IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜 作:proto
タケルはアカリが寝ている部屋を目指す。その歩き方はおぼつかなく、満身創痍だと一目でわかるレベルだ。なんとか部屋にたどり着く。
「アカリ!」
「ダメだよ!安静にしてなきゃ。」
と、タケルを止めるのはポッピーピポパポだった。
「俺とアカリに残された時間は?」
この問いに対し、ポッピーの解はモニターを指差す。
「……あと、8時間。」
どこかへ行こうとするタケルを止めたのは、御成だった。
「タケル殿、一体どこへ?」
「泊さんから連絡があった。奴らの潜伏先がわかったって。」
「でも、その体なんだよ?しかも1人じゃ!」
「俺には時間がないんです!それに、たとえ俺1人でも…。俺たちのためにマコト兄ちゃんとアランは戦ってくれた。その2人の為にも、俺は戦わないといけないんだ!」
そう言って、タケルは部屋から出て駆け抜ける。タケルはアカリを救うべく、人々の未来を守る為に、戦いの場へと足を向けるのだった。
僕は一体どうすればいい。もう手遅れかもしれない。 僕の責任だ……。
(どうした?諦めるのか?ノーコンティニューで患者を治して笑顔にするんだろ?)
こんな声が聞こえた。幻聴か、はたまた自分自身の芯の部分からの声か。どちらかかはわからないし、どちらでもないかもしれない。それに、彼女の笑顔がフラッシュバックした。
「そうだ、清宮さんの運命を決めるのは、まだ………早い!」
僕には戦わねばならない理由がある。生み出してしまったバグスターの被害を食い止め、愛する人を、その人が好きな物を守らねばならない。決意を固め僕は駆け出した。IS学園に停めてあるバイクを取り、タケル君の元へ。
「全く、世話がやけるというか。ゲームと簪以外はちょっと抜けてるな。一夏は。」
そう、一夏に激励したのは、パラドだった。
「タケル君!!」
タケルが振り返ると異形のバイクに乗った一夏が居た。
「僕も、君と一緒に行くよ。清宮さんを救わないと。」
「先生。うん、一緒に行こう!」
腕相撲式握手を交わし、バイクへ跨る。
「あ、ところで先生って何?」
「お医者さんみたいだから?」
「何故疑問形?」
と、まぁこんな一幕もあった。
レーザーからガシャットを借り、目のないレーザーをタケル君のバイクの後ろにつけ走らせる。廃墟のような研究所の前でバイクを停め、金網の柵へと近づく。すると、
「待ってたぜ。さぁ、来いよ。」
僕は付いて行こうとするタケル君の腕を掴む。
「待って、罠かもしれない。」
「まさか。お前達を案内する為に、見張り役になってやってたんだぜ?」
「あなたは一体?」
僕が当然の質問をぶつける。それに対し男は、
「仮面ライダーウィザード。お前達の希望だ。」
その頃警察署では……
「もしもし?霧子か?悪いけど今日は帰りが遅くなりそうだから。」
泊さんは笑みを漏らす。
「だから自分の心配だけしてろって。もう、霧子1人の体じゃないんだから。な?」
さらに深い笑みを浮かべる。
「じゃあ、行ってくる。」
電話を切ると、ネクタイを締め直しエンジンをトップギアにし、その顔には決意が感じられる。そして、歩みを進めるのだった。仮面ライダードライブとして。
ラストバトルは近い。
さぁ、刮目せよ!
と、偉そうなことは言いません。
ただ、次回もよろしくお願いします!
それでは、作者は学園カイザを書くので失礼!