そして、戦闘シーンも恐らく大分後に書くであろうシリーズものでしか使いません、が今の内に練習して、改善したいと思いますので、是非感想下さい。
この作品に出てくる、千早君と流狼くんの詳細情報は後ほど発表させていただきます。
誤字報告ありがとうございました。
―――戦闘訓練(執筆練習)
少し広めの体育館に、二人の少年が向かい合って立っている。
両者とも、腰には刀を下げている。
左側の黒いパーカーを着た少年の名は飛我、右側の制服を着た少年の名は千早と言う。
彼らの対峙する体育館には、特殊な結界が事前に張られている。
「…2人とも、準備はいいか?」
と、二人の間に立っている青年が問う。
彼の名は緋月流狼、今回は二人の審判をするようだ。
「いつでもどうぞ」
「こちらも同じく」
両者共に準備万端であると告げる。
「よし、この結界内では死ぬ事は無い、存分に戦ってくれ」
そして流狼が手を上げ―――
「始めッ!」
手を振り降ろすと同時に開始宣言をする。
その声と同時に二人の少年は大きく後方へと飛び退った。
そして、着地すると同時に互いの愛刀を抜刀、瞬時に互いに肉薄し鍔迫り合いになる。
「ぐ…ッ…!」
「ふッ!」
しかし、飛我が押されそのまま弾かれる。
「うおおおおおッッ!」
千早の体から青白いオーラが立ち昇る、“霊力解放”だ。
全解放ではないものの、気圧されるような圧迫感がある。
「く…ッ!」
飛我は一度納刀し、僅かに後方へと下がった。
その僅かな間を、千早の高速の斬撃が通り抜けた。
「…一閃ッ!」
「……!!」
斬撃後の僅かな硬直を見逃さず、飛我も超速の斬撃を放つ。
―――ガキィンッ!!
しかし、飛我の斬撃は千早の左腕によって受け止められていた。
「…間に合ったか、危ない」
彼の能力の1つの具現化によるもの、腕部装甲で左腕を覆っていた。
「!!」
そしてそのまま、いつの間にか納刀していた彼の愛刀――神刀「空焔」を逆手で引き抜き、そのままの勢いで飛我へと斬り込む。
防ぐ術はない――しかし、飛我の瞳に諦めの色はなかった。
「“不動”ッ!!」
飛我の体からも“霊気”が溢れ出す、それと同時に振り抜かれた彼の刀――霊刀「神破」は千早の「空焔」とかち合い、しかし鍔迫り合うことなく千早の動きを完全に止める。
「……!!!」
「…“刹那”を、捉えた」
千早は動くことが叶わず、顔は驚愕の色で染まっている。
しかし、宣言する。
「装符「機械人形達ノ宴」!」
そしてそのまま―――
「装備“イフリート・シュナイド”!」
一瞬で彼の姿が人から薄い紫を基調とし、刺々しいフォルムをした一つ目のロボットへと変わる。
そして更に―――
「“回避行動弐式”!!」
動けないはずの彼はそのまま後方へ二段階並行回転をしながら、瞬時にして下がった。
「なっ…!?“不動”の硬直を無効化した…!?」
「…行くぞ」
瞬時に千早の姿が掻き消える、そして淡い紫色の残光を視認した飛我は、自分の左脇腹に鋭い痛みが走るのを感じた。
「ぐぁ…ッ…!?」
「はぁッ!」
そのまま千早は両手に持った短刀――ヒートダートを右に振り抜いた。
吹き飛ばされ、壁に激突した飛我はそのまま動かなくなってしまった。
「……やはり、千早の強さは圧倒的だな」
思わず呟く流狼、どちらも人間離れした存在ではあるものの、やはり次元が違う。
先の千早の速度は、自らの脚力と、イフリート・シュナイドに変身した事によって使用できるブーストとを足した彼独自のスピードである。視認することは不可能だ。
「……」
自然本体のまま、倒れている飛我を見やる千早。
「…はぁ、いたたた……」
何事もなく立ち上がる飛我。
「フッ…そうこなくちゃ楽しくない」
腰を落としヒートダートを正眼に構え、体勢を整える千早。
「“光刃・突”」
そのままノーモーションで飛我の刀の切っ先から目の前すべてを覆い尽くすような光が放たれた。
「!!」
轟音と共に千早を飲み込み、壁へと叩きつける。
しかしそのままでは終わらず――
「“光刃・縛”」
千早をそのまま光刃で捕縛し、空中へと投げる。
「“光刃・斬”」
そして「神破」を左に薙ぎ、千早を吹き飛ばす。
声を上げる暇もなく、轟音と共に地面へと叩きつける。
しかし、2度バウンドした所で、ギリギリの状態ではあるものの着地した。
「はぁっ…はぁっ……!」
「まだ立っていられるのか…やるね」
過度のダメージによって、千早の具現変身も解けてしまっていた。
「これ以上手は抜いていられないな…おおおおぉぉぉぉっ!!」
大気を震わせる程の“霊力解放”、しかし、これでも千早からすれば半分程だった。
「具現ッ!“パルマ・フィオキーナ”ッ!!」
宣言と同時に千早の右手に淡い水色の光が灯る。
「“光拳・激”」
対する飛我の身体から、“霊気”が迸る。
そして、そのままその霊気は飛我の右拳に集まり、光り輝く。
互いの力のぶつかり合いで、空気が震えているのが感じられる。
「……これで、決着が着く、か」
両者から少し離れた場所から見守る流狼もまた、身体から真紅の“波動”が立ち昇っていた。
流狼の周囲を覆う様に放たれているその“波動”は、流狼自身を護るためのバリアの役割を果たしていた。
「…そろそろだな」
互いの力の高まり具合を見ていた流狼が呟く、そして―――
「おおおおぉぉぉぉっ!!」
「…ッッ!!」
互いに肉薄、そして力を込めた拳同士がぶつかり合う。
そして、光が視界を塗り潰し、爆音が轟いた。
―――立ち込める煙が晴れ、勝敗の結果がそこにあった。
「…引き分け、か」
どちらも倒れ伏したまま動かない。
「千早相手に引き分けるとはな…本当にお前は“戦闘”を嫌っているのか?」
千早の戦闘力に劣らない飛我のポテンシャル、もし自分が対峙していたら――そう考えかけてやめた、戦いとは何があるか分からないのだから。
感想下さいお願いします!!((土下寝
改善点とかも下さい。