遊戯王VRAINS 幽霊に導かれし少年   作:ナタタク

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第34話 新しい力

「ふーん…精霊たちが召喚法を封印。そして、シンクロ、エクシーズ、融合、ペンデュラムが世界を滅ぼした、と…」

夕方の病院で、誠から聞いた話を菊岡がノートにまとめていく。

「信じるんですか?そんな話を…」

「そりゃあ、精霊世界は存在するようだし、平行世界の存在は細々とだけれど、論文にも出始めている。実在しても、不思議じゃないだろう?それに、僕たちは実際にその平行世界の人と会っている」

「確かに…」

「それにしても気になるのはリンク召喚が新しい過ちを生み出そうとしているという話だ。ちょうど、最近その心当たりのありそうな話があるじゃないか」

菊岡が言っているのはおそらく、先日LINKVRAINSで起こったハノイの塔事件だろう。

ハノイの騎士がLINKVRAINS崩壊をたくらんで起こした事件で、プレイメーカーとGo鬼塚、ブルーエンジェルの活躍によって守られ、ハノイの騎士は壊滅した。

警察も動き出し、ハノイの騎士の構成員は主要幹部も含めて次々と逮捕されているものの、首領であるリボルバーを含めた数人は未だに消息不明で、警察も行方をつかめていない。

同時に、プレイメーカーもLINKVRAINSから姿を消している。

「けれど、ハノイの騎士の事件はあくまでもネットワークでの話。リンク召喚とどうつながるか…」

「それもそうだ。だが、これも一つの人間の過ち。そして、人は過ちを繰り返すもの。そうだろう?」

「過ちを…繰り返す…」

「おっと、辛気臭い話になってしまったね。それよりも、君に見せたいものというのは、これだ」

菊岡が懐から青いスマホを出すと、それを誠に差し出す。

見た目はどこにでもあるスマホと似ているが、ひと昔前のそれ以上に分厚いものとなっており、よく見るとカードの差し込み口がある。

「これの中に、《ジェニオン》のカードを入れてみてくれ」

「分かりました。ええっと…」

デッキからだした《C.C.ジェニオン》を菊岡に言われたように入れる。

すると、スマホの画面が一瞬青く光、それが収まると映像には真っ白な髪が徐々に表れてくる。

その髪型を見た誠は一瞬、自分を殺したあの男が脳裏に浮かぶ。

だが、髪の長さは肩まで位で、シャドーの性格を表しているかのように整っていないものとなり、次に出てきた顔も鋭い形をした青い瞳の若いやさぐれた若い青年というべき姿だった。

「おいおいおい、なんだよこれ!?これが…俺の体かよ??」

「あくまでも仮のものさ。シャドー、君もインターネットがこの中でなら使うことができるから。まぁ、簡単に言えばシャドー専用のLINKVRAINSが中にあるというべきかな」

「俺専用…?ま、あいつの中にいるよりも、自由でいいぜ」

肩と首を回して、シャドーは仮の肉体になじませていく。

体から離れた状態になっているが、菊岡の予測通り、誠もシャドーも異常がない様だ。

「ただ、気を付けてほしい。この状態で遠くに放してしまうと、2人のリンクが切れてしまう。最悪の場合、2人とも死んでしまうことになる。だから、スマホを遠くへ置いておかないといけないときには…」

「分かっています。シャドーを僕の中に戻します」

「やれやれ、こいつが起きている間だけ、ここで自由の身かよ」

「自由の身って、その中っていい場所なの?」

「お前の中より、めちゃくちゃいいぜ。すごく広い部屋になっていて、抜群にくつろげる!」

インターネット機能はシャドーも使えるようで、見つけたベッドや家具の画像データから再現したものを部屋の中に置いていく。

現実に持ち出せるわけではないが、中で好き勝手使えるため、長らく生物として当たり前のことさえできなかったシャドーにとっては天国と言えて、バタリとベッドに身を任せる。

「確かに…シャドーにとってはこれならストレスがないかも…」

「あと、このスマホにはもう1つ機能がある。いったん外へ出ようか」

 

「ああ、ええっと…明日奈、さん…」

「何?和人君、もしかして…また焦がしたの!?もぅ…」

厨房から感じる異臭と和人の申し訳なさそうな猫なで声。

フウとため息をついた明日奈は真っ黒に焦げた目玉焼きがべっとりとついたフライパンを手に取り、洗剤とスポンジを使って落とし始める。

その様子を見て、申し訳なさそうに立ち尽くす和人を見た里香はニヤニヤと笑う。

「あーあ、これじゃあ桐ケ谷が復帰するのはまだまだ先ね。注文とレジはもう誠君でもできるから」

「仕方ないですよ。それに、桐ケ谷さんは入院してましたから」

「こーら、二人ともおしゃべりしてないで仕込みをして!」

「はーい、ま、明日奈がはりきってるからいいけど」

「そういえば、今日も誠さん病院ですよね。検査、何度目でしょうか?」

誠の怪我のことについては明日奈から何度も聞いていて、死にかけるほどのものだったことも桂子は知っている。

しかし、それでも短期間で退院できてしまっていることや何度も病院に不定期で足を運んでいることに疑問を抱く。

後遺症が残っているという話もなく、何をしているのかについて、先日誠に聞いたものの、答えてもらえなかった。

 

病院の外へ出た誠と菊岡は馬廻駅の裏手にある道路にいる。

そこの周辺には田畑しかなく、農作業をしていた人たちは既に今日の作業を終えて家に帰っている。

道路には誠の自転車も置かれていた。

「スピードデュエルの時はこの自転車をデュエルボードに変形させているんだったね?」

「はい、それでデュエルが終わって変身を解除したら、元に戻るんです。確か…一昔前のヒーロー番組であったような…」

「ああ、角材を手にしたら剣に変化する、といったものだね。だが、いつも自転車がそばにある状態というわけでもないだろう?そのスマホに219を入力してみてくれ」

「あ、はい…。何かのコードかな?」

今のシャドーは自分の肉体とスマホの中の空間にすっかり夢中になっている様子で、こちらからの呼びかけにも反応がない状態だ。

菊岡に言われた通り、番号を入力すると急にスマホが誠の手元から離れる。

「うわっ!?何、何??」

「君に使えるものさ」

スマホは急に大きくなったかと思ったら変形していき、正面にディスプレイとなぜかデュエルディスクが取り付けられている、《C.C.ジェニオン》と同じ青をベースとしたカラーリングとなっているバイクへと変形した。

「バイクモードだ。オートパイロット機能がついているから無免許でも問題ない。そして、召喚エネルギーを燃料にしているから、ガソリンが必要ないのさ」

「ガソリンがいらない?それに、召喚エネルギーって…」

「デュエルの時にモンスターを召喚するだろう?その時にエネルギーが発生するから、それをそのスマホが空気中から吸収するのさ。特に、ステージ2とのデュエルではより多くのエネルギーが発生する」

「そんなエネルギーとシステムがあるなんて…。それに、そんな機能をどこで…?」

「いろいろとツテがあってね。これがあれば、いざというときにはそれで現場へ向かったり、場合によってはそれをデュエルボードに変形させればいい。君になら、使いこなせるだろう。さっそくテストをしてみようか」

そういった菊岡は今誠に渡しているものと同じタイプのスマホを出し、それをバイクに変形させる。

その後で、バイクについているデュエルディスクにコードを入力すると、なぜかバイクには《カオスライダーグスタフ》をベースとしたステージ2といえる姿の人物が出現した。

そして、彼が取り付けられているデュエルディスクを左腕に装着すると、バイクがデュエルボードに変形し、彼を乗せたまま浮遊を始める。

「生憎、私は生身だ。LINKVRAINSの中ならともかく、現実世界でスピードデュエルができるほどじゃない。だから、今回はAIが相手をする。実際に使えるものか、試してみてほしい」

「分かりました…けど、入れた《ジェニオン》のカードは…?」

「デュエルディスクのエキストラデッキに入った状態だ。それについては心配いらないさ」

「分かりました。じゃあ…ごめん、シャドー。これからデュエルをするから、戻ってきて」

「はあ!?今いいところなんだよ!メビウスなんて言うシューティングゲームでボスと戦ってんだよ!後にしろ、後!!」

「メビウスって…」

「変身については多分、シャドーがそばにいるならできるんじゃないと思うよ。スマホにカードを入れている状態なら、前に渡したベルトのバックルにバイクのデュエルディスクをかざせばいい」

「うーん…どうなんでしょうか…?」

シャドーが離れた状態で変身したことのない誠はそれが本当にできるかいまいち自信がない。

とりあえず、菊岡に言われた通りバックルをデュエルディスクにかざす。

すると、体が青いオーラに包まれ、オーラが消えるとその姿は変身したものへと変わっていった。

「うん、予想通りだ。これなら、今お楽しみ中のシャドー君を邪魔することなく、スピードデュエルができるだろう」

「変身できたなら、そうですけど…」

「さあ、バイクに乗ってデュエルディスクをセットするんだ。そうしたら、スピードデュエルができる」

「は、はい!」

慌ててバイクに乗り、搭載されているデュエルディスクにデッキを入れてから左腕にセットする。

すると、バイクは誠を乗せたまま浮遊をはじめ、その後で急に形がデュエルボードへと変形していき、誠はその上に乗る。

「うわわ!!急に乗り物が変形して、その上に乗るってちょっと変な感じがします…」

「当り前さ、そんな乗り物は普通存在しないからね。さあ、デュエルを開始しようか」

タブレット端末を出した菊岡はそれを眺め始める。

そして、2台のデュエルボードは前へ進みはじめ、誠のデュエルディスクから自動的に4枚のカードが排出される。

「オートパイロットがあるから、免許なしでも大丈夫…そういわれても、あんまり自信がないなぁ」

最近の車にもAIを搭載した自動操縦機能が当たり前のように搭載されているが、それでもいざというときには人が操縦できるようにしないとならないため、当然無免許運転は無理だ。

このバイクのオートパイロット機能がどれほどのものかはわからないが、極力使わないようにしようと心に決める。

(誠君、今回のデュエルで使用するデュエリストデータはLINKVRAISで出ているバウンティハンターのものを使う。強いデュエリストだが、君になら戦えるだろう)

「やってみます。スピードデュエル!!」

 

AI

手札4

LP4000

 

手札4

LP4000

 

「私の先攻。私は手札から魔法カード《おろかな埋葬》を発動。その効果により、デッキから《シギント・ドローン》を墓地へ送る」

「ドローン…ドローンって、確か」

「ああ、ドローンデッキってのを使ってるやつっているよな。確か、ブラッドシェパードって悪趣味なテンガロンハット野郎だろ?」

すっかりネット空間の中に慣れたようで、うまい棒をクチャクチャと食べながら瞬時に検索をしたシャドーの前にはブラッドシェパードの画像が表示されている。

ハノイの塔事件の後、大きな損害を受けたLINKVRAINSはリニューアルされ、その中でバウンティハンターシステムがSOLテクノロジー社によって取り入れられた。

LINKVRAINSの中で犯罪行為を行ったアカウントで、SOLテクノロジー社や警察でも対応が難しい相手に賞金をかけるシステムで、彼が現れたのはそのシステムが導入されてからだ。

高額の賞金首を次々と狩っていくことから賞金首となったアカウントから恐れられている。

「ドローンデッキ…一体、どんなデュエルをするんだろう…?」

相手はブラッドシェパードではなく、ただのAIではあるが、デッキはおそらくこれまでの彼のデータを基に再現したもの。

テストプレイで生き死にの問題にかかわっていないことから、素直に楽しめる気がした。

「そして、私は手札から《ドローン・ファッティ》を通常召喚」

AIのフィールドに青い潜水艦に戦闘機の羽根がついたような形をしたドローンが飛び出す。

 

ドローン・ファッティ レベル1 攻撃400(1)

 

「サーキット展開。アローヘッド確認。召喚条件はドローンモンスター1体。私は《ドローン・ファッティ》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚。現れろ、リンク1。《バトルドローン・サージェント》」

召喚されたばかりの《ドローン・ファッティ》がサーキットに取り込まれ、その中から飛び出したのは青と白を基調としたカラーリングのまさに典型的な戦闘機といえる鋭い先端をしたドローンが出撃する。

 

バトルドローン・サージェント リンク1 攻撃800(EX1)

 

「そして、リンク素材となった《ドローン・ファッティ》の効果発動。このカードを召喚したターン、このカードがリンク素材として墓地へ送られた時、自分フィールドに《ドローントークン》1体を特殊召喚できる」

消滅しようとするサーキットの中から、今度は3枚羽根のプロペラと一つ目のカメラだけが装備された細い縦棒のような形のドローンが出てきた。

 

ドローントークン レベル1 守備0(2)

 

「更に、私のフィールドにドローンモンスターが存在する場合、《スカッド・ドローン》は手札から特殊召喚できる」

今度は3つのミサイルが取り付けられたU字をした金属の中心にスラスターが搭載されたドローンが現れる。

 

スカッド・ドローン レベル3 攻撃800(3)

 

「サーキット展開。アローヘッド確認。召喚条件はドローンモンスター2体以上。私は《スカッド・ドローン》、《ドローントークン》、《バトルドローン・サージェント》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚。現れろ、リンク3。《バトルドローン・ジェネラル》」

「いきなりブラッドシェパードのエースモンスターが!?」

3機のドローンを糧として、再び現れたサーキットの中から飛び出したのは2基のスラスターが搭載された、黒い塗装をした戦闘機型のドローンだった。

その大きさは同じ型である《バトルドローン・サージェント》の倍近くあった。

 

バトルドローン・ジェネラル リンク3 攻撃2400(EX1)

 

「《バトルドローン・ジェネラル》の効果発動。1ターンに1度、自分の墓地に存在するドローンモンスター1体をこのカードのリンク先に特殊召喚できる。私は墓地の《シギント・ドローン》を特殊召喚する」

《バトルドローン・ジェネラル》の下部の装甲が展開し、その中から左右に録音機がついた二つ目のカメラを取り付けた、3基のプロペラで飛行するドローンが出撃する。

 

シギント・ドローン レベル4 攻撃1000(1)

 

「《シギント・ドローン》の効果発動。自分フィールドに存在するこのカードを装備カード扱いとしてドローンリンクモンスターに装備。装備モンスターの攻撃力を1000アップさせる」

《バトルドローン・ジェネラル》の真上へ向かい、そこからカメラの倍率を調整してから機体下部の装甲を展開し、そこから投下されたUFO型の端末が《バトルドローン・ジェネラル》に取り付けられる。

 

バトルドローン・ジェネラル リンク3 攻撃2400→3400(EX1)

 

「そして、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

AI

手札4→1

LP4000

場 バトルドローン・ジェネラル(《シギント・ドローン》装備) リンク3 攻撃3400(EX1)

  シギント・ドローン(装備カード)(1)

  伏せカード1(2)

 

手札4

LP4000

場 なし

 

「1ターン目から攻撃力3400のリンクモンスター…僕のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

「僕は手札から《C.C.アルター》を召喚」

 

C.C.アルター レベル4 攻撃1500(2)

 

「《アルター》の効果発動。このカードの召喚に成功したとき、相手フィールドに特殊召喚されたモンスターが存在する場合、デッキの上から5枚を確認して、その中にあるC.C.1体を手札に加え、それ以外のカードを墓地へ送る。僕が手札に加えるのは《C.C.リザード》」

 

デッキから墓地へ送られたカード

・スターライト・コンフューズ

・貪欲な壺

・C.C.パールネイル

・コマンド・P

 

「そして、僕のフィールドにC.C.が存在する場合、《C.C.リザード》は特殊召喚できる」

 

C.C.リザード レベル1 攻撃300(3)

 

「現れて、星を繋ぐサーキット!アローヘッド確認。召喚条件はC.C.1体以上。僕は《アルター》と《リザード》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚。現れて、リンク2。《C.C.ガンレオン》」

 

C.C.ガンレオン リンク2 攻撃2000(EX2)

 

「リンク素材となった《リザード》の効果。相手フィールドに《リザードテイルトークン》を特殊召喚する」

 

リザードテイルトークン レベル1 守備2000(1)

 

「そして、僕は手札から装備魔法《スター・ロケット》を《ガンレオン》に装備。このカードはC.C.リンクモンスター専用の装備カードで、エクストラデッキから特殊召喚された相手モンスターと戦闘を行う場合、装備モンスターの攻撃力をダメージステップ終了時まで、その相手モンスターの攻撃力分アップさせる!」

「永続罠《キャプチャー・ドローン》発動。私のフィールドにドローンモンスターが存在するとき、相手フィールドのリンクモンスター1体を対象に発動できる」

発動と同時に、《ドローントークン》が次々とそのカードのソリッドビジョンから飛び出してきて、《C.C.ガンレオン》の周囲に展開する。

そして、彼らから発生したプリズム状のビームが彼の体を覆い隠してしまった。

「対象となったモンスターの効果は無効化され、リンク素材にできない。更に、《キャプチャー・ドローン》が存在する限り、相手フィールドのリンクモンスターは攻撃できない」

「やっぱり、そのカードを伏せていた…!!」

リンクモンスターの攻撃を封じ、対象となったモンスターについては効果までふさがれ、リンク素材という逃げ道までも奪い取る、リンクモンスター主体のデッキには天敵となるカード。

もしプレイメーカーがデュエルをしたとしたら、苦戦するかもしれないと思えてしまう1枚だ。

(けど、《ガンレオン》だからまだよかったかもしれない。もし対象が《ジェニオン》になっていたら…)

そう楽観したい誠だが、それでもせっかく発動した《スター・ロケット》が無駄になってしまったのは辛い。

「《キャプチャー・ドローン》は対象となったモンスターがフィールドから離れた時、破壊される。それまではあなたのフィールドのリンクモンスターは攻撃を行えない」

「分かってるよ、ブラッドシェパードの動画も、あったから…。僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

AI

手札1

LP4000

場 バトルドローン・ジェネラル(《シギント・ドローン》装備 リンク先:《リザードテイルトークン》) リンク3 攻撃3400(EX1)

  リザードテイルトークン レベル1 守備2000(1)

  シギント・ドローン(装備カード)(1)

  キャプチャー・ドローン(永続罠)(2)

 

手札5→3

LP4000

場 C.C.ガンレオン(《キャプチャー・ドローン》影響下 《スター・ロケット》装備) リンク2 攻撃2000(EX2)

 

「私のターン、ドロー」

 

AI

手札1→2

 

(さて…《キャプチャー・ドローン》はまさにリンク召喚主体のプレイメーカーだけじゃない、誠君にとっても天敵といえるカード。だが、君は新たな力も手に入れている)

ペンデュラムリンクモンスターである《N.C.C.ジェニオン・ガイ》や《D.C.サイバスター》、そしてリンクモンスターを素材としたシンクロモンスターである《N.C.C.リ・ブラスタT》。

和人を取り戻すまでの過程で多くのデュエルをし、そして自分の弱い心と向き合った彼は多くの力を手に入れている。

それはこうした今目に見えている物だけでなく、まだ見えていないものも。

(けれど、やはりそれが刺激するのだろうな…奴らを)

 

「私は《キャプチャー・ドローン》の効果発動。このカードの対象となった相手リンクモンスターのリンクマーカーの数まで、私のフィールドに《ドローントークン》を特殊召喚する」

 

ドローントークン×2 レベル1 守備0(2)(3)

 

(どうする…?リンク先は《リザードテイルトークン》がふさいでくれている。《バトルドローン・ジェネラル》の効果を発動するとしても…今のフィールドにいるドローンは《ドローントークン》だけで、攻撃力は0…)

また、ブラッドシェパードのこれまでのデュエルの動画では、彼が使うリンクモンスターはすべてドローンしか素材にできない。

そのため、彼のリンク召喚を今のところは封じることができている。

だが、その封じ込めはもろい。

「私は手札から魔法カード《クロス・シフト》を発動。私のフィールドのモンスター1体を手札に戻し、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。私は《リザードテイルトークン》をリリースし、手札の《ドローン・コーポラル》を特殊召喚」

「何!?」

《リザードテイルトークン》と入れ替わるように、茶色い楕円形のホバーユニットを装着した自走砲と言えるドローンが現れる。

 

ドローン・コーポラル レベル4 攻撃1600(1)

 

「これじゃあ、またリンク召喚が…!!」

「サーキット展開。アローヘッド確認。召喚条件はドローンモンスター2体。私は《ドローン・コーポラル》と《ドローントークン》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚。現れろ、リンク2。《メディックドローン・ドック》」

突破された風穴から新たなリンクモンスターが、左右のプロペラがついた輸送機といえる形状をした鉛色のドローンが出撃する。

 

メディックドローン・ドック リンク2 攻撃1000(1)

 

「更に、ユニオンモンスターである《シギント・ドローン》の効果発動。このカードの装備を解除し、特殊召喚」

 

シギント・ドローン レベル4 攻撃1000(2)

バトルドローン・ジェネラル リンク3 攻撃3400→2400(EX1)

 

「サーキット展開。アローヘッド確認。召喚条件はドローンモンスター3体以上。私は《ドローン・コーポラル》、《ドローントークン》、《メディックドローン・ドック》をリンクマーカーにセット」

「まさか、リンク4のリンクモンスターを!?ブラッドシェパードは…」

「ある、みたいだぜ。誠。とんでもねえ隠し玉がよ…」

AIがリンク召喚の準備を終え、ちょうどその時にシャドーも見つけてしまっていた。

ブラッドシェパードが隠し持つモンスターを。

「サーキットコンバイン。リンク召喚。現れろ、リンク4。《キャリードローン・ネイビィ》」

突然、近くの田んぼから巨大な水柱が発生し、そこから浮上したのは近くの店であるアルト・テノールの敷地に匹敵するほどの大きさを誇る空母で、《バトルドローン・ジェネラル》はその空母のそばへと航路を変更した。

 

キャリードローン・ネイビィ リンク4 攻撃0(1)

 

「攻撃力0でリンク4のモンスター…どんな効果があるんだ?」

「《キャリードローン・ネイビィ》の効果。1ターンに1度、手札・墓地のドローンモンスター1体を特殊召喚できる。私は《ドローン・コーポラル》を特殊召喚」

《ドローン・コーポラル》が甲板に現れ、そのまま出撃し、上空の《バトルドローン・ジェネラル》共々直掩に入った。

 

ドローン・コーポラル レベル4 攻撃1600(3)

 

「そして、《キャリードローン・ネイビィ》の攻撃力は自分フィールドのドローンモンスターの攻撃力の合計となる」

 

キャリードローン・ネイビィ リンク4 攻撃0→4000(1)

 

「攻撃力4000!?でも、《スター・ロケット》の効果なら…」

「《ネイビィ》の効果。このカードがドローンモンスターと相互リンク状態の場合、相手プレイヤーに直接攻撃できる」

「ええ!?」

上空の《ドローン・コーポラル》と《バトルドローン・ジェネラル》がまずはあいさつ代わりにミサイルと徹甲弾を誠に向けて発射する。

いずれもまずは威嚇射撃のようで、誠には命中せずに周囲の田んぼやあぜ道に着弾する。

その衝撃がDボードにも振動を与えるほど強烈で、Dボードに片手をついて凌ぐ。

「ぐううう!!僕は墓地の罠カード《スターライト・コンフューズ》の効果発動!僕のフィールドにC.C.リンクモンスターが存在する状態でEXデッキから特殊召喚されたモンスターの攻撃によって僕がダメージを受けるとき、墓地に存在するこのカードを除外することで、僕が受けるダメージを半分にする!!」

今度は本番と言わんばかりに誠めがけて飛んでくるミサイルと徹甲弾が誠の周囲に展開する波紋状のバリアが受け止め、衝撃を和らげていく。

 

LP4000→2000

 

「そして、この効果を発動したターン、僕が受けるダメージは0になる」

「《バトルドローン・ジェネラル》にはダイレクトアタックに成功したモンスターをリリースすることで、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える。だが、その効果が発動している以上は無意味。私はこれで、ターンエンド」

 

AI

手札2→0

LP4000

場 バトルドローン・ジェネラル(相互リンク:《キャリードローン・ネイビィ》) リンク3 攻撃2400(EX1)

  キャリードローン・ネイビィ(相互リンク:《バトルドローン・ジェネラル》) リンク4 攻撃4000(1)

  ドローン・コーポラル レベル4 攻撃1600(3)

  キャプチャー・ドローン(永続罠)(2)

 

手札3

LP2000

場 C.C.ガンレオン(《キャプチャー・ドローン》影響下 《スター・ロケット》装備) リンク2 攻撃2000(EX2)

 

「どうにか…しのいだ!」

ふううと深呼吸し、巨大空母を見つめた後で誠は自分のデッキを見る。

《キャプチャー・ドローン》が発動している状況下では、《C.C.ガンレオン》はリンク素材にすることも、攻撃も効果発動も許されず、他の自分のリンクモンスターもまた、攻撃できなくなる。

それが分かっているから、AIも《C.C.ガンレオン》を破壊するという真似をしようとしない。

「僕のターン、ドロー!!」

 

手札3→4

 

「よし…!僕はスケール1の《C.C.ピクシス》とスケール8の《C.C.コンパス》でペンデュラムスケールをセッティング!これで、僕はレベル2から7までのモンスターを同時に召喚可能!星をつなげ、ペンデュラム!空に神話と伝説を刻め!ペンデュラム召喚!現れろ!!《C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン》!!」

 

C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン レベル7 攻撃2500(1)

 

「《ミルキーウェイ・ドラゴン》の効果。このカードのペンデュラム召喚に成功したとき、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの数だけ、デッキの上からカードを墓地へ送る。そして、墓地へ送ったカードの数だけ、このカードの上にスターカウンターを乗せる。スターライト・チャージ!」

《C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン》の咆哮と共に上空が星空となり、同時に3つの星が彼を旋回する。

 

C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン レベル7 スターカウンター0→3(1)

 

デッキから墓地へ送られたカード

・コマンド・P

・死者蘇生

・ダメージ・ダイエット

 

「そして、《ミルキーウェイ・ドラゴン》は特殊召喚されたモンスターを攻撃するとき、そのモンスターをターン終了時まで攻撃力を半分にし、効果を無効化させる!そして、《ガンレオン》のリンク先に存在するこのカードが相手モンスターを戦闘で破壊したとき、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

そして、特殊召喚された相手モンスターを戦闘で破壊したとき、スターカウンターを1つ取り除くことで墓地からそのモンスターよりも攻撃力の低いモンスターを特殊召喚し、その後で特殊召喚された相手モンスターに引き続き攻撃を行える。

(その攻撃がすべて通れば、最初に《バトルドローン・ジェネラル》を攻撃して、合計3600のダメージを与え、更に墓地の《ドローン・ファッティ》か《スカッド・ドローン》、《バトルドローン・サージェント》、《シギント・ドローン》、《メディックドローン・ドック》を特殊召喚して更にもう1度攻撃することで勝負を決めることができる。しかし…)

「バトル!《ミルキーウェイ・ドラゴン》で《ドローン・コーポラル》を攻撃!スターライト・メガフレア!!同時に、《ドローン・コーポラル》の効果は無効になり、攻撃力も半分になる!」

 

ドローン・コーポラル レベル4 攻撃1600→800(3)

キャリードローン・ネイビィ リンク4 攻撃4000→3200(EX1)

 

《C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン》の口に白い光の奔流が凝縮されていき、弱体化した《ドローン・コーポラル》に向けて発射される。

(この攻撃は通るとは思っていない。スキルが…!)

「私はスキル、ドローンクラフト・フォース発動。墓地のドローンカードの枚数×200、相手モンスター1体の攻撃力をダウンさせ、ダウンした数値分ドローン1体の攻撃力をアップさせる。私の墓地に存在するドローンカードは5枚」

 

C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン レベル7 攻撃2500→1500(1)

キャリードローン・ネイビィ リンク4 攻撃3200→4200(EX1)

ドローン・コーポラル レベル4 攻撃800→1800(3)

 

「《ミルキーウェイ・ドラゴン》と攻撃力が逆転した!?」

《ドローン・コーポラル》の装甲に銀色のコーティングがされ、それによって光の奔流を弾く。

そして、迎撃のための徹甲弾が《C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン》の口に向けて発射される。

弾丸は口を貫通していき、回路が破損したことで機能停止し、地上へ転落した。

 

LP2000→1700

 

「《ミルキーウェイ・ドラゴン》は戦闘破壊された。これで、彼の起死回生の攻撃は無効になったわけだ」

次のターン、たとえStar Accessを発動したとしても、手札から発動できる罠カードでもない限りは敗北は避けられない。

先ほど墓地へ送られた《ダメージ・ダイエット》もあるが、それで残り1になるライフを守ることはできない。

だが、誠は《C.C.ミルキーウェイ・ドラゴン》が消えたと同時に最後の手札を切る。

「僕は手札の《C.C.レオ・ルージュ》の効果発動。このカードは僕のペンデュラムゾーンにC.C.が存在する状態でリンクモンスターのリンク先に存在するC.C.が破壊された時、手札から特殊召喚できる」

ピンク色の鬣と装甲をしていて、尻尾の先端にハートマークがついた雌のライオンのようなロボットが現れる。

 

C.C.レオ・ルージュ レベル1 攻撃200(1)

 

「そして、《レオ・ルージュ》の効果。このカードの召喚・特殊召喚に成功したとき、僕のフィールドのこのカードを含むモンスターを素材に、C.C.融合モンスターの融合召喚を行う。更に、その時このカードが《ガンレオン》のリンク先に存在する場合、エクストラデッキに存在するC.C.1体も融合素材とすることができる。僕は《レオ・ルージュ》と《ガンレオン》、そしてエクストラデッキの《ガンレオン・マグナ》を素材に融合!」

《C.C.レオ・ルージュ》が咆哮すると同時に、フィールドで動きを止めている《C.C.ガンレオン》も叫ぶと共に炎の渦を生み出し、《C.C.レオ・ルージュ》はその中へ飛び込んでいく。

「破壊と再生を司りし獅子よ、獅子の巫女の叫びの元、灼熱の大地より降臨せよ!融合召喚!現れろ、《N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー》!」

獅子座を彷彿とさせる光が一瞬現れると同時に炎の渦が消滅し、その中から全身から青い炎を吹き出し、背中には青い炎が翼のようになっている状態の《C.C.ガンレオン》が現れる。

 

N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー レベル8 攻撃3000(EX2)

 

「《キャプチャー・ドローン》の対象となった《ガンレオン》がフィールドから離れたことにより、《キャプチャー・ドローン》は墓地へ送られる」

「《ヒートクラッシャー》の効果発動。このカードの特殊召喚に成功したとき、墓地からC.C.リンクモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚できる。僕は墓地の《C.C.ガンレオン》を特殊召喚する」

 

C.C.ガンレオン リンク2 攻撃2000(1)

 

「更に、《ガンレオン・マグナ》を融合素材とする《ヒートクラッシャー》の攻撃力はバトルフェイズ中、このカードをリンク先とするリンクモンスターの元々の攻撃力分アップし、更に相手フィールド上のモンスターの効果をその間だけ無効化させる!」

激しく咆哮しながら、《N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー》が青い衝撃波をAIのフィールドに向けて放つ。

衝撃波を受けたドローンたちの動きが乱れ、同時に《キャリードローン・ネイビィ》の装甲にもひびが入る。

 

キャリードローン・ネイビィ リンク4 攻撃4200→0(EX1)

N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー レベル8 攻撃3000→5000(EX2)

 

「効果を失ったことで、《ヒートクラッシャー》は《ネイビィ》も攻撃対象にできる!《ヒートクラッシャー》で《キャリードローン・ネイビィ》を攻撃!ザ・ヒート・クラッシャー!!」

咆哮する《N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー》がジャレンチを展開させ、その中にあるパイルバンカーを露出させる。

そして、炎の翼をはためかせて宙を舞い、《キャリードローン・ネイビィ》に向けて突撃する。

側面についている対空機銃を掃射して抵抗してくるが、弾丸は全身を包む青い炎に接触すると同時に溶けてしまう。

甲板にたどり着くと同時にパイルバンカーと真下に突き刺すと同時に中にある杭を連続発射する。

容赦ないパイルバンカーの連射と青い炎で燃え上がる杭が空母を真っ二つにすると同時に炎で包んでいく。

AIのライフが0になると同時に、乗っていたAIが姿を消し、ボードもまた元のバイクへと戻って停車した。

 

AI

LP4000→0

 

ドローン・ファッティ(アニメオリカ)

レベル1 攻撃800 守備0 効果 風属性 機械族

(1):このカードが召喚に成功したターン、このカードがリンク素材として墓地へ送られた場合に発動できる。

自分フィールドに「ドローントークン」1体を特殊召喚する。

 

ドローントークン(アニメオリカ)

レベル1 攻撃0 守備0 トークン 風属性 機械族

「ドローン」カードの効果により特殊召喚される。

 

スカッド・ドローン(アニメオリカ)

レベル3 攻撃800 守備1100 効果 風属性 機械族

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えない。

(1):自分フィールドに「ドローン」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが「ドローン」モンスターの効果で墓地から特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。この効果を発動したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。

 

バトルドローン・サージェント(アニメオリカ)

リンク1 攻撃800 リンク 風属性 機械族

【リンクマーカー:下】

「ドローン」モンスター1体

(1):「バトルドローン・サージェント」以外の自分の「ドローン」モンスターが直接攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動できる。このターン、このカードは直接攻撃できる。この効果の発動後、このカード以外のモンスターが攻撃した場合、ターン終了時までこのカードは攻撃宣言できない。

 

バトルドローン・ジェネラル(アニメオリカ:調整)

リンク3 攻撃2400 リンク 風属性 機械族

【リンクマーカー:左/右/下】

「ドローン」モンスター2体以上

(1):1ターンに1度、自分の墓地の「ドローン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は「ドローン」以外のモンスターを特殊召喚できない。

(2):自分メインフェイズ1に1度、自分フィールドの攻撃力1000以下の「ドローン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターは直接攻撃できる。

(3):自分フィールドの「ドローン」モンスターが直接攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた場合、そのモンスター1体をリリースして発動できる。その攻撃力分のダメージを相手に与える。

 

シギント・ドローン

レベル4 攻撃1000 守備1000 ユニオン 風属性 機械族

(1):1ターンに1度、以下の効果から一つを選択して発動できる。

●自分フィールドに存在する「ドローン」リンクモンスター1体を対象とし、このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。

●装備されているこのカードを特殊召喚する。

(2):装備モンスターの攻撃力が1000アップする。

 

キャプチャー・ドローン(アニメオリカ)

永続罠カード

自分フィールドに「ドローン」モンスターが存在する場合、

相手フィールドのリンクモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

(1):このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、対象のモンスターの効果は無効化され、リリースできず、リンク素材にもできない。対象のモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

(2):このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、相手のリンクモンスターは攻撃できない。

(3):1ターンに1度、自分メインフェイズにこの効果を発動できる。対象のモンスターのリンクマーカーの数までの任意の数だけ、自分フィールドに「ドローントークン」を特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は機械族以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

スター・ロケット

装備魔法カード

「C.C.」リンクモンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターがEXデッキから特殊召喚された相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。装備モンスターの攻撃力はダメージステップ終了時までその相手モンスターの攻撃力分アップする。

(2):装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、その相手モンスターの効果はターン終了時まで無効化される。

 

ドローン・コーポラル(アニメオリカ)

レベル4 攻撃1600 守備1200 効果 地属性 機械族

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは直接攻撃できる。その直接攻撃で相手に与える戦闘ダメージは半分になる。

(2):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、このカードが効果の対象になった場合に発動できる。その効果を無効にする。このターン、このカードは効果の対象にならない。

 

クロス・シフト(漫画オリカ)

通常魔法カード

(1):手札のレベル4以下のモンスター1体と自分フィールド上のモンスター1体を対象として発動する。選択したフィールド上のモンスターを手札に戻し、選択した手札のモンスターを特殊召喚する。

 

スターライト・コンフューズ

通常罠カード

(1):自分フィールドの「C.C.」モンスター1体を対象に発動できる。このターン、そのモンスターは戦闘・効果では破壊されず、自分が受けるそのモンスターの攻撃力以下の数値の戦闘・効果ダメージは0となる。

(2):自分フィールドに「C.C.」リンクモンスターが存在する状態で自分がEXデッキから特殊召喚された相手モンスターの戦闘によってダメージを受けるとき、墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。そのダメージを半分にする。この効果を発動したターン、自分が受けるすべてのダメージは0となる。

 

キャリードローン・ネイビィ

リンク4 攻撃? リンク 水属性 機械族

【リンク先:上/左/右/下】

「ドローン」モンスター3体以上

このカード名のカードは自分フィールドに1体しか存在できない。

(1):このカードの攻撃力は自分フィールドに存在するこのカード以外の「ドローン」モンスターの攻撃力の合計と同じ数値となる。

(2):1ターンに1度、手札・墓地に存在する「ドローン」モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は「ドローン」以外のモンスターをEXデッキから特殊召喚できない。

(3):このカードが「ドローン」モンスターと相互リンク状態の場合、相手プレイヤーに直接攻撃できる。

(4):自分フィールドに「ドローン」リンクモンスターが存在する場合、相手はこのカードと攻撃・効果の対象とすることができない。

 

メディックドローン・ドック(アニメオリカ)

リンク2 攻撃1000 リンク 風属性 機械族

【リンクマーカー:左/右】

「ドローン」モンスター2体

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカード以外の「ドローン」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。そのモンスターの元々の攻撃力分だけ、自分または相手のLPを回復する。

(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分または相手は1000LP回復する。

 

C.C.レオ・ルージュ

レベル1 攻撃200 守備200 炎属性 機械族

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分の墓地に存在する「C.C.」リンクモンスター2体を対象として発動できる。そのカードをEXデッキに戻し、デッキからカードを1枚ドローする。

【モンスター効果】

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分Pゾーンに「C.C.」Pカードが存在し、自分フィールドのリンクモンスターのリンク先に存在する「C.C.」モンスターが破壊されたときに発動できる。手札に存在するこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。

(2):このカードの召喚・特殊召喚に成功したとき、「C.C.」融合モンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。その時、このカードが「ガンレオン」リンクモンスターのリンク先に存在する場合、EXデッキに存在する「C.C.」モンスター1体を墓地へ送ることで、融合素材とすることができる。

 

N.C.C.ガンレオン・ヒートクラッシャー

レベル8 攻撃3000 守備2500 炎属性 機械族

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在するカード1枚を対象に発動できる。そのカードを破壊し、墓地から「C.C.」モンスター1体を特殊召喚する。

【融合:モンスター効果】

「C.C.レオ・ルージュ」+「C.C.」リンクモンスター2体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このカードの特殊召喚に成功したとき、自分の墓地に存在する「C.C.」リンクモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

(2):このカードが「N.C.C.ガンレオン・マグナ」を融合素材として融合召喚に成功した場合、以下の効果を得る。

●バトルフェイズ時、このカードが「C.C.」リンクモンスターのリンク先に存在する場合、このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力分アップする。また、バトルフェイズ終了時まで相手フィールドのモンスターの効果は無効化される。

(3):のカードが破壊された時に発動できる。このカードを自分Pゾーンに置く。

 

「はあはあ…やっぱり、ブラッドシェパードは強い…」

デュエル終了と同時にバイク形態へとその姿を戻し、バイクから降りた誠は勝利できたことに安堵する。

そして、バイクのデュエルディスクを戻して、ボタンを押すとスマホへと戻った。

同時にスマホから受信音が鳴る。

「よくやったね、誠君。今回のデュエルについては、勝敗について判断しないと決めていたが…予想以上の出来だ」

「ありがとうございます、菊岡さん。スマホもちゃんと動いてくれて、良かったです」

「こちらもデータを確認している。今後、ステージ2と戦うときはそれを使うといい。今日はもう帰って大丈夫だ。後のことは追って連絡する」

「分かりました、お疲れさまでした」

電話を切った誠はもう1度スマホをバイクに変形させ、病院に向けて走り始める。

病院へは自転車で移動したため、それなしで帰ったら明日奈に怒られるのは目に見えている。

バイクを走らせる中、シャドーは相変わらずスマホの中で夢中になっているためか、彼からの声は聞こえない。

(今はステージ2は静かになってる…。和人兄ちゃんが帰ってきて、このまま終わればいい、なんて思ってもいるけど、そうはいかないのかもしれないな…)


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