IS -インフィニット・ストラトス- if   作:人食いムンゴ

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転校生はセカンド幼なじみ
4月14日 朝


──グラウンド────────

 

外に出ての授業。

IS装着スーツを全員が着用して、列を組み織斑先生の指示を待っていた。

 

今さらながらに思うが、この学園指定の女性が着用するISスーツはエロい。

スーツはピッチリとしたものなので、女性のボディラインがはっきりと出る。

タイプとしては昔のスクール水着に近い感じ(見たことはないが、よくあるグラビアアイドルとかの雑誌、あとはネットで…)

一番決定的に、スクール水着と違うのは股関節部分がひし形状に切り取られて素肌が見えていること。

大事な部分は見えてないが、より一層局部のvラインを強調させている。

 

意味があって、そういったデザインなのであろうが、このデザインは思春期の男子には刺激が強い。

なにしろ、クラスメイトの女子全員がこの状態なのだ。

そんな光景にはいまだに慣れず、見る場所に困る。

 

いや、決してそのデザインを否定しているわけではない。

寧ろ、見えそうで見えない感じが非常にいいと俺は思う。うん。

 

ただ、俺の下腹部の白式が発動しないことを祈るばかりで…。

 

「───斑」

 

「───織斑!」

 

「は、はい!」

 

「聞いていたか?」

 

やっちまったー。と思った次の瞬間には意識が半分くらい飛んでいた。箒にボコられたときもなかなかだったが、千冬姉のは一撃の重さが違う。

「全く。────では改めて今から、ISの基本的な飛行操縦をしてもらう。織斑、オルコット。試しに飛んでみせろ」

 

ここは名誉挽回のためにも頑張らねば。

 

この後、急上昇・急降下を皆の前で行ったが、急降下に関しては地面に激突。

 

グラウンドには大きな穴を開けてしまい、クラスメイトのくすくす笑いが漏れる。

 

我ながらこんなまともに操縦出来ないやつがクラス代表で大丈夫なのかと疑問に思う。

 

(恥ずかしいし、すっげぇ情けねぇ…。)

 

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

 

千冬が一喝する。

 

「……すみません」

 

「情けないぞ、一夏。私が教えてやっただろう」

 

腕を組み、目尻をつり上げている箒が待っていた。

 

追い討ちをかけるな追い討ちを…。

ただでさえ、恥ずかしい思いをしてメンタルやられてるのに。

 

だいたい箒もあれから教えて?くれてはいるが、本当にISを動かせるのか気になるところだ。

とてもじゃないが、今までの指導から動かせるとは思えない。

 

「大体だな一夏、お前というやつは昔から――」

 

箒の小言が始まったかと思ったら、それを遮るように俺の前に影が現れた。

 

「大丈夫ですか一夏さん?お怪我はなくて?」

 

そっと手を差しのべてくれるセシリア。

天使だ。

 

「あ、ああ。大丈夫だ。ありがとうセシリア」

 

セシリアの手を借りて、起き上がる。

 

「どういたしまして。」

 

うふふと、楽しそうに微笑むセシリア。

セシリアは俺と違って急上昇・急降下を完璧にやってみせた。こんな操縦は朝飯前なのだろう。

 

「……ISを装備していて怪我などするわけがないだろう……」

 

「あら、篠ノ之さん。他人を気遣うのは当然のこと。それがISを装備していても、ですわ。常識でしてよ?」

 

「お前が言うか。この猫かぶりめ」

 

「鬼の皮をかぶっているよりマシですわ」

 

バチバチッとふたりの視線がぶつかって火花を散らしている。

この二人、日増しに仲が悪くなっているような気がする。

 

「いつまでもそんなことをしている。授業の邪魔なんだがな──。」

 

二人の間に立つ千冬に気づき、箒とセシリアはしまったといった顔をしているが時既に遅し。

 

(あーあ。知ーらねっと。)

 

 

授業が終わった後は、自分で空けた穴を閉じるはめに。

自業自得なので、仕方ないといえば仕方ない。

 

ほんと、まともに操縦出来る日はくるのだろうか。

先は長い気がする。


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