ソードアート・オンライン 黒と紫の剣舞   作:grasshopper

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10話 黒猫

ユージオside

僕はケイタ達にサチを見つけたとメッセージを送り、宿へ戻った。宿に戻ると僕とキリトだけで十分前衛はできるので、サチを無理に盾持ち片手剣使いにコンバートさせる必要は無いと話した。黒猫団の皆は不思議そうに思ったがその提案を受け入れてくれた。

そして日が過ぎ、コルが貯まったのでとうとうギルドハウスを買うことになった。

僕とリーダーのケイタで買いに行くことになった。

 

 

キリトside

「あいつらが帰って来る前に迷宮区で稼ごうぜ」

ギルドメンバーのテツオが言った。

そうして俺達は最前線の三層下の迷宮区で狩りをすることになった。

そのダンジョンはトラップが多いが、俺はそれを伝えなかった。

だが、メンバーが宝箱を開けるとアラームが鳴りだした。そして扉は閉ざされ多くのモンスターが出現した。

「どこでもいい!転移するんだ‼︎」

「駄目だ!クリスタルが使えない!」

糞っ!クリスタル無効化エリアか!

俺は出し惜しみせず上位ソードスキルを使ったが、仲間は次々と死んでいった。

 

そして最後にサチが死んだ。

 

俺はどうやって生き残ったのかがよくわからないまま宿に戻った。部屋に入るとユージオとケイタがいた。

ユージオは何があったか察してくれた。そして、何も言わなかった。

だが、状況がわからないケイタは俺に聞いた。何があったのか?と。

4人が死に、俺が生きて帰ってきた理由。そして俺達2人がビーターということも全て話した。するとケイタはーー。

「ビーターのお前が僕達に関わる資格なんてなかったんだ!」

その言葉はとても響いた。そして彼は躊躇せずにアインクラッドの外出から飛び降りた。

 

そうだ。俺が()()()()5()()()()()()()()

 

 

ユージオside

数ヶ月後。

僕達は無茶なレベル上げを始めた。

その理由はクリスマスイベントでボスを倒せば蘇生アイテムがドロップする噂があるからだ。

キリトはきっと自分のせいで黒猫団の皆が死んだと思っているはずだ。でも、サチが死んだのは僕の無責任な言葉のせいでもある。だから、蘇生アイテムでサチを生き返らせて、どんな罵倒でも浴びるつもりなのだ。そのためだけにレベル上げをしている。

今、僕達は少し休憩をしている。

すると一つの足音が近づいてきた。

「おまえら、無茶しすぎじゃねぇか」

クラインさんだ。

「レベル、どんくらいになったんだ?」

「今日で69です」

「右に同じ」

「マジかよ。……だが、なんでそんなボロボロになるまで続けたんだよ。ソロはギルドに入ってるやつらよりも何倍もキツイのに」

「クラインさん、回りくどい聞き方をせずに本題に入ってください」

「俺達が蘇生アイテム狙ってるかどうか知りたいんだろ」

クラインさんは図星のようだ。

「そうだよ。……でもな、この世界で死んだやつらは現実世界でも死んだんだ。茅場が言ってたろ」

「この世界で死んでも本当は生きてるかもしれないじゃないですか?」

「んな訳ねぇだろ、ユージオ。それならナーヴギアを取れば全て解決だ。そうでなきゃ、死んだやつらはーー」

「「黙れ」」

「俺達だってそれくらいわかってる」

「僕達だってわかってるんですよ。でも、可能性を追わなければならない義務があるんですよ」


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