。うまい肉でもガツンと食うか…

 

なんだが妙に目も痛い。おかしいな。充血もしてなかったし…特に異常も見えないのに…

こんなんじゃ俺…特異点でみんなの足を引っ張っちまうよ…

 

壁伝いに歩いていると、目の前に小さな人影が映る。顔を下に向けると…

 

「辛そうね。勇者様?」

「…ステンノ様…まあちょっと体調がね」

 

紫髮のツインテール女神、ステンノ様だった。

しかし、いつもは出会い頭に足元をヒールで踏みつぶしてくるのに、今日はそんな様子はなく、悪戯心が宿っていた普段の目つきとは違う、どこか慈愛にある瞳だった。

 

「大丈夫かしら?明日は新しい特異点へ赴くのでしょう?」

「まあこんなのちゃんと食事とって寝れば治りますよ…みんなの足は引っ張りません」

「ふーん…そう」

 

ステンノ様は廊下のベンチを指差して、座れとジェスチャーしてくる。

 

「?」

 

言われるままにベンチに座ると、となりにステンノ様が座り自身の膝をポンポン叩いていた。

 

「…なにを?」

「あら知らないの?ひざまくらよ?」

「…いつもの突拍子も無い行動ですか?」

「まさか…単純に貴方が心配なのよ?」

「…頭…預けても?」

「良いって言ってるじゃない」

 

俺はまともな思考能力は働いてなかったのか、なにも考えずに頭をその膝に預けた。

柔らかく、ハリのある太ももに、女性らしい甘い香りが漂い、こちらの眠気を誘い込む。

さらにトドメとばかりに小さくて可愛らしい手が俺の頭を撫で始める。

 

 

これでは眠ってしまう…

 

 

まあ起きたらいなくなってる系の悪戯だろうな。

そんなことを考えながら、思考が闇に消えていく…

 

 

 

「おやすみなさい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「————私の可愛い妹を…お願いね。勇者様…」

 

 

 

 

 

 

ー《F/GO》ー

 

 

 

 

 

「俺自身がトランスフォームすることだ」

「おい見ろよジャンヌ!トランスフォームしてるぜオイ!!」

「ヒューパネエ!!こいつはいいゼェ!!」

『蒸気機関、最大稼働』

「「シャ、シャベッタァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」」

 

 

 

 

—————

 

 

 

 

「ヒーヒッヒッヒッヒッヒ…それじゃあプレゼント、ハイ☆」

「うわー珍しい虫だなー(棒)」

「チクタクなってるねー(棒)」

 

「「逃げろォォォォォォォォ!!!!!!」」

 

ドグオオオオオオオォォォォォォォォンッッッッッ!!!!

 

「はい☆『チクタク☆ボム』!!」

「野郎!俺のアイデンティティをッ!!」

「いや、アイデンティティ意味違うよくず男」

 

 

 

 

—————

 

 

 

 

 

「俺はモードレット、偉大なるアーサー王の正統なる後継者…って父上ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!?」

「知り合いですか?アルトリアさん」

「イエ、マッタクシラナイ騎士デス」

「エミヤ先輩が曖昧な表情で沈黙している」

「え?アルトリアは女の子…」

「テメェ!!父上が女な訳ねええだろォォ!!!」

「「お、おう、そうだな」」

 

 

 

 

—————

 

 

 

 

「みこーん♪突然の質問申し訳ありませんがご住民の方ですか?」

「よう、すまねえがフォックスに付き合ってやってくねえか?」

「それはいいけど、いくらなんでも破廉恥過ぎない?」

「うお!結構鋭いこと突っ込んできますね…でもこの礼装はタマモの個性、存在感を出しつつ、まだ見ぬご主人様のための物なので外すことはできませんねぇ」

「わかった。無理やり脱がしてジャージにしたる」

「え?ちょ…ら、らめえぇ!!」

「お、俺っちはなにも見てねえぞフォックス」

 

 

 

 

 

—————

 

 

 

 

 

「私は天才だ」

「バカと」

「天才は」

「「紙一重って知ってるかい?」」

「交流に不可能はない」

((あ、この人話聞かねえわ))

「ていうか天才キャラはダ・ヴィンチちゃんで間に合ってます。というわけで爆死しろやオラアアアァァァァァァァァ!!!!」

 

 

 

 

 

—————

 

 

 

 

 

 

 

 

「——お前は誰だ?」

 

 

 

 

 

 

ー《F/GO》ー

 

 

…またろくでもないもの見た。

 

「ふふふ…お目覚めかしら?」

 

目開けたら女神ってある意味贅沢なんだろうか?妖しい笑顔を当てられた変な気分になりそうになり真横を向くと…

 

「うんうん、全くだね」

「おう、いつからそこにいた?」

「ついさっき」

 

毎回出てくる最凶に頭を痛めながらいつものやりとり(殴り合い)が始まった。

 

 

 

 

 

 

————眼の痛みが引いたことに気づくのはこの後の数十分後だった…

 

 

 

 




次回、第四特異点へレイシフト。

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