遊戯王VRAINS 幽霊に導かれし少年   作:ナタタク

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第30話 取り戻したいもの

(誠のメインフェイズ2開始時)

手札3

LP2750

場 C.C.ジェニオン・ガイ(リンク先:《C.C.ウッドピッカー》) リンク4 攻撃4000(EX1)

  レコード・リンク(永続罠) リンクカウンター2(3)

  C.C.ピクシス ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.コンパス ペンデュラムスケール8(5)

 

監視者

手札1

LP4550

場 C.C.ジェミニア リンク4 攻撃3000(EX2)

  C.C.ウッドピッカー レベル3 守備1200(5)

  C.C.スパイダー ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.ヒル ペンデュラムスケール10(5)

 

(くそ…!《ジェニオン・ガイ》の一撃がかわされて、次のターンには戦闘破壊されるのは目に見えている…!どうする?誠…!)

おまけに、監視者のペンデュラムゾーンに存在する2体のペンデュラムモンスターの効果で、リンク召喚をしてきたら弱体化とライフ回復するうえに、ペンデュラム召喚してきた場合は攻撃を封じられてしまう。

仮に次のターンに《C.C.ジェニオン・ガイ》を守ることができたとしても、そこから後が続かず、《C.C.ジェミニア》を倒せるか不透明だ。

「僕は手札から魔法カード《機甲部隊の最前線》を発動。1ターンに1度、僕の機械族モンスターが戦闘によって破壊され、墓地へ送られた場合、デッキからそのモンスターよりも攻撃力が低く、同じ属性を持つ機械族モンスター1体を特殊召喚できる」

本当なら、ここから《N.C.C.ソーラリアン》のペンデュラム召喚へと持っていきたいところだが、《スターライト・ブリッジ》の効果でエクストラデッキにリンクモンスター扱いで戻してしまったことで裏向きとなってしまっているため、本来ならできるはずのペンデュラム召喚による呼び戻しができなくなっている。

しかし、だからといって何も召喚できないわけではない。

「ここで僕はペンデュラム召喚を行う!もう1度現れて、《D.C.サイバスター》!」

 

D.C.サイバスター リンク4 攻撃2800(2)

 

「《サイバスター》も《ソーラリアン》と同じペンデュラムリンクモンスター。このカードはレベル7のモンスターがペンデュラム召喚可能な場合、エクストラデッキからペンデュラム召喚できる。そして、《サイバスター》の効果発動。このカードのペンデュラム召喚に成功したとき、このカードのリンク先にモンスターが存在しない場合、相手メインモンスターゾーンに存在するモンスターをすべて除外できる。アカシック・バスター!!」

《D.C.サイバスター》が鳥型形態に変形し、青いエネルギーを纏った状態で《C.C.ウッドピッカー》に突撃する。

膨大なエネルギーを受けたそのモンスターは消滅し、上空で再び人型形態に戻ったそのモンスターは誠のフィールドに戻る。

「《ウッドピッカー》を除外して程度でどうしたというのだ?わざわざ的を作っただけだ」

「けれど、ここで僕は《ジェニオン・ガイ》のもう1つの効果を発動。このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたとき、このカードの上にバリアカウンターを1つ乗せる」

 

C.C.ジェニオン・ガイ リンク4 バリアカウンター0→1(EX1)

 

「バリアカウンター…」

「そして、《ジェニオン・ガイ》は破壊されるとき、代わりにこのカードの上に乗っているバリアカウンターを1つ取り除くことができる」

「なるほど。それで是が非でも《ジェニオン・ガイ》を生き延びさせ、私の《ジェミニア》を倒したいということか…」

「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

手札3→1

LP2750

場 C.C.ジェニオン・ガイ(リンク先:《D.C.サイバスター》 バリアカウンター1) リンク4 攻撃4000→2800(EX1)

  レコード・リンク(永続罠) リンクカウンター2(3)

  伏せカード1(4)

  C.C.ピクシス ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.コンパス ペンデュラムスケール8(5)

 

監視者

手札1

LP4550

場 C.C.ジェミニア リンク4 攻撃3000(EX2)

  C.C.スパイダー ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.ヒル ペンデュラムスケール10(5)

 

「私のターン、ドロー…」

 

監視者

手札1→2

 

「確かに、バリアカウンターが乗っていることで《ジェニオン・ガイ》は1度だけなら破壊されないだろう。だが、このようにすればどうかな?私は手札から魔法カード《ナイトメア・リンカー》を発動。このカードは私のフィールドに存在する、私のモンスターがリンク先に存在しないモンスター1体を対象に発動でき、そのモンスターと同じ攻撃力を持つ《ナイトメアトークン》1体をそのモンスターのリンク先となる私のフィールドに特殊召喚する」

《C.C.ジェミニア》の影からブクブクと黒い泡が発生し、その泡が泥へと変化し、その姿を《C.C.ジェミニア》と同じ姿へと変えていく。

 

ナイトメアトークン レベル12 攻撃3000(1)

 

「攻撃力3000のトークン!?」

「それだけではない。更に私はペンデュラム召喚も行う。現れろ、《C.C.チグリス》」

 

C.C.チグリス レベル4 攻撃1800(2)

 

 

「これが引き金となり、貴様の《ジェニオン・ガイ》の力は私のライフとなる」

《C.C.ヒル》の幻影が《C.C.ジェニオン・ガイ》に食らいつき、エネルギーを吸収していく。

 

C.C.ジェニオン・ガイ リンク4 攻撃2800→1400(EX1)

 

監視者

LP4550→5950

 

「バトルだ。《C.C.チグリス》で《ジェニオン・ガイ》を攻撃」

《C.C.チグリス》がバリアを展開した《C.C.ジェニオン・ガイ》に四枚羽根からビームの雨を放つ。

バリアによって機体そのもののダメージを避けることができたが、その余波は誠を襲う。

「うわあああ、ああああ!!」

 

LP2750→2350

 

「《ナイトメアトークン》との戦闘で発生するお互いへの戦闘ダメージは0となる。だが、これで《ジェニオン・ガイ》を守るものはいない。《ジェミニア》で《ジェニオン・ガイ》を攻撃。光粒子ブラスト」

両腕に光の粒子を凝縮させた《C.C.ジェミニア》がそれを自らの忌むべき片割れにめがけて放つ。

粒子を受けた《C.C.ジェニオン・ガイ》は消えていき、その余波が誠を襲う。

「《ジェニオン・ガイ》!うわああああ!!!」

 

LP2350→750

 

「そして、《ナイトメアトークン》で《サイバスター》を攻撃」

続けて、《C.C.ジェミニア》の幻影が誠の向けて拳を振るおうとするが、《D.C.サイバスター》がかばい、正面から拳を受けたことで消滅する。

「安心しろ、《ナイトメアトークン》との戦闘で発生するお互いへの戦闘ダメージは0となる」

「僕は…《機甲部隊の最前線》の効果を発動!デッキから…《C.C.ブラスタ》を守備表示で特殊召喚する」

 

C.C.ブラスタ レベル4 守備1500(4)

 

「私はこれで…ターンエンドだ」

「ターン終了前に、僕は罠カード…《プトレマイオスの再生》を発動。僕のC.C.モンスターが相手によって破壊されたターンに発動できて、墓地からリンク3以下のC.C.リンクモンスター1体を特殊召喚できる…。僕は《ジェニオン》を特殊召喚する!」

 

手札1

LP750

場 C.C.ジェニオン リンク3 攻撃2500(1)

  C.C.ブラスタ レベル4 守備1500(4)

  機甲部隊の最前線(永続魔法)(2)

  レコード・リンク(永続罠) リンクカウンター2(3)

  C.C.ピクシス ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.コンパス ペンデュラムスケール8(5)

 

監視者

手札2→1

LP5950

場 C.C.ジェミニア リンク4 攻撃3000(EX2)

  ナイトメアトークン レベル12 攻撃3000(1)

  C.C.チグリス レベル4 攻撃1800(2)

  C.C.スパイダー ペンデュラムスケール1(1)

  C.C.ヒル ペンデュラムスケール10(5)

 

「はあ、はあ…」

あまりのダメージのせいか、意識がもうろうとし始める。

だんだんと視界がぼやけてくるのが感じられ、目の前の監視者が目を細める。

「もう、楽になりたまえ。もうお前には勝ち目はない。いくらこのままデュエルを続行したとしても、私を倒すことができず、この男を取り戻すことすらできない。それに、地上を見るがいい…」

誠の周囲を複数のビジョンが映し出され、それには戦い続けている徹と直葉の姿が映っていた。

「谷村さん…直葉…」

「今こうしている間にも、お前の仲間は傷つき、町は炎に包まれる。こうなったのは我らのせいではない。父祖に歯向かう貴様と…罪を犯したお前がすべての原因なのだからな」

与えられた役目を全うするのであれば、人であろうと精霊だろうと静観する。

だが、シャドーは鍵を奪って父祖の領域を犯し、誠はその力で本来持ってはならない力を得てしまった。

それが、本来なら静観する立場である自分が動く結果となってしまった。

「この男も同じだ。素体という見事な役目を全うすべきなのに、抵抗などするから…。自分の生きる道を勝手に決めるな…とな。笑わせてくれる」

だからこそ、彼を一方的に追い詰めていったときの絶望に満ちた表情は見ものだった。

分不相応な行いをしようとする生き物に正しい絶望を与えることもまた、父祖とその下僕である監視者の役目。

「笑う…な…」

「うん?」

「笑うな…命を…生きることを…笑うな!!」

涙が出るほどの痛みに耐えながら、誠はギッとにらむように監視者を見る。

それと同時に周囲を包む厚い雲を薄い赤色の球体が貫き、その中から直葉がアカネと共に飛び出してくる。

「誠君!お兄ちゃん…」

戦い、傷だらけになった誠と記憶の中に蘇った和人のものとは思えない笑みと見下したような眼を見せる監視者。

侵入者が現れたにもかかわらず、彼が見ているのは誠とシャドーだ。

「誠…てめえ…」

「確かに、あなたたちの言い分なら、僕たちは愚かしくて、間違ってばかりいるように見えるかもしれない。そして、それを導かなければならないと思ってしまうかもしれない」

ステージ2となった人々がこの霧山城市で暴れていたように、精霊の中にはこうした暴走を起こす存在もあった。

人類の歴史の中でも、数多くの負の歴史が生み出されていた。

彼らにとっては愚かしく、分不相応としか言えない手段や目的で動いた結果にしか見えない。

見下ろすだけの彼らにとっては。

「けれど、自分たちで選んで、痛みに耐えて進んできた。これまでも、これからも!!あなたたちが勝手に決めていいことなんかじゃない!!」

それは誠も同じだ。

和人を助けられなかった罪に震え、それから目をそらして生きてきた。

しかし、シャドーと出会い、アクシデントでステージ3となって力を手に入れ、そして遅まきながら、和人のことにもう1度向き合うことができた。

「あなたたちの勝手な物差しで決められるほど、安い存在じゃないんだ!僕たちも…シャドーも!!」

「お前…」

「フフフフ…そのようなことをほざいた存在を何人も見てきたよ。皆、平等に死んでいったがね。ならば…無駄あがきするがいい。貴様のそのちっぽけな力で!!」

「やって…みせる!!待っていて、和人兄ちゃん!僕のターン、ドロー!!」

 

手札1→2

 

「僕はここでペンデュラム召喚を行う!!」

「忘れるな?《ジェミニア》のリンク先を除いて、エクストラデッキから特殊召喚できるスペースが1か所だけ残っている。故に、お前がエクストラデッキから呼び戻すことのできるモンスターは1体のみ」

「そんなことは分かってる!1体あれば…充分だ!現れて、《D.C.サイバスター》!!」

 

D.C.サイバスター リンク4 攻撃2800(2)

 

「《サイバスター》の効果発動!アカシック・バスター!」

ペンデュラム召喚によって呼び戻されたばかりの《D.C.サイバスター》が鳥型形態となり、エネルギーを纏った状態で突撃する。

エネルギーに呑まれた《C.C.チグリス》と《ナイトメアトークン》が消え去り、《C.C.ジェミニア》だけが残る。

「それがどうした?その程度では《ジェミニア》は倒せん」

「確かに今の《ジェニオン》では倒せない。けれど、まだ術はある!現れて、星を繋ぐサーキット!」

上空にサーキットが出現するとともに、《D.C.サイバスター》が青と緑の淡い光を放ち始める。

「《サイバスター》が…光ってる…」

「この力…まさか、貴様はまだ不相応な力を!!」

「さんざん馬鹿にしやがった報いという奴だ、さあ誠!!みせてやれよ!とんでもパワーをよぉ!!」

「アローヘッド確認!召喚条件はリンクモンスター2体!僕は…《ジェニオン》と《サイバスター》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!」

2体のリンクモンスターが飛び込んでいき、その中から破壊されたはずの《C.C.ジェニオン・ガイ》が飛び出してくる。

しかし、装甲が展開していき、内蔵されたフレームは赤い光を放つ。

「超新星と共に今、新たな力が産声を上げる!リンク召喚!現れて、リンク4!《N.C.C.ジェニオン・ガイ》!!」

 

N.C.C.ジェニオン・ガイ リンク4 攻撃2800(EX1)

 

「3体目のペンデュラムリンクモンスター…」

「誠君の…新しい力…」

このカードを手に入れたときの状況は谷村から聞いたことがある。

直葉にはこのモンスターが一度は自殺を考えるほど和人への罪悪感に苦しんだ誠の決意の象徴のように見えた。

仮に誠があの時助けに動こうとしてもどうしようもなかったにもかかわらず、ずっと苦しんでいた。

忘れてしまっていたとはいえ、それに気づけなかった自分が許せなくなる。

「しかし、私の《ジェミニア》の攻撃力は3000。貴様の今の《ジェニオン・ガイ》であったとしても、攻撃力はこちらが上」

「《ジェニオン・ガイ》の効果!このカードのリンク召喚に成功した時、リンク素材にペンデュラムモンスターが存在する場合、このカードの攻撃力はリンク素材とした墓地のリンクモンスター1体のリンクマーカーの数×1000アップする!僕は《ジェニオン》を選ぶ。デモニック・チャージ!!」

 

N.C.C.ジェニオン・ガイ リンク4 攻撃2800→5800(EX1)

 

「攻撃力5800!?」

「バトルだ!《ジェニオン・ガイ》で《ジェミニア》を攻撃!」

赤く発行する双子座の巨人がフィンガースナップすると同時に《C.C.ジェミニア》がいる場所の足元から緑色のエネルギーがあふれ出し、その中に飲み込まれる。

「《ジェニオン・ガイ》が戦闘を行うとき、バトルフェイズ終了時まで相手フィールドに表側表示で存在するすべてのカード効果がすべて無効になる!」

「むぅ…!」

仮に何らかの手段で《C.C.ジェミニア》のリンク先にいる《C.C.ブラスタ》を排除したとしても、その効果が使われたとなると守る手段を失ってしまう。

エネルギーに呑まれる《C.C.ジェミニア》に《N.C.C.ジェニオン・ガイ》の拳が連続で叩き込まれると同時に、最後の右ストレートで足場に叩き込まれる。

「ぐおおおお!!この…力!なぜだ、鍵は確かに取り戻して…!!」

取り戻した鍵は手元にある。

その中に宿っている力が失われていないことも、触れたことで理解している。

ただの人間である誠にそれをコントロールできるとは思えない。

だとしたら、思い当たる存在はただ1人。

「貴様か…裏切者め…!!貴様はもはや存在そのものを許さん!《C.C.タートル》の効果発動。このカードを墓地から除外することで、私の戦闘を行うC.C.リンクモンスターを戦闘する相手の特殊召喚されたモンスターと同じ攻撃力にする!」

エネルギーの中に縛られている《C.C.ジェミニア》にとどめを刺すべく、飛び蹴りするが、外側からエネルギー供給を受けた《C.C.ジェミニア》がその中から脱出し、右足を受け止める。

そして、誠の目の前に向けて投げた後で両手に再び光の粒子を集め、自らの分身に向けて発射する。

反撃のため、《N.C.C.ジェニオン・ガイ》も胸部からエネルギー弾を発射する。

両者が放ったエネルギーは互いを貫き、消滅させる。

「破壊された《ジェニオン・ガイ》の効果発動!このカードがフィールドから墓地へ送られるとき、僕のペンデュラムゾーンのカードをすべて破壊して、ペンデュラムゾーンに置くことができる」

誠の左右に浮かぶペンデュラムゾーンが一度消滅し、破壊されたはずの《N.C.C.ジェニオン・ガイ》が姿を見せ、青い光の柱を生み出す。

「それが限界だろう!?もはや…」

「まだ終わらない!僕も…シャドーも…《ジェニオン》も!!僕は墓地の《プトレマイオスの再生》の効果を発動!C.C.リンクモンスターが相手フィールドの特殊召喚されたモンスターへのによって破壊されたとき、墓地のこのカードとC.C.リンクモンスター1体を除外することで、墓地から破壊されたモンスターよりもリンクが1つ低いC.C.リンクモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する!よみがえれ、《ジェニオン》!!」

「何…!?」

「その効果で特殊召喚された《ジェニオン》はターン終了時に破壊されるけど、その攻撃力は破壊された僕のモンスターと同じになる!!」

再びフィールドに降り立った《C.C.ジェニオン》はすでに長刀を連結させ、右手で握った状態でその刃を監視者に向けていた。

 

C.C.ジェニオン リンク3 攻撃2500→5800(1)

 

「更に、《ジェニオン・ガイ》のペンデュラム効果発動!このカードがペンデュラムゾーンに表側表示で存在する限り1度だけ、戦闘を行うC.C.リンクモンスター1体の攻撃力をバトルフェイズ終了時まで倍にする!」

 

C.C.ジェニオン リンク3 攻撃5800→11600(1)

 

「攻撃力…11600!?」

「和人兄ちゃん…」

再び誠の脳裏に助けられなかった記憶がよみがえる。

独り逃げ出してしまったあの時と比べて、今の自分はどれだけ変わったのか?

もしくは何も変わっていないのか?

それに対して、まっすぐに答えることはできない。

だが、それでも一つだけ、今ここでできることがある。

「今、助けるから!!《ジェニオン》でダイレクトアタック!!」

「馬鹿な…私は、私は父祖の…私は、私はぁぁぁ!!!」

《C.C.ジェニオン》が錯乱し始める監視者を刀身が赤く光る長刀で切り裂いた。

切り裂かれた監視者は膝をつき、うつ伏せになって倒れた。

 

監視者

LP5950→0

 

「くっ…はあはあ…」

デュエルが終わり、ソリッドビジョンが消えると同時に誠は疲れ果ててその場で膝をつく。

駆け寄った直葉がいたわるように誠に触れる。

「誠君…勝ったんだね…?」

「うん。けど、まだ…終わってない…」

ゆっくりと立ち上がった誠は倒れたままの監視者に向けて歩いていく。

攻撃力11600のダイレクトアタックを受けたせいなのか、起き上がる気配を見せない。

「和人兄ちゃん…助けて、見せる…!!」

誠の手が倒れている監視者のデュエルディスクに触れる。

同時に、誠の視界が白と黒に点滅しはじめ、次第にグレーに染まっていった。

 

ナイトメア・リンカー

通常魔法カード

このカード名のカードは1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに存在する、自分のモンスターがリンク先に存在しないリンクモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターのリンク先に「ナイトメアトークン」1体を特殊召喚する。

 

ナイトメアトークン

レベル12 攻撃? 守備? トークン 闇属性 水族

「ナイトメア・リンカー」の効果により特殊召喚される。

(1):このカードの攻撃力・守備力は対象となったリンクモンスターの元々の攻撃力と同じになる。

(2):このカードとの戦闘で発生するお互いへの戦闘ダメージは0となる。

(3):このカードが相手モンスターとの戦闘によって破壊された場合に発動する。ターン終了時まで戦闘を行った相手モンスター1体の攻撃力をこのカードの攻撃力分ダウンさせる。

 

N.C.C.ジェニオン・ガイ

リンク4 攻撃2800 リンク 地属性 機械族

【Pスケール/青12:赤12】

(1):このカードがPゾーンに表側表示で存在する限り1度だけ、自分フィールドに存在する「C.C.」リンクモンスターが戦闘を行うときに発動できる。そのモンスター1体の攻撃力をバトルフェイズ終了時まで倍にする。

【リンクマーカー:下/右下/左/左上】

「C.C.ジェニオン」を含む「C.C.」リンクモンスター2体

このカードはレベル7のモンスターのP召喚が可能な時、EXデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

このカード名のカードはフィールド上に1枚しか存在できない。

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このカードのリンク召喚に成功したとき、このカードのリンク素材にPモンスターが存在する場合にのみ発動できる。このカードの攻撃力は墓地に存在するリンク素材となったリンクモンスター1体のリンクマーカーの数×1000アップする。

(2):このカードが銭湯を行うときに発動する。相手フィールドに存在するすべてのカードの効果がバトルフェイズ終了時まで無効化される。

(3):フィールドのこのカードが墓地へ送られるときに発動できる。自分Pゾーンに存在するカードをすべて破壊し、このカードをPゾーンに置く。

 

プトレマイオスの再生

通常罠カード

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分フィールドの「C.C.」モンスターが相手によって破壊されたターンにのみ発動できる。自分の墓地に存在するリンク3以下の「C.C.」リンクモンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが墓地に存在し、「C.C.」リンクモンスターが相手フィールドの特殊召喚されたモンスターへの攻撃によって破壊されたとき、墓地に存在するこのカードと「C.C.」リンクモンスター1体を除外することで発動できる。自分の墓地に存在するそのモンスターよりもリンクが1つ低い「C.C.」リンクモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、攻撃力は破壊された自分のモンスターと同じになる。この効果で特殊召喚されたモンスターはターン終了時に破壊される。この効果はこのカードが墓地へ送られたターン、発動できない。


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