超次元ゲイムネプテューヌ~緑の女神候補生~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
投稿が遅れてしまい申し訳ありません……(土下座)

それではどうぞ。


第35話 雷属性と火属性

得意属性を開花させ、ルルの指導のもと特訓を再開するネプギア達。

 

「ちょっとネプギア! 1発くらい当たりなさいよ!!」

「え"っ!? そんな無茶苦茶な事を言わないでよ!? うわわっ……」

 

苛立ちながらネプギアに文句を言うユニ。その理不尽な言い分に困るネプギア。

彼女達2人が何をしているかというと特訓である。

内容は、"得意属性解放状態のまま、お互いの能力を上げる"というもの。

ユニは"10分間の間、ネプギアに3発当てる"に対し、ネプギアは"ユニの銃弾を10分間、回避し続ける"という一見、彼女達でも出来そうなものだが……

 

(さっきから正確に狙っているのに……全然当たらない!)

 

そうなのだ。

自分が撃つ弾がことごとく回避されてるのだ。ちなみに使ってる弾薬は、ルルから渡された当たっても平気な練習用の弾薬なので、ネプギアに当てても問題はない……

 

(雷属性は動きが速くなるってルルが言ってたけど……速いってレベルじゃないわよアレ!)

 

そう思いながらネプギアに対し毒づくユニ。

相手の動きが速くなる基準が自分の思ってたのとかけ離れていたからだ。当たったかと思えば、実はそれは残像でした!と言えばいいだろうか……

 

(速い……でも……ちょっとずつだけど、雷属性の弱点が分かったかも……なら!)

 

そしてユニは、ネプギアの残像が完全に消えた瞬間、微かに光った場所に狙いを定め銃のトリガーを引く。

 

「痛ッ……」

「よしっ! 先ずは1発!」

 

放った銃弾が残像ではなくネプギア本体に当たったのだ。自分の予想が当たり指を鳴らすユニ。

 

(痛たた……練習用の弾っていっても、当たるとやっぱり痛いなぁ……)

 

当たった脇腹を抑えながら愚痴るネプギア。

恐らくユニは、雷属性の弱点が分かったのだろう。次は確実に当ててくると思ったネプギアは軽く深呼吸をし、地面を蹴る。

 

「そこっ!」

「うわわっ……」

 

予想通り、ユニは確実に当てにきた。寸前の所で回避したネプギアだが内心は焦っていた。何故なら……

 

(さっきもそうだったけど……ユニちゃんが外した場所、まだ燃えてる……)

 

特訓を開始した最初から気になっていた。

自分がユニの銃撃を回避し、その外した場所が小さな火柱を上げて燃えてるのだ。それも今もである……

最初は、その内、鎮火するだろうと考えてたネプギアだが回避し続ける内に気温が暑く感じ始めたのだ。

 

(……もしかして、銃弾の周りにコーティングされてた()()()()()()意志があるんじゃ……)

 

仮にそうだとしたら危ない。

ネプギアの予想が当たってるとしたら、自分はユニと1対1ではなく、1対2……つまりユニと()()()()()()()()を相手にしなければならない……

 

(ネプギャーちゃん、どう思う?)

 

ネプギアがネプギャーに思念を送る。

実は最近分かった事なのだが、ギャラクシーギアを身に付けてると、ネプギャーからテレパシーのように話しかけてくるのだ。そこで自分も真似てみると、会話ができるようになった……という訳だ。

 

(解析してみましたが、ユニさんが外した場所から強い意志を感じます。正確には、火柱そのものです)

 

ネプギャーからの返答に自分の予想が当たってた事に外れて欲しかったなーと思うネプギア。まぁ嫌な予想程、よく当たるとはこの事だろう……

 

(そっかぁ……ねぇ、このまま放置したらどうなるかな?)

(ネプギアさんの周囲の気温が今も上がり続けてる状況から分析しますと……火柱そのものをなんとかしないと倒れますよ? 例えるなら、私達は"厚着のまま水も無しで火山の中にいる"と言えばいいでしょうか?)

 

それを聞かされたネプギアは、思考を巡らせる……

銃撃を回避し続けなければ、ルルから言われた特訓の意味がない。かと言って、回避し続けると、体温低下で倒れ事実上ユニの勝ちになってしまう……

 

「それなら……!」

 

打開策を思いついたネプギアは、銃撃を回避しながらビームソードをコールする。

 

(武器をコールした? なんで……ううん! 今は当てる事だけ集中……!)

 

その様子を見たユニは一瞬だけ疑問の表情をしながらも銃のトリガーを引く。銃口から放たれた弾は、ネプギアが次に現れるであろう位置に向かう。そして弾はネプギアに……

 

「はぁあっ!」

 

当たらなかった。それどころか弾はネプギアのビームソードによって真っ二つになった。それと同時に、ネプギアの周りで燃え続けていた火柱が完全に鎮火した……

 

「やっぱり……」

「ネプギア……アンタもしかして気づいてたの?」

 

ユニの問いかけにネプギアは、ううんと言いながら口を開く。

 

「完全に気づいたのは、ほんとについさっき。だからもしかしたらって思って……」

「アタシの撃つ弾を"真っ二つに切るか、弾の周りにコーティングされてる火を消す"のどっちかに絞ったと……」

「でもユニちゃんがポーカーフェイスするのは私も意外だったなぁ……」

「な、何よ!! わ、悪い?」

 

ネプギアの的を射た答えにジト目になるユニ。

実は彼女、火属性のもう1つの使い方をなんとなく理解していた。しかし表情に出やすい事を自覚していたので、敢えてポーカーフェイスを実行する事にしたのだ……

結果、ネプギアが今の結果に辿り着くまで時間が掛かってしまったが。

 

「バレたらもう仕方ないわね。あと2発、当てさせてもらうわよ?」

「私だって負けないよ! 全部斬り落としちゃうんだから!」

 

やる気に満ちた目で相手を見る。そして2人がそれぞれの武器を構えた瞬間……

 

「ネプギアちゃーん、ユニちゃーん。10分経ったから、終わりだよー?」

「「えっ!? もう!?」」

 

ルルが10分経過したという知らせに、ネプギアとユニは驚きの声を上げたのだった。




読んでいただきありがとうございます。
次回は早く投稿できると思います(た、多分……)
本日はありがとうございました。

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