遊戯王VRAINS 幽霊に導かれし少年   作:ナタタク

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第28話 学校と休日

真っ暗闇に包まれた馬廻神社の森の中、監視者がお堂の前で正座をしていた。

深夜2時を過ぎたその場所に来るようなもの好きはおらず、彼がこのようなことをしても咎める人間もいない。

「父祖よ…誠なのですか?この光景は…」

彼の目に映るのは人間が作り出したネットワークという仮想世界の中の一つの光景。

そこを居場所として娯楽に興じる彼らが突然出現した紫色の六段の塔に分解・吸収されていく光景を。

そして、現実世界でネットワークが失われ、ネットワークに依存した人々の中で混乱が巻き起こり、そこから人々による殺し合いへと発展していく光景も映った。

まさに万人による万人の闘争がネットワークという枷が外れたことで巻き起こっていた。

「リンク召喚…この世界の唯一残されたそれもまた、人を誤らせた。そして、融合…シンクロ…エクシーズ…ペンデュラム…やはり、人間に力は不釣り合いなのですね」

シンクロ召喚がモーメントという永久機関に人々の欲望を読み取らせ、人類と地球を破滅へと導いた。

エクシーズ召喚がヌメロン・コードを巡る3つの世界の戦いを加速させ、ナンバーズという異世界のカードを作り出した。

ペンデュラム召喚がかつて世界を破滅へ導いた男にさらなる力を与え、強欲にもシンクロ召喚・エクシーズ召喚・融合召喚の力をも取り込み、父祖を差し置いて自らを神と名乗った。

「承知いたしました。もうすぐ、この体も馴染む。まもなくです…裏切者が奪った物を取り戻し、必ずや人間からこの世界を救ってみせましょう」

 

「なるほど…3人目のステージ3といったところか。君がデュエルをしたその男というのは」

「はい。でも、分からないんです。どうして彼が僕にデュエルを仕掛けてきたのか」

例のごとく、病院で誠は菊岡に昨晩現れたステージ3のことを説明する。

通常のステージ2であれば、特にそのような疑問を抱くことなくデュエルをして、人々を救うことができたが、今回は違う。

デュエルで勝利したとはいえ、そのステージ3の正体をつかむことができず、おまけに今もこうして悩んでいる。

「ステージ3そのものの最初の例は君で、もう1人は直葉さん。だが、君たちの場合は何らかの要因でそうなったに過ぎない。もし、そうした要因がないとしたら、本当の意味でのステージ3というのは、おそらくは彼のことなのかもしれないな」

誠の場合は死にかけの状態で、記憶と肉体をなくしたシャドーと一体化することで一気にステージ3となった。

直葉の場合は侑哉が発動した《超融合》の力によって無理やりステージ3になったといってもいい。

彼がどのような経緯でステージ3となったのかは分からないが、少なくとも菊岡が集めた情報の中でそのようなものと関連すると思われる事件のデータはない。

「だが、一つ気を付けてほしい。ステージ3となったからと言って、それで君や直葉さんのように誰かのための戦うようになるというわけにはならない。あくまでも自分次第だということを…」

 

「あくまでも自分次第…か」

数日後、自転車で登校する誠は菊岡が言っていた言葉を思い出す。

彼の言う通り、誠自身もどこかで戦わずに逃げるという選択肢もあったかもしれない。

吸血鬼のステージ2と戦った時だって、見捨てて逃げることもできた。

そう考えると、菊岡の発言も正しいかもしれない。

「あ、誠君。おはよう!」

「おはよー!誠君!」

「直葉…アカネちゃん。ん、おはよう」

剣道場への通路から制服姿で走って来た直葉とその方の上に乗るアカネからのあいさつに誠はいつものように応える。

そして、自転車置き場に自転車を置いてから2人で校舎に入る。

「それにしても、誰だったんだろうね?誠君がデュエルをしたステージ3って」

「思い当たる人が思い浮かばないな…自分勝手だったし」

身近にいるサボリ魔やヤンキーとは度の超えた身勝手さを感じたが、だからといってそれが犯罪者のそれとも違う。

どう表現していいかわからず、口を閉ざす。

「もう、考えなくていいじゃないかな?もしかしたらもう1度会えるかもしれないし。そこで確かめれば…」

「結城誠君…だね?君は」

「…?」

急に自分の名前を呼ばれた誠は直葉と共に振り返る。

そこには一番上までしっかりとボタンした制服姿で、真っ黒な7:3分けの髪形をしたスクエアタイプのフレームの眼鏡の男子生徒が立っていた。

「あなたは、ええっと…」

「誠君。生徒会長の鳴海さんだよ!」

「すまないね。2人っきりのいい感じのところを邪魔してしまって」

「え、あ、いや!!いい感じっていうのは、ええっと…!!?」

まるで直葉と恋人になっているかのような言い草に誠はすっかり顔を赤く染めてしまう。

あいまいな口調なうえに挙動不審で分かりやすい態度に対し、直葉もわずかながら顔を赤く染めていた。

「これは…いや、これ以上水を差すわけにはいかないな。職員会議で話題になっているぞ。君の最近の生活態度に問題ありだと」

眼鏡の位置を直しながら、鳴海は淡々とその会議での言葉を話し続ける。

担任の早島先生からは最近は宿題の期日までの提出率が低くなっていること、現代文担当の渡辺先生からは授業から勝手に早退することが多くなったこと、そして英語担当の木森先生からは居眠りが多くなっていることなど、そこで出されている誠の問題行動は多い。

誠本人もその自覚があり、ステージ2との戦いに明け暮れるようになってからはいつもの生活のことがおざなりになり始めていた。

ステージ2とのデュエルは体力をかなり消耗することも大きい。

最近はステージ2がらみの事件の頻度が上がり、ある程度は徹がやってくれるが、対処しきれないところは誠か直葉がどうにかするしかない。

しかし、そんな事情を彼らは知らず、誠たち自身も話すつもりはない。

「すみません、鳴海さん。気を付けます」

「謝るのは僕にたいしてじゃないだろうが…まぁいい。気になるのは急にそうなったからだね。部活や委員会に入っていないうえに体育はともかくほかの成績は中の上。おまけに遅刻や欠席回数については特に問題なし。ふん…平凡をまさに地で行くとはこのことを言うのだろうね」

だからこそ、職員会議で誠の異変に教師たちは疑問を抱き、同時に話題となってしまったのだろう。

そして、その話は教師たちに最も近い位置にいる生徒と言える鳴海宗太郎にも。

「まぁ、少なくとも成績が落ちていないことだけは救いと言えるだろうね。もし、成績まで落ちていたら、個人面談が余儀なくされていたかもしれない。ただ、このまま君を放っておくわけにもいかない。内申点に響くからね」

霧山城高等学校は進学校であり、AO入試では特にその内申点が大きく響く。

教師たちも嘘を書くわけにはいかず、だからといっていつもはまともだった誠を放置すべきとも思っていない。

「何が…言いたいんですか?」

「単刀直入に言おう。君に生徒会に入ってもらいたい。そして、少なくとも学内での生活については監視させてもらう」

「僕が…生徒会に??」

生徒会に参加するメンバーは各クラスで男女1人ずつと決まっており、既に誠がいるクラスからは男子は田中、女子は桜林がすでに参加している。

それなのに、誠も参加するとなっては定員オーバーになる。

「そんなに構える必要はない。あくまで君は臨時メンバーとして入ってもらうだけだ。すべての仕事を見てもらうわけじゃない。ただ、その方が監視の目が届くからね」

監視、という言葉に誠は少し複雑な感情を抱く。

人には言えないことだが、それでも誰かのために良いことをやっているという自覚はある。

それを悪いことのように捉えられるのが嫌なだけだ。

ただ、自分の行動のせいで心配をかけているのは事実なので、それは受け止めなければならない。

「分かりました…。やります」

「ありがとう。さっそく今日の放課後から手伝ってくれ。その時に基本的なことは伝える」

そう言い残した鳴海は3年の教室のある3階へと向かう。

彼の後姿を見送る誠はこれから自分の高校生活がどうなるか考えてしまう。

「どうしよう…問題ありの生徒ってことになったら、余計に目立ってしまって、おまけに…」

「もう、誠君。深く考えすぎ!それよりも今日は英語の小テストがあるんだよ?早く教室に行って勉強しないと!」

「…ああ、そうだった!!」

直葉の言葉にハッとした誠は大急ぎで教室へ走っていき、直葉を置いて行ってしまった。

「どこか抜けてるよね…誠君って。もしかして、そういうところが放っておけないから直葉は…」

「…!そ、そういうわけじゃないよ!もう、アカネは…」

 

 

「…彼、か。あの星の使い手は」

階段をのぼりながら、眼鏡をはずした鳴海は先ほど話した誠のことを頭に浮かべる。

彼の背後には《BLシルバー・クロウ》の幻影が姿を見せており、それを見つめた彼はニヤリと笑う。

「何もしゃべらないな…いや、いつものことか。僕に…いや、俺に憑依してからずっとそうだ」

そのせいで、自分が誠達の言うステージ2、そしてステージ3になったことさえ知らなかった。

ステージ2になったとしても、彼は何もアクションを起こすこともなければ肉体を乗っ取ろうとする気配もない。

そのおかげで監視の目も届かず、誠達に感知されることもなく過ごすことになり、結果としてステージ3へと発展した。

「手加減したとはいえ、俺を打ち負かした男とその男に憑依している精霊…。自由への祝いに奴らを俺の手で倒したい…」

テレビやネットで話題となっている、まるでヒーローのように取り上げられる彼のことはずっと見てきたうえに、どうやってかは知らないが、そのデュエルの状況を撮影した動画もうんざりするほど見た。

最初は見たことのないデッキ、そしてペンデュラム召喚という未知の召喚法にあこがれたところはある。

といっても、今ではそのペンデュラム召喚は既にスタンダードのものに変わってしまったが。

しかし、ステージ3となり、BLデッキを手に入れてからは変わった。

本気で戦えば、自分が誠よりも強く、活躍できる。

そして、何よりも誠という人間そのものが気に入らない。

「付き合ってもらうぞ…俺の戦いに。いいな?」

返事が帰ってこないことは承知のうえで、鳴海が尋ねるが、彼は何も答えることなく消えてしまう。

相変わらずの彼に失笑した鳴海はそのまままっすぐ教室へと向かう。

腕時計で時間を確認したところ、少し早歩きすれば間に合う。

生徒会長が遅刻なんてありえないと考え、鳴海は足早に教室へ向かった。

 

「はい、それでは今日の定例会議を始めます」

放課後、3階にある生徒会室の中で鳴海が開始を宣言する。

そして、彼から目で合図された誠が席を立つ。

「彼が結城誠君。今回我々の手伝いをしてくれることになった」

「結城誠です。その…よろしくお願いします」

軽く挨拶をしてから着席し、その後で書記である2年の男子生徒が黒板に今月行われる学内行事である、学内デュエル大会のことを書き始める。

デュエル大会のことは学内の噂で軽く聞いたことがある。

「さすがに生徒全員がやる、というわけにはいかない。クラスで代表者を決めて…」

「決めるのは生徒たちが話し合って、でいきましょうか?あと、先生方も参加させても…」

他の生徒たちが口々に話しはじめ、デュエル大会の内容をまとめていく。

期間は来週の学内一斉模試の次の日に行い、レクリエーションとすることが既に決まっている。

先ほどの提案で出た先生も参加することについては、翌日鳴海が直接先生たちに聞くことで決まった。

「なぁ、そういえば結城もデュエルをしてるんだよな?デッキ、見せてくれよ」

「いや、僕のデッキはそれほど強くないから」

「いいだろー別にー」

「やめておけ。結城君が嫌がっているだろう?」

鳴海がやんわりと注意するが、男子生徒が誠のデッキケースを取り、デッキを覗く。

「へえー、《神聖魔導王エンディミオン》をベースにした魔力カウンターデッキかぁ。お、ペンデュラム召喚も加えていて…こりゃあ相手にしたくないなぁ」

「もういいだろう?デッキを返してやれ」

男子生徒の背後から注意し、彼は誠に詫びながらデッキを返す。

その間に、鳴海の目は誠のカードを追いかけていた。

(やはり…正体は隠すか)

C.C.デッキそのものが今まで存在しないカードだったことを考えると、大っぴらに見せるわけにはいかないというのは大きいだろう。

ただ、このカードそのものの知名度は低く、それ以上に変身した誠の姿の方がインパクトが大きい。

「そんなに見たいなら、実際にここでデュエルをしてもいいんじゃないか?もう話し合う内容はすべて話した。問題はないよ」

「ええ、生徒会長がそんなことを認めるなんて、意外っすねえ」

あの堅物な生徒会長が認めるとは思わなかったため、驚いたものの、せっかく認めてくれたのだからやらないと意味がない。

「ほら、結城。デュエルしようぜ。さっきのことは謝るからさぁ」

「ま、ま、まぁ…デュエルくらいなら…」

あまり乗り気ではない誠だが、押し負ける形で応じることになり、誠は返してもらったデッキを手にする。

さすがに今手元にデュエルディスクがないため、テーブルデュエルという形にはなった。

「じゃあ、先攻は僕からで…。手札から魔法カード《テラ・フォーミング》を発動。デッキからフィールド魔法《魔法都市エンディミオン》を手札に…」

 

「はぁー、疲れたー…」

いつもより遅い時間に家へ戻り、明日奈の仕事の手伝いを終えた誠は疲れた様子で、部屋に戻った瞬間ベッドにダイブした。

デュエルはこの後でほかの生徒会メンバーのうちの3人ともすることになった。

結果は2勝2敗で、最後は鳴海にもデュエルをするように生徒会メンバーが求めたが、下校時刻が近づいていることからやんわりと断っていた。

「でも、僕が生徒会…かぁ」

小学校の頃から、強制参加でない限りはずっとクラブ活動も委員会も、そして部活も参加することはなかった。

そんな自分が今、成り行きとはいえ生徒会に参加していることが不思議で仕方がない。

「おい…誠。気にならなかったのかよ?」

「気にならなかったって…どういうこと?」

「あの鳴海って野郎だよ。あいつ…お前がデュエルをしているとき、ずっとお前のことを見ていたぞ」

「え…?」

デュエルをしている間、久しぶりに平和にできるデュエルであることから周囲に対しては気を抜いていた。

だからシャドーが感じたような視線に気づくことはなかった。

「あいつはいったいなんだ…?とにかく、あの男に気を許すんじゃねえぞ?足元すくわれるぜ」

「君が…そういうなら…」

それよりも、今の誠が気にしているのは明日からの連休だ。

明日は直葉から誘いがあり、2人で出かけることになっている。

そのことは既に明日奈だけでなく、カフェランベントのバイトメンバーにも知られており、特に里香からは「ついに大人の階段を上るときね」などと言われて顔を真っ赤にしてしまったのが記憶に新しい。

もうすでに行く場所は決まっており、霧山城駅近くの商店街で、その日は小さなタッグデュエルのイベントがあるとのことだ。

「宿題は明日でいいし、もう風呂に入って寝てしまおうかな?」

「のんびりしてていいな、お前は」

「たまにいいでしょ?最近の1週間、ステージ2が出たって話は聞かないし」

この1週間、嘘のようにステージ2とデュエルをしたこともなければ、それに関する最新の情報が届いたこともない。

あまりにも静かすぎる日常だが、今はそれを楽しむだけだった。

同時に、その当たり前だった日常からかけ離れつつある自分を感じずにはいられなかった。

 

「皆様、おはようございます!本日、霧山城商店街デュエルウィーク中!商店街広場で行われるタッグデュエル大会で3回勝利すると、ここだけで使える商品券をプレゼント!!さあ、我こそはというデュエリストはぜひ参加してくれーー!!」

「もう、誠君!急いでよ!!」

「ま、待ってよ…眠くて眠くて…」

「また夜更かししたでしょ!もう、明日奈さんからちゃんと寝るようにって言われたんじゃないの!?」

「昨日はちゃんと寝たけど…ふうう」

商店街の人込みをかいくぐり、2人は広場へ向かう。

この霧山城商店街は3年前まではどこの地域にもあるシャッター通りと化していて、もう商店街自体を解体するか否かの議論が市議会で出るほどのありさまとなっていた。

しかし、こうしたデュエルを利用した商店街限定イベントや最近では県北のM市や雨宮山といった地域への観光客が増え、その宿泊先として霧山城市を選ぶ人が増え、その人々を呼び込もうといくつも企画が行われた結果、活気を取り戻すことに成功している。

朝市では地元でとれた新鮮な野菜が多く売られていて、農家が自分で売りに来ていることもあり、休日で時間があるときには明日奈もここへ買いに来ることがあるという。

広場には大人から子供まで多くの人が集まっていて、思い思いのデッキでデュエルをしていた。

「おや、結城君に桐ケ谷さんじゃないか。奇遇だな」

「え…?まさか、鳴海さん?」

振り返った誠は驚いたように制服姿で立っている鳴海を見る。

「鳴海さんもデュエル大会に出るために…?」

「生憎、デュエルには興味はあるけれど、親から禁止されていてね。今は文房具の買い物さ」

「禁止されている…?」

「頭の固い人達でね。デュエルは遊びだ、とさ」

眼鏡を治す鳴海は少し寂しそうに顔を下に向ける。

だが、すぐに元の表情に戻すと、視線をデュエルをしている人々に向ける。

「だから、こうして買い物の合間にみんながデュエルをするのを見るのが楽しくて仕方がないのさ。まぁ、いい大学に入ったら、もちろん僕もデュエルをするけどね」

「デュエルを禁止されている…そんな家があるなんて…」

「まぁ、よそはよそ。うちはうち。そういうことにしておいてくれ。帰るまで少し時間がある。一度君たちのデュエルを見て帰ろうかな」

「デュエルを見ると言っても、僕のデュエルはもう見ましたよね…?」

「タッグデュエルとなると、もっと違うものが見れるかもしれないだろう?」

「それはそうですけど…」

「誠君、早く並ばないとずっと待つことになっちゃうよ!!」

参加者用の列が既に長蛇となっており、今こうしている間にもどんどん列ができている。

「ああ、そうだね!!じゃあ、鳴海さんまた後で!!」

「分かった、楽しんでくるといいよ」

笑みを浮かべ、軽く手を振りながら鳴海は2人を見送る。

そして、観戦する人々の中に入り、2人が出てくるのを待つことにした。

 

「まさか、鳴海さんがここにも来るなんて…まさか、僕の監視のため…?」

生徒会に入れられたのもそうした一面が大きく、それ故に休日にまで鳴海が来たことは驚くとともにどこか懸念を感じざるを得ない。

そう考えると、これからの休日もこうして鳴海と会わなければならなくなるということになりかねず、思わず頭を抱えてしまう。

「もう、あの人は超能力者じゃないから。それに、これはただの偶然じゃないの?」

「偶然…なのかなぁ?」

「そうだよ。それより、ほら!順番がきたよ!」

参加者全員に配布される出場カードと参加記念パックを受け取った2人は会場に入り、そこで指定された即席のデュエルフィールドに立つ。

そして、2人はもらったパックを開けた。

中に入っているカードは5枚で、驚くべきはその内容だった。

「《融合》…それに、《ブンボーグ007》…!!」

「《超魔導剣士ブラック・パラディン》…これって!!」

パックの中に入っているカードはいずれもペンデュラム召喚や融合召喚に関連するカード。

さらに驚くべきは隣で既にデュエルをしている子供のデュエルだった。

「僕は手札から魔法カード《融合》を発動!手札の《E・HEROバースト・レディ》と《フェザーマン》を融合!熱き魂を持つ女戦士よ、悪を裁く翼よ、今こそ一つとなり、闇を滅ぼす英雄となれ!融合召喚!現れろ、《E・HEROフレイム・ウィングマン》!!」

小学生が融合召喚した《E・HEROフレイム・ウィングマン》。

今まで存在しなかったはずで、ステージ2以外で使えるデュエリストが直葉だけのはずの融合召喚が当たり前に行われていた。

「もしかして…これ、僕たちが原因…とか??」

融合召喚、ペンデュラム召喚。

どちらも直葉と誠がこの世界では初めて使い始めている。

誠の場合はイレギュラーで、侑哉の存在が大きいのだが。

(融合…シンクロ…エクシーズ…ペンデュラム…。禁忌の召喚法と言っていたけど、それってどういう意味なんだ…?)

「さあ、高校生のタッグチームの相手になるのは彼ら!ここまで2連勝している恐竜兄弟だぁー!」

「俺たちの無敵のコンビネーション、見せてやるぜ!!」

オレンジと青で色が違うが、胸部には恐竜のイラストが共通して描かれている2人の小学生の兄弟が自信たっぷりに既にデュエルの準備を整えていた。

デュエルに年齢は関係ないとはいえ、大人も参加できるこのデュエル大会で2連勝できるというのは見事としか言いようがない。

「直葉、誠君!思いっきり楽しもうね!!私のこと、いつでも呼んでいいから!」

「うん。その時は頼りにしているからね、アカネ」

「誠。C.C.デッキじゃねえからと言って、こんなガキに負けてガッカリさせるんじゃねーぞ」

「もっと、言葉を選んでくれないかな…シャドー…」

対照的な相棒の声にそれぞれが反応した後で、2人はデッキを構える。

観客の中には鳴海の姿があり、その視線が静かに誠に向けられる。

「「デュエル!!」」

 

 

誠&直葉

手札

誠5

直葉5

LP4000

 

恐竜兄弟

手札

兄5

弟5

LP4000

 

「僕の先攻。僕は手札からフィールド魔法《魔法都市エンディミオン》発動!」

さっそく誠のエースカードと言えるフィールド魔法が発動され、デュエルフィールドがファンタジーでよくある魔法の都市へと変貌していく。

「そして、僕は手札から魔法カード《テイク・オーバー5》を発動。デッキの上からカードを5枚墓地へ送る!」

 

デッキから墓地へ送られたカード

・ワンダー・ワンド

・貪欲な壺

・見習い魔術師

・クルセイダー・オブ・エンディミオン

・リンク・リスタート

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター0→1

 

「そして、僕は手札から《見習い魔術師》を召喚!」

 

見習い魔術師 レベル2 攻撃400(1)

 

「このカードの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したとき、魔力カウンターを置くことのできるカードの上に魔力カウンターを1つ置くことができる。僕は《魔法都市エンディミオン》に魔力カウンターを1つ置く」

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター1→2

 

「そして、手札から魔法カード《死者蘇生》を発動!更に墓地の《見習い魔術師》を特殊召喚し、魔力カウンターを《魔法都市エンディミオン》の上に置く」

 

見習い魔術師 レベル2 攻撃400(2)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター2→4

 

「現れろ、星を繋ぐサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は魔法使い族モンスター2体。僕は2体の《見習い魔術師》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク2!《魔導天使セレーネ》!」

額に三日月の紋章が刻まれた、金色のブロンドで白いトーガ姿をした美女の天使がフィールドに現れる。

 

魔導天使セレーネ リンク2 攻撃1700(EX1)

 

「《セレーネ》の効果。このカードをエクストラモンスターゾーンにリンク召喚に成功したとき、手札・デッキから魔法使い族モンスター1体を墓地へ送ることで、僕のフィールドの魔力カウンターを置くことのできるカードの上に魔力カウンターを2つ置くことができる。僕は《神聖魔導王エンディミオン》をデッキから墓地へ送り、《魔法都市エンディミオン》に魔力カウンターを2つ置く」

デッキに眠る《神聖魔導王エンディミオン》が《魔導天使セレーネ》の祈りによって墓地へ送られ、彼から放出された2つの魔力カウンターが誠の周囲を漂う。

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター4→6

 

「そして、《神聖魔導王エンディミオン》の効果発動。《魔法都市エンディミオン》の魔力カウンターを6つ取り除くことで、このカードを手札・墓地から特殊召喚できる!現れろ、《神聖魔導王エンディミオン》!」

 

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700(3)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター6→0

 

「そして、この効果で特殊召喚された《エンディミオン》の効果発動。墓地から魔法カードを1枚手札に加える。僕は墓地の《死者蘇生》を手札に加える。更に、《魔導天使セレーネ》の効果発動。このカードのリンク先にレベル7の魔法使い族モンスターが存在するとき、そのモンスターとこのカードの攻撃力を500アップさせる。そして、《セレーネ》は戦闘では破壊されない!」

 

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700→3200(3)

魔導天使セレーネ リンク2 攻撃1700→2200(EX1)

 

「そして、手札から魔法カード《死者蘇生》を発動。その効果でもう1度墓地から《見習い魔術師》を特殊召喚し、魔力カウンターを《魔法都市エンディミオン》に乗せる」

 

見習い魔術師 レベル2 守備800(4)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター0→2

 

「そして、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

誠&直葉

手札

誠5→0

直葉5

LP4000

場 魔導天使セレーネ(リンク先:《神聖魔導王エンディミオン》) リンク2 攻撃2200(EX1)

  神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃3200(3)

  見習い魔術師 レベル2 守備800(4)

  伏せカード1

  魔法都市エンディミオン(フィールド魔法)魔力カウンター2

 

恐竜兄弟

手札

兄5

弟5

LP4000

場 なし

 

1ターン目でいきなりエースモンスターである《神聖魔導王エンディミオン》の召喚に成功し、更にリンクモンスターである《魔導天使セレーネ》と戦闘破壊された際にさらに魔法使い族を呼び出すことのできる《見習い魔術師》を残すことができた。

滑り出しは上々だが、問題は次に動く恐竜兄弟の兄のプレイだ。

(小学生だけど、2連勝してる。どんなデュエルをするんだろう…?0

「よーし、負けないぞ!俺のターン、ドロー!!」

 

恐竜兄弟兄

手札5→6

 

「俺は手札から魔法カード《化石調査》を発動!デッキからレベル6以下の今日竜族モンスター1体を手札に加える。俺はデッキから《魂喰いオヴィラプター》を手札に加える!そして、《魂喰いオヴィラプター》を召喚!」

手札に加わったばかりの、青い炎を体に宿したラプターが現れ、獲物となる2人の少年少女を脅すように咆哮する。

 

魂喰いオヴィラプター レベル4 攻撃1800(3)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター2→3

 

「このカードの召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから今日竜族モンスター1体を手札に加えるか、墓地へ送ることができる。俺は《究極電動恐獣》を手札に加える!更に手札からフィールド魔法《ロストワールド》を発動!!」

発動と同時に、恐竜兄弟のフィールドがジュラ紀をほうふつとさせるジャングルと火山が印象的なフィールドへと変わっていく。

「《ロストワールド》が存在する限り、恐竜族モンスター以外の攻撃力・守備力は500ダウンする!」

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター3→4

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃3200→2700(3)

見習い魔術師 レベル2 守備800→300(4)

 

 

「更に、相手フィールドのモンスターの数が俺よりも多い時、《ダイナレスラー・パンクラトプス》は手札から特殊召喚できる!」

「ダイナレスラーって、確か最近パックで出たカード…!!」

紫のボクサーパンツを身に着けた緑のトリケラトプスがフィールドに現れる。

相手フィールドのモンスターが多い時に真価を発揮するダイナレスラーについては誠も最近ネットで注目していたカードだ。

 

ダイナレスラー・パンクラトプス レベル7 攻撃2600(4)

 

「そして、《ロストワールド》の効果発動!1ターンに1度、恐竜族モンスターの召喚・特殊召喚に成功したとき、相手フィールドに《ジュラエッグトークン》1体を特殊召喚できる!」

誠と直葉のフィールドに白とグレーの縞模様の卵のトークンが出現する。

 

ジュラエッグトークン レベル1 守備0(1)

 

「《パンクラトプス》の効果!自分フィールドのダイナレスラー1体をリリースすることで、相手フィールドのカードを1枚破壊できる!俺は《パンクラトプス》をリリースして、お前の《セレーネ》を破壊だ!!」

《ダイナレスラー・パンクラトプス》が《魔導天使セレーネ》に突進した後、よろけた状態の彼女にとびかかり、地面に落とす。

そして、拳を叩き込むと同時に彼女が手から放った魔力の矢で胴体を撃ち抜かれたことで互いに消滅した。

「くぅ…!《セレーネ》がいなくなったことで、《エンディミオン》の攻撃力が下がる…!」

 

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700→2200(3)

 

「更に、《オヴィラプター》の効果発動!このカード以外のフィールドのレベル4以下の恐竜族モンスター1体を破壊することで、墓地の恐竜族モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!俺は兄ちゃんのフィールドに召喚した《ジュラエッグトークン》を破壊する!けれど、ここで《ロストワールド》の効果発動!俺たちのフィールドの通常モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに俺の手札・デッキの恐竜族モンスターをその数だけ破壊できる!俺はデッキの《ベビケラサウルス》を破壊だ!!」

捕食されかけた《ジュラエングトークン》の前にトリケラトプスの赤ん坊というべきモンスターの幻影が現れ、それを代わりに捕食する。

「そして、破壊された《ベビケラサウルス》の効果!このカードがカード効果で破壊され、墓地へ送られたとき、デッキからレベル4以下の恐竜族モンスター1体を特殊召喚する。俺はデッキから《ジャイアント・レックス》を特殊召喚!」

標本として博物館で保管されているよりも大きな体を持つスピノサウルスがフィールドに現れる。

 

ジャイアント・レックス レベル4 攻撃2000(4)

 

「さあ、出て来い!俺たちのサーキット!アローヘッド確認。召喚条件はレベル4以下の恐竜族モンスター2体。俺は《ジャイアント・レックス》と《魂喰いオヴィラプター》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク2!《ディメンション・ティラノ》!!」

体の至る部分が異次元をほうふつとさせる虹色の粒子に変化したティラノサウルスが出現する。

 

ディメンション・ティラノ リンク2 攻撃0(EX2)

 

「《ディメンション・ティラノ》は特殊召喚に成功したとき、墓地に存在するこのカードのリンク素材にした恐竜族モンスターの中から1体を除外して、除外したモンスターの攻撃力分、攻撃力がアップする!俺は《ジャイアント・レックス》を除外!」

 

ディメンション・ティラノ リンク2 攻撃0→2000(EX2)

 

「更に《ジャイアント・レックス》の効果!このカードが除外された場合、特殊召喚できる!」

 

ジャイアント・レックス レベル4 攻撃2000(5)

 

「まだまだ行くぜ!現れろ、俺たちのサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は恐竜族モンスター2体以上!俺は《ディメンション・ティラノ》と《ジャイアント・レックス》をリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ、リンク3!《ジャンクション・レックス》!!」

2体の恐竜が取り込まれたサーキットの中から、アロサウルスが飛び出して来て、その胴体には3本のケーブルがついた銀色のアーマーが装着されていた。

 

ジャンクション・レックス リンク3 攻撃2200(EX2)

 

「リンク素材になった《ディメンション・ティラノ》の効果発動!《ジュラシックワールド》、または《ロストワールド》が存在する状態でこのカードを恐竜族リンクモンスターのリンク素材としたとき、デッキからレベル7以上の恐竜族モンスター1体を手札に加えることができる。俺はデッキから《超古代恐獣》を手札に加える。バトル!《ジャンクション・レックス》で《見習い魔術師》を攻撃!」

《ジャンクション・レックス》のケーブルから電撃が発動し、それが《見習い魔術師》を襲う。

感電した《見習い魔術師》は黒焦げになって、消滅した。

「《見習い魔術師》の効果発動。このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られたとき、デッキからレベル2以下の魔法使い族モンスター1体をセットすることができる。僕は《ミスティック・バイパー》をセットする!」

《見習い魔術師》がいた場所に出現した魔法陣に恰幅の良い体つきをした笛吹きが現れ、相手にこうべを垂れた後でカードとなって裏向きにセットされる。

「《ジャンクション・レックス》の効果発動!こいつが戦闘で相手モンスターを破壊したとき、手札の恐竜族モンスター1体をこのカードのリンク先に特殊召喚できる。俺は手札の《超古代恐獣》を特殊召喚!」

背中に翼が生えた、白銀でほっそりとした恐竜が現れ、彼の首の付け根に《ジャンクション・レックス》のケーブルが接続される。

 

超古代恐獣 レベル8 攻撃2700(1)

 

「そして、《ジャンクション・ティラノ》の効果。俺たちの恐竜族モンスターの攻撃力はこのカードのリンク先の恐竜族モンスター1体につき、攻撃力が500アップする!」

 

超古代恐獣 レベル8 攻撃2700→3200(1)

ジャンクション・ティラノ リンク3 攻撃2200→2700(EX2)

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

誠&直葉

手札

誠0

直葉5

LP4000

場 ジュラエッグトークン レベル1 守備0(1)

  神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2200(3)

  裏守備モンスター1(《ミスティック・バイパー》)(5)

  伏せカード1

  魔法都市エンディミオン(フィールド魔法)魔力カウンター4

 

恐竜兄弟

手札

兄5→1

弟5

LP4000

場 ジャンクション・ティラノ(リンク先:《超古代恐獣》) リンク3 攻撃2700(EX2)

  超古代恐獣 レベル8 攻撃3200(1)

  伏せカード2(2)(4)

  ロストワールド(フィールド魔法)

 

「すっごーい!小学生の男の子でここまでできるのー?」

手札2枚を残して、リンクモンスターを含む大型の恐竜族モンスターを2体出したうえに、《ロストワールド》まで発動している。

誠と直葉のデッキに恐竜族はなく、実質自分たちのすべてのモンスターが弱体化しているということになる。

「でも、《ロストワールド》を守るカードがないなら…どうにかできる!あたしのターン、ドロー!!」

 

直葉

手札5→6

 

「そして、スタンバイフェイズ時に《テイク・オーバー5》の効果を発動!墓地のこのカードを除外して、デッキからカードを1枚ドロー!そして、誠君がセットしてくれた《ミスティック・バイパー》を反転召喚!」

 

ミスティック・バイパー レベル1 攻撃0(5)

 

「《ミスティック・バイパー》の効果発動!このカードをリリースして、デッキからカードを1枚ドローして、お互いに確認する!あたしがドローしたカードは《ベリー・マジシャン・ガール》!この効果でドローしたカードがレベル1モンスターの場合、更にデッキからカードを1枚ドローするよ!」

手札を9枚に増強したうえに、《ベリー・マジシャン・ガール》を手札に加えることに成功した。

「あたしは手札から《ベリー・マジシャン・ガール》を召喚!」

 

ベリー・マジシャン・ガール レベル1 攻撃400→0(5)

 

「《ベリー・マジシャン・ガール》の効果!このカードの召喚に成功したとき、デッキからマジシャン・ガールモンスター1体を手札に加えることができる。あたしはデッキから《アップル・マジシャン・ガール》を手札に加える。そして、現れて!魔力を繋ぐサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はレベル1の魔法使い族モンスター1体。あたしは《ベリー・マジシャン・ガール》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れて、リンク1!《アカシック・ホムンクルス》!」

黒いワンピース姿をした金髪の少女型のホムンクルスが胸に本を抱いた状態でフィールドに現れる。

 

アカシック・ホムンクルス リンク1 攻撃300→0(EX1)

 

「《アカシック・ホムンクルス》の効果発動!このカードのリンク召喚に成功したとき、手札のレベル4以下の魔法使い族モンスター1体をこのカードのリンク先に特殊召喚できる。あたしは手札の《黒き森のウィッチ》を特殊召喚!」

 

黒き森のウィッチ レベル4 攻撃1100→600(2)

 

「そして、あたしは《エンディミオン》の効果を発動!1ターンに1度、手札の魔法カードを捨てることで、フィールド上のカードを1枚破壊できる。あたしは手札の《貪欲な壺》を墓地へ送り、《ロストワールド》を破壊するよ!」

《神聖魔導王エンディミオン》が杖に《貪欲な壺》の魔力を宿すと、《ロストワールド》に向けて魔力の波動を発射する。

「《ロストワールド》をやらせるかよ!カウンター罠《大地の裁き》!フィールド魔法を対象とするカード効果の発動を無効にし、破壊する!」

密林の中から飛び出した数匹の小型恐竜が自分たちの住みかを襲おうとする《神聖魔導王エンディミオン》にとびかかる。

複数の恐竜に次々と噛みつかれた魔導王があおむけに地面に倒れて消滅する。

「だったら…あたしは手札から速攻魔法《ディメンション・マジック》を発動!自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在するとき、自分フィールドのモンスター1体をリリースすることで、手札の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚できる。あたしは《ジュラエッグトークン》をリリースして、手札の《ブラック・マジシャン》を特殊召喚!」

鎖に繋がれた棺桶が出現し、《ジュラエッグトークン》が紫の霧になってその中に入っていく。

そして、棺が開くとそこには《ブラック・マジシャン》の姿があった。

 

ブラック・マジシャン レベル7 攻撃2500→2000(1)

 

「そして、《ディメンション・マジック》の効果で相手フィールドのモンスター1体を破壊する!あたしは《超古代恐獣》を破壊!!」

《超古代恐獣》の背後に現れた棺がそのモンスターを無理やりその中に閉じ込めると、突然その場で爆発してしまった。

「くっそぉ!」

「リンク先に恐竜族モンスターが存在しないから、《ジャンクション・ティラノ》の攻撃力は元に戻る!」

 

ジャンクション・ティラノ リンク3 攻撃2700→2200(EX2)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター4→5

 

「それがどうしたんだよ!《ロストワールド》が存在する状態じゃあ、《ブラック・マジシャン》の攻撃力じゃ《ディメンション・ティラノ》だって倒せないよ!!」

「そんなこと分かってるよ!あたしは更に手札から魔法カード《ダウンビート》を発動!あたしのフィールドのモンスター1体をリリースして、デッキからそのモンスターと同じ属性・種族でレベルが1つ低いモンスター1体を特殊召喚するよ!あたしは《ブラック・マジシャン》をリリースして、デッキの《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚!」

 

ブラック・マジシャン・ガール レベル6 攻撃2000→1500→1800(1)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター5→6

 

「そして、墓地の《神聖魔導王エンディミオン》の効果発動!《魔法都市エンディミオン》の魔力カウンターを6つ取り除いて、墓地から特殊召喚!」

 

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700→2200(3)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター6→0

 

「そして、その効果で特殊召喚した《エンディミオン》の効果で、墓地から《死者蘇生》を手札に加える!そして、手札の《死者蘇生》を発動!墓地の《魔導天使セレーネ》を特殊召喚!」

 

魔導天使セレーネ リンク2 攻撃1700→1200(4)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター0→1

 

「さあ、現れて!魔力を繋ぐサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はトークン以外の魔法使い族モンスター2体。あたしは《ブラック・マジシャン・ガール》と《黒き森のウィッチ》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れて、リンク2!《ブラック・マジシャン・ガール・リンカーネーション》!」

《ブラック・マジシャン・ガール》の体が《黒き森のウィッチ》が変化した魔力の霧に包まれていく。

そして、ローブが薄水色のものへと変わり、右手の杖が水色に変わった《ブラック・マジシャン》のものへと変化していった。

 

ブラック・マジシャン・ガール・フュージョニスト リンク2 攻撃2000→1500(EX1)

 

「《黒き森のウィッチ》の効果発動!このカードがフィールドから墓地へ送られたとき、デッキから守備力1500以下のモンスターを1体手札に加える。あたしはデッキから《チョコ・マジシャン・ガール》を手札に加える。更に、《ブラック・マジシャン・ガール・フュージョニスト》の効果発動!リンク召喚に成功したとき、デッキ・墓地から魔法使い族・闇属性モンスター1体を手札に加えることができる。あたしは墓地の《ブラック・マジシャン》を手札に加える。更に《フュージョニスト》のもう1つの効果!このカードは《ブラック・マジシャン・ガール》を素材にしている場合、1ターンに1度、このカードを含むあたしのフィールドのモンスターを素材に、魔法使い族融合モンスター1体を融合召喚できる!」

「《融合》なしで融合召喚だってぇ!?」

「あたしが融合素材にするのは《ブラック・マジシャン・ガール・フュージョニスト》、《セレーネ》、《アカシック・ホムンクルス》!!」

《ブラック・マジシャン・ガール・フュージョニスト》が杖を空に向けて投擲し、それが《融合》の渦へと変わっていく。

そして、その中に3体の魔法使い族リンクモンスターが飛び込んでいった。

「魔力を繋げる力よ、今ここに黒き鎧となりて、魔法使いたちの守護者となれ!融合召喚!現れて、《魔導機ワース・ディーンベル》!」

口上の通り、真っ黒な燕尾服のようなローブを模した鎧が直葉のフィールドに現れる。

その鎧の指先部分や冠は金色で、その姿は《魔導機ゼルガード》とは対照的な色合いだが、高貴な印象を醸し出していた。

 

魔導機ワース・ディーンベル レベル7 攻撃2400→1900(EX1)

 

「これが直葉の新しい魔導機…!!」

「《ワース・ディーンベル》の効果発動!1ターンに1度、手札・墓地の闇属性・魔法使い族モンスター1体を特殊召喚できる。さあ、もう1度出て来て、《ブラック・マジシャン》!」

 

ブラック・マジシャン レベル7 攻撃2500→2000(4)

 

「そして、《ワース・ディーンベル》は装備カード扱いになって、この効果で特殊召喚したモンスターに装備!そのモンスターの攻撃力を1000アップさせる!」

《魔導機ワース・ディーンベル》が分離し、パーツが《ブラック・マジシャン》に次々と装着されていく。

《魔導機ワース・ディーンベル》という魔力の鎧を得た《ブラック・マジシャン》の杖が消滅するとともに、両手に装着されている鉤爪の手甲部分の緑色の魔石が淡く光る。

「そして、装備カードになった《ワース・ティーンベル》の上に、融合素材となったモンスターのリンクマーカーの合計分、魔力カウンターが乗る!」

 

ブラック・マジシャン レベル7 攻撃2000→3000(4)

魔導機ワース・ディーンベル(装備魔法カード扱い) 魔力カウンター0→6(3)

 

「バトル!《ブラック・マジシャン》で《ジャンクション・ティラノ》を攻撃!黒・魔・導・雷・撃(ブラック・マジック・ライトニング)!!」

魔導機の力で魔力を増幅させた《ブラック・マジシャン》が両手に魔力を集め、正面に複数の黒い魔法陣を展開する。

そして、そこから黒い稲妻が発射され、《ジャンクション・ティラノ》を襲う。

「更に、あたしは《ワース・ディーンベル》の効果発動!!このカードを装備したモンスターが攻撃するとき、このカードの上に載っている魔力カウンターをすべて取り除く!!」

魔石の中に封印されていた魔力カウンターが放出されていき、《ブラック・マジシャン》の背後により多くの魔法陣が展開され、次第にフィールドを埋め尽くしていく。

「その効果で取り除いた魔力カウンターが6個以上の時、攻撃対象のモンスター以外の相手フィールドのすべてのカードを破壊する!!」

「ゲゲッ!!それじゃあ…《ロストワールド》が…!!」

「EXHALT!!」

直葉が唱えた呪文のスペルと同時に魔法陣が一斉に爆発し、《ロストワールド》が一瞬にして火の海へと変わっていく。

そして、密林の守りを失った《ディメンション・ティラノ》は稲妻の餌食となった。

「くっそーーー!!よくも、《ロスト・ワールド》を!!」

 

ブラック・マジシャン レベル7 攻撃3000→3500(4)

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2200→2700(3)

 

恐竜兄弟

LP4000→2700

 

「くっそーー!!やってくれたな!」

「これでおしまいだよ!《エンディミオン》でダイレクトアタック!」

とどめを刺すべく、《神聖魔導王エンディミオン》が魔力の弾丸を発射する。

「罠発動!《ガード・ブロック》!俺たちが受ける戦闘ダメージを0にして、デッキからカードを1枚ドロー!」

「防がれちゃった…!あたしはカードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

誠&直葉

手札

誠0

直葉6→3(うち2枚《アップル・マジシャン・ガール》《チョコ・マジシャン・ガール》)

LP4000

場 神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700(3)

  ブラック・マジシャン(《魔導機ワース・ディーンベル》装備) レベル7 攻撃3500(4)

  伏せカード3

  魔法都市エンディミオン(フィールド魔法)魔力カウンター1

 

恐竜兄弟

手札

兄1→2

弟5

LP2700

場 なし

 

「ちっくしょう!兄ちゃんの仇だ、俺のターン、ドロー!!」

 

恐竜兄弟弟

手札5→6

 

「俺は手札から魔法カード《時空超越》を発動!墓地の恐竜族モンスターを2体以上除外して、除外したモンスターのレベルの合計と同じレベルの恐竜族モンスター1体を手札・墓地から特殊召喚できる!俺は墓地の《ジャイアント・レックス》と《ベビケラトプス》を除外して、手札から《ダイナレスラー・エスクリマメンチ》を特殊召喚!」

両手に握る骨、更には体のいたるところに刺さっている骨が特徴的なマメンチサウルスの特徴と言える長すぎる首が特徴的な茶色のダイナレスラーが現れる。

 

ダイナレスラー・エクスリマメンチ レベル6 攻撃2200(3)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター1→2

 

「そして、《ジャイアント・レックス》の効果!このカードが除外された場合、特殊召喚できる。その時、このカードの攻撃力は除外されている自分の恐竜族モンスターの数×200アップする!」

 

ジャイアント・レックス レベル4 攻撃2000→2200(4)

 

「現れろ!俺たちのサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は地属性モンスター2体。俺は《ジャイアント・レックス》と《エクスリマメンチ》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク2!《ミセス・レディエント》!!」

首に紫のスカーフをつけ、更には贅沢にもいくつもの真珠のネックレスまでかけ、金色の流れるような毛並みまで手に入れた大きな犬が現れるが、戦いは乗り気ではないようで、面倒くさそうにその場に座り込む。

 

ミセス・レディエント リンク2 攻撃1400(EX2)

 

「《ミセス・レディエント》がいる限り、フィールドの地属性モンスターたちの攻撃力・守備力は600アップして、風属性モンスターの攻撃力・守備力は400ダウンする!」

 

ミセス・レディエント リンク2 攻撃1400→2000(EX2)

 

「更に俺は手札から魔法カード《おろかな埋葬》を発動!デッキから《ダイナレスラー・システゴ》を墓地へ送る!そして、手札から魔法カード《浅すぎた墓穴》を発動!お互いに墓地のモンスターを1体セットする。俺は墓地の《超古代恐獣》をセットする!姉ちゃんたちは何にするんだ!」

「あたしは墓地の《ブラック・マジシャン・ガール》をセット!」

 

超古代恐獣 レベル8 守備1400→2000(5)

ブラック・マジシャン・ガール レベル6 守備1700(5)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター2→4

 

「そして、《エスクリマメンチ》の効果。こいつが墓地にいる状態で、俺のターンに相手がモンスターを特殊召喚したとき、墓地に存在するレベル4以下のダイナレスラー1体を特殊召喚できる。俺は墓地の《ダイナレスラー・システゴ》を特殊召喚!」

水色のステゴサウルスを模したレスラーがフィールドに現れ、拳を上空に突き上げて咆哮する。

 

ダイナレスラー・システゴ レベル4 攻撃1900→2500 守備0→600(4)

 

「そして、墓地の《エスクリマメンチ》は手札に加える。更に、《システゴ》の効果発動!このカードの特殊召喚に成功したとき、デッキからダイナレスラーか《ワールド・ダイナ・レスリング》を手札に加えることができる。俺はデッキから《ワールド・ダイナ・レスリング》を手札に加える!そして、現れろ!俺たちのサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はダイナレスラー1体!俺は《システゴ》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク1!《ダイナレスラー・サンボスタウリコ》!」

軍隊が着用する迷彩服のような色合いの体をした、ヘルメットを着用しているスタイリコサウルスを模した小型のレスラーが現れる。

 

ダイナレスラー・サンボスタウリコ リンク1 攻撃1000→1600(3)

 

「《サンボスタウリコ》の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体をリリースし、自分フィールドに《ダイナレスラートークン》1体を特殊召喚する。けど、その効果でリリースするモンスターがこのカードのリンク先のモンスターの場合、更にもう1体特殊召喚できる!」

裏守備表示になっていた《超古代恐獣》が消滅し、《ダイナレスラー・サンボスタウリコ》に似た姿だが、ヘルメットをつけていない2体のダイナレスラーが現れる。

 

ダイナレスラートークン×2 レベル2 攻撃1000→1600 守備1000→1600(2)(4)

 

「更に現れろ!俺たちのサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はダイナレスラーモンスター2体!俺は《ダイナレスラートークン》2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク2!《ダイナレスラー・テラ・パルクリオ》!」

クリオロフォサウルスを模した、ほっそりとした無駄のない体つきをしたダイナレスラーが現れる。

 

ダイナレスラー・テラ・パルクリオ リンク2 攻撃1000→1600(4)

 

「そして、手札からフィールド魔法《ワールド・ダイナ・レスリング》を発動!」

発動と同時に、誠達を中心にツタが壁を侵食しているレスリングのリングが出現する。

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター4→5

 

「《テラ・パルクリオ》の効果!《ワールド・ダイナ・レスリング》が発動したとき、墓地のダイナレスラー1体を手札に加えることができる。俺は墓地から《ダイナレスラー・バンクラトプス》を手札に加える。そして、現れろ!俺たちのサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はダイナレスラーモンスター2体以上!俺は《テラ・パルクリオ》と《サンボスタウリコ》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3!《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》!!」

右肩には恐竜の頭骸骨の、左肩には背骨と肋骨の意匠がついた、リンク素材とした2体のダイナレスラーとは対照的に筋肉質で太い四肢となっているティラノサウルスのダイナレスラーが現れる。

 

ダイナレスラー・キング・Tレッスル リンク3 攻撃3000→3600(3)

 

「そして、リンク素材となった《テラ・パルクリオ》の効果。このカードがリンク素材として墓地へ送られたとき、墓地のダイナレスラー1体を効果を無効にして特殊召喚できる。俺は墓地の《ダイナレスラー・システゴ》を特殊召喚!」

 

ダイナレスラー・システゴ レベル4 守備0→600(4)

 

「そして、手札から装備魔法《ダイナ・スピリッツ》を《キング・Tレッスル》に装備!」

装備すると同時に、《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》がオレンジ色の闘気に包まれていき、燃え上がる闘志を抑えることができないのか、空に向けて激しく咆哮する。

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター5→6

 

「バトルだ!《キング・Tレッスル》で《ブラック・マジシャン》を攻撃!!」

「罠カード発…」

「《キング・Tレッスル》が戦闘を行うとき、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない!そして、《ワールド・ダイナ・レスリング》の効果発動!ダイナレスラーが相手モンスターに攻撃するとき、ダメージ計算時のみ、攻撃力が200アップする!」

 

ダイナレスラー・キング・Tレッスル リンク3 攻撃3600→3800(ダメージ計算時のみ)(3)

 

《ブラック・マジシャン》が放つ黒い稲妻を闘志がバリア代わりとなって受け止め、正面から突っ込んだ《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》の拳が黒魔導士の腹部を魔導機の装甲もろとも貫き、消滅させた。

 

誠&直葉

LP4000→3700

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

誠&直葉

手札

誠0

直葉3(うち2枚《アップル・マジシャン・ガール》《チョコ・マジシャン・ガール》)

LP3700

場 神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700(3)

  ブラック・マジシャン・ガール(裏守備モンスター) レベル6 守備1800(5)

  伏せカード3(2)(3)(4)

  魔法都市エンディミオン(フィールド魔法)魔力カウンター6

 

恐竜兄弟

手札

兄2

弟6→2(うち1枚《ダイナレスラー・バンクラトプス》)

LP2700

場 ミセス・レディエント(リンク先:《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》) リンク2 攻撃2000(EX2)

  ダイナレスラー・キング・Tレッスル(《ダイナ・スピリッツ》装備) リンク3 攻撃3600(3)

  超古代恐獣(裏守備モンスター) レベル8 守備2000(5)

  ダイナ・スピリッツ(装備魔法)(3)

  ワールド・ダイナ・レスリング(フィールド魔法)

 

「僕のターン…ドロー!!」

 

手札0→1

 

「僕は…スケール4の《魔導獣マスターケルベロス》をセッティング!《マスターケルベロス》は僕のもう片方のペンデュラムゾーンにカードがない場合、破壊され、デッキからレベル7以下の魔導獣1体を手札に加えることができる。僕はデッキから《魔導獣ジャッカル》を手札に加える!」

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター6→7

 

「そして、《ジャッカル》をセッティング!そして、《ジャッカル》の効果発動。このカードも《マスターケルベロス》と同じ条件で自壊でき、僕のフィールドの魔力カウンターを乗せることのできるカードの上に魔力カウンターを1つ置く」

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター7→8

 

「そして、僕は罠カード《ペンデュラム・リボーン》を発動!墓地かエクストラデッキに表側表示で存在するペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する。僕は《マスターケルベロス》をエクストラデッキから特殊召喚!」

 

魔導獣マスターケルベロス レベル8 攻撃2800(EX1)

 

「攻撃力2800じゃあ、俺の《キング・Tレッスル》には届かない!!」

「届く必要はないよ!《マスターケルベロス》の効果発動!1ターンに1度、僕のフィールドの魔力カウンターを4つ取り除くことで、相手フィールドのモンスター1体を除外できる!僕が除外するのは…《キング・Tレッスル》!!」

「そうはさせるかよ!俺は手札の《ダイナレスラー・ムエタイグアノ》の効果発動!俺たちのフィールドのダイナレスラーが相手のカード効果の対象となったとき、手札から墓地へ送ることで、ターン終了時までそのダイナレスラーはカード効果を受けない!」

魔力カウンターを取り込んだ《魔導獣マスターケルベロス》の口から放たれる紫色の光線を割り込んできたイグアノサウルスを模した、ひょろっとした長い脚を持つダイナレスラーの幻影が足で受け止める。

そして、そのビームを力任せに空への逸らした後で消滅した。

 

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター8→4

 

「それから、教えてあげるよ!《キング・Tレッスル》は相手のバトルフェイズ開始時に相手フィールドの攻撃表示モンスター1体に宣戦布告できる!そして、そのモンスターが攻撃した後でないと、他のモンスターは攻撃できない!そして、宣戦布告を拒否した場合、バトルフェイズ終了時にそのモンスターは破壊される!」

「なら、《超古代恐獣》か《ミセス・レディエント》を攻撃すれば…!」

「それも無理だよ!《キング・Tレッスル》が存在する限り、相手は《キング・Tレッスル》以外を攻撃対象にできない!そして、装備している《ダイナ・スピリッツ》の効果で、《キング・Tレッスル》は1ターンに1度、戦闘及び効果では破壊されない!」

「そんな…!じゃあ、1ターンの間に2回《キング・Tレッスル》を破壊しないと、倒れないの!?」

攻撃対象だけでなく、攻撃回数まで制限された上に、《魔導獣マスター・ケルベロス》の乾坤一擲の一撃まで回避された。

このままバトルフェイズに移行すれば、《神聖魔導王エンディミオン》が宣戦布告され、破壊されてしまう。

メインフェイズを続けるにしても、手札が0枚ではどうしようもない。

「これで、俺たちの勝ちだ!!」

「いいや、まだだよ!僕は永続罠《漆黒のパワー・ストーン》を発動!発動と同時に、《パワー・ストーン》に魔力カウンターが3つ乗る!」

 

漆黒のパワー・ストーン(永続罠) 魔力カウンター0→3(3)

 

「そんな効果がどうしたんだよ!?魔力カウンターが今更3つ増えたって、もう…!」

「直葉のカードを使うんだ!僕は墓地の《アカシック・ホムンクルス》の効果発動。エクストラモンスターゾーンに相手リンクモンスターが存在し、僕のフィールドにトークン以外の同じ種族のモンスターが2体以上存在するとき、墓地に存在するこのカードを除外することで、ターン終了時までそのリンクモンスターのリンクが1つ上がり、上のリンクマーカーが追加される!」

「相手にリンクマーカーを与えるカード!?」

「そんなカードがあるなんて…」

《アカシック・ホムンクルス》の幻影がリンクマーカーに変化し、《ミセス・レディエント》のリンクマーカーに追加される。

本当なら、相互リンクすることで効果を発揮する《アカシック・マジシャン》と組み合わせてこそ真価を発揮するカード。

「現れろ、星を繋ぐサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は名前の異なる魔法使い族モンスター2体。僕は《ブラック・マジシャン・ガール》と《エンディミオン》をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク2!《魔導獣キメラ》!」

ライオンとヤギ、蛇が融合し、それぞれの額に魔法陣が刻まれた魔物が出現し、《ダイナレスラー・キングTレッスル》に向けて咆哮する。

 

魔導獣キメラ リンク2 攻撃1400(4)

 

「《キメラ》の効果。このカードがメインモンスターゾーンに特殊召喚に成功したとき、このカードとリンクしているリンクモンスター1体のリンクマーカーの数分、このカードの上に魔力カウンターを乗せる。僕が選ぶのはリンク3になった《ミセス・レディエント》。よって、このカードの上に魔力カウンターを3つ乗せる」

 

魔導獣キメラ リンク2 魔力カウンター0→3(4)

 

「そして、《キメラ》のもう1つの効果。僕のフィールドの魔力カウンターの乗っているカード1枚の上に乗っている魔力カウンターを3つ取り除くことで、墓地からレベル5以上の魔法使い族モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる。僕は墓地から《エンディミオン》を特殊召喚する」

 

神聖魔導王エンディミオン レベル7 攻撃2700(5)

魔導獣キメラ リンク2 魔力カウンター3→0(4)

 

「そして、デッキからエンディミオンと名の付くカードを1枚手札に加える。僕は手札に加えるのは《フュージョン・オブ・エンディミオン》!」

「誠君が融合召喚を…!?」

これは参加賞のカードパックの中にあったカードで、さっそくデッキに入れたのだが、まさかこのような絶好なタイミングで出てくるとは思わなかった。

迷うことなく手札に加えたそのカードを誠は発動する。

「僕は手札から《フュージョン・オブ・エンディミオン》を発動!僕の手札・フィールドのモンスターを素材に、魔法使い族融合モンスター1体を融合召喚する!そして、エンディミオンと名の付くモンスターが僕の魔法使い族リンクモンスターのリンク先に存在する場合、デッキに存在する魔法使い族ペンデュラムモンスターを墓地へ送り、融合素材とすることもできる!僕が融合素材にするのは《神聖魔導王エンディミオン》とデッキの《エンプレス・オブ・エンディミオン》!」

2体のエンディミオンの名を持つ王と女帝が上空の《融合》の渦の中へと飛び込んでいく。

おそらく、ステージ2と戦い続けることによる副産物としてこの世界にも一般的に現れてしまった融合召喚。

直葉だけでなく、誠も使う時が来た。

「神と魔導士の血を受け継ぎし魔導王よ、その内なる魔力を竜へと昇華せよ!融合召喚!《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》!」

《融合》の渦の中から《神聖魔導王エンディミオン》のものと同じ仮面をつけ、彼のローブと似た色彩をした漆黒の翼竜が飛び出し、咆哮する。

それと共に、《魔法都市エンディミオン》と《漆黒のパワーストーン》に宿っていた魔力カウンターが活性化し、赤い光を放ち始めた。

 

ドラゲリオン・オブ・エンディミオン レベル8 攻撃2800(4)

魔法都市エンディミオン(フィールド魔法) 魔力カウンター4→5

 

「《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》の効果発動!このカードの融合召喚に成功したとき、僕のフィールド上に存在する魔力カウンターをすべて取り除き、ターン終了時まで取り除いた魔力カウンター1つにつき、攻撃力が1000アップする!」

「な、なんだってぇ!?」

「今のフィールドの魔力カウンターは8つ!《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》の攻撃力は8000アップだね!!」

活性化した魔力カウンターがすべて、《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》の胸部の魔法陣に吸収されていて、全身が赤いオーラに包まれていく。

 

ドラゲリオン・オブ・エンディミオン レベル8 攻撃2800→10800(4)

 

「バトル!僕は…」

「ここで俺は《キング・Tレッスル》の効果発動!《キメラ》に宣戦布告する!せっかく融合召喚した《ドラゲリオン》でも、攻撃できなきゃ…」

「《ドラゲリオン》が魔法使い族リンクモンスターのリンク先に存在する場合、相手フィールドのモンスターの効果は発動できない!」

「嘘だろ…じゃあ…」

「《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》で《キング・Tレッスル》を攻撃!!マジシャンズ・ナイトフレア!!」

《ドラゲリオン・オブ・エンディミオン》の口に集まった魔力がすべて凝縮されていき、紫のビームとなって発射される。

《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》は両腕を盾替わりにしてビームを受け止め続けるが、最後は力尽きて消滅してしまった。

「うわあああ!!」

「ちっくしょう!!負けちまったぁ!!」

 

恐竜兄弟

LP2700→0

 

「そうか…彼も融合召喚を。やはり《エンディミオン》が彼の本当のデッキ。だが、『本当』じゃない…」

鳴海にとって、このデュエルは楽しむことはできた、いいものではあるが、満足できる収穫ではない。

分かったことがあるとしたら、やはり誠はあのデッキを現実世界で使うことはないということだ。

(だが、もうすぐ大きな戦いが起こる。その時が、きっと彼の…)

 

 

「これは…まずいことになったな」

病院の自室でノートパソコンを広げる菊岡は次々とマップに表示される反応を見て、顔をしかめる。

表示される1つ1つの赤いマーカーがステージ2で、それが現在進行形で霧山城市の中で増加していた。

「谷村君と結城君、桐ケ谷さんに伝えなければ…『奴ら』は…本気でこの世界のデュエルをつぶすつもりだ…」

 

魔導天使セレーネ

リンク2 攻撃1700 リンク 光属性 魔法使い族

【リンクマーカー:左下/右下】

魔法使い族モンスター2体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このカードがEXモンスターゾーンにリンク召喚に成功したときに発動できる。デッキから魔法使い族モンスター1枚を墓地へ送る。自分フィールドの魔力カウンターを置くことのできるカードの上に魔力カウンターを2つ置く。

(2):このカードのリンク先にレベル7の魔法使い族モンスターが存在する場合、このカードとそのモンスターの攻撃力は500アップし、このカードは戦闘では破壊されない。

 

ディメンション・ティラノ

リンク2 攻撃0 リンク 地属性 恐竜族

【リンクマーカー:左下/右下】

レベル4以下の恐竜族モンスター2体

(1):このカードの特殊召喚に成功したとき、自分の墓地に存在するこのカードのリンク素材と恐竜族モンスター1体を対象に発動する。そのカードを除外し、このカードの攻撃力はその効果で除外したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(2):このカードをリンク素材として恐竜族リンクモンスターのリンク召喚に成功したとき、自分フィールドに「ロストワールド」または「ジュラシックワールド」が存在する場合に発動する。デッキからレベル7以上の恐竜族モンスター1体を手札に加える。この効果を発動したターン、自分は恐竜族以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

ジャンクション・ティラノ

リンク3 攻撃2200 リンク 地属性 恐竜族

【リンクマーカー:左下/下/右下】

恐竜族モンスター2体以上

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したとき、自分の手札に存在する恐竜族モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターをこのカードのリンク先に特殊召喚する。

(2):自分フィールドの恐竜族モンスターの攻撃力はこのカードのリンク先に存在する恐竜族モンスター1体につき500アップする。

 

アカシック・ホムンクルス

リンク1 攻撃400 リンク 闇属性 魔法使い族

【リンクマーカー:下】

レベル1・魔法使い族モンスター1体

(1):このカードのリンク召喚に成功したとき、自分の手札に存在するレベル4以下の魔法使い族モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターをこのカードのリンク先に特殊召喚する。

(2):EXモンスターゾーンに相手リンクモンスターが存在し、自分フィールドにトークン以外の同じ種族のモンスターが2体以上存在するとき、墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。ターン終了時までその相手リンクモンスターのリンクが1つ上がり、上のリンクマーカーを追加する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターン、発動できない。

 

大地の裁き

カウンター罠カード

(1):フィールド魔法を対象とする魔法・罠・モンスター効果が発動したときに発動できる。その発動と効果を無効にし、破壊する。

 

ブラック・マジシャン・ガール・フュージョニスト

リンク2 攻撃2000 リンク 闇属性 魔法使い族

【リンクマーカー:左/右】

トークン以外の魔法使い族モンスター2体

このカード名のカードは1ターンに1度しか特殊召喚できず、(1)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのリンク召喚に成功したとき、自分のデッキ・墓地に存在する闇属性・魔法使い族モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを手札に加える。

(2):このカードが「ブラック・マジシャン・ガール」を素材にリンク召喚に成功した場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、自分メインフェイズ時に発動できる。魔法使い族融合モンスターモンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

(3):このカードのカード名は墓地に存在する限り、「ブラック・マジシャン」としても扱う。

 

魔導機ワース・ティーンベル

レベル7 攻撃2400 守備2000 融合 闇属性 魔法使い族

魔法使い族リンクモンスター2体以上

(1):1ターンに1度、自分の手札・墓地に存在する闇属性・魔法使い族モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。その後、このカードを攻撃力1000アップの装備カード扱いとしてそのモンスターに装備し、このカードの上に融合素材としたモンスターのリンクマーカーの合計と同じ数だけ魔力カウンターを乗せる。またはこの効果で装備しているこのカードを自分フィールドに表側攻撃表示で特殊召喚する。

(2):この効果でこのカードを装備しているモンスターの攻撃宣言時、このカードに乗っている魔力カウンターをすべて取り除くことで発動できる。攻撃対象としているモンスター以外の相手フィールドのカードを2枚まで破壊する。この効果で取り除いた魔力カウンターが6つ以上の場合、代わりに攻撃対象としているモンスター以外の相手フィールドのカードをすべて破壊する。

 

ダイナレスラー・サンボスタウリコ

リンク1 攻撃1000 リンク 地属性 恐竜族

【リンクマーカー:右】

「ダイナレスラー」モンスター1体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分フィールドのモンスター1体をリリースすることで発動できる。自分フィールドに「ダイナレスラートークン」1体を攻撃表示で特殊召喚する。この効果でリリースしたモンスターがこのカードのリンク先のモンスターの場合、代わりに「ダイナレスラートークン」2体を攻撃表示で特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は「ダイナレスラー」以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

(2):自分フィールドに存在する「ワールド・ダイナ・レスリング」が相手のカード効果の対象となったとき、このカードを墓地から除外することで発動できる。このターン、そのカードは相手のカード効果を受けない。この効果は相手ターンでも発動でき、このカードが墓地へ送られたターン、発動できない。

 

ダイナレスラートークン

レベル3 攻撃1000 守備1000 トークン 地属性 恐竜族

「ダイナレスラー・サンボスタウリコ」の効果で特殊召喚される。

 

ダイナ・スピリッツ

装備魔法カード

EXデッキから特殊召喚された「ダイナレスラー」モンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターは1ターンに1度、戦闘・効果では破壊されない。

(2):装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動する。その相手モンスターを手札に戻す。

(3):装備モンスターが破壊されたことでこのカードが墓地へ送られたターン終了時に発動する。自分はデッキからカードを1枚ドローする。

 

ダイナレスラー・ムエタイグアノ

レベル1 攻撃0 守備0 効果 地属性 恐竜族

このカード名の(2)の効果はデュエル中1度しか発動できない。

(1):自分フィールドに存在する「ダイナレスラー」モンスターが相手のカード効果の対象となったとき、手札のこのカードを墓地へ送ることで発動できる。ターン終了時まで、そのモンスターはカード効果を受けない。この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードが墓地に存在し、自分フィールドに存在するモンスターが「ダイナレスラー」リンクモンスター1体のみで、相手フィールドにモンスターが2体以上表側表示で存在する場合に発動できる。墓地に存在するこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。その後、デッキ・墓地から「タイラント・ダイナ・フュージョン」1枚を手札に加える。この効果を発動したターン、自分は「ダイナレスラー」以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

魔導獣キメラ

リンク2 攻撃1400 リンク 闇属性 魔法使い族

【リンクマーカー:左下/右】

カード名の異なる魔法使い族モンスター2体

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがメインモンスターゾーンに特殊召喚に成功したとき、このカードとリンクしているリンクモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターのリンクマーカーと同じ数だけ、このカードの上に魔力カウンターを乗せる。

(2):自分フィールドに存在する魔力カウンターが3つ以上乗っているカード1枚を対象に発動できる。そのカードに乗っている魔力カウンターを3つ取り除き、墓地に存在するレベル5以上の魔法使い族モンスター1体をこのカードのリンク先に降下を無効にして特殊召喚する。その後、デッキから「エンディミオン」カードを1枚手札に加える。この効果を発動したターン、自分は魔法使い族以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

フュージョン・オブ・エンディミオン

通常魔法カード

(1):自分の手札・フィールドから、魔法使い族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。自分フィールドに存在する「エンディミオン」魔法使い族モンスターが自分の魔法使い族リンクモンスターのリンク先に存在する場合、自分のデッキの魔法使い族Pモンスター1体を墓地へ送り、融合素材とすることもできる。

 

ドラゲリオン・オブ・エンディミオン

レベル8 攻撃2800 守備2300 融合 闇属性 魔法使い族

カード名の異なる「エンディミオン」魔法使い族モンスター2体

(1):このカードの融合召喚に成功したとき、自分フィールドに存在する魔力カウンターをすべて取り除くことで発動できる。ターン終了時まで、このカードの攻撃力はその効果で取り除いた魔力カウンターの数×1000アップする。この効果を発動したターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。

(2):このカードが自分の魔法使い族リンクモンスターのリンク先に存在する場合、相手フィールドに表側表示で存在するモンスターの効果は発動できない。

(3):融合召喚したこのカードはフィールドから離れたときに発動する。フィールド上の魔力カウンターを置くことのできるカードすべてに魔力カウンターを1つ乗せる。


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