超次元ゲイムネプテューヌ~緑の女神候補生~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
投稿が遅くなり申し訳ございません。

それではどうぞ。


第44話 サイバネティックフォーム

「……」

「ネプギアちゃん、大丈夫?」

「……」

 

形態変化させた武器の練習中、途中で倒れてしまったネプギアにルルが声をかけるが、返事がない。

 

『推測ですが、属性解放状態の練習での疲労がまだ抜けきってなかったようです』

「あー……それだったら、もう少し緩めにやれば良かったかもね……」

 

ネプギャーの言葉を聞いたルルは、少し反省した。確かに彼女のペースを考慮しておくべきだったかもしれない。

 

『ルル君が来るまでの間、ネプギアさんのデータを私なりに纏めてみましたが、身体能力も含めて色々と上がっていました』

「みんな呑み込みが早いからね。ネプギャーちゃんも含めてだけど」

『面と向かって言われると照れますね。画面越しですが』

「あ、あれ……?」

 

ネプギャーとルルがそんな話をしてると、ネプギアが目を覚ました。

 

「気がついた?」

「私……確か……あっ!? ご、ごめんね! 急に倒れちゃって……」

「ううん。気にしないで。僕もその辺もう少し気を配れていればなって、反省してたとこだから」

 

謝るネプギアに、少し休んでてよとルルは言った。

 

「ルルー、来たわよー」

「あ。ユニちゃん、お疲れ」

 

そんな時、ユニが結界内に入ってきた。

 

「……ネプギア、大丈夫?」

「あはは……たった今、ルル君に休んでてって言われるくらいには……」

「アタシもあんまり人の事を言えないけど、休まないと倒れるわよ」

 

苦笑いしながら答えるネプギアを見て、自分も人の事を言えないが溜息を吐くユニ。

 

「じゃあ今から少し休憩ね? ユニちゃんもこっちおいでよ」

「えっ!? えっと、その……じゃあ……遠慮なく……」

 

おいでおいでと手招きしながら、自分の隣に座るようにユニを誘うルル。突然の誘いに一瞬だけ戸惑ったユニだったが、隣に座りたいという欲に負け、結果的にルルの隣に座る事に。

 

「ネプギアちゃん、少し横になって休みなよ。膝枕してあげるから」

「えっ?」

「……(ルルの膝枕……ネプギア、いいなぁ……)」

 

そう言って、ルルはネプギアの頭を自分の膝にゆっくりと乗せる。突然の事にされるがままのネプギア。そして羨ましそうに彼女を見るユニ。

 

「ほら、ユニちゃんも」

「えっ?」

 

まさかの言葉に間の抜けた声を出すユニ。そんな彼女をよそにルルは、ユニをもう片方の膝に彼女の頭をゆっくりと乗せる。

 

「眠かったら寝ててもいいからね? ある程度の時間になったら起こしてあげるから」

「「うぅ……((ね、寝れないし、ルル(君)の太もも柔らかい! こういうのは堪能しておかないと損よね(だよね)!))」」

 

ルルに悟られぬよう、膝枕を堪能しようと思ったネプギアとユニは、お互いに目を合わせ頷くのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「それじゃあ、特訓を再開するよ? 2人共、よく休めた?」

「うん! 遅れた分を取り戻さなきゃ!」

「どんとこいよ!」

 

30分後。特訓を再開する事になった。

ちなみにネプギアとユニは、ルルの膝枕というご褒美を堪能できたのか、やる気満々だった。

 

「ロムちゃんとラムちゃんには後で教えるけど、2人には先に僕の次元の()()()()を覚えてもらうから」

「(ど、どんな技なんだろう……?)」

「(さっきアタシに教えてくれた防御魔法と()()()()()()()()()()()()()()とは別の技なのかな……?)」

 

つまり今からルルに教わるのは、ルルの次元の技だという事を察したネプギアとユニ。

 

「…サイバネティックフォーム、発動!」

 

そう呟いた瞬間、上空からルルの体に緑色の雷が直撃すると同時にルルの服装も若干だが変化した。服装に蜘蛛をデザインした模様が入っていた。ほんのりサイバー感があった。

 

「「す、凄い……」」

「……とまぁ、これを2人には覚えてもらうから。ちなみに何か質問とかある?」

「あ、じゃあ私いいかな?」

 

するとネプギアが手を挙げた。はい、どうぞとルルが言う。

 

「なんていうか……ルル君が女神化した感じに似てる気がするんだけど、これって私の気のせい?」

「あ、それアタシも思った。でも言葉に表せないのよね……ただ、似てる気がするって言うしか……」

 

なるほど。

別次元の2人から見れば、自分のこの形態の印象はそんな感じかとルルは納得した。

 

「ネプギアちゃんとユニちゃんから見れば、これが曖昧な表現になっちゃうのも仕方ないよ。だってこれも()()()の一種だもの」

「「えっ!?」」

 

その言葉を聞いたネプギアとユニは驚きの声を上げた。

 

「正確には、努力次第で誰でも慣れる女神化……って言った方が正しいかな。僕の場合、3()()()()()()()が使えるって事になっちゃうけどね……」

「「……」」

 

苦笑いしながら説明するルルを見て、ネプギアとユニは唖然となる。

本人は色々あったんだよーみたいな感じで言ってるが、そもそも女神化を3種類使えるという時点で、ルルが女神候補生の中で、とんでもない強さを持ってるというのが伝わった。

 

そんな大事な技術……というか、技法を教えてもらってもいいのか?と思ったが、思ってる事が顔に出ていたのか、ルルは気にしなくていいよと言った。

 

「それじゃあやり方を教える前に確認なんだけど……2人共、属性解放状態はどのくらい慣れた?」

「一応、ルル君が教えてくれた基本的な事は慣れたつもり」

「アタシもネプギアと同じで基本的な事は慣れたつもり」

 

その答えを聞いたルルは、なら大丈夫だねと言って、やり方を説明する。

 

「サイバネティックフォームのやり方は、まず目を閉じて小さく深呼吸。次はイメージ。そーだなぁ……分かりやすく言うなら、自分自身に雷が落ちたイメージをする事。これは一瞬でいいよ」

「「(例えがなんか怖すぎる!?)」」

 

具体的な例えに内心ツッコミながらも2人はルルに言われた通りにやってみる。

まず目を閉じて小さく深呼吸。

 

「「……((次はイメージ))」」

 

そして自分自身に雷が落ちたイメージをする。

すると、上空から紫色の雷がネプギアの体に、ユニの体には紅色の雷が直撃したではないか。

 

「で、できちゃった……」

「ア、アタシも……」

「やっぱり2人共、呑み込みが早いね。自信持っていいよ」

 

まさかこんなあっさりとできてしまった事に驚くネプギアとユニだが、2人の呑み込みの早さにルルは感心していた。

 

「次にいくつか注意事項ね? まずサイバネティックフォームを使ってる間は、ネプギアちゃんとユニちゃんが使ってる女神化はできない事が1つ。ただし属性解放状態は併用して使えるから」

「もし仮に属性解放状態と一緒に使った場合って、何かデメリットみたいな事はあるの?」

「うん。体質によるけど、ほとんどの場合は疲労かな。その辺の使い方はロムちゃんとラムちゃんと一緒に教えるよ。あくまで"奥の手"の1つって事を頭の片隅に置いてほしいな」

 

その一言を聞いて、ホッとするネプギアとユニ。

 

「それから勘違いしてほしくない事が1つ。サイバネティックフォームは使()()()()()()()によって強さが変わるから、これだけは絶対に覚えておいてね?」

「それって強くなってたり、逆に弱くもなってたりしてるって事?」

「そういう事。ゲームで例えるなら、育成ゲームみたいなものかな。攻撃特化型とか防御特化とか、そんな感じの育成ゲーム」

 

ユニの疑問に分かりやすい例えで答えたルル。

なんでも彼曰く、無敵な相手なんて存在しないとの事。人間も同じで、努力次第では女神に勝てる可能性がある。それと似たような論理だとの事。

 

「他にもデメリット的な事がいくつかあるけど……まぁ、今はいいや。次はメリットについて話すね」

 

他のデメリットについては追々話すと言ったルルは、ネプギアとユニにサイバネティックフォームのメリットについて話す事に。

 

()()()()()()()()は3つ。1つ目は常に女神の力と同等の身体能力を得られる事、2つ目は魔法の無詠唱と先読み上昇……先読みって言っても、相手の攻撃の軌道が予測できる程度だけどね?」

「いやいやいや!? それだけでも凄いと思うよ!?」

「まぁ、これが基本性能だけどね?」

「えっ!? こ、これで……き、基本性能なの!?」

「うん」

 

その言葉を聞いたネプギアは驚きの声を上げる。それを聞いたユニもチート過ぎないか?と内心思っていた。

 

「それで3つ目は、経験を積んで進化。ざっくり言うとサイバネティックフォーム状態から女神化になる変身ね?」

「ごめんルル、アタシよく分かんない……」

「わ、私も……」

「そーだなぁ……あ、()()()()()()()()()()()()()()()1()()()()()()って言えば分かる?」

「「っ!!」」

 

ネプギアとユニの表情を見て、ルルは言葉を続けた。

 

「僕の次元の文献に書かれてあるんだけど、元々サイバネティックフォーム自体、初代の光と闇の女神候補生が初の共同で生みだした形態なんだ。女神候補生が努力の末に得られるもう一つの可能性の女神化なんだって」

「初の共同……? それって、前にルル君が話してくれた闇の女神と女神候補生の始まりのその後の話って事?」

「そうそう。実際に女神として残ったのが、()()()()()()()()()だけだったからね。互いに争いを行わないように今後の友好条約として創られたのがきっかけなんだって」

「「……」」

 

ルルはそう話すが、前に聞いた時と違うのは、初代闇の女神の存在が出てこなかった事だ。つまり……そういう事になってしまったんだろうとネプギアとユニは察した。

 

「とりあえず、ロムちゃんとラムちゃんが来るまでの間、2人には今からその状態で軽く模擬戦をやってもらうよ」

「「え!? やるとは聞いてたけど、今からなんて聞いてないよ(わよ)!?」」

「では今言いました!」

『ネプギアさん、ユニさん。頑張ってください! 私は休憩がてら、ルル君とイチャイチャしていますので』

「「ちょっと!!」」

 

ほらほら、時間もあんまりないから準備してねとルルに押されたネプギアとユニ。

そしていつの間にネプギアのギャラクシーギアから、ルルのギャラクシーギアにちゃっかり移動してたネプギャーを見て抗議する2人なのであった。




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

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